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2014年11月06日
観劇「The Curious incident of the Dog in the night-time 」
観劇「The Curious incident of the Dog in the night-time 」 National Theatre プロダクション
初演は2012年8月 主演のLuke Treadaway はその演技でLaurence Olivier Award を得ました
自閉症の少年が主人公Mark Haddonの同名小説 の舞台化です
映画「レインマン」を思い起こします
一般人には 不可解な行動パターンにより 社会生活は容易には行きませんが
数学に抜きん出た才能を有す15歳の少年 それを理解する回りの大人たちの援助により
隔離排除とは逆 一般の枠に収まらない能力を 並外れた才能を有する 天才 であると認め
社会貢献への道へと導いてゆきます
その障害者理解を促すテーマもですが 自閉症の少年を演じました Luke Treadaway の演技力で
大評判となりまして 2013年3月より ウエストエンドApollo theatre での上演となりました が同年12月
日本でもニュースになりました 天上カバーが客席に剥がれ落ち怪我人も出る事故により
お隣に位置するGielgud Theatreに移り 現在も満員続きで上演が続いております
ウエストエンドの劇場はどれも古いのです しかし
主人公の少年の思考回路を視覚化したと思われる舞台セットは大変巧妙に作られておりました
コンピューターがエリザベス朝の劇場を 生身の人間 俳優は今も昔も其の侭ですが
舞台空間を目覚しく進化させております
ロンドン在の俳優に Luke Treadaway の演技の素晴らしさを聞いておりましたので
俳優総入れ替えでウエストエンドへ移動の前に見ておきたかったのですが … 後悔が残ります
昨今のウエストエンドがどういった具合で演目を選択されるのか 全く蚊帳の外におりますから予想ですが
何を押しても 興行成績優先なのでしょう 面白い作品ですのに俳優の質がよろしくなく残念でなりません
Luke Treadaway版をDVDでみることにいたしましょうか。。。
と たのしい演劇の日々
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2014年10月30日
観劇 -イプセンに次いで-「The Wild Duck」Birbican
観劇 -イプセンに次いで-「The Wild Duck」Birbican
Birbicanで2ヶ月にかけ催されておりました international Ibsen Season 最終回となります
シドニーより Belvoir Theatre 演出脚本 Simon Stone 共同脚本Chris Ryan を観てまいりました
演出家のノートにあります
どこにでも居そうな 2組の家族 が個々は家族の単位の外で微妙に 枠を超えた関係にある
しかしそれは それ程特別でもない人間の仕業 それがある日発覚し 家族は壊れていく
それを観客は覗き見るだろう とあり 覗き見をしてまいりました
劇場内に足を踏み入れましたら 緞帳は中心部が舞台前面にはみだした2枚の大きな鏡
観客を映し出しております 開幕で知るのですが それは 大きな2枚のガラス 舞台中央で90度に重なり
舞台をスッポリ囲んでおります そのガラスに囲まれた舞台に生きた野鴨がまず現れ 続いて俳優が
しかし声はマイクロフォンを通し聞かれます
その野鴨 水の張った水槽の中で水浴びをすれば 水しぶきは遠慮なく飛び跳ねます
この水槽と舞台のガラス張りが 水槽のなかで足掻く捕らわれの身の野鴨と
俳優演じます2組家族の其々の有様が重なるように成っており
観客は水槽の中で展開する人間の足掻きを覗き見るのです
Belvoir Theatre オーストラリアの傑出した劇団であると紹介がありますが
俳優が達者で 何気ない日常も また後半エスカレートする情動表現をも存分に観客を納得させる演技力
1時間半の公演 目が離せませんでした 特に女優陣 Anita Hegh、 Sara West 素晴らしかったです
男優のBrendan Cowell 達者ですが シュタイナー言いますところのルシファーにすっかり捕らわれた俳優
ご本人が自身の演技力に酔いしれ それが客には見てとれますので 多少興ざめはありました が
全般に 英国の俳優よりもえ質がよろしいように思えます 俳優訓練には何をなさるのでしょうか?
