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春を歩く

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 先週の土曜日のことである。何時もの仕事が午後1時に終了した。
場所は京都、叡山電鉄の一乗寺近く。
陽気も良いので四条河原町まで歩く事にした。
一乗寺下り松は今では地名になっているが、昔の道標として植えられた。
松は何代目かで小振りであったが、良く手入れされている。
この付近で宮本武蔵が吉岡一門と決闘した場所として知られる。
ここをスタートし、西へ向かい叡山電鉄の踏切を超え1.5Km程で高野川に出会う。
さらに西南へ、途中下鴨神社をかすめ2.5Kmで鴨川に掛かる葵橋を渡り河原に降りる。
南、すなわち下流に進むと、すぐに先ほど越えた高野川と合流する。
河原では大勢の老若男女が春を楽しんでいる。
満開の梅、対岸に伸びる亀形の石と戯れる子、空には名物の鳶(油断していると弁当やお菓子をやられる事で)。
満開の桜も見られる。手入れをしていた人が「河津桜と言って静岡の河津町から来た名前だよ」。
一般の桜より早咲きだと、丁寧に説明をしてくれる。
河原を歩くと信号は無いし、観光客も街中よりは少ないので落ち着く。

 葵橋より六つの橋の下をくぐり、岸に上がり木屋町通りを歩く、大勢の人だ。
瑞泉寺の梅が満開、でもひっそりとし観光客も少ない。
山門左には、豊臣秀吉に謀反の疑いをもたれ高野山で切腹させられた秀次とその子や妻妾ら39名が三条河原で処刑された。彼らを供養していると説明がある、静けさになんとなく納得。

10Km程、大いに春を楽しんだ。元気に感謝しながらの晩酌は最高だった。
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