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高梨、3度目のクリスタルトロフィー(オーバーオール表彰式)

ジャンプ女子ワールドカップオーバーオールの表彰式は、第18・19戦が雪不足で中止となったため、男子の最終戦プラニツァ大会後に行われた。
大観衆の中、歴史ある男子と同じ舞台での表彰式は非常な盛り上がりを見せ、格別な感じがした。

日の丸を見つめる高梨沙羅選手は昨シーズンの悔しさが頭をよぎったのか感極まった表情を見せていた。
見ているこちらも胸が熱くなる思いだった。



今シーズンを振り返ってみると数字の上では17戦14勝、2位2回、4位1回と抜群の強さを残した。
確かに昨シーズンと比べれば安定感のあるジャンプを見せていた。
また昨シーズンは最後まで硬い笑顔だったが、今季は晴れ晴れとした表情が目立つ。

これで来季の世界選手権や再来年のオリンピックが安泰かといえばそうもいえない。
もちろん現時点での大きなライバル、ダニエラ・イラシコシュトルツ選手や今シーズン安定したジャンプを見せた総合3位のマヤ・ブティッツ選手が最も怖い存在ではある。
そのほかにひざの手術の影響で今シーズンは不出場のサラ・ヘンドリクソン選手も世界選手権や平昌オリンピックを見据えていると公言している。

しかしもっと怖いのは急成長を遂げている外国勢の若手選手だ。

前にもふれたが、スロベニアの17歳のエマ・クリネツ選手は今季ユース五輪で優勝している。
15歳で華々しいデビューをはたしたものの、その年右膝の靱帯(じんたい)断裂のため戦列を離れていたが見事に復帰した。
総合順位も9位だがユース五輪等で出場試合が少なかったためもっと上位に位置していてもおかしくない。
テレマークもしっかりとれるライバル一番手といえよう。

また15歳のニカ・クリジュナル選手はデビュー戦14位、2戦目12位と大きなインパクトを残した。
そしてオーストリアの18歳のキアラ・ヘルツル選手も今季総合5位と高梨選手同様小柄ながら大きな飛距離を出す選手。
この二人はまだ着地に難があるが飛距離が魅力だ。



高梨選手より年下のこれらの選手が今後怖い存在になりそうだ。

高梨、今季初の逆転勝利で14勝目(ワールドカップ第17戦)

ジャンプ女子ワールドカップ第17戦アルマトイ大会。
第18・19戦は雪不足のため中止、また代替開催も行われないことが決定し、この試合が今シーズンの最終戦となった。

高梨選手は1回目を終わり、今シーズン初めての3位スタート。
2回目のジャンプで高梨選手が最後で飛ばないのが違和感を感じるぐらい今年は安定したジャンプを見せていた。
今シーズンの中では最も失敗したジャンプの部類に入るのではないだろうか。
スタートゲートも下げず風の条件も悪くないにもかかわらずK点をやっと超えたジャンプは久々にみる気がする。
2回目のジャンプも残り上位2人にプレッシャーを与えるほどのジャンプとはいえなかった。
それでも何が起こるか分からないのがこのジャンプという屋外競技の難しさ。
イラシコシュトルツとブティッツも満足いくジャンプが飛べず高梨選手の逆転優勝となった。
それにしても1〜4位までが4.2ポイントの中にひしめくという今季最も僅差の試合となった。

第17戦の上位5人の成績は以下の通り。
高梨沙羅           96.5m 110.6pt(−3.4)102.0m 236.9pt(+0.8)
ダニエラ・イラシコシュトルツ    97.5m 116.5pt(−1.5) 97.0m 234.7pt(+0.7)
マヤ・ブティッツ         96.5m 112.6pt(−2.9) 99.0m 233.9pt(+0.3)
ジャクリーン・ザイフリーツベルガー95.0m 108.6pt(−3.9)100.5m 232.7pt(+0.1)
イリーナ・アブバクモア      94.0m 102.0pt(−7.6) 97.5m 222.4pt(+2.0)
( )内はウィンドファクター

