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2021年04月29日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 15

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 15

大脳cerebrum

大脳皮質Cerebral cortex  脳の表層 灰白質 高次機能を司る 
 その内層 白質 神経線維の束(約140億)大脳皮質の神経と他の神経を繋ぐ
 大脳基底核 大脳の中心部 間脳の周囲を囲む

3. 側頭葉 Temporal lobe 記憶の貯蔵庫、味覚・視覚、色、形、音の認識・言葉のインプット
一次聴覚野の本拠地 音声.文字の意味 人の顔.記憶にも強く関わる。
優位半球の側頭葉上部は言葉を理解する
劣位半球の側頭葉は言語に関する部分はない

記憶に関わる海馬(かいば)からの入力が関連し
視覚情報は 目 → 視床 → 後頭葉から分割され → 大脳新皮質に送られ
 あらゆる部分で解析 側頭葉で認識

側頭葉は記憶の貯蔵庫で、シルヴィウス溝(側頭葉と前頭葉・頭頂葉を分ける場所)を刺激すると
幽体離脱経験 家族、知人等 自分を愛してくれた人たち、風景、光が出現す。

情動(感情)に関連した回路としてヤコブレフYakovlev回路(閉鎖回路/基底・外側)
扁桃体 → 視床背内側核 → 前頭葉眼窩皮質後方 → 側頭葉前方 → 扁桃体という回路


3-1. 側頭連合野temporal association area 形の認知、記憶の貯蔵庫
形の認知、聴覚(音)の認知、色の認知と記憶、判断を司って


3-2. 聴覚野auditory cortex 音処理ユニット
聴覚伝導路の最高中枢。視床の内側膝状体から聴放線を通じて信号を受けて
音の感覚はそれが大脳皮質領域に伝わり、処理されて初めて知覚され
この皮質領域は聴覚、言語、音楽の処理の神経的な要所
音高や音量、ハーモニー・メロディ・リズムのパターン処理
 音楽の体験 へと統合する役割を担う


3-3. ウエルニッケ野wernicke's area 運動性音声言語を理解認識する
   知覚性言語中枢、他人の言語を理解する


3-4. 島皮質insula cortex   行動の知覚
島は 味覚.嗅覚.触覚.痛覚.情動.共感.内蔵覚.内受容.自己意識に関係

島は神経管発達初期に形成された神経線維連絡を保ったままシルビウス裂へと埋没、
 広範囲の脳領域と神経線維連絡 とりわけ辺縁系の各領域と多くの神経線維連絡を有す

島は、腹側前部 背側前中部 運動感覚領域と結合する後部 3機能に分けられる

前部島皮質は1次味覚野の(VPMpc)から味覚情報を入力
味覚は 有限個の基本味覚の組み合わせ 
 特定基本味覚に選好性をもつ島ニューロンが、異なる程度で複数組み合わさり味覚の多様性を表現

嗅球が発する嗅覚信号は、
一次味覚野前方 眼窩前頭葉後縁に近い前腹側部 無顆粒島agranular insula へ至る
ヒトの前部島を電気刺激すると、嗅覚が誘発される。
空腹下での嗅覚刺激 刺激の強さや質の弁別の賦課で島は活動

情動が生起すると島は活動す
情動の脆弱性(不快感.無力感.不適当感を自覚しやすいパーソナリティ傾向)が高いと
 前部島の活動が誘発される
単純な喜怒哀楽に限らず、複雑な情動体験、例えば音楽により生じた感動で島が活動する
情動とは心理状態と身体覚醒度が互いに影響しあう心身相互作用
身体覚醒度は内受容を介して知覚され、前部島で表象される
前部島は情動の生起 内受容の知覚 の両方で活動す

後背側部 亜顆粒島dysgranular insula  顆粒島granular insula  後島皮質(後部島皮質より尾側) は、第二次体性感覚野と神経線維連絡し、触覚に関する情報を受容する
島は手指の皮膚の振動 物体表面の細かな凹凸の触知 複雑な形状の物体の触知で活動す
島中央部.後部島の活動は手指の冷覚の程度と相関す 前部島の活動は温覚の程度と相関す

