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2021年11月21日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 97 Mathematics 00

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 97
Mathematics 00

“本当に大切なものは目には見えない(『星の王子さま』) ”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

数学は、人間が長い時間をかけて作ってきたルールがある。
矛盾が出てくるルールがあれば、その矛盾がでないように、ルールをつくる、それが数学


数学ルール 「0にどんな数をかけても0」
「0で割る計算はできない」


Expression expansion

 (a+b)(x+y)
   長方形をイメ−ジ
縦の長さ a+b、横の長さ x+y の4つに区分された長方形
4つの長方形の面積はそれぞれ、ax ay bx by
 
(a+b)(x+y)
=a×X+a×Y+b×X+b×Y
=ax+ay+bx+by


「前2乗、かけて2倍、後ろ2乗」
(a+b)2=a2乗+2ab+b2乗

「和と差の積は2乗の差」
(a+b)(a−b)=a2乗−b2乗

(x+a)(x+b)=x2乗 +(a+b)x+ab


(a+b)2乗 = a2乗 +2ab +b2乗

(a-b)2乗 = a2乗 - 2ab + b2乗


Factorization 因数分解は「式の展開の逆」の計算
ab+ac+ad=a(b+c+d)

(1)平方タイプ
(a+b)2乗=a2乗+2ab+b2乗

(2)和と差の積のタイプ「和と差の積は 2乗の差」
(a+b)(a−b)=a2乗−b2乗


(3)(x+a)(x+b)のタイプ
(x+a)(x+b)=x2乗 +(a+b)+ab


(x+y+2)2乗
x+yをAに置き換え、「(A+2)2乗」 (A+2)乗 = A2乗+4A+4
Aをx+yに戻し
A2乗 + 4A+4
=(x+y)2乗 +4(x+y)+4


(ax+b)(cx+d)=acx2乗 +(ad+bc)x+bd
(ax+b)と(cx+d)を縦に並べ、その隣にa,b,c,dを同じ位置関係で並べる

1, 縦にかけ算 xの2次の係数(coefficient)acと定数項(Constant term)bdがでる

2、斜めにかけ算 上と下を足しす xの係数(ad+bc)

(ax + b) a b → bc
X
(cx + d) c d → ad
    ↓  ↓ ↓
    ac bd ad + bc









と たのしい演劇の日々

2021年11月11日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 96

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 96
Chemistry56

“本当に大切なものは目には見えない(『星の王子さま』) ”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に 
     原子は分子や結晶などを作り存在す”

“物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による”    

  有機反応の基本的な考え方:分子は頑張らん 楽な方へしか移動せん
分子が頑張るのは光でシリを叩いて励起する時くらい。
つまり、絶対に頑張らん分子的思考により化学反応(生命)は理解される。 

 organic chemistry

化学は分子、原子、電子を扱う。そして、
原子サイズの世界では日常的常識に反する現象が見られる。
それは波動と粒子の二重性。
分子の構造や化学反応を理解するための基礎の基礎。

[光は波動] 光は回折し干渉できる ことが実験により示された

波の性質
波とは空間のなかに伝わる現象
「波の干渉/重ね合わせ」
 波形の高低のパターンが重なる時には、波は強め合い
 波の高低のパターンが互い違いになるときは、波は弱め

波の回折
 障害物に対してその背後に回り込みながら進む

[光の干渉と回析]
 二重スリットの実験にて、明暗の干渉模様が観察された
光は波のように空間を伝わる のかも?
ただし、干渉模様は「光の波の姿」を表したわけではない。
あくまでも光が持つ波っぽい性質を示す。

[電子は粒子?]
ミリカンの油滴実験は, 電子がそれ以上分割できない電荷 e を持つ塊であることを示す.  
電子は分割できない電荷を持つ実体である。
ミリカンの油滴実験; 油滴の速度から電荷を計算
で、帯電した油滴の持つ電荷が常に e = 1.6 × 10-9 Cの整数倍であることが示された。
電荷には e という最小の単位があり、
その電荷を担う実体が電子である と結論。
この e を基準にすれば、油滴の中に含まれる電子を 1 つ、2 つと数えることができる。
Ex,「油滴は電子 2 個分の電荷を帯びているから電子が 2 つ含まれる」と言う ただし、
油滴が電子 0.5 個分の電荷を持つことはない 電子はそれ以上分割できないから。

