2021年03月19日
Trados Studio 2021 にアップグレードしました
昨年にライセンスを購入していた SDL Trados Studio 2021 ですが、ようやくアップグレードしました。前回の記事では、次回の記事の内容として他のことを予告していたのですが、すみません、今回は 2021 の紹介とさせてください。予告していた内容は、次回に書きたいと思います。
さて、SDL Trados Studio 2021 はもう SR1 が出ているので、現在のバージョンは以下のとおりです。
実際に使ってみた感想としては、2019 とほとんど変わらない、というのが一番の印象です。ただ、全体的に少し動きが速くなっているかもしれないです。はっきりとはわからないですが、2019 では upLIFT Match Repair (一致の修正) の動作があまりに遅く、いつもこの機能をオフにしていましたが、2021 ではとりあえずオンにしたまま使えています。この機能は、タグの挿入などにも機能が拡張されているはずなので、しばらくオンにして使ってみようと思っています。この他にも、もちろん、いくつか良くなっているところはあるので紹介したいと思います。
Trados の大きな強みはアプリやプラグインが豊富にあることなのですが、これの扱いが今までは面倒でした。2021 では、Trados 内から直接インストールできるようになっています。これまでのように、自分で SDL のウェブサイトにアクセスする必要はありません。
[ようこそ] 画面の左側のサイドメニューから [SDL AppStore] をクリックすると、下図のような画面が表示されます。これは、既にいくつかのプラグインをインストールした状態です。
わざわざ SDL のウェブサイトに行かなくても、この画面からインストールできます。さらに、インストール後に更新がある場合は、Trados 本体の更新と同じように、オレンジ色のマークで通知がされます。かなり、便利です。
ここからインストールできるものは、厳密には 2 種類に分かれます。Trados 本体の外で独立して実行される「アプリ」と、Trados 本体の中に組み込まれて実行される「プラグイン」です。たとえば、以前から何回か紹介している Glossary Converter はアプリです。一方、上図のスクリーンショットに表示されているものはすべてプラグインです。アプリまたはプラグインをインストールすると以下のようなメッセージが表示されます。上段はアプリの場合のメッセージ、下段はプラグインの場合のメッセージです。アプリは、いったん Trados から離れてインストールを行う必要がありますが、それでも、以前より便利です。
上図のメッセージにあるように、プラグインをインストールしたら Trados を再起動する必要があります。1 つずつ再起動しなくても、いくつかインストールした後にまとめて再起動で大丈夫そうです。で、再起動しようとしたら、以下のような微妙なダイアログボックスが表示されてきました。[再開] ボタンは「再起動」の意味だと思いますが、3 秒くらい悩みました。
実は、Trados では今まで、特定のプロジェクト内でファイル名を入力してファイルを開くことができませんでした。エディタとしてごく基本的な機能のはずですが、できませんでした。
2021 では、上図のように、[ファイル] 画面に [ファイル名] という入力ボックスが表示されてきます。ここにファイル名を入力すると、そのファイルを開くことができます。ただ、UI の文言にあるように、この機能は「フィルタ」の一種なので、通常の「ファイルを開く」ダイアログボックスなどとは少し動作が違います。それでも「ファイル名を指定する」という機能としては十分です。
今まで、たとえば Excel のワークシートにファイル名の一覧があって、そこから 1 つのファイルを開きたいときなど、ファイル名をコピペできず、本当に面倒でした。これで、ファイル名をコピペしてファイルを開くことができます。ああ、なんてすばらしい。
高度な表示フィルタ 2.0 は 2021 の目玉機能です (たぶん、目立った追加機能はこれくらいしかありません)。2019 では「Community Advanced Display Filter」というプラグインでしたが、これが 2021 では「高度な表示フィルタ 2.0」として本体に組み込まれました。しかも、日本語化されています。
繰り返しの [固有の出現] もちゃんとあります。「固有の出現」という日本語はよくわからないですが、元の英語は「Unique Occurrences」です。これは、すべての分節を 1 回だけ表示してくれる機能です。つまり、繰り返しでない普通の分節はそのまま表示し、繰り返しの分節は初出のみを表示します。(詳しくは、以前の記事「■プラグイン■ フィルタで繰り返しを除外する」を参照してください。)
右クリックのメニューも日本語化されていました。こちらの動作については、以前の記事「さらに高度な表示フィルタが便利!」を参照してください。
2021 で忘れてはいけない目玉機能がもう 1 つありました。SDL Trados Live です。が、私はまだ使っていません。SDL Trados Live は 1 年間無料ですが、この無料期間はライセンスをアップグレードしたときから始まるそうなので、なるべく早めに試してみたいと思います。
QA Checker の単語リストの登録ができない場合がありました。ただ、できる場合もあったので、今後、要調査です。今回、登録できなかったのは、古いバージョンの設定ファイルをインポートして既にたくさんの単語が登録してある状態で、新たに単語を追加しようとしたときでした。[OK] ボタンが押せず、[キャンセル] ボタンを押して画面を閉じるしかありませんでした。当然、[キャンセル] ボタンを押しているので、単語は登録されません。設定ファイルをインポートしたことが原因でしょうか。よくわからないですが、また後で少し確認したいと思います。
今回は以上です。アップグレードしてから 3 日間作業しましたが、その間、1 回だけエディタが強制終了しました。これは、どうなんでしょう。今までの私の経験からすると、わりといい方なんじゃないかと思っています (^_^;)
Tweet