興味のあるところです
もちろん質の良い台本演出は欠かせませんが
観客と直接係わる俳優が上質なほど 芝居は面白くなるのです
と たのしい演劇の日々
2014年10月28日
鑑賞バレエ「MANON」The Royal Ballet
写真はWEB(Manon ではありません) より拝借いたしました
鑑賞バレエ「MANON」The Royal Ballet
Natalia Osipova バレエを学ぶ知人に 第2のSylvie Guillem だと薦められ
Kenneth Macmillan 振り付けによる「MANON」をRoyal Opera House で観てまいりました
今回も一月以上も前にチケット予約を試みまして 複数のソリストがManonを踊りますなか
Nataliaの回は最後の一枚残るのみ その人気の高さに 大慌てし その最後のチケットを手に入れ
一月以上も先のこと 2度もの備忘メールも受け取り 心待ちした鑑賞会でした
Royal Opera Houseへ行きますと 歌舞伎座を思い出します
ご贔屓筋の方々は 豪華に着飾り 公演 前 休憩中 劇場ホールレストランで食事を頂ながら
会話を弾ませる そのレストランは被いがありませんから 余所者には その英国貴族文化の匂いを残す全てが
鑑賞の対象となり こちらも大いに面白く拝見いたしました
さてNatalia Osipova の MANON 推薦の知人によりますと 演劇的表現に重きがおかれた演目で
彼女の稀に見る高度なバレエを十分見せる作品ではないとの事でしたが
まるで重力を逆手に取ったかの 軽やかにどこまでも高く舞い上がるジャンプ スピン そして
しなやかな細い四肢から溢れ出る情感に 観客は我をも忘れ 大劇場は喝采と歓喜で満たされました
ところで シュタイナーは彼の生んだオイリュトミーをダンスやバレエと分類されるのを好まないようですが
オイリュトミーが 身体を表現手段としますから ダンスに分類されるのでしょう
バレエは 表現手段である身体を 歴史的研究により練り上げられた基本訓練を基に幼少の頃より磨きを掛け
踊る身体を作り上げるわけです しかも誰でもが高いレベルまで鍛え得るものではなく
もって生まれた健康で柔軟な四肢 踊ることを天性とする基本の資質の上に
質の良い訓練を長年重ねることで 完成されます
美への飽くなき憧れ ルシファーの光と人間の絶えざる努力が バレエ芸術という結晶を創り出した
長らく愛される所以でしょうか
と たのしい演劇の日々
2014年10月25日
「The art of Speech」 by Dawn Langman
Dawn Langman の Body-Soul-Spirit-Word シリーズ第2作 「The art of Speech」出版の案内が届きました
以下 Dawnが皆に宛てたE-mail を意訳でお届けします
親愛なる同僚たちへ
Artemis School of Speech and Drama
(formerly 'The London School of Speech Formation' Maisie Jones よって確立された)
英語での言葉造形 それは進化の重大な瞬間だった
時代のニーズに応じ続ける試みに 多くの時を変化させてきたが 2014、9月つにいに葬られた
ゲーテによれば すべての現実の形は一時的 より大きな見取り図の中で今を見るなら
まったくこの通過は嘆くに値しない それは もう一つのステージへ進化するために解放されたのであり
次の転生で さらなる進化をとげる
私は Artemis School of Speech and Drama が努めたすべてのために、感謝だけを感じる そして
Maisie Jones は今生すべてで存在したという事実のために 彼女の旅に貢献した皆に そして
彼女に貢献して 終わりまで彼女とあるためにすべてを与えたChristopher Garvey に
私は アルテミスの終幕とThe Art of Speech の発売 の奇遇に思いをはせる
Maisie Jones によって植えられ 我々自身の方法で我々全員によって育てられたインパルスが
あらゆる言葉に織り込まれるということを私は知っている
その言霊により 私はそれらを今この世に差し出す
愛と祝福を Dawn.