『電子の正体は 電荷 e の塊 だ』 粒子性の根拠となっている

「電子の粒子としての姿」が見えたわけではない
電子は丸っこい粒 の様に描かれるが かどうかは解らん  
あくまでも「電子が一定量の電荷を持つ塊であること」が示されただけ。


波は空間を伝わる現象。そして、波が進むときには回折や干渉を起こす。
粒子は空間中に存在する実体なので、存在を数えることができる。


光や電子が「実体であり現象である」とは?

[光に粒子性あり?]
光の波動性に反する結果が光電効果によって示された
光電効果の 4 つの特徴
 1, 照射する光の振動数が一定以上に大きくなければ、光電効果は観察されない。
 2, 光の強度は光電効果の可否に無関係である。
 3, 電子の運動エネルギーは光の振動数にのみ比例する。
 4, 単位時間に飛び出す電子の数は、光の強度に比例する。
「光の波動性に反する」とは
「波が単位時間で運ぶエネルギーは、振動数と振幅 (強度) の二乗に比例する」という
物理の法則に反するから。
光が一般的な波であれば、
光の強度を強くすれば光が運ぶエネルギーは大きくなる。あるいは
光を長時間照射すればエネルギーを蓄積できる。したがって、
光の強度や照射時間を変更することで光電効果を起こせそう だけど...。
光電効果の条件は光の振動数のみ。さらに、
光の振動数が一定値に達していなければ、
光の強度がどれだけ強くても、どれだけ長時間照射しても無駄。
このことは光が波であると考えると説明できん。 ところが
光電効果は光の粒(photon)とelectronの衝突によって引き起こされると説明できる。
まず、光の長時間照射によるエネルギーの蓄積が不可能であったことは、
なんらかの瞬間的な出来事によって光電効果が引き起こされたことを暗示。
力学では、瞬間的に粒子の運動が変化するできごとを「衝突」という。
 衝突? 衝突する光は粒子? 光という実体なるものが存在する感じ。
そこで、光が実体を持つ塊であると考えて 「光子photon」と呼ぶ。
さらに光電効果の条件や電子の運動エネルギーが光の振動数にのみ依存したことを考え、
photonは振動数に比例するエネルギーや運動量を持つとす.

エネルギー: E = hν 運動量: p = hν/c = h/λ (h はプランク定数 (比例定数), c は光の速度)

photonがelectronと衝突すると、電子にエネルギーを与える。しかし、
電子が原子核からのクーロン引力に打ち勝って飛び出るためには、
電子は十分なエネルギーを光子から受け取る必要がある。そのため、
光電効果が起こるには、光の振動数が一定以上大きくなければならん。一方、
電子がクーロン力に打ち勝ってもなお余りあるエネルギーは、電子の運動エネルギーに充てられる。このことは、光の振動数に比例して、電子の運動エネルギーも多くなったことを説明す。
一方、光電子の数が光の強度に比例したことから、光の強度は光と電子の衝突回数に対応していたと考え。
飛び出した電子の数と同じ数の光子が金属にぶつかっていたことになる。したがって
飛び出た電子の個数を通じて、間接的に光子の個数を数える。
光の粒としての姿を見たわけではない しかし 
光が粒子的な性格を持つ とも見える。

[電子の波動性?]
電子線回折の現象;金属表面に電子線を当てると、電子が跳ね返る角度によって強弱の差が現れる。
電子線回折の実験;
ニッケルの単結晶に電子線を当て, 可動式の検出器を用い散乱してくる電子の数を計測する と,
特定の方向に多くの電子が散乱することが確かめられる.