前述したように残り3試合のうち第18・19戦は雪不足のため中止が決定しており代替開催も行われないことが決定し、この試合が最終戦になった。

他国の選手が成長著しい中、高梨選手自身もレベルアップしたことが今シーズンの安定した強さを見せつける結果となった。
今シーズンの好調さは体幹トレーニングといわれているが、実は昨年特別に取り組んだわけでもなく2011年の世界選手権でサラ・ヘンドリクソンに敗れた当初からずっと努力を積んできている。
長いこと取り組んできたことがようやく実を結びつつあり今後もますますよいジャンプを見せてくれることを期待したい。



もう一度今シーズンを振り返ってみる。
1回目を終えた時点でトップが17戦中15回、逆転を許したのが2回。
2位1回、3位1回で逆転したのが1回。

2015.12.04 第1戦 リレハンメル (ノルウェー) HS100/K90
 1高梨沙羅マヤ・ブティッツ3マーレン・ルンビュ4ダニエラ・イラシコシュトルツキアラ・ヘルツル
    (1位と2位の差 11.5pt)
2015.12.12 第2戦 ニジニ・タギル (ロシア) HS97/K90
 1イラシコシュトルツ高梨3エヴァ・ピンケルニッヒ4カリーナ・フォークト5伊藤有希
    (1位と2位の差 4.0pt)
2015.12.13 第3戦 ニジニ・タギル (ロシア) HS97/K90
 1高梨2伊藤3ヘルツルブティッツ5テイラー・ヘンリック
    (1位と2位の差 24.0pt)
2015.01.16 第4戦 札幌/宮の森 (日本) HS100/K90
 1高梨2エマ・クリネツ3イラシコシュトルツヘルツルジャクリーン・ザイフリーツベルガー
    (1位と2位の差 24.3pt)
2015.01.17 第5戦 札幌/宮の森 (日本) HS100/K90
 1高梨イラシコシュトルツザイフリーツベルガーヘルツル5ジュリア・クレール
    (1位と2位の差 16.4pt)
2015.01.22 第6戦 蔵王/クラレ蔵王シャンツエ (日本) HS106/K95
 1高梨イラシコシュトルツブティッツ4ピンケルニッヒ5イリーナ・アブバクモア
    (1位と2位の差 16.2pt)
2015.01.23 第7戦 蔵王/クラレ蔵王シャンツエ (日本) HS106/K95
 1高梨ブティッツ3クリネツ4ピンケルニッヒ5勢藤優香
    (1位と2位の差 2.6pt)
2016.01.30 第8戦 オーベルシュトドルフ (ドイツ) HS106/K95
 1高梨イラシコシュトルツ3クリネツ4ブティッツザイフリーツベルガー
    (1位と2位の差 26.8pt)
2016.01.31 第9戦 オーベルシュトドルフ (ドイツ) HS106/K95
 1高梨イラシコシュトルツ3ルンビュ4クリネツ5ザイフリーツベルガー
    (1位と2位の差 13.6pt)
2016.02.04 第10戦 オスロ (ノルウェー) HS134/K120
 1高梨2ルンビュ3アブバクモア4イラシコシュトルツ4クリネツ
    (1位と2位の差 20.7pt)
2016.02.06 第11戦 ヒンツェンバッハ (オーストリア) HS94/K85
 1高梨イラシコシュトルツ3ルンビュ4ブティッツ5アブバクモア
    (1位と2位の差 18.3pt)
2016.02.07 第12戦 ヒンツェンバッハ (オーストリア) HS94/K85
 1高梨イラシコシュトルツザイフリーツベルガー4ルンビュ5クリネツ
    (1位と2位の差 18.1pt)
2016.02.13 第13戦 リュブノ (スロベニア) HS95/K85
 1ブティッツ高梨3シュペラ・ロゲイユ4ヘルツルザイフリーツベルガー
    (1位と2位の差 4.5pt)
2016.02.14 第14戦 リュブノ (スロベニア) HS95/K85
 1イラシコシュトルツブティッツヘルツル高梨5ロゲイユ
    (1位と2位の差 3.7pt)
2016.02.19 第15戦 ラハティ (フィンランド) HS100/K90
 1高梨ブティッツ3伊藤4イラシコシュトルツザイフリーツベルガー
    (1位と2位の差 12.6pt)
2016.02.27 第16戦 アルマトイ(カザフスタン) HS106/K95
 1高梨イラシコシュトルツザイフリーツベルガーブティッツヘルツル
    (1位と2位の差 7.3pt)
2016.02.28 第17戦 アルマトイ(カザフスタン) HS106/K95
 1高梨イラシコシュトルツブティッツザイフリーツベルガー5アブバクモア
    (1位と2位の差 2.2pt)
2016.03.05 第18戦 ルシュノブ (ルーマニア) HS100 中止
2016.03.06 第19戦 ルシュノブ (ルーマニア) HS100 中止

