2021年12月04日
言志四録
言志四録
「言志四録」げんししろくと読む講談社より出版。
この本に興味をもったのは作者が佐藤一斎。
一斎に興味を持ったのは岩村城見学の時に歩いた城下町である。
貧富の差がなさそうな町は整然としている、驚いたのはトイレ。
歴史資料館、町の公衆トイレ、全て見事に清掃され、手洗い場には固形せっけんとプッシュ型容器に入った液体せっけんがキチンと並んでいるところもあった。
軒先には揃いの暖簾が掛かり、町の結束が見られる。
家々には一斎の精神を示す文が書かれた板(写真の赤丸)がかかっていた。
至る所に見られる一斎の言葉が、この町に影響したのではと。帰宅後早速、一斎の書物を読んだ。1772年生れの美濃岩村藩の儒学者で、私には苦手な文章で苦労した。
数ある中から一つ紹介
身には老少有れども、而も心には老少無し。
気には老少有れども、而も理には老少無し。
須らく能く老少無きの心を執りて、以て老少無きの理を体すべし。
訳文:人間の体には年寄りと少年の別はあっても、心には老少はない。
体の働きには老少が有っても、道理には老少はない。
是非とも、年寄りだの、若者だということのない心をもって、万古に変らない、
老少のない道理を体得しなければならない。
真に難しい言葉であるが、大陸生まれの万年青年もそうありたい。
投稿者:ひろあき|08:23
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