縞模様のパターンは波動性?
電子線回折の実験で見られた縞模様は電子が干渉しながら空間中を伝わってできたと考えられるから
まず結晶は原子が規則正しく配列したもの。そこに電子線を当てると、一層目の原子にぶつかって散乱する電子もあれば二層目の原子にぶつかって散乱する電子もある。その結果、
異なる原子層で散乱した電子の回折波が干渉しあう。このとき
回折波が強め合う点を結ぶと、特定の方向に並ぶ。そのため
到達点での強弱のパターンは、電子が波動的な性質を持つことを暗示す。

電子は波の様に薄く広がりながら空間を伝播するのか?
電子を用いた二重スリット実験 電子の干渉縞を示す二重スリット実験
この実験では2本のスリット (通り道) をもつ壁に電子を1つずつ打ち込む。すると、
電子はどこかに位置に 1 つずつ検出面に達す。このことは
確かに電子は 1 つの実体であって、分裂したり薄く広がったりしているわけではない。しかし
いくつも電子を打ち込んでいくと到達点に明暗の干渉縞が現れる。
1 つ 1 つを見ると粒子っぽい実体として検出されるにもかかわらず、
波動っぽさが観測される。不思議?

光と電子の波動性と粒子性を証明したとされている実験は、
光の粒 電子の波 を直接見たわけではない。しかし
光や電子によって作られた干渉模様は、波動的な性格を示し 一方
光や電子の実体を数えられることは、そ粒子的な性格を示す。

「光や電子は波でも粒子でもない」かもしれん。なので、
これを理解するため 量子力学 が発展した。そして、
物理学は電子のこの 2 つの性質をSchrödinger 方程式/波動関数 として統合している





と たのしい演劇の日々

2021年11月08日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 95

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 95
Chemistry55

“本当に大切なものは目には見えない(『星の王子さま』) ”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

“物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による”    



 organic chemistry

量子の世界の不思議 軌道についてatomic orbital/molecular orbital


今でも日常スケールで考えれば古典力学や電磁気学は、良い予言を与えてくれる。
しかし19世紀後半~20世紀前半にかけ、馴染んだ古典的な考え方では理解できない内容が出てき、
大きな変革を余儀なくされた。
それが量子の世界。
あまりにも異なる為に、量子力学が生まれる前と後とで形式的に区分けされた

1, 古典論では物体の軌跡がNewtonの運動方程式と初期条件をもとに一義的に決定できる。

2, 物理量(加速度や速度)などは原理的に一意義に決定でき、
  その物理量を測定した際の時間も含めて一つのデータの塊とすれば全て区別することが出来る。
    物理状態;位置をx,速度をv,時間をt

古典力学は、運動する物体の『時間追跡(未来を予言)』をすることが大きな目標。
ある初期条件の下で時間追跡ができたという事は、
知りたい情報がすべて『時間の関数として表現できた』ことを意味し、
これから先の事もそれ以前の事も一義的に決定できる。
考えている物体の軌跡や、各点の速度や加速度などの情報が逐一決定できてしまう。

そんな時間の予言に必要な方程式はNewtonの運動方程式
 力Fを加えたられた結果として加速度xが生じると解釈

因果律;「ある原因のもとある結果が生じる」という思考の形式

Newtonは著書プリンキピアにて
 力を加えられた結果として『運動量mv』が変化すると書き 実際には質量の変化も考慮す


が上記の2点が量子の世界では一般に成り立たない。
1について、日常生活の直観から
『物体の運動には必ず軌跡があってその軌跡はいつでも確かめることができる』
  という事に疑いを持つことはない。
実際に机の上で消しゴムなどを摘まんで動かしてみ 目視でも消しゴムの軌跡があることが分かる。
運動の軌跡がしっかりと確認できる。
しかし量子の世界ではなんとこの『軌跡』という概念を捨て去らなければならない。
より正確に言うと
量子の世界では一般に物理量を全て確定値として決定することが『原理的に』できない。
つまり『原理的に』測定値は測定ごとに『ばらつき』が生じてしまう。

なんと軌跡もわからなければ、一般に物理量も同時に決定できない。
しかもこれは測定の人為的な誤差などに起因するものではなく、自然自身がその構造において要求している!