脊髄神経や迷走神経を経由した内蔵覚は島へと伝達され
島は口腔より下部の消化管の内臓覚も担う
ヒト島を電気刺激すると多様な消化管感覚を生ず
島は心拍の知覚にも関与

内臓覚 温痛覚 搔痒感 筋固有覚 空腹 口渇などは自己身体状態知覚に必須な感覚
身体状態知覚が自己意識 情動生起に重要
内受容(身体状態知覚に関わる感覚全て) は 視床腹側基底核群を経
島に直接又は体性感覚野を経由し伝達され 島は自己意識の座
自分自身の姿か他人の姿かを判断する際に前部島が活動す
リスクと島の活動に相関関係
島は「痛みネットワーク」に属し 報酬にも活動す
公正でないプレイヤーの処罰 慈善行為 他人への信頼 恋人や実子の顔(情動)で活動 す

左前部島も運動性言語中枢に含む





と たのしい演劇の日々

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 14

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 14

大脳cerebrum

大脳皮質Cerebral cortex  脳の表層 灰白質 高次機能を司る 
 その内層 白質 神経線維の束(約140億)大脳皮質の神経と他の神経を繋ぐ
 大脳基底核 大脳の中心部 間脳の周囲を囲む

2. 頭頂葉parietal lobe
頭頂葉は4つの境界
 中心溝は前頭葉との境界、
 頭頂後頭溝は後頭葉との境界、
 外側溝は側頭葉との境界、
 大脳縦裂は左右の大脳半球の境界 に接す。

頭頂葉の前部は、顔・手足等身体全体からの感覚情報集積 外界を認識す。
敏感な指先などの感覚野は広く、背中など鈍感な部分の感覚野は狭い。
後頭葉からの視覚情報も統合 視覚空間処理/映像化して外界を認識。
数字とその関係を理解 対象の操作などに機能
後頭頂皮質は 頭頂間溝 によって 
 上頭頂小葉 (ブロードマン5と7)  下頭頂小葉 (ブロードマン39と40) に分化。
頭頂間溝と隣接する 脳回 は四肢と眼球運動の指示。


2-1. 1次体性感覚野primary somatosensory cortex 感覚情報の認識 筋肉動作の指令
触覚の主要な感覚受容野( 大脳縦裂の内側  中心溝  外側溝  頭頂葉にある中心後溝) を含む
中心溝は 頭頂葉と前頭葉の境界にあり その前壁は1次運動野で 身体各部位へ筋肉作動信号出力
後壁は1次感覚野で 身体各部位から感覚情報を集積す
外側溝は聴覚野の主要部位である横側頭回を含む

右脳感覚野でのPTSD記憶想起では大脳連合線維と感覚野が活性化
(感覚野は身の危険を察し護身/回避反応す)に伴い
 理性的な情報処理領域を司る左脳機能低下、身体は緊張硬直反応し思考力低下。
EMDR:Eye Movement Desensitzation and Reprocessing
 PTSD原因を自らの意志で想起しながら左右眼を動かす療法。


2-2. 頭頂連合野parietal association area
   視覚・感覚・言語情報統合、空間・時間の認識判断 
体性感覚情報、後頭葉からの視覚情報、側頭葉からの聴覚情報、複数の感覚情報を統合
体性感覚情報による自己身体情報をもとに、
視覚情報より自己を取り巻く空間様相 と 運動知覚を伴う対象物との相互関係を情報処理
運動前野と結びついた運動の発現調節 
前頭前野機能と結びついた注意の制御


2-3. 角回angular gyrus  言語認知、幽体離脱感覚
身体の感覚(頭頂葉)、聴覚.記憶(側頭葉)、視覚(後頭葉)を司る皮質に囲まれ、
言語、認知に関わり視覚刺激を言語化
言語に関係する皮質は、
 ブローカ野(言葉を作りアウトプット)
 ウェルニッケ野(音声言語を理解、認識インプット)
 左角回(言語理解、連想記憶)・
 左縁上回(音韻のワーキングメモリ)などの領域が様々な言語要素の処理に関連。

角回の刺激が体外離脱体験を引き起こす可能性。
背後に存在を感じたり 自身は上空にいるような知覚。
己の身体が在る場と自己意識の場との不一致。



2-4. 縁上回supramarginal gyrus 音韻のワーキングメモリ 
音韻処理、言語性短期記憶。
ブローカ野、ウェルニッケ野、左角回などと関係し言語要素の処理
左角回 左縁上回の語彙.意味処理に関り 音声情報.語彙意味情報の統合を担う



