さて、その困った現象とは CapsLock キーです。最近、ATOK を使い始めたのですが、以前の記事で紹介したように、入力文字種を「半角英字」に変更するために CapsLock キーを単独で使う機会が増えました。で、Trados のエディタで
CapsLock キーを押すと「返却パッケージの作成」ダイアログボックスが表示されてくる
のです。ATOK の導入以前は CapsLock キーを単独で使うことがあまりなかったので、これまでこの現象に気付かなかったのだと思います。
(注記) | |
今回の現象は、Trados を古いバージョンからアップグレードし続けてきたことが原因なのかもしれません。バージョン 2017 を新規インストールした PC ではこんな現象は発生していないような気がします (すみません、ちょっといろいろ試していたら、記憶があいまいになってしまい確信はないのですが)。 |
いきなりダイアログボックスが表示されるという現象が何回か続いた後に、これは CapsLock キーが原因かもしれないと思い Google で検索してみました。すると、proz.com にぴったりな情報がありました!
何も設定されていないけど動くので、解決方法としては「使わないキーを設定する」ということのようです。まあ、Trados ならそんなこともあるよねぇとちょっと妙な納得をして、早速、ショートカット キーの設定画面を開きました。
ショートカット キーは、以下のように、[ファイル] > [オプション] の [ショートカット キー] で設定します。正直に言って、たくさんありすぎて、目的のものを探すのはひと苦労です。
根気よく探すしかありませんが、一応、以下の操作が可能です。
- @ 場所を選ぶ
- A アクション名で並べ変える
- B 設定されているショートカット キーで並べ変える
左側に表示される「@ 場所」の一覧では、プロジェクト ビュー、ファイル ビュー、エディタ ビューなど、ショートカット キーを使う画面を選択できます。一番上の「ショートカット キー」を選択すると、すべてのショートカット キーが表示されます。
「A アクション名」と「B ショートカット キー」は、表の項目名をクリックすると並べ替えられます。「A アクション名」の並び順は、記号 > 数字 > ローマ字のアルファベット順 > カタカナとひらがなのあいうえお順 > 漢字の読み方のあいうえお順、という感じです。アクション名自体がわかりにくいので、並べ替えても探すのは難しいです。
- C アクション名のヒントを表示
アクション名にマウス ポインターを合わせると、ヒントが表示されます。たとえば、下図のように、アクション名は単に「次へ」となっていても、ヒントには「次のコメントに移動」と表示されます。これで、アクションの内容がわかる場合もあります。
今回の proz.com の回答では親切に「プロジェクト」と書いてくれているので、左側の場所の一覧から「プロジェクト」を選択します。選択すると、右側に「返却パッケージの作成」というアクションが表示されるので、そこにショートカット キーを設定します。
これで今回の私の問題は解決したのですが、どうもすっきりしません。なぜこのショートカット キーが「プロジェクト」の中に??という疑問が残ります。私が CapsLock キーを押したのは、プロジェクト ビューではなく、エディタ ビューです。でも、「エディタ」の中には「返却パッケージの作成」アクションはありません。さらに、実は「返却パッケージの作成」アクションは「ファイル」の中にもあります。なので、全部を一覧表示する「ショートカット キー」の中には「返却パッケージの作成」アクションが 2 つあります。
2 つあることで、プロジェクト ビューとファイル ビューで別々のショートカット キーを設定できるという効果があります。このため、自分でショートカット キーを設定するときは、まずどこで使うのかを選択し、その後でアクションを探す必要があることになります。といっても、今回のように、「プロジェクト」のアクションが「エディタ」で動くということはあるようですが...
今回は、以上です。改めて記事にしてみると皆さんにとってそんなに有用な情報ではないような気もしてきました。ショートカット キーの設定が複雑なのは Trados に限った話でもありませんし。ただ、私がこの CapsLock キーの現象に遭遇したのは少し仕事が詰まっている時期で、かなりのストレスだったので、半分は愚痴のようなものですが記事にしてしまいました。最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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