我々が軌道と読んでいるs軌道、p軌道、d軌道…は
 あくまで量子的な概念である以上、古典的な軌道とは一線を画す概念。


我々のなじみのある軌道がどこから生まれてくるのか ?
量子力学では古典力学のNewtonの方程式にあたる式として、
Schrödinger方程式 ;正準交換関係を満たす演算子によるSchrödinger表現と呼ぶ。

この式はハミルトニアンについて時間の項を含まない場合に式変形でき。
これを定常状態のSchrödinger方程式と呼ぶ。

映画を活動写真と呼び 1枚1枚の写真をつぎはぎしていく事であたかも動いているように見せた。
映画の全体としての動きと、それを構成する1枚の絵の関係を的確に表現した言葉。
Schrödinger方程式について、時間発展するSchrödinger方程式がいわば活動写真の様なもので、
この定常状態というのはそれを構成する1枚の写真(ある時間Tで固定された状態)の様なもの。

Schrödinger方程式を解いて なじみのある軌道が出てくる。

これは波動関数の自乗を電子の存在確率の確率密度とするBornの解釈に由来。
注目すべきは電子の存在確率の確率密度。
確率という考え方は、多数回の試行があって初めて成り立つ考え。

では 1個の電子しか考えていない場合にはどのようにして確率を考えれば良いか?

この疑問を解決するためにクーロンポテンシャル下にある電子の位置を測定するという思考実験をす。

白面上の水色の点は何回目の実験でどこに電子がいたのかをプロットしたもの。
測定によって得られた電子の位置にはばらつきが生じる。

この様なばらつきは決して事前に予測できるようなものではない。
この様な位置を測定する実験をN回行ってその極限をとる。
この様にして得られる確率の分布を図にし。

図にするために電子の位置をプロットした図の写真群
 (1回目からN回目までの測定で得た電子の位置図)を1枚に重ね合わせる と軌道が浮かび上がる
 この場合 1s軌道 が現る つまり原子の軌道というものは統計的な概念。

よく見かける軌道図として輪郭表示あるが
輪郭表示は電子の存在確率のおよそ90〜95%の領域で区切ったもので、軌道の輪郭を把握する際に適す。
一方で統計的な要素は描かれない。そのためあたかも図の様な軌道が広がっていると誤解してしまう。
他方 点をプロットして描いている軌道の形状はぼんやりとしていが、
軌道が統計的な概念であるという本質を理解するのには最適。

軌道は統計的なものである。ではこのような軌道は本当に空間に広がっているのかといえば、答えはNO。
あくまで電子の位置を多数回測定してみた結果として図の様な形が分かる

電子が波動性を持っているという言葉が独り歩きし、図の様な形で空間に広がっていると考えてしまうす。
しかしどこまでいっても電子は1個、2個と数えられるもの。
量子力学の産みの親の一人であるSchrödingerも同じような誤解をしていた。
電子が雲の様に実際の空間に広がっているという描像。

では、この軌道図を電子の運動の軌跡という風に見ることはできるか?NO。
目に見えないだけで、何かしらの法則にのっとって量子状態が連続的に変化するという事でもない。
もしそうだとするならば、そもそも測定のばらつきという概念自体が生じ得ないはずです。

電子は各瞬間瞬間定まった位置というものを持たん。
電子の軌跡というものが存在しえない以上、軌道を電子の軌跡と考える事もできない。

電子には定まった位置というものが存在しないため位置の測定を行わないかぎり、
どこにいるのか確定しないが測定を行えば殆どの場合、図のプロットのどこかしらに電子が観測される。
その観測されやすい領域をまとめて軌道と定義する。

では『電子配置を考える際に電子を軌道に入れる』というが、これはどう解釈すればよいか?
この言い方では軌道と電子が独立したものとして捉えられる。
実際は電子を多数回測定することなしに軌道など存在しえないのだからおかしなことになる。
実はこれは化学者が考えたサバイバル術!

はじめから多数回測定した結果としての軌道をあらかじめ存在しているものと認めてしまい、
そこへ電子を入れる、としても結果は同じ状況(クーロン場に電子があるという状況)になる
これは化学者なりの生きる知恵。
もし物理学の様に○○体系などと予め決めなければならないとすると、
かえって化学の良さである複雑性が全く議論できなくなってしまう。

化学は多電子系を扱うこと、そして反応の主役は電子。
電子を媒介とすることが多い化学にとってはこうするしかない。
無機化学などに特有の空軌道も、この立場をとるから成立する概念。
さらに多電子系は物理では厳密には扱えなくなる、むしろ化学は賢く立ち回っている。
この軌道をあらかじめ認めてしまうという立場と適切な近似を用いて行く事で化学は、
結合理論や多原子分子、錯体など豊かな土壌を気づき上げている。

では 電子の共有結合とはどう考えればいいのか、波動関数の位相は?

と たのしい演劇の日々

2021年11月06日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 94

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 94
Chemistry54

“本当に大切なものは目には見えない(『星の王子さま』) ”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に 
     原子は分子や結晶などを作り存在す”

“物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による”    

  有機反応の基本的な考え方:分子は頑張らん 楽な方へしか移動せん

        分子が頑張るのは光でシリを叩いて励起する時くらい。

 organic chemistry

ペリ環状反応pericyclic reaction

極性反応、ラジカル反応に続く有機反応の3つ目の種類
遷移状態が環状構造をとり、そこで2つ以上の電子対が一斉 に移動することで、
複数の結合が一度に組み変わる反応のこと

Diels–Alder 反応; 共役ジエンとアルケンが反応して、シクロヘキセン誘導体ができる。

 Diels–Alder 反応の反応機構は、巻き矢印を使って示すことができる。
しかし ペリ環状反応の場合は、巻き矢印は電子の「数」を合わせているだけ で、
実際にこの通りに電子が動いているとは考えない方がよい。
ベンゼンの共鳴構造を 図示する時に巻き矢印を使うことがあるが、あの使い方とよく似ている。
つまり、遷移 状態で6個の電子が「非局在化する」ようにイメージするのがよい。

実際の電子の動きは、分子軌道を使った方がよりよく表現できる。
Diels–Alder 反応 の場合、共役ジエンのπ分子軌道のうち、
最もエネルギーの高いものから、アルケンの π反結合性軌道に対して電子が流れ込んで、
新たな C–C 結合の分子軌道が形成される。


電子が入っている分子軌道のうち、
最もエネルギーの高いものを HOMOHighest Occupied Molecular Orbital。

電子が入っていない分子軌 道のうち、
最もエネルギーの低いものを LUMOLowest Unoccupied Molecular Orbital。


Diels–Alder 反応は、
共役ジエ ンの HOMO からアルケンの LUMO へと電子が流れ込むことで反応が進行す。
 (注意点;2つの化合物が互いに付加して環を作る反応はいろいろあるが、
Diels–Alder 反応 とは 2つの共役したπ結合と1つのπ結合から 
 シクロヘキセン骨格を持つsix-membered ring 反応のみ。
   これ以外の環化反応は Diels–Alder 反応とは呼ばない。)


Diels–Alder 反応は、
  共役ジエンが電子豊富で、アルケンが電子不足である場合に特 に進行しやすい。
電子不足で Diels–Alder 反 応を起こしやすいアルケンを「dienophile ジエンを好む」と呼ぶ。

Diels–Alder 反応が進行するためには、共役ジエンの2つの二重結合は、
 その 間の単結合に対して同じ側になくてはならない( s-cis立体配座 )。

通常の共役ジエンの場合は、真ん中の単結合が回転できる。従って、
 これらの二つの 構造は平衡になっている(共役二重結合の非局在化のため少し回転障壁はある)。
通 常は s-trans 体の方が少し安定なので、この平衡は右側に偏っている。
しかし、Diels– Alder 反応は s-cis 型でないと起こらないので、s-cis 体が選択的に反応し、
 平衡が移動 してまた s-cis 体が生成して、反応が進行する。


環状のジエンの場合には、s-cis または s-trans の構造が固定されることがある。
s-cis 型に固定されたジエンは極めて Diels–Alder 反応を受けやすく、
 s-trans 型に固定され たジエンは反応しない。

Diels–Alder 立体化学
、Diels–Alder 反 応では2つの新しい C–C 結合が同時に生成するため 高い立体選択性を持つ。


と たのしい演劇の日々

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 93

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 93
Chemistry53

“本当に大切なものは目には見えない(『星の王子さま』) ”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に 
     原子は分子や結晶などを作り存在す”

“物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による”    

  有機反応の基本的な考え方:分子は頑張らん 楽な方へしか移動せん
つまり、絶対に頑張らん分子的思考により化学反応(生命)は理解される。 

 organic chemistry

有機反応は、「電子不足の化学種(求電子剤)」と「電 子過剰の化学種(求核剤)」の間で起きる。
大部分の有機反応はこのような 「極性反応」 polar reaction であるが、そうでない有機反応も存在す 

極性 反応以外の有機反応の2つの分類
ラジカル反応」radical reaction と「ペリ環状反応」pericyclic reaction 。


ラジカルの構造と安定性
不対電子を持つ化学種をradical と呼ぶ。
構造式では、不対電子を黒丸1つ で表す。ローンペアとは異なり、この黒丸省略は不可。

電荷を持たない中性ラジカル 電荷を持つラジカルも存在す。
正電荷を持つラジカルをカチオンラジカル、
負電荷を持つアニオンラジカルをと呼 ぶ。これらが出てくる反応は初級の有機化学では取り扱わない。

ラジカルの不対電子はどこにいるのだろうか?
メチルラジカルの不対電子は、炭素の p 軌道に入っている

ラジカルは、カルボカチオンと同じように、超共役によって安定化を受ける。
従って、 安定性は三級ラジカル>二級ラジカル>一級ラジカル>メチルラジカルの順になる。
た だし、カルボカチオンに比べて安定化の度合いは少ない。

ラジカルが共役二重結合の隣にある場合は 共鳴「不対電子が非局在化する」 による安定化を受ける。



ラジカルの反応
ホモリシスhomolysis  ラジカルの数が増える
 共有結合が切断され、結合を作っていた原子のそれぞれに1個ずつ電子が残る反応
 特別に切断されやすい結 合を持つ化合物の場合に起きる。
  通常は、加熱が必要である。
  加熱のかわりに光を当て ることでホモリシスが促進される場合もある。

ラジカルカップリングradical coupling  ラジカルの数が減る
 2つのラジカルが出会って、不対電子同士が対を作って新しいσ結合を作る反応

原子引き抜きatom abstraction  σ結合が切れ 新たなσ結合ができる
 ラジカルと通常の分子が出会うと、分子を構成する原子の一つがラジカルへ移動する ことがある。
 これを、「ラジカルが原子を引き抜いた」と解釈
 
二重結合へのラジカル付加 二重結合が無くなる
 ラジカルは二重結合に付加して、一個の新しいラジカルを生成することができる。

β開裂 二重結合ができる


ラジカル連鎖反応
ラジカルが関与する反応は、chain reaction になることが多い。
連鎖反応と は、ある中間体(連鎖担体chain carrier)が反応の進行につれて再生され、
次々と反応 が繰り返されるものである。
ラジカルが連鎖担体となっている連鎖反応のこと

連鎖反応は、開始(initiation step) 成長(propagation step) 停止 (termination step) の3つの段階を持っ。
開始段階は、連鎖担体が生成する反応。
成長段階は、連鎖担体が別の分子と反応して、生成物と別の連鎖担体が生成する 反応。
停止段階は、連鎖担体同士が反応して失われる反応。

成長段階は、連鎖担体を常に再生しながら、反応生成物を連続的に生成する。
これが 連鎖反応の特徴である。



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