<個人的な評価:10点中6.5点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
韓国映画ランキングで、よく、トップ3に挙げられているのを見かける映画なので前から気になってたけど、私には、なぜ高評価なのか理解できなかった。個人的には微妙なので、評価は6.5。
あくまでも個人的な評価だけど。
つまらないわけではない。けど期待してたわりには拍子抜けだし、最後の展開も、バッドエンドな上に、モヤモヤが残る。
ちなみに、ホラー的には、全く怖くなかった。
少なくとも、私が怖がるような映画ではない。
ホラー的な怖さより、グロさが勝る映画だ。とにかく汚いしグロい。
ちなみに、私にとっては、怖さより、笑いの方が多かったよ笑。
それが、この映画の良いところかも。
ところどころ、村人たちのやりとりが、コントっぽくて面白かったり。
祈祷師の除霊シーンは、滅茶苦茶すぎて思わず笑っちゃったよ笑。
どうみても、ホラーに見えないんだが。あれは狙ってるのか?笑いをわざと狙ってる?シュールすぎる。
ただ動物好きにはキツイ映画かも。まあ、私も動物好きだがフィクションの場合はフィクションと割り切っているので。でもグロい!!
なんだかんだで、怖さより笑いが多い映画だ。
でも決してギャグじゃないし、最後の展開は残酷すぎる悲劇!!
主人公のジョングが、全く報われないよ。
つつましく普通に平和に暮らしてた一家なのに、一家、全員報われない。娘もかわいそうすぎる。(この子、演技が凄いな)
私はクリスチャンじゃないし、聖書にも詳しくないので、この映画に隠された深い意味はハッキリとわからないけど、でも、なんとなく、聖書からの引用もあるなとは気づいてた。
ただ、最後の展開も含めて、本当にモヤモヤが残るし、人によって色んな解釈ができる映画だろう。ハッキリとした答えはないのかも。
結局、悪魔は誰だったのか?そもそも本当に悪魔はいたのか。
科学的な意見を言うとすれば、やはり、毒キノコの影響では?とも思ってしまう。
田舎の村ってのもキーポイント。
そして、よそ者を怪しがる(←どうみても怪しい男だけど)傾向も、村社会っぽい。
村にも病院はあるし、ちゃんと機能しているが、なんかあったら、ソウルの大病院にみてもらう方法をとるより、祈祷師を呼ぶあたりも、さすが迷信深い田舎の村という感じだ。
だから、案外、全部、毒キノコ、もしくは、疫病の可能性もあるよね。
しかし、悪魔は本当に存在してたのかもしれない。
色んな解釈ができいる映画だと思う。
私の意見になるが、やっぱり悪魔は確実にいたと思うな。悪魔的な所業が多かったし、ナタでぶっ刺されても襲ってくるゾンビみたいな奴も出てきたし。人間ではないし、動物でもない。この世のものではないよ。
病院で調べた結果、あの謎の湿疹は死人のものだというけど、呪いに感染したら、もう死人になって、つまり、ゾンビという事で、それで人を襲うのかな。
そう考えると、娘はもう死人になってたのかな....
可哀想。
ちなみに、観たあとで監督について、ちょっと調べたが、ナ・ホンジン監督自身が、クリスチャンで、この映画には、キリスト教に関する要素を取り入れたとの事。そして、タイトルの『哭声/コクソン』は、監督が幼少期に住んでた実在する韓国の地名「谷城」と、“泣き叫ぶ”という意味の「哭声」をかけたものであるらしい。
謎の日本人男を演じているのは、本当に日本人の俳優である國村隼。
「同じアジア人ではあるものの韓国人とは違う"よそ者"が必要だった」と監督は言う。
ちゃんと考えた良いキャスティングだと思う。
最近の映画では、BLM以降、行き過ぎたポリコレ色が濃くて、例えば、白人設定のキャラを黒人や有色人種が演じたり、無理やり、異人種同士のカップルを増やしたり、逆に政治色が強すぎて、不自然で、私は好きじゃない。そのうち、黒人の将軍や天皇も出てきそうな勢い。プライベートでコスプレするならだれが、どの国の人を演じても本人の勝手だし批判すべきではないし、そもそも私が金はらってるわけじゃないから関係ないけど、映画やドラマなど、プロの場では、商売なんだから、ちゃんと考えてキャスティングしてほしい。
やはり、韓国人キャラは韓国人、日本人キャラは日本人が演じる方が盛り上がるし説得力がある。
演技力ももちろん大事だが。
あと、ナ・ホンジン監督は、イエス・キリストを「歴史上最も世界に混乱を与え、疑念を持たれた人物の一人」と言っている。とてもユニークで、しかし、ピンとくる発想だ。
山の男は結局、何者なのか。
どうみても、怪しすぎるし、最初に家に言った時点で、あんな大量の謎の写真があった時点で、普通に逮捕というか、“ちょっと署にご同行をおねがいしまーす” 案件ではないの???
