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2019年01月01日

本カテゴリのはじめに

皆さん、明けましておめでとうございます。
警備に限らず今日仕事の方もいらっしゃるでしょう。
お疲れさまです。



本ブログを始めてから1年が経とうと
しています。



最初は日記よろしくエピソードの羅列で
書いていきましたが、継続して訪問して
下さる方もいらっしゃり今に至ります。



コメントもいただき、読んでいただいてる
事が原動力となり続けてこれました。
ここで改めて御礼申し上げます。



さて、新年を迎え執筆したいテーマがあり
カテゴリを設けました。



「警備から斬る、日本人の労働問題」ですが
主に警備からの視点で日本人が抱える労働問題に
斬り込んで行きます。



これまでより少し難しくなるかもしれませんが
働き方改革が叫ばれ、警備業もその渦の中に
いる現実を踏まえて書いていくつもりです。



労働問題の本や、SNS等で得た情報も
紹介しながら進めていきます。警備業に従事
する隊員さんの生の声も。



不定期にUPするカテゴリ記事になると
思います。労働問題は警備に限らず
切実な問題で、これに関心を持つ
ささやかな契機となれば幸いです。







2019年01月02日

警備員とすべり台社会(前編)

タイトルにある「すべり台社会」について
警備からの切り口で述べますが



今日はその序章の話をします。
時期としてはカテゴリ「施設警備2〜
市役所迷走編」の頃です。



市役所警備に従事し3年余り経ち
A社は施設警備(当時は常駐警備)
2級を隊員に取らせ始めました。



僕は晴れて合格し、地域を管轄する警察署に
書類を揃えて行った時の事です。



窓口で、写真が1枚足りないとつっ返され
ました。仕方なく焼き増しすることに。



上司に言うと「それは知らなかった」との返事。
そこまで含めて指導するのが仕事だろうが(# ゚Д゚)



二度手間の不服を抑え、再度警察署に。
生活安全課に提出に行くと警察署員が
入口の長椅子で待つように案内しました。



ドアの近くだったので中の声が聞こえてきます。
その内容が聞き捨てならぬものだったのです。

2019年01月03日

警備員とすべり台社会(中編)

生活安全課の中では、激しい口調の声が。
要約すると僕みたいな奴に資格を与えていいのか
という糾弾に近い声でした。



僕は警備に就く前は、東京の某大手電機メーカー
子会社でIT関係の仕事をしていました。



地元に帰ったものの、いろいろな事があり
暫く定職についていなかったのが履歴書から
見て取れ、突っ込まれていました。



それとも、当時ブラック人材であったかもしれない
僕が警備業界で活躍されては困る事もあるのでしょうか。



これが日本社会の闇となっている「すべり台社会」を
垣間見た想いと同時に、警備業界脱出の原点となった
のです。



上記については湯浅誠さんが著書「半貧困〜
すべり台社会からの脱出」で定義しています。







一旦足を踏み外すと、貧困まっしぐら。
二度と這い上がることができない日本社会の闇。



ブラック企業で命を落とすニュースは珍しくないの
ですが、死ぬくらいなら会社辞めればという声が
あります。



ドロップアウトは日本人にとって
死よりつらい側面があるに違いない。



たっぷりと屈辱を味わった僕は、警察署を後に
しました。この件は上司にも話しませんでした。



手続きの指示すらまともにできない上司に言っても
無駄だと思ったからです。



後日合格証が届きましたが、お前は資格を
保有するに値しない人間だと言われた手前、
この資格に何の価値があるのか考えるように・・・

2019年01月04日

警備員とすべり台社会(後編)