2-5. 味覚野gustatory cortex  
味覚情報は、延髄、視床、味覚野を通り、前頭連合野へ到達。同時に視床下部 扁桃体も関わる
味覚野で味の質.加減を判断 咀嚼 視覚 聴覚などの情報を前頭連合野で統合
 食物の認知.好き嫌いを判断
「おいしさ」の自覚するメカニズム:
食べ物の味.環境、などを記憶す扁桃体が重要
大脳辺縁系.大脳連合野と連携し過去の記憶.情報を照合し 認知判断す。
視床下部.扁桃体.大脳の活性化で 情動.食欲.喉の渇き.性行動.体温.内分泌等を調節。
食行動「おいしさ」は 信号処理連係プレーによる認知




と たのしい演劇の日々

2021年04月28日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 13

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 13

大脳cerebrum

大脳皮質Cerebral cortex  脳の表層 灰白質 高次機能を司る 
 その内層 白質 神経線維の束(約140億)大脳皮質の神経と他の神経を繋ぐ
 大脳基底核 大脳の中心部 間脳の周囲を囲む

1.前頭葉frontal lobe  
  大脳皮質のドーパミン感受性ニューロンの大半は前頭葉に存在
 (ドーパミン系 報酬、注意、長期記憶、計画や意欲 
  人格感情コントロール 社会性を維持 視床から前頭へ伝達 感覚情報の制限、選択に関連)
優位半球 前頭葉前半部は、思考、自発性(やる気)、感情、性格、理性などの中心
現在の行動が及ぼす結果の認知や、より良い行動の選択、
物事の類似点相違点の判断に関する能力と関係
課題に基づかない長期記憶の保持、
 側頭葉に貯められた記憶(大脳辺縁系からの入力に由来する情動と関連付けられた) を引き出す


1-1眼窩前頭皮質orbitorfrontal cortex 情動・動機づけに基づく意思決定 
感覚情報の統合、表現、意思決定.期待に関連
報酬と罰に対する感受性に関連した行動計画を制御
論理より知識、文脈、期待、感情に依存した直感的な意思決定  前頭前野腹側(底面) も関与
視覚、聴覚、味覚 嗅覚情報を収斂し扁桃核、海馬、視床下部、線条体とも密接に関連
ヤコブレフ回路Yakovlev/基底外側回路 情動に関連の閉鎖回路
 扁桃体 → 視床背内側核 → 前頭葉眼窩皮質後方 → 側頭葉前方 → 扁桃体


1-2前頭連合野 frontal association area
情動コントロール、行動による結果の認知、行動の選択、物事の類似点相違点の判断
論理的判断、将来予測、行動計画に必要な情報を側頭連合野や頭頂連合野から収集、複雑な行動計画を立て、実行を判断
視覚対象を捉える眼球運動制御
頭頂連合野、 側頭連合野、視覚連合野、視床、辺縁系、視床下部、尾状核、中脳網様体からも情報提携、
双方向でやり取り
神経伝達物質はドーパミン、セロトニン、ノルエピフリンなど
ドーパミンとノルエピフリン 前頭葉に最も多く分布、過多減少で思考力に影響


1-3前頭眼野frontal eye field 情動.動機付け
視覚野・聴覚野・体性感覚野・味覚野・嗅覚野から情報入力
扁桃核、海馬、視床下部、線条体とも密接に関連 情動・動機づけに関係
眼球の随意運動指示、
直感的意思決定は、前頭眼野を中心に前頭前野腹側前方が重要に関連
セロトニンはこの脳部位の情動機能を支えるのに最も重要な神経伝達物質
 情動・動機づけ機能する神経伝達物質
ドーパミン,セロトニン、ノルエピネフリン、GABA(ガンマアミノ酪酸
 セロトニンの前駆物質トリプトファン成分除去した食事を続けると攻撃的傾向 逆転学習の障害


1-4運動連合野 motor association areas
身体運動を指示、運動の情報処理( ダンス.体操などの手順に添った動きを運動野に出力) 


1-5 1次運動野M1/Primary motor cortex   感覚情報に基づく運動の最適化・運動実行の指令
運動連合野と共同し運動行動に至る
身体随意運動を制御 信号は脊髄を経由し交叉 左右脳が身体では逆側に対応
背筋につながる長い神経繊維と筋肉に接続した神経細胞(アルファ運動神経細胞)がシナプス接続
行動の計画 (大脳基底核と共同) と感覚情報に基き運動の最適化 (小脳との共同必要) する
運動伝達出力:前頭前野(前頭連合野)→ 高次運動野(運動連合野) → 1次運動野 →  錘体路


