<個人的な評価:10点中8.5点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
あらすじ
太陽新聞社会部記者の一本木透は社会部の連載「犯罪報道シリーズ」に二十数年前の自身の体験を書く。反響は大きく、社会部に届いた一本木宛ての数通の私信の中に、その手紙はあった。首都圏連続殺人事件の真犯人を名乗る犯行声明文だった。
自らを凶悪犯と名乗る犯人は、殺人を言葉で止めてみろと新聞紙上での一本木との言葉の対決を望む。声明文と一本木とのやりとりを新聞に載せないと次の殺人が起こるというのだ。犯人からの手紙は警視庁に貸し出され、犯人捜査が行われていた。
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以下ネタバレ感想
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久しぶりに日本の良質ミステリーを観た!!!!!
期待以上に良かった。
今回、殺された被害者たち、全員、かなりのクズで同情いっさいなし。
しかも真犯人の方に感情移入をしてしまった。
犯人は殺人犯ではあるが、主人公の事を、「殺せなかった」理由が切ないし、やっぱり筋が通っているんだな。
殺された連中、全員、本当に社会のクズで、不倫+妻子にDVを働いていた最低な連中だった。
5話のミニドラマ形式で、飽きがなく、テンポが良い展開。
主人公、一本木の葛藤がうまく描かれている。
20年前の婚約者との間でおきた悲劇、あれが今回の事件にかかわるんだなーとは、もちろん予想できたし、あの大学生の男の子が、一本木の息子なんだなと予想できた。
しかし、犯人は、最後まで、息子なのか、その父親の江原茂なのか、予想できなかった。
けっこう最後まで息子だと思ってたんだけどな〜。
それを知った父親がかばったのかなと思ったが、本当に父親が犯人だった。
しかし、こんなに、犯人に同情+感情移入できるのも久々だな。
妻を亡くした犯人と、婚約者を亡くした一本木、お互い愛する者を失っているし、色んな葛藤と抱いていきている。江原も一本木も、根はすごく良い人だから....
それにしても、琴美は、やはり一本木の事を恨んだのかな?
いや最後は恨まなかったと思いたい。でも一緒になるには悲しすぎる運命を背負っているから...
琴美が何を想って生きたのか死んだ今ではわからないけど、一本木は、残された実の息子を守る事だろう。
でも、やっぱり産みの親より、育ての親だよな。特に育ての親が、あんなに素晴らしい人達だったら。
江原夫婦は本当に素晴らしい夫婦だった。
だから、江原が真犯人なのがかなしい。
やっぱり、ああいうのは死刑なんだろうか。4人も殺したからな。でも全員クズで、死んでもあまり悲しまれるような人たちではないし、むしろ死んだおかでげ、その家族たちは救われたんだよ?
江原は殺人犯だけど、処刑人ヒーローにみえるわ、私の目にはね。
色々考えさせられるね。
私刑はよくないけど。
でも、100%、悪とも言えない。
かなり心に揺さぶられる良作だった。