確かに、警備業は警察下請け業務みたいな
ものだし、僕のようなドロップアウトしてきた
人間に資格を与えるのは許しがたいのかも。



厳しい選別環境をクリアしてきた人から
見れば、なおさらでしょう。
「警察官クビになってからブログ」には
インパクトがありました(特に漫画)。





ここでありえない前提で話をします。
もし、この件をⅮ社時代の部長(県警OB)
に話して下記のアクションを起こしたら
・・・



部長がD社事務所にその警察署の係員を呼びつけ
後輩に「お前ら、D社の将来を背負って立つ人材に
なんてこと言ってくれるんだ、この〇〇者!」



と僕に聞こえるように言えばどれほど溜飲が
下がった事でしょう。部長は僕がD社を背負って立つ
人材と本当に言っていたそうです。



そうなれば僕は警備の仕事を辞めず、
その部長の目の黒い内はずっとついて行ったでしょう。
たとえ幹部になれなくても。



「士は己を知るものの為に命を捧ぐ」
とは司馬遷の刺客列伝の一節ですが
カッコつけて言えばこの境地ですね。



警備業界は人手不足、それもリーダー候補の
資格・経験者が足りないとお悩みの幹部は
少なくありません。



待遇や社会的地位の向上が急務でありますが、
それ以外に隊員を精神的に救うことができれば
義理を感じる人なら繋ぎとめる事ができるかも・・・



最後はすべり台社会とは少し違う話かも
しれませんが、労働者をとことん
追い詰める構造も社会の闇だと思います。

2019年01月05日

市嘱託女性職員の嘆き

カテゴリ「施設警備2〜市役所迷走編」頃の
エピソードですが、嘱託職員さんの話題。



僕ら警備員は市の正規職員よりも
非正規(嘱託)職員と話しやすく、
たまに情報も入手できました。



当時嘱託職員も活躍しており、多くは女性です。
市役所警備も5年程経った頃、30代の
嘱託女性と話す機会がありました。



僕らが市役所に来た頃より、
状況が変わったと
その女性は嘆いていたのです。



その女性曰く「かつて嘱託職員は市の花形で、
正規職員の男性と結婚する女の子も多かった」



しかし今は嘱託を減らし、
臨時職員(いわゆるアルバイト)が
メインになっていると語ったのです。



これは経費削減で、1〜2か月の短期雇用を
1か月間をあけてくり返す事により、社会保険
加入を免れる雇用形態でした。



それで安定した仕事の価値がなくなり、パートと
して収入の足しにする人しか来なくなります。



誰でもできる訳ではありませんが市と県の
アルバイトを1か月交代で
交互に行うという荒技もありました。



財政状況の厳しさから、経費減を実践し続け
なければならない自治体は、立場の弱い所
から削らざるを得ないのでしょうが



僕ら委託業者も含め、官製ワーキングプアが
社会問題となり、貧困のスパイラルから
抜け出す方法はないものでしょうか。



2019年01月06日

焼畑農業化する現場人事

もう一つ、僕らが市役所警備に来てから
変わったのは、水道局の民間委託でした。



夜間当直の守衛室も、僕らが来る前は市の
職員で行っており、開施錠や巡回業務もあり。



水道局守衛室に僕らが入り、半分民間委託に
なりましたが、事務方も委託にするように。



水道料金を扱う部署を地元の管工事組合に
委託したのです。この部署は苦情やトラブルが
多く、警察OBや裁判所OBもいます。



職員側としては行きたくない部署の一つでしょう。
委託を推進する市当局側との利害が一致か?



ハローワークには上記の求人が3〜6か月
サイクルで出ています。非正規の待遇では
割に合わないのでしょうね。



使う側とすれば、辞められれば新しい人を
補充すればよいのでしょうが



警備も似たような焼畑農業人事が多々あり、
民間委託が衰退すれば、行革の切り札
も詰んでしまうのでは・・・




2019年01月07日

ゆでガエルの法則

タイトルの例えは悪いのですが、
僕が最初に入った警備会社A社は隊員の
キープ率が高い理由の考察記事です。



比較的若い隊員の比率も多く、他の警備
会社よりは人材に対する不安は少ない模様。



もちろん、待遇が悪いといった不満の声は
ありました。しかしこの業界共通事項か。
A社は地元では平均レベルでした。



A社は隊員に過度な期待をせず、問題の少ない
現場には過度に干渉して来ず、お荷物ではない
隊員にとってはいい環境のようです。



待遇は悪くても「この仕事だからこんなもんだ」
といった悟りの境地?で働く隊員もいるでしょう。



僕はA社を辞めてから警備会社を3社渡り歩き
ましたが、少しでも使えそうな隊員が来るや



とことん絞りつくしてやろう、がんじがらめに
して捕縛しよう、といった浅ましさ
丸出しの会社ばかりでした。



そんな環境だったから警備業界がいやになり
脱出の原動力になったと思いますが・・・



ゆでガエルにされずに済んだ、という事でしょう。
熱いお湯にカエルを入れると、身の危険を
感じカエルはすぐに跳ねて脱出し助かります。



しかしぬるま湯に入れ、ゆっくりゆっくり熱して
いくとカエルは変だと思いつつ脱出せず、いつの
まにかゆで上がってしまうという事です。



このまま警備を続けたい、しかし責任者には
なりたくないといった隊員には良いかも知れません。



A社が安泰である限り、食いっぱぐれることは
ないのですから。














2019年01月08日

年休、なにそれ?