その次に、家にいったときに、“ぶっ殺そう!!!”っていう発想にいたるのも意味不明で、ぶっとびすぎ笑。
まずは、署に同行をお願いしまーす、でしょうが笑。
どうみても怪しすぎるから、村八分されてもしょうがないけど。
結局、何者なの?
最後の場面では、悪魔の姿に変わったが.............
やはり、悪魔だったのか。
しかし、このセリフ、聖書のセリフからきているが...
「わたしが何者か、わたしの口でいくら言ったところで、お前の考えは変わらない。お前は今もわたしが悪魔だと思ってるだろう…」
だから、あの悪魔の姿は、牧師の妄想の可能性もある。うーん、解釈が難しい。
けど、この映画が言いたいのは、きっと、人の主観によって現実は加工されてしまう...という事なのだろう。そして、人によって、真実は違う。
思い込みは怖いよ....って話だね。
それはわかった。わかったんだけどさ。
結局、あの山の男は何者なんだよーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!
私は答えを知りたい。
それも、視聴者それぞれって事でいいの??
いや、それでも、私は真実が知りたい。
しかし、この事件は、きっと、ニュースでは、毒キノコ事件だかなんだかで片付けられるだろう。
だから、ソウルなどで、テレビでこの事件を知った人は、単にニュースを信じて、毒キノコ虐殺事件って信じるんだろうな。
これは、ニュースは、別に毎回正しいわけじゃない!!!ともいえるね。
ニュース=真実 とは限らない。
では、真実とは何か。
そう考えさせられる映画ではあったが、やはり、私は、哲学的な事は求めてないので、こういう映画の場合は、ちゃんと監督が決めた答えを知りたかったな。
あの山の男は何者か。
あの謎の女は何者か。
祈祷師は悪魔の手先なのか、本当に救おうとした祈祷師なのか
キリスト教、つまり聖書のキャラ達をモチーフにしているし、山の男の手には生痕があった。
● 山の中の男 → イエス・キリスト?
● 謎の女→ マグダラのマリア?
● 祈祷師→ パウロ?
● 主人公→ ペテロ?
主人公は、鶏が3度なくまでにキリストを否認。その後、後悔の涙を流したと伝えられる聖ペテロがモチーフかも。しかし、これは、あくまでもモチーフであって、真実ではない。
そもそも、山の男と、謎の女は、敵対している。
どっちかが悪魔なのだ。
天使と悪魔は紙一重ともいうし、あのルシファーだって、もとは大天使だった。
イエスをモチーフとしているからといって、決して、山の男が、救世主というわけでもなく、彼が、悪魔の化身という事もあるのだ。
聖書キャラからの、モチーフはあるものの、答えは明確にないのが、この映画。
で、聖書キャラのモチーフはわかたから、それより、私はこの映画での真実が知りたい。
そもそも、あの山の男も、謎の女も、人間じゃないのかな。
そして、祈祷師は、悪魔の手先?カメラで死体をとったのは?
悪魔の手先ってより、胡散臭い詐欺師にもみえるし、本当の祈祷師だけど間抜けな面もあるし、あいつも謎の存在だ。ただ、祈祷は山の男には効いてたよね。それに、祈祷師は、山の男とグルとも思えない。
村をとっとと出発してソウルに帰ろうと思ってたところを、呪いかなんかで帰れなかったし。
例の謎の女に出会って、カラフルなゲロを吐いてたし。
祈祷師と謎の女も、敵同士にみえる。
結局、なんなんだよ笑。
ホラー映画と思ってみたら、意外と哲学的で、でも祈祷がいちいち派手でうるさくって、他にも笑える場面もあって、しかし長い映画のわりには、“明確な答え”がなく、最後はモヤモヤが残って、超バッドエンド....という、謎が残る映画だった。