1-6ブローカ野Broca's area  言語処理 音声言語の処理  言葉を作りアウトプット
運動性言語中枢
言葉を理解し(下前頭回の三角部)発声器官(ノド、唇、舌など)を動かし発語
言語に関係する皮質
ブローカ野(言葉を作りアウトプット)
ウェルニッケ野(音声言語を理解、認識インプット)
左角回(言語理解、連想記憶)
左縁上回(音韻のワーキングメモリ)など多数の領域が様々な言語要素の処理に関わる
言語中枢があるほうが優位半球 右利きは左脳が優位半球 言語機能の多くを処理
一方、韻律や談話の処理は、右半球 複数の領域が関わり
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚 五感を通し感性・感覚を司り、
瞬時に直感的かつ総合的に外部情報を認識判断す
トランペットなどの金管楽器の音を聞く時は右脳が活発
琴や尺八など和製楽器の音を聞く時は左脳が活発になる。



と たのしい演劇の日々

2021年04月23日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 12

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 12

概念形成 対象から概念を作り出す際の脳内情報処理過程

概念形成は広範囲の多感覚野が関与し 入力を1つの事象として統合処理する 

概念学習で生じる脳活動の変化には皮質や基底核等の複数の領域が関与

腹側経路の物体認知に関わる脳 モノクロ写真への命名課題に活発
右上側頭回 防錘状回  異なるカテゴリー(特に動物と道具)に特徴的な活動
腹側後頭側頭皮質 (様々なカテゴリーの写真を示す単語を手掛かりに対象の大きさを判断)において
 健常者は視覚を用いた課題の遂行時に活動
 先天盲者は聴覚を用いた課題の遂行時に活動


数・量の概念に対するヒト脳内情報処理

頭頂間溝などの後部頭頂皮質の役割が最も強い

数・量に関わらず、大きさmagnitudeには共通の神経基盤が関与す
計算内容の違い(足し算、引き算、掛け算)により活動部位は異なる
正確な数的処理には特殊性あり
正確で離散的処理能力

上・下頭頂小葉 計算を必要としない課題(数の比較等) で活発に活動 
上・下頭頂小葉 中・上前頭回などの前頭前野 楔前部Precuneus(感覚情報ベースの身体マップ)
               計算を必要とする課題
左腹側運動前野 連続した刺激を正確にカウンティング 
左角回 正確な計算
両側の頭頂葉 概算 に活動がみられる



と たのしい演劇の日々

2021年04月22日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 11 

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 11 

語彙mental lexicon 脳内に記憶された語に関する知識の総体

音声的語彙処理
 単語の聴覚的表象はウェルニッケ野に保持される

人名は左側頭極
動物名は左下側頭回
道具名は左後部下側頭回 と後頭頭長側頭接合部
動詞はブローカ野 左前頭葉 


視覚的語彙処理
 2種類の単語の読み
  全語読みwhole-word reading :
   語彙情報へアクセスし音素に変換する
   視覚性単語形状領域visual word form area 左紡錘状回 単語文字列を選択的に応答す
   前部に行くほど単語に対する選択性が強くなる


 音声読みphonetic reading :
  非単語を読むとき語彙情報を介さず 書記素‐音素対応規則
  grapheme-phoneme correspondence rule に従い文字列を音素に変換する
  左縁上回 左上側頭回 左下前頭回 (ブローカ野) にて書記素‐音素の変換


言葉の意味の脳内ネットワーク
 1.単語の意味は脳内感覚・運動システムでの過去経験表象が再活性化されることで理解される
  例えば 動作動詞の理解は運動システムを駆動し実現
  身体部位動作を表す動詞(例.噛む、蹴る)を読むとき 
  それらの各身体部位(例.顏、脚)を制御する運動野領域が活動す


 2.運動.感覚モダリティmodality(種類) に非依存抽象化された意味知識が脳内に組織されている
  単語の意味は左側頭葉 左頭頂葉 左前頭前野の
   モダリティ非依存神経システムにおいて理解される
  モダリティに依存しない意味情報のハブが側頭葉前部にある

 

と たのしい演劇の日々

2021年04月21日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 10 

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 10 


記憶の固定化: 短期記憶から長期記憶への位相過程

記憶の固定化機構(遺伝子発現.タンパク質合成)が、長期記憶回路を細胞選択的に形成する

短期記憶の形成には、脳神経細胞内の既存タンパク質、
 特に神経伝達に関与する神経伝達物質イオンチャンネル型受容体型.
 情報伝達に関わる酵素群の修飾.一過的活性の変化が重要

短期から長期記憶への固定化には、学習後 脳内で誘導される新規遺伝子発現 
  引き続き起こるタンパク質合成が必要

条件刺激(CS.文脈(空間情報や経験))情報の獲得は海馬
無条件刺激(US)(CS+US連合情報)の獲得は
 扁桃体規定外側核basolatetral amygdala.BLAでのタンパク質合成が必要

cAMP依存性たんぱく質キナーゼ/PKAやCa2+カリモジュリン依存性たんぱく質キナーゼ/CaMKIVは、
 神経細胞の活性に呼応し活性化、転写因子CREBにリン酸化修飾を施し活性化させることで、
 長期記憶形成に必要な遺伝子群の発現を誘導
転写因子CREBの活性により誘導される最初期遺伝子(遺伝子c-fos. arc)は、
 次期ステップの転写や神経細胞の可塑的変化に関わる

学習時に活性化し遺伝子c-fos. arcを発現した記憶痕跡細胞群engram cellsに記憶が蓄えられる。

遺伝子発現やタンパク質合成の開始は長期記憶誘導の閾値、
学習時に閾値を超える入力が一部の細胞に入ることで記憶痕跡が形成され長期記憶が獲得される

長期増強(long-term potentiation.LTP :神経細胞間シナプス伝達効率長期的上昇現象
神経細胞間伝達を行うシナプスの構造.機能が変化することで特定神経回路で長期増強が誘導され、
 長期記憶の回路ができる
学習時入力により活性化した一群の神経細胞間のシナプスでLTPが誘導される
LTPの誘導にNメチル-D-アスパラギン酸(NMDA) 型グルタミン酸受容体の活性が必要
長期記憶の形成もNMDA型グルタミン酸受容体の活性に依存

NMDA型グルタミン酸受容体の活性化が、
LTPの長期維持(L-LTPの誘導)や
CREB(記憶の固定化に必要)の活性化とそれにより誘導される一連の遺伝子発現へと続く反応 の引き金

L-LTP誘導には、シナプスで情報伝達を担う
a-アミノ- アミノ-3-ヒドロキシン-5-メチル-4-イソオキサゾールプロピオン酸(AMPA)型グルタミン酸受容体(AMPA型グルタミン酸受容体)も、’新規タンパク質合成依存的に’ 発現誘導されることが必要

学習に伴い出現する記憶痕跡細胞中でもAMPA型受容体の発現とシナプスへの組み込みは、
新規タンパク質合成依存的に起こる

長期記憶の長期間の維持
学習後 複数回の遺伝子発現上昇が必要
脳由来神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor.BDNF)遺伝子の発現
最初期遺伝子の一つarc遺伝子 の発現
後期固定化段階が、記憶想起無しに自発的に起こる

海馬は記憶を一時的に保存する部位、
 時間経過とともに記憶の責任領域は海馬から他の脳領域(大脳皮質) に変遷す
海馬の神経新生 促進.抑制により海馬からの記憶移行に時間差あり
海馬が常に新たな記憶獲得能を保持するために、
 古い記憶を他の脳領域に移行させるシステムの固定化が必要か?


些細な出来事と鮮烈な出来事が短い間隔で生じた場合、
 本来忘却される些細な経験(短期記憶)が長期記憶へと固定化される

行動タグ:動物に備わる記憶固定化の変法。
行動タグは シナプスタグ機構を行動レベルで模倣する現象
シナプスタグ機構は、L-LTPの入力特異性(神経可塑性関連遺伝子群(plasticity-related proteins. PRPs)のリクルート/ハイジャックを経て安定化) を保証し 記憶を正確に脳内に保存する仕組み



と たのしい演劇の日々

2021年04月18日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 09

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 09

量子の哲学的考察

認識/知覚が世界を構成する

過去の時空と事件について正当に語り得るとは、”過去.現在において如何なる測定を行うか”
 に関する我々の選択に依存す。

光子が光子検出器によって位置測定を行われた瞬間に、
 光子の それ以前の過去の可能な履歴も 
 また同時に制作されたかのような結果が得られる(量子のもつれ)。

John Archibald Wheeler (1911 – 2008)  は、この実験を宇宙的規模にまで拡大し、
 宇宙の始まりのころまでに溯る過去の不確定性を示す思考実験を考察
 『過去がそのすべての詳細にいたるまで《既に存在している》と考えることは誤り』と結論。

不確定性原理の適用範囲を未来にのみ制限するのではなく過去にも拡張することは、 
 この原理の解釈に変更をもたらすことになるであろう。

Werner Heisenberg 1901 – 1976 ) の不確定性原理は不等式として提出されたことから明らかなように、
 不確定性は単に現在における物理量の同時的な測定の可能性の概念のみ。