と たのしい演劇
2014年10月19日
シュタイナー「神秘劇」
Anthroposophical Society in America の webサイトに
シュタイナー神秘劇に関する論説が上げられております
ドイツ観念論 ロマン主義の研究者 David W. Woodによりますもので 「セオドラ 預言者の事実」と題し
セオドラのモデルであろうと思われる実在した預言者たちを シュタイナー 或いは 霊学との関係より
シュタイナーの講演記録の引用を含みながら論じております
まずは 以下は モデルに上げられた預言者たちです
Friedericke Hauffe(1801-1829) シュタイナーの講演記録に彼女と霊学の歴史との関係が述べられたおり
Madame Blavatsky(1831-1891) オカルティスト シュタイナーを世に出した神智学の祖
Helen von Schewitsch(1843-1911) Blavatskyの学徒
Alice Sprengel(1871-1949) は初演より セオドラを演じた女優
Mathilde Scholl(1868-1941) は 人智学協会と共に生きた女性
ところで シュタイナーの宇宙観はまだまだ手付かずの分野でありますが
預言者セオドラという存在について 月紀の存在であると題した章がありますので
概要にみを意訳でご紹介いたします
1915年のシュタイナー講演により セオドラについて最もよく語られている
セオドラの叡智はいまだ月紀にある
平常の目覚めた状態では 理論的理由や一般論なるものが欠ける
その為現地球紀において不確かな存在である
なので 第3神秘劇においてセオドラは死ななくてはならなかった 更に 故に
第4神秘劇ではその魂のみの存在で現れる
シュタイナー 第1神秘劇は ゲーテの「緑の蛇とゆり姫」の書き換えであるが
そこに描かれる 鷹が セオドラである
鷹は 月紀から地球紀を渡る存在として描かれている
シュタイナーは 神秘劇の中で色々な人間を描きだすことを試みており 例えばセオドラは
この物質界に生きるに十分な叡智を備えてはいない がそれが故また真実を明らかにすることもある
ゴルゴダの秘儀をも思わせる が大方が錯覚である なので この紀の預言者は劣勢な知力により
進歩ではなく後退におわる
月紀の人間セオドラはどう演じられるのでしょうか
と たのしい演劇の日々
2014年10月09日
シュタイナー「神秘劇」
写真はHans Push「WORKING TOGETHER on R,Steiner's Mystery Drama」のチャート
演出のRichardは 12人の市民に関するシートをつくりました そこにはシュタイナーの見解が紹介してあります
以下です
12人の市民(R,Steiner「第3神秘劇」)と12星座
オイリュトミーの指示に従い8幕のため 第2神秘劇 中世期の農民の転生も加えた
ドレスの色は其々の星座に ベールの色は次に続く星座を示す
1、アーリマン
2、Luise Furchtegott 赤 橙 おひつじ座 第4農婦
3、Fredrich Geist 橙 黄色 おうし座 第4農夫
4、Michael Edelmann 緑 ふたご座 第3農夫
5、Georg Wahrmund 緑 青 かに座 第5農夫
6、Maria Treufels 青 藍 しし座 第3農婦/ L
7、Franziska Demut 藍 すみれ(青みがかった紫)おとめ座 第2農婦
8、Katharina Ratsam すみれ 暗薄紫 てんびん座 第6農婦
9、Bernhard Redlich 暗薄紫 明るい薄紫 さそり座 第1農夫 L
10、Hermine Hauser 明るい薄紫 薄暗い赤 いて座 第1農婦 L
11、Casper Sturmer 薄暗い赤 暗い赤 山羊座 第2農夫 L
12、Maria Kuhne 暗い赤 赤 みずがめ座 第5農婦 L
13、Ferdinand Reinecke 明るい赤 明るい橙 うお座 第6農夫
* L はルシファーに委ねられる5人を表しております
以前こちらで紹介しました
Hans Push「WORKING TOGETHER on R,Steiner's Mystery Drama」のチャートと大きく違います
6、Maria Treufels 7、Franziska Demut 12、Maria Kuhne こちらのお三人は一緒ですが。。。
何故このような事が起こるのでしょうか?
