2007年09月06日
踏み倒し
堆(うずたか)く積み上げられた本、その下の方にある一冊を引っこ抜く。残りの本はガサガサと崩れ、辺りに散乱するもその一冊が欲しかった人は目的が達成され、その場を振り向きもせずに立ち去りました。これと同じことがあちこちで起こっています。
昨日の「踏み倒し」の続きです。舞台は託児所、そこで行われる踏み倒しの実情を少し紹介すると、かなり厳しいものがあります。
通常子供を預かる場合、一時金(前金)を払ってもらいますが、そのお金では足りないくらい時間が過ぎてお母さんが迎えに来たら超過分を払ってもらいます。しかし、お金を持っていない場合はどうなると思いますか?
商品を買おうとしてお金を払わないと言えば商品を渡さなければ良い。サービスを受けておきながらお金を払わないと言えば(場合によっては)警察に突き出すことも可能でしょう。しかしこの場合、子供をお母さんに返して指をくわえて送り出すしかありません。親子連れを警察に突き出す分けにも行きませんし。
以前にうっかり「お金が払えなければ子供は返せません」と言うような事を言ってしまった保育士がいましたが、責任者がすぐに訂正して子供を返したそうです。これ、逆に警察に駆け込まれて「お金を払わなければ子供を返さないと言われ、拉致された!」と言うほどのお母さんもいたからとか・・・(絶句)。
他にもこんな話が。お金を持たずに子供を預けに来る踏み倒し常習のお母さんの手口で、保育所の入り口で預かる、預かれないでひと悶着している最中に子供が「オシッコ!」と言い出す。で、トイレに行かせるとお母さんが消えている。子供も慣れたもんです。
冒頭の「積み上げられた本」で例えると、傷ついた本の損害を計算しながら本を積みなおし、タメ息をつく側がいる事に思いの至らない人たち。本当にそんな人たちの「儲かっちゃった(笑)」程度の金額のお陰で予想以上の影響があるんですけどねぇ。