さて、SDL Trados Studio 2021 はもう SR1 が出ているので、現在のバージョンは以下のとおりです。
実際に使ってみた感想としては、2019 とほとんど変わらない、というのが一番の印象です。ただ、全体的に少し動きが速くなっているかもしれないです。はっきりとはわからないですが、2019 では upLIFT Match Repair (一致の修正) の動作があまりに遅く、いつもこの機能をオフにしていましたが、2021 ではとりあえずオンにしたまま使えています。この機能は、タグの挿入などにも機能が拡張されているはずなので、しばらくオンにして使ってみようと思っています。この他にも、もちろん、いくつか良くなっているところはあるので紹介したいと思います。
アプリおよびプラグインが統合されました
Trados の大きな強みはアプリやプラグインが豊富にあることなのですが、これの扱いが今までは面倒でした。2021 では、Trados 内から直接インストールできるようになっています。これまでのように、自分で SDL のウェブサイトにアクセスする必要はありません。
[ようこそ] 画面の左側のサイドメニューから [SDL AppStore] をクリックすると、下図のような画面が表示されます。これは、既にいくつかのプラグインをインストールした状態です。
わざわざ SDL のウェブサイトに行かなくても、この画面からインストールできます。さらに、インストール後に更新がある場合は、Trados 本体の更新と同じように、オレンジ色のマークで通知がされます。かなり、便利です。
ここからインストールできるものは、厳密には 2 種類に分かれます。Trados 本体の外で独立して実行される「アプリ」と、Trados 本体の中に組み込まれて実行される「プラグイン」です。たとえば、以前から何回か紹介している Glossary Converter はアプリです。一方、上図のスクリーンショットに表示されているものはすべてプラグインです。アプリまたはプラグインをインストールすると以下のようなメッセージが表示されます。上段はアプリの場合のメッセージ、下段はプラグインの場合のメッセージです。アプリは、いったん Trados から離れてインストールを行う必要がありますが、それでも、以前より便利です。
上図のメッセージにあるように、プラグインをインストールしたら Trados を再起動する必要があります。1 つずつ再起動しなくても、いくつかインストールした後にまとめて再起動で大丈夫そうです。で、再起動しようとしたら、以下のような微妙なダイアログボックスが表示されてきました。[再開] ボタンは「再起動」の意味だと思いますが、3 秒くらい悩みました。
ファイル名を指定できるようになりました
実は、Trados では今まで、特定のプロジェクト内でファイル名を入力してファイルを開くことができませんでした。エディタとしてごく基本的な機能のはずですが、できませんでした。
2021 では、上図のように、[ファイル] 画面に [ファイル名] という入力ボックスが表示されてきます。ここにファイル名を入力すると、そのファイルを開くことができます。ただ、UI の文言にあるように、この機能は「フィルタ」の一種なので、通常の「ファイルを開く」ダイアログボックスなどとは少し動作が違います。それでも「ファイル名を指定する」という機能としては十分です。
今まで、たとえば Excel のワークシートにファイル名の一覧があって、そこから 1 つのファイルを開きたいときなど、ファイル名をコピペできず、本当に面倒でした。これで、ファイル名をコピペしてファイルを開くことができます。ああ、なんてすばらしい。
高度な表示フィルタ 2.0
高度な表示フィルタ 2.0 は 2021 の目玉機能です (たぶん、目立った追加機能はこれくらいしかありません)。2019 では「Community Advanced Display Filter」というプラグインでしたが、これが 2021 では「高度な表示フィルタ 2.0」として本体に組み込まれました。しかも、日本語化されています。
繰り返しの [固有の出現] もちゃんとあります。「固有の出現」という日本語はよくわからないですが、元の英語は「Unique Occurrences」です。これは、すべての分節を 1 回だけ表示してくれる機能です。つまり、繰り返しでない普通の分節はそのまま表示し、繰り返しの分節は初出のみを表示します。(詳しくは、以前の記事「■プラグイン■ フィルタで繰り返しを除外する」を参照してください。)
右クリックのメニューも日本語化されていました。こちらの動作については、以前の記事「さらに高度な表示フィルタが便利!」を参照してください。
SDL Trados Live
2021 で忘れてはいけない目玉機能がもう 1 つありました。SDL Trados Live です。が、私はまだ使っていません。SDL Trados Live は 1 年間無料ですが、この無料期間はライセンスをアップグレードしたときから始まるそうなので、なるべく早めに試してみたいと思います。
不具合?? QA Checker の単語リスト
QA Checker の単語リストの登録ができない場合がありました。ただ、できる場合もあったので、今後、要調査です。今回、登録できなかったのは、古いバージョンの設定ファイルをインポートして既にたくさんの単語が登録してある状態で、新たに単語を追加しようとしたときでした。[OK] ボタンが押せず、[キャンセル] ボタンを押して画面を閉じるしかありませんでした。当然、[キャンセル] ボタンを押しているので、単語は登録されません。設定ファイルをインポートしたことが原因でしょうか。よくわからないですが、また後で少し確認したいと思います。
今回は以上です。アップグレードしてから 3 日間作業しましたが、その間、1 回だけエディタが強制終了しました。これは、どうなんでしょう。今までの私の経験からすると、わりといい方なんじゃないかと思っています (^_^;)
Tweet
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10607160
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック