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給付金

 先月、茨木市より「臨時福祉給付金の申請書」なるものが送られてきた。
消費税引上げによる影響を緩和するため、低所得者に6000円支給される様だ。
我ら年寄りは低所得者に違いないが、財源不足の折に何で?と言う気持ちが湧く。
それでも今日、市役所に手続きのやり方を聞きに出向いた。
特設会場に3人の係員、親切に指導された。
対象は妻だけであるが、もらう事にした。
でも後ろめたさを感じる。別にインチキしてる訳ではない。
若者の就職難、格差や子育て問題を思うと…。

 今読んでいる米国人のジョン・ダワーが著した「敗北を抱きしめて」に記された人と比べ寂しくなる。
戦争に引込み、終戦を遅らせた最大の責任者である天皇を「アナタ」と呼んだ彼は、戦艦武蔵の生き残りである。生粋の海軍さんである。その彼が、天皇制に裏切られそれまでの「アナタ」との関係を絶つため、帝国海軍から受けた報酬のすべてを明細に記し返済したのだ。
現物支給分も含め合計金額4281円054銭となった。手紙と共に4282円を同封し「私は、これでアナタにはなんの借りもありません」と結んだのである。
(終戦後まだ日本が占領されている時代の話である今の金にすると小さな金額ではない)
天皇制に反対した事に感激したのではない、筋が通らぬ事は嫌だという気概に打たれたのだ。私にはとても出来ぬと思うと悲しくなる。

 妻は「6000円もらえるの」と喜んでいる、いささかの慰めになろうか…。
   
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ひろあき
最後の70代、1年1年を楽しみ生きる
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