演出家Richardは 更に Hans Pushのチャート を改めました
5、Georg Wahrmund ← 山羊座
12、Maria Kuhne ← みずがめ座
10、Hermine Hauser ← いて座
8、Katharina Ratsam ← うお座
不可解です しかも 6、Maria Treufels第3農婦 は/
キューネ夫妻の娘ベルダ(第2神秘劇 中世の幕)であると シュタイナーは別の記録上主張しています
これは同時代 同時期に二人の人間として転生するということでしょうか?
感じとしては シュタイナーは霊界から受け取る膨大な量の情報翻訳が追いつかなかったのではないか
第1神秘劇は霊界からのメッセージでしたが 2.3.4は自身で書き上げました
その過程は死期の近いシュタイナーにとって 大変な混乱の日々の中にあったのではないか?
Hans Pushは シュタイナー当人から神秘劇について多くを学んだ一人でありますから
もっとも信頼おける後継人であると思いますが Richardの試みも決して間違いであるとは思えません
どちらにしろ しかし 俳優は何を演じるのか決めねばなりません
と たのしい演劇の日々
2014年10月05日
観劇「KING CHARLES V」 by Mike Bartlett
観劇「KING CHARLES V」 by Mike Bartlett
この春 Almeida Theatre(off west end)にて大成功を収めた新作です
春のチケット入手に失敗いたしましたので 秋Wyndham's Theatre(west end)での再演は
早めに前売り予約をいれ 観てまいりました
Mike Bartlettはシェークスピア歴史劇風にこの戯曲を仕上げかったとかで
現代版王族物語 シェークスピアも使った 弱強五歩格/iambic pentameters の
無韻詩/BlankVerse で書き上げられております
iambic pentameters シュタイナーの言語造形学校Artemisではじめて体験しました折
大変な感動でありましたのを思い出します
しかし 観劇で 内容を理解する英語力には至っておりませんので 必ず観劇の際 もし手に入れば
戯曲を買い求めます
iambic pentameters で書かれた戯曲は ページのレイアウトでそれかと辛うじて知れますが
現代英語の台詞を聞いている限りでは それと判りませんでした
さて大好評の現代劇です
現在映画化されましたLaura Wade原作 2010年「 Posh 」の「The Riot Club」同様
貴族の暮らしぶりや 皇室の内側を覗くのを大衆は好むのです
英王室皆さんによく似た俳優を また似せて作ってあり もうそれだけで観客は大喜びします
エリザベスU死後の王位継承 政治と君主の関係 若い王子の放蕩 そして
現王位継承一位のチャールズが息子ウィリアムに 王位を奪われる件は
シェークスピア歴史悲劇の香りがし 心打たれました
英国は立憲君主国家です 日本の天皇同様 英国王も政治に干渉を認められておりませんが
精神面での影響は絶大です
君主制を反する国民も多くありますが ロイヤルファミリーは茶の間の話題をさらいます しかし
日本神話/精神文化の基幹にある天皇存在とは大きな違いを覚えます
海外に暮らしますと 母国の素晴らしさをつくづく思い知るのですが シュタイナー「神秘劇」理解には
ギリシャ ローマのみならす メソポタミア インド 中国 神話の係わりなくして語れませんので
神話/皇室 も人智学的視点から見るのもよいでしょう
と たのしい演劇の日々
2014年09月30日
シュタイナー「神秘劇」
西川隆範氏 編訳 「泉の不思議 − 四つのメルヘン」第2章
シュタイナーのメルヘン − 神秘劇について にこうあります
『生じねばならぬことが 生じるであろう』という言葉が
「神秘劇」4部作をとおして響いてきます 「神秘劇」はまさしく カルマの劇なのです
魂が霊に目覚めると ふつうなら ゆっくり時間をかけて生じることがらが
一挙に人生に押し寄せてくるようになります
霊的問題に取り組むと カルマが急がれるのです
そして 運命は耐え難いような人生体験へと人を導いていきますが
それは人生をとおし魂が成長するためには 必要な経過です
自分を他者の自我のなかに沈潜させ また 自分がかつて渦中にあった事件のなかに入っていくことによって
自己認識がなされます
「神秘劇」を観る/読むと 霊性に向かって真摯に歩んでいる魂に
繰り返し試練と錯誤の可能性がやってくるのがわかります
霊性への道は一直線に進みうるものではなく 錯綜しでたものであり
ゲーテが「ファウスト」のなかで『道なき道を ひとり孤独に 手探りで進む』と語っているものであることがわかります
第3神秘劇 3幕 ルシファーはヨハネスを支配し
私(ルシファ)はヨハネスの魂を支配している
注意深く ルシファ存在の最深部へ導いている
彼は 光彩なるわたしの姿を透視するだろう その知覚により 彼は自己を認識する
私は彼を 透視させ 彼の魂を勝ちとる
第3神秘劇 8幕 アーリマンの領域にて
境界の門番; しかし願望より発生した幻想は 錯視
さあ その幻想より真実を見抜け
アーリマン: その真実をとおし此処へ導かれた それは喜びを奪い 願望は凍てる
マリア: (宇宙の奈落へと落ちてゆくヨハネスへ) そこで 魂は神々を予感するだろう
そこでは 勝利は壊滅する そして その破滅の核心より 勝利は蘇る
第2神秘劇公演 1ヶ月前複数の俳優が病に倒れ 稽古が成り立ちませんでした
私もその一人大怪我で本番前日まで休養をとらねばなりませんでした
公演後も数名の俳優が交通事故等の大怪我で手術を受け 後遺症が残る生活を送っております
更に 離婚 事業の失敗 解雇等 皆が皆して 耐え難い人生の試練に直面して 今日を生きております
私は怪我以来 大きな状況の変化の中にあり 不安な気持ちで朝目覚めることが多いものですから
床の中で1時間錬功をし 身体に気を満たし丹田に気を集約し サバイバルを確信し
起き上がるようになりました
シュタイナーの神秘劇が実によーく よーく効いておると申せましょう
シュタイナー神秘劇に係わる皆様方 どうぞくれぐれもご自愛くださいませ
そして
たのしい演劇の日々
2014年09月27日
The Art of Acting by Dawn Langman11
写真はWEBより拝借いたしました
The Art of Acting by Dawn Langman11
「霊と演技の関連」の章の意訳を試みてまいりました 今回がその最後となります
本の後書に 著者の知る限り 唯一 俳優の仕事を
心理学 霊学の視点から 組織的に考察された著作であると「The way of Actor」by Brian Bates
紹介されてあり 次は この本に取り組んでみようと思いあたりました しかし 夏休みも明け
シュタイナー第3神秘劇稽古再開しておりますから それは冬休み中の宿題にしましょう
−典型について−
Michael Chekhovは人間進化の過程で 永遠なる霊はこの地球に幾万年と生存してきたことを理解していた
我々は、わずか1つの立場から得られる知識で、おそらく完全な発達/霊的成熟まで進化することはできない
地球上で自分自身についての経験と知識を得る役割りの可能性は、人類と同じくらい無限で、変化に富む
そして 無限とは 我々がかつて演じ または これから演じるであろう 役のことだ
その役割りを俳優はすでに知っていたのか 或いは 内側に持っているのか?