高梨選手が優勝した14勝のうち2位に11ポイント以上の大差をつけた試合が11試合と数字で振り返ると圧勝が多かったシーズンだった。
しかも一番悪かった順位が4位と総合順位の上位選手の成績と比べると圧倒的な安定感を物語っている。

2015-16シーズンの総合順位トップ10は以下の通り

1高梨沙羅(日本)              1610
2ダニエラ・イラシコシュトルツ(オーストリア)   1139
3マヤ・ブティッツ(スロベニア)           908
4ジャクリーン・ザイフリーツベルガー(オーストリア) 695
5キアラ・ヘルツル(オーストリア)          632

6マーレン・ルンビュ(ノルウェー)          586
7イリーナ・アブバクモア(ロシア)          572
8伊藤有希(日本)                 505
9エマ・クリネツ(スロベニア)            426
10シュペラ・ロゲイユ(スロベニア)         415

個人では高梨選手強さが際立つが国別でみるとオーストリアがトップ5に3人と頭一つ抜け出している。
ヘルツル選手はジュニア世界選手権で今季優勝した18歳の期待の選手。
スロベニアもトップ10に3人が入るなど力をつけてきている。
特に17歳のクリネツ選手は今季ユース五輪で優勝しており、15歳のニカ・クリジュナルなど10代の選手の台頭がスロベニアの特徴で今後最も注意すべきだろう。

日本としてはトップ10に入る選手がもうひとり必要。
ここに成長はしているものの、外国勢の成長の加速が著しいためなかなか厳しいのは確かだ。

高梨選手のような逸材はなかなか表れるものではないが、ユース五輪やジュニア世界選手権で金を取れる選手が出てくることを期待したい。
もちろん今季不調ながらも総合8位の伊藤選手、急成長を遂げている岩渕香里選手、勢藤優花選手さらに山田優梨菜、渡邉陽、丸山希の若手3選手にも来シーズン以降期待したい。

高梨、安定の強さ13勝目(ワールドカップ第16戦)

カザフスタンのアルマトイで行われたジャンプ女子ワールドカップ第16戦。
アルマトイはサマーグランプリが行われたことはあるものの冬雪の季節にワールドカップ開催するのは初めて。
高梨沙羅選手は1回目ただ一人100mを超、え2回目も103.0mとこの台もヒルレコードをマークし、今季13度目の優勝を飾った。
圧勝とまではいかなかったものの2本とも100mを超え、安定した強さを感じる試合だった。

第16戦の上位5人の成績は以下の通り。
高梨沙羅           101.0m 126.2pt(+4.2)103.0m 252.6pt(−1.1)
ダニエラ・イラシコシュトルツ    97.0m 119.8pt(+3.3)100.5m 245.3pt(+0.5)
ジャクリーン・ザイフリーツベルガー98.5m 121.9pt(+4.9) 99.0m 239.2pt(−2.7)
マヤ・ブティッツ          94.5m 115.1pt(+5.6) 98.0m 235.7pt(+3.6)
キアラ・ヘルツル          97.0m 118.2pt(+6.2) 99.0m 234.7pt(+0.5)
( )内はウィンドファクター

