2021年04月14日
吉野の特産品
吉野葛
秋の七草のひとつである葛の根に蓄えらた澱粉から作られる。江戸時代に広く知られるようになったという。
「大和志」には「その色潔白、味甚佳し、因て名品となす」と讃えられる。一二月から四月に収穫した葛の根を砕き、冷水を注いで攪拌する葛回しを重ね、天日で数日、屋内で一ヶ月以上乾燥させると、真っ白で光沢のある製品ができる。葛の根は、葛根湯という薬品でもあり、薬草園で作られていた。
陀羅尼助
大峯登山者の土産物としてよく知られる陀羅尼助は、役小角がその製法を熟知していて、吉野山・洞川(どろがわ)に伝えたといわれている。陀羅尼助は仏教用語からきており、僧侶が陀羅尼を学ぶ時に往々に睡眠を催すので、その時キハダの樹皮を煎じて飲ますと、強い苦味に目が覚めたというところから、名付けられたという。原料ははぎ取ったキハダの樹皮を日光で乾燥させて、押切にて切り、釜中で煮たものであったという。今日では大峯山系のキハダは少なくなったが、かつては豊富にあったという。腹痛に効果があるが、その他、万病に効くといわれる。
By やまと まほろば通信
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