2014年09月20日
演技訓練「Laban Movement for Actors」
Laban Movement for Actors;Sarah Perry
Steiner第3神秘劇では アーリマン身体表現を担います 肩腱板再生手術から1年半
どの程度身体表現が可能かをみるため Actors Center Londonでクラスを受けて参りました
Laban Movementは RADAの短期クラスで少しだけ訓練を受けましたが
昨今はMichael Chekhov にばかり興味が向いておりましたので 久しぶりの体験です
まず Brigid Panet の Laban Movement for Actors 書き出しをこちらに意訳で紹介いたしましょう
俳優は精密な運動感覚…ダンサー アスリートに求められると同様の 運動能力が求められる
俳優の運動感覚とは 発声 思考 心理 情動 台本読み解く そして 身体運動を含む
ラテン語 動く を基とする 作動 情動 動機 などの語群は
日常体験の物理面 心理面 情動面 と本質的繋がりを示す
俳優は 思考 情動 をLaban Movement の訓練により 身体表現へと発展させる
Laban の運動分析は 明快 実際的 役体現に即時役立つ 台詞のテンポ 稽古全体の創造過程を
役の体現における 行為の心理 身体発声 理解を助け より発展させる
Laban Movementは 各々のシーンに在る 真実な自然な流れを 自覚を持って選択し体現することを可能にする
Rudolf Laban (1879-1958) オーストリー=ハンガリー帝国に生まれ 建築を学ぶが
身体と精神間の力動に関心を持ち 運動のパターンを学ぶため
アメリカインディアン アフリカ 中国及び近隣国の土着民族の身体表現を研究する
その後 ベルリン公立オペラの振り付け監督となるが 1938英国へ亡命
そこでMichael Chekhovの演劇学校を営むDartinton に身を寄せ 更に身体表現
異なる芸術表現の統一に向け研究を続ける(参照;Michael Chekhov by Franc Chamberlain )
西欧中心に彼の研究訓練所を設立し コンテンポラリーダンスに多大な貢献をした
戦時中 彼は関心を工場の労働者に向け 時間と行為の関係 つまり
個々の労働者が仕事を成し遂げるに必要な努力のパターンと個々の持つ自然なリズムとを
合致させることを試みた
SteinerとLabanは同時代に生き ドイツで芸術活動を展開したわけですから また
以前こちらで紹介しました Hans Pusch 「A New Kind of Actor 」に Laban を言及んでおり
当時ドイツ表現主義の流れに沿って 身体表現の解析がなされたのでありましょう
シュタイナーは形容詞を伴い感情を表現しようと試みたのに対し
Laban と Michael Chekhovは 動詞を使い動き その動きに 感情は有機的に感応することを試みています
Steinerの 発声による6つの啓示 感情を伴い台詞を発します と動作が発生します
1、 功を奏し人を動かす
2、 物思いにふける
3、 躊躇いを表しつつも行動に移す
4、 嫌悪を表す
5、 共感を示す
6、 拒否する
Labanはもっと細かく行動構成を解析しておりますが 衝動の進行 と訳しましょうか
8種類の動きの質では 以下の動詞を使います 台詞を言いながら以下の行動をとりますが
自然と思い 感情は生まれ 台詞も多彩に変化いたします
1、押す
2、軽く叩く
3、弾く
4、漂う
5、滑る
6、殴る
7、ねじる
8、一撃する
演技術も俳優の数あるのでしょう 私は Rudolf Laban /Michael Chekhov の行動から入ってゆく方が
自然に適っており快適に思われます
肩も表現可能な程回復しておりましたので Laban Movementを使いアーリマンに挑戦しましょう
と たのしい演劇の日々
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