警備員、それも地場中小警備会社だと
年休(年次有給休暇)はあってないようなもの。



働き方改革で1年間に年休を5日取らせるよう義務
づけるようですが、書類上取ったことにする会社は
ブラック企業のレッテルを貼ってやりたいです。



A社時代、K部長が僕らが警備する市役所守衛室に
来て「日給月給制であっても年休は付与しなければ
ならない」とこぼしていました。



当時月250時間勤務を強行し、労務管理への
批判が市役所側からあったのかも知れません。



結局A社では年休のねの字も出ませんでした。
他に勤めた地場警備会社も同じでした。



全国規模のB社は年休はありましたが、運用が
変でした。当務に年休を使っても日勤分の給料
しか出ません。(B社も日給月給制)



そこで年休は日勤を休む時に使うよう暗黙の
了解があったのです。当務には2日分使って
まっとうに給料が出れば問題ないのですが。



この辺は入社時の労働条件や就業規則を確認
する必要があります。しかし以前紹介したように、
入社1か月後に労働契約書を差し替えるブラック
企業でしたから(# ゚Д゚)



B社を退職すると隊長に伝えると「年休を取らせる」
と上から目線。「取って頂く」じゃないの?



結局日勤に1日と当務に1日を使い、10日ほど残し
退職しました。シフトを日勤のみに組み替えて全部
取らせろと要求すべきだったか・・・












2019年01月09日

強制された自発性

日本社会では、強制は建前上ないようでいても
がんじがらめになっている現実。



警備員の労働で大きな問題なのが長時間労働
です。近所のタクシー乗り場整理の警備員さん
が「月250時間働かないとやっていけない」
とこぼしているのを漏れ聞きました。



「強制された自発性」これを警備に例えてみると
貴方が、ある施設警備の隊員であったとします。



他の現場の応援(イベント等の雑踏警備等)に
行ってくれとの要請が会社からありました。



もちろん、断る事もできます。しかし暗黙の
ペナルティーがあったとしたら強制に等しい。



応援に行かない隊員の評価を下げ、従事して
いる施設警備の現場から外す。誰かを見せしめ
にやれば効果てきめんです。



またはその施設の給料が低く、応援に行かせて
下さいと志願せざるを得ない環境にある。



こうして自ら志願したようでも、そうせざるを
得ないように追い込めば強制と変わらない。
これが、警備に限らず日本人の労働問題と
して根が深いものがあります。



警備なら、時給を上げ一つの施設勤務でやって
いけるような給与形態が理想なのでしょう。
(実際隊員を専属で配置するよう入札の条件
にしている公共施設があります)



施設警備で安心して働くには応援を受け入れ
無ければならない、というのは心身を削ります。
長時間労働だったA社市役所警備のように。



対抗するにはその施設の隊員が団結して
応援を全員拒否するのが効果的です。労働組合
みたいな感じですが、現場ごとに隊員の立場
や意識が違うので簡単ではないでしょう。



個人的にはエステ・ユニオンみたいに
業界横断的なユニオンが警備にもあれば、
業界を挙げて、待遇の底上げに資するように
なる端緒となるかもしれません。



2019年01月16日

警備員はセーフティーネットなのか(前編)

2018‐1‐2〜4にかけての記事「警備員とすべり
台社会」に関連して僕の所感。



僕が警備業に就いた当初は景気も悪く、警備員は
職にあぶれたり、リストラされた人の受け皿
といった側面がありました。



今もそうだと思いますが、時代の趨勢とともに
少しづつ変わっているのではないか。



一つは配置基準が厳しくなり、検定合格者を
現場ごとに一定数置く必要が出てきた事です。



これにより腰掛けの警備員が減っていく環境
になりつつある、と思います。



だからと言って、人材育成の余裕がある大手
とは違い、中小は人を埋めるので精いっぱい。



警備業の人手不足は状況は東京オリンピック、
大阪万博くらいまで続くでしょう。



問題はその後です。テクノロジーの進化と
人あまりが現場を直撃します。



例えば顔認証システムの普及やAIの導入で
人員が大幅に削減されていくでしょう。



そんな中で生き残るのはセキュリティのプロ、
これを読まれている皆さんは恐らく意識が
高いので大丈夫だと思いますが・・・





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亡社のイージス
かつて10年ほど警備業界で従事してきましたが 限界を感じ、同業界を去りました。 今は港湾施設保安職員として、港湾管理業務に従事しています。
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