2015年02月27日
ジャンプ混合団体を終えて
ノルディック世界選手権ジャンプ混合団体が終わり1週間がたった。
どのような経過だったのか振り返ってみたい。(敬称略)
1st ROUND
第1グループ23番ゲート
高梨沙羅 (96.5m=73 W-11.9 飛型51.0)112.1
リーネ・ヤー[個人19位](93.5m=67 W-9.4 飛型50.5)108.1
カリーナ・フォークト(93.5m=67 W-11.3 飛型53.0)108.7
ダニエラ・イラシコシュトルツ(95.5m=71 W-7.9 飛型50.5)113.6
日本はオーストリアと1.5ポイント差の2位。
ドイツには3.4ポイント、ノルウェーには4.0ポイント差をつけていた。
[順位は世界選手権ノーマルヒル個人]
第2G12番ゲート
ここで一気にドイツ、ノルウェーに逆転を許す。
ドイツとは5.8、ノルウェーには2.0ポイント差をつけられる。
第3G25番ゲート
伊藤有希 (88.5m=57 W-3.8 飛型48.5)101.7
マーリン・リュンブ個人15位(95.0m=70 W-7.1 飛型53.5)116.4
カタリーナ・アルトハウス[個人]17位(91.0m=62 W-7.2 飛型52.5)107.3
ジャクリーン・ザイフリーツベルガー[個人7位](96.5m=73 W-13.1 飛型50.0)109.9
サラ・ヘンドリクソン(98.5m=77 W-4.2 飛型48.0)120.8
さらにノルウェーに16.7、ドイツには11.4ポイント差と差を広げられる。
第4G13番ゲート
ノルウェーと17.9、ドイツと15.4ポイント差とまた僅かに差を広げられる。
2st ROUND
第1グループ25番ゲート
高梨 (93.0m=66 W-3.3 飛型51.5)114.2=総合226.3
ヤー (90.5m=61 W-5.6 飛型52.5)107.9=216.0
フォークト(92.0m=64 W-3.3 飛型52.0)112.7=221.4
イラシコ(92.5m=65 W-5.6 飛型53.5)112.9=226.5
ここでドイツと13.9ポイント、ノルウェーとは11.6ポイントと差を縮める。
第2G13番ゲート
ドイツとは22.2、ノルウェーには14.8ポイントとまた差を広げられる。
第3G25番ゲート
伊藤 (90.5m=61 W-3.9 飛型53.0)110.1=総合211.8
リュンブ(91.5m=63 W-1.5 飛型54.0)115.5=231.9
アルトハウス(92.5m=65 W-9.8 飛型53.5)108.7=216.0
ザイフリーツベルガー(96.5m=73 W-13.1 飛型50.0)106.5=216.4
ヘンドリクソン(90.0m=60 W-2.0 飛型48.5)115.8=236.6
ドイツとは20.8ポイントと少し差を詰めたが、ノルウェーには20.2ポイント差とさらに差をあけられる。
この時点で1位ドイツと2位ノルウェーの差は僅か0.6ポイントとものすごい接戦となった。
第4Gを終え、最終的には優勝ドイツに29.6、2位ノルウェーには27.3ポイント差の3位となった。
ドイツとノルウェーの戦いは最後の二人がともにいいジャンプを見せ、他国ながら見ていて興奮するいい勝負となった。
参考記録として女子の個人のポイントを見てみると
ヘンドリクソン236.6、リュンブ231.9、イラシコ226.5、高梨226.3、ロゲイユ223.3、フォークト221.4、ザイフリーツベルガー216.4、ヤー216.0、アルトハウス216.0、伊藤211.8。
この結果は1stROUNDのコンディションが第1グループと第3グループではあまりに違うため(風の強さやスタートゲート等)、順位や優劣を単純に決める要素にはならないが、ワールドカップでは目立たない存在の選手の活躍が光っている。
特にノルウェーの選手のジャンプは特筆すべきだ。
飛型点は素人目にはこんなに点数が開くのかと思うほどの高得点をたたき出している。
上半身のバランスが多少崩れても腰が落ちずに前後にスキー板をずらせていれば高得点につながっている印象だ。
前回は高梨選手が飛びぬけていた上に男子もさほど得点差をつけられなかったことが優勝に結びついた訳だが、今回は女子のレベルが上がってきたことと上位2チームの男子との力の差が歴然としていたことがこの結果となったと思われる。
逆にオーストリアを上回りよくメダルをとれたなと健闘をたたえたい。