本人がインタビューで「タイミング遅れてしまった、空中もうまくいかずテレマークも入らず課題の残る試合」と言っていたように2位のイラシコシュトルツ選手に2本目にポイントを詰められた。



すでに今シーズンの総合女王が決定している高梨選手だが、世界の各地のジャンプ台は年に何度も飛べるわけではない。
その特徴をつかむうえでもまた自身のジャンプへの課題をひとつひとつステップ克服しアップしていくためにも、実戦で飛ぶことがまず大切。
もちろん怪我の心配等はつねにつきまとうが、それ以上に一戦一戦が彼女たちにとっては大切な経験となるのだろう。

より素晴らしいジャンプ理想のジャンプを飛びたいという生真面目な姿勢が高梨沙羅という選手をここまで強い女王に成長させたのだと思う。
結果だけみると16戦13勝と圧倒しているが、まだ自分のジャンプに納得していないようだ。
また若い選手(特にスロベニア)の急速な成長と各国の技術力の向上が気を引き締める材料となっているようにみえる。

数字だけでいえば今季以上の成績を残したのが2013-14年のシーズン。
このときは個人戦が19戦予定されていて1試合が中止となり、18戦15勝2位2回3位1回とすべての試合で表彰台にのぼっている。
今季より1試合早く第14戦で総合優勝を決めたシーズンだ。

サラ・ヘンドリクソンがじん帯手術のためシーズン通して欠場、ダニエラ・イラシコシュトルツや五輪王者のカリーナ・フォークトも途中から欠場と、ライバルと目された選手たちの離脱が余計高梨選手の強さを引き立たせた。

他の選手より1ゲートを下げても飛びすぎできちんとうまく着地できず、転倒扱いで飛型点で大きくマイナスされたにもかかわらずトップに立った試合、2位に40pt近い大差をつけて優勝した大会。
こういったインパクトの強い勝ち方をしたので力以上の強さを感じたシーズンだった。
この強さが印象的だったため翌年総合チャンピオンの座を譲っただけでスランプとされてしまう。
もちろん彼女がこれまで以上に悩んだ年であり思うような結果を出せなかったのは事実。
しかし6度も優勝し総合2位という結果はもっともっと評価されるべきだ。
メディアも通り一辺倒な報道ばかりせずもう少しきちんと取材をしてほしい。

無事これ名馬というようにこれまであまり大きな怪我や故障がないことも高梨選手の強さなのかもしれない。
女子のワールドカップが始まって今年で5シーズン目だが、総合ランキングトップ3をひもとくと高梨選手だけがこのトップ3を外していないのである。
10連勝とかもすごい記録なのだが、これも特筆すべきことだと思う。
       総合優勝           2位          3位
2011/12 サラ・ヘンドリクソン     ダニエラ・イラシコシュトルツ   高梨沙羅
2012/13 高梨沙羅           サラ・ヘンドリクソン   コリーヌ・マッテル
2013/14 高梨沙羅           カリーナ・フォークト     伊藤有希
2014/15 ダニエラ・イラシコシュトルツ   高梨沙羅       カリーナ・フォークト
2015/16 高梨沙羅         ダニエラ・イラシコシュトルツ   マヤ・ブティッツ

女子ジャンプは他の競技に比べ競技人口は少ないかもしれない。
ワールドカップの開催やオリンピック種目としての歴史も浅いかもしれない。
しかしそれは認められるまでに時間がかかっただけの話で競技自体の歴史が極端に浅いわけではない。

もっともっとこの競技そして活躍している選手を長いスパンでクローズアップしてもよいと思う。
オリンピック直前になって金メダル候補という理由だけでその時だけ取材攻勢をかけ変にプレッシャーをかけるのだけはやめてほしい。
   
プロフィール

アレアッチャ
高校生になる息子を抱えるシングルファーザーです。生活してゆく上で一人親ならではの悩みや工夫等を含め日々感じたことを発信したいと思います。
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