役割りの中に原型を確認し それらと取り組む方法を学ぶとき 俳優は 創造の可能性という
豊かな領域に立ち入る
例えばハムレット 王子 一人息子 恋人 詩人 学生 兵士 哲学者 友人 俳優 暴君 道化
皮肉屋 殺人者 役の典型を体現し得る
俳優が可能性の領域に留まるなら 役は生まれでない その栄光は地球上に転生するという
特殊性に横たわるから 霊の領域は創造の領域である
俳優が 役作りの道しるべを発見する前に 勇気を持って一歩を踏み込む すれば
役は俳優を導き 次の一歩を案内する
感性豊かに培養された神秘な身体へ 知覚する器官 へと変身した俳優は
それら豊かな器官のアンテナにより 役を導く
俳優の身体のアンテナを 役はそのレーダーで受け取る
そして 役を解き明かし体現するための鍵の備わった部屋の入り口へと俳優を導き
扉を開ければ また次なる部屋へと続く鍵が俳優を待っている そこは役作りの自由と創造を味わう領域だ
と たのしい演劇の日々
2014年09月22日
The Art of Acting 10 by Dawn Langman
写真はWEBより拝借いたしました
The Art of Acting 10 by Dawn Langman 「霊と演技の関連」についての章より
視覚化と結合/編入 の意訳を試みてみましょう
世に在るあらゆる戯曲に描かれた全ての役を想像してみる
時間軸の外側の 霊界の何処かで 生き続けているそれらの役は存在する 何故なら
彼らは永遠なる存在だから 彼らは命を持ち実在する 俳優はその存在を認知し演じる
彼らは地球への招待を待ちわびている
最初 戯作家が彼らに眼を留め 紙に書き起こす
そして 台本を賜り 一歩一歩彼らの起源を辿り 彼らの魂と肉体に
ピタリとはまる衣類を編むだす俳優を待っている
それに報いる俳優は 彼らに遭遇することが許される
Chekhov の演技術を通し 俳優は 役を呼び出し 迎え入れ 露にする
役の自我を捕らえる作業を可能にする
もし俳優が想像力を自由にし 自らを解き放ち 正しく導けば おそらく 戯曲上のある出来事は
俳優の魂に閃きを与える 或いは戯曲には書かれなかった過去の事件を明らかにし 或いは現在に
または近い将来に存在するかもすれない 出来事を見るかもしれない
ところで この啓示は何処から訪れ また信頼に足るのか?
霊はホログラフィックレベルの自我であり
《わたしである》 とは 陰陽 始まりと終わり 存在 包含する 時空を超えた 存在
なので 各々役とは無限の連続体なのかもしれない
それは断片であるが 大きな全体の一片であり
その全体とは俳優の無意識の底に横たわっているかもしれない
もし 俳優が その全なるもの ある存在 それ自身の容貌を演じる機会を与えられるなら そして
それより学ぶことをえらび 結合/編入により誠実に仕えるなら そこに啓示をみいだすであろう
鍵となる問い 俳優は役に問いかけてみる
1、何処で多くの時を過ごすか?
2、最初に其処で時間を過ごしたのはいつで それはどんな様子で そして今はどうか?
3、其処には あなたにとって重要な物はあるか?
4、一人になる為の特別な秘密の場所はあるか? 最初にそこへ行ったのはいつのことか?
5、特別な物 或いそれを隠す秘密の場所はあるか? それは何で それは何処に隠され
それを私(俳優)に見せることはできるか? それはどうやってあなたの物となったのか?
6、何を着たいか? 好みの衣類はあるか?
7、ダンスは好きか? 好みの音楽は? 特別に好きな音楽は? 何故それを好むのか?
いつも私は 作業しながらラジオを聞き流ししておりますが このブログを書いております時
ある絵本作家のインタビューが耳にとまりました
『自分は霊能力が強いとか また霊界の存在を特別信じている訳ではありませんが
私が作品を書きますのは 作品の主人公となる子供が 私を訪ねて来 自身について語るのです
それを私は書き起こしているのです』。。。その作家はそう話しておりまして 偶然にもでした
と たのしい演劇の日々