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2018年04月01日

入札までの間

入札までの約一か月間、警備隊の動揺は続きました。
何かと口を挟みたがる50代O隊員は守衛氏にも色々言ったようです。

O隊員「職員サイドからA社を変えないでくれ、と声をあげてくれれば」
守衛責任者M氏「ミスが多いね」とばっさり。入札は入札ということか。

一方Z隊長の評価が下がっていました。ぶっきらぼうに加え報告が遅れた事など
管財課に厳しく咎められていました。舌打ちの多いZ隊長。

そんな中、Z隊長が出社拒否し仕事に出てこなくなりました。
以前管財課から除外されたD隊員を日勤限定で復活させ凌ぎましたが・・・

2018年04月02日

Z隊長、出社拒否

突然職場に来なくなったZ隊長。あの手この手でアプローチを試みます。
しかし、Z隊長からは無しのつぶてでした。

一旦管財課からレッドカードの出たD隊員を引っ張るのも良くないし
かといって代わりの隊員を研修に、という状況ではありませんでした。

身動きの取れない警備隊。K部長も頭を抱えていました。
Z隊長は職場に来ない間はパチンコにでも行っていたのでしょうか。

彼のパチンコ好きは周囲の知る所で、出勤時の表情で昨日の勝敗が分かります。
我々としては、Z隊長が復帰したら暖かく迎えてやろうと話していました。

2018年04月03日

Z隊長復帰も

Z隊長が出勤拒否して、一週間後連絡が取れて復帰する事に。
我々はほっと胸をなでおろす感覚でしたが、入札は迫っています。

こんな時、Y課長が市役所に出てきて激を入れました。
「(警備隊を)締めなければ、締めなければ」Y課長らしい激入れ。

この時点でZ隊長の立場はどうなるか既に決まっていたようです。
そして次の警備隊再編に向けた構想がY課長にはあったようです。

とはいえ、入札に負ければ我々は市役所を退場して交通誘導警備送りでしょう。
A社からは投げやりにならないよう注意がありました。

2018年04月04日

次期隊長

「Z隊長を除外する」管財課守衛責任者M氏は僕に明言しました。
と同時に次期隊長の話も出てきたのですが・・・

M氏は管財課の係長に僕を隊長に推したと言いました。光栄な
事ですが、僕は年齢的に警備隊の下から2番目で内心困惑です。

勤務シフトの改善や、勤務態度等が評価されたとの話でした。
僕が立派ではなく、周囲のレベルが低すぎるからなのでは・・・

いずれにせよ、入札が終わるまでこの話は保留です。もし
前業者が取り返せば、誰も残留はできないでしょうから。

2018年04月05日

給料を下げてでも

管財課守衛責任者M氏の話は続きます。今回不測の事態で
入札になった。これでは君たちは安心して働けないなあ・・・

A社として職場を守るためには安い金額で取る必要があるだろう。
今より時給ベースで2割減でも道路で旗振りよりマシじゃないか。

あれ?M氏はA社が落札した金額を知り、僕らの時給について
○○○円と揶揄していました。2割減なら最低賃金を割り込みますが。

当時は最低入札価格の設定がなく、1円で落札する事も可能でした。
いくらで落札しようが最低賃金は下回ってはいけません。

2018年04月06日

守衛がいない

当時混乱しているのは警備員だけではありませんでした。市役所も
機構改革で守衛室の正規職員を廃止し嘱託職員のみにするとの事。

当時正規2名+嘱託2名でしたが、新年度から採用予定の嘱託2名を
募っても手を挙げる人がおらず、人事課も困っていたそうです。

定年退職した正規職員を再任用して、嘱託で守衛室に勤務する。
しかし夜間・休日対応の勤務が嫌がられ人気がありませんでした。

人事課は嘱託候補を探してはいましたが、手ごたえがなく各方面へ話を
拡げていたようです。そこへ警備隊から話を持ち掛ける隊員がいました。


2018年04月07日

嘱託に打診

職場が混乱中の3月下旬、管財課守衛責任者M氏に50代O隊員から
話があったそうです。こんな状況なので次の職場を・・・

守衛として市役所嘱託職員の口はないかという打診だったようです。
しかしM氏はO隊員について嘱託には力不足と評価していたようで。

そこで僕にM氏から嘱託の話がありました。君さえよければ人事課に
聞いてみてやる、と。今より年収ベースで100万上がるだろう。

守衛室で僕らの隣に座り勤務している嘱託職員の立場に就くわけだ。
給料も上がり、勤務時間も減れば願ったり叶ったりなのですが・・・


2018年04月08日

官と民との間には

数日後、勤務で管財課守衛責任者M氏と組んだ時に嘱託職員への
打診について、人事課の回答を聞きました。人事課曰く「業者からは上げない

誰が言ったか知らないけれど官尊民卑丸出しだなあ、恐れ入りました。
確かに業者として在籍しながら嘱託職員へスライドは良くないでしょう。

官と民との間には深くて暗い川があるのですね。ただ、上げないという
文言は聞き捨てなりませんでした。採用しないと言えばいいのに。

しかし、一見屈辱的な出来事が今の職場を目指す原動力となったのです。
たとえ非正規であっても市より上級官庁職員になるしかない、と。

2018年04月09日

機構改革

守衛室から正規職員を廃止して、嘱託に置き換えるのは水道局側も
同じでした。水道局守衛も正規2名を嘱託に置き換え嘱託4人体制へ。

ただこちらは定年退職のOBがいて、後任はすんなり決まりました。
組合出身の弁が立つ人で、正規職員も一目置く存在だったようです。

このような職場は当時、定年退職したOBの再任用の受け皿的なもの
でした。廃止で異動になった正規職員2名は浄水場に配属されました。

守衛勤務は拘束時間が長いのと夜間休日のシフトであることから
敬遠するOBもいて、何れは民間委託になると言われていました。




2018年04月10日

至誠に悖るなかりしか

不甲斐ないZ隊長に代わって台頭してきたのがO隊員でした。
地元銀行員→土建会社経理を経てA社に。50代半ばで長老格。

警備隊の空中分解を防がなければ、と精神的な支柱を目指し
とにかくミスの無いよう業務を愚直に遂行するしかない。

O隊員は旧海軍五省からの文言を引用し連絡ノートに書きました。
「至誠に悖(もと)るなかりしか」(真心に反する点はなかったか)

徒手空拳で市役所業務に臨んだ我々らしい精神論?いやそれなりに
知識もついて生き残った者たちで道を開こう、との気概でした。
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かつて10年ほど警備業界で従事してきましたが 限界を感じ、同業界を去りました。 今は港湾施設保安職員として、港湾管理業務に従事しています。
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