しかし、記録として残っていない過去の不確定性は、測定可能性ではなく、
 過去の記録 現在の選択と両立可能な物理系の履歴の定義の可能性とかかわりをもつ。

そして、このような過去の履歴がただ一つには定まらず、
 現在における実験家の選択的行為に依存するということが、過去の不確定性という概念の意味。

このように過去の履歴が現在において制作されるとは、
 量子系の一体不可分性という事柄の自然な一帰結。

それは、遡及因果性retroーactive causality(確定した過去時間を溯って変化させる)ではく、
先進波advanced wave(未来から過去へと伝播)する 物理的過程の含意ではない。

時間の座標的な分析 と 生成論的分析 を混同する見解の放棄に外ならない。

この二つの分析を分け 同時に、単一描像として統合することはできない という事を承認する
 『過去の不確定性』と、『記録された過去の確定性(実験観測可能性の条件)』
  という事態の両方を受容する それが鍵か。




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と たのしい演劇の日々

2021年04月16日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 08

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 08

言語中枢

ブローカ野  ブロードマン 44野の腹側と背側 .45野の前側と後側
 統辞(文法)構造の階層的な処理


ウェルニッケ野  ブロードマン 22野後部
 言語理解を司る感覚性言語中枢
 音韻理解(左ヘッシェル回から上側頭回後部 )


言語処理ネットワーク弓状束arcuate fasciculus ブローカ野とウェルニッケ野を結ぶ神経経路 
 言語産出をつかさどる領域と理解をつかさどる領域を接続


左角回 (ブロードマン39野) と左縁上回 (ブロードマン40野)
 語彙.意味処理に関連、音声情報.語彙意味情報との統合


小脳 視床 大脳基底核の一部は 言語処理に関係


左紡錘状回の視覚性単語形状領野visual word form area: VWFA は
 読字に特異的に関わる領域


紡錘状回を含む側頭後頭皮質の腹側部は 視覚処理を担う



右利きは 言語機能の多くが大脳皮質の左半球で処理される
 右ブローカ野 韻律 (prosody)に関連 
 右半球の複数の領域 談話 (discourse) の処理 ユーモア.皮肉、比喩の理解に関連



海馬 記憶と想起に重要な部位
内側側頭葉(海馬のすぐ外側に 連想は保持されている

左側頭葉は 連想 に関連
側頭極 ブロードマン38野 人物連想想起に、
下側頭回の前方 ブロードマン20野 動物 、
下側頭回の後方 ブロードマン20野 道具はの関与
外側の側頭葉 名称に関する知識(意味記憶)を蓄積
内側の側頭葉 エピソード記憶の保持に関与

海馬 内側側頭葉、頭頂葉、前頭前野、後頭葉は
 組み合わせ語 の連想  感情喚起を伴う場合 より活発化
左中側頭回後方 は
 ネガティブな連想 記憶と想起に 意味記憶(意味変調) の処理 






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と たのしい演劇の日々

2021年04月14日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 07

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 07

言語は、ヒトが音声や文字を用いて思想・感情・意志などを伝達するために用いる記号体系

脳科学が対象とする言語

イメージング研究
意味処理に関与する部位 左半球68% 右半球32%
一般的な意味処理general semantic processing は
 大脳左半球の3領域
  後方連合皮質(多種感覚の統合)  前頭前皮質(多種感覚の統合) 内側辺縁領域 と
 そこに属す7部位
 (下頭頂葉後方、中側頭回、紡錘状回と海馬傍回、下前頭回、背内側前頭前野、
  腹内側前頭前野、後帯状回)が重要な役割を果たす  メタ分析meta-analysis より


後方の連合皮質posterior heteromodal association cortex :多種感覚の統合
  左下頭頂葉後方posterior inferior parietal lobe; temporo-parietal junction, TPJ
  文.文脈理解、問題解決、計画立案など、概念組み合わせ

 左中側頭回middle temporal gyrus, MTG
  物その属性に関する概念情報蓄積
  ことばの知覚や音韻処理 (神経心理学は上側頭回を言語理解/意味の検索の中心とする)  

 左紡錘状回fusiform gyrus
  物の視覚的属性に関する内的知識の検索

 左海馬傍回parahippocampal gyrus)
  外側の意味記憶と内側のエピソード記憶を仲介


前頭前皮質heteromodal prefrontal cortex: 多種感覚の統合
 左下前頭回inferior frontal gyrus, IFG 意味処理 音韻処理 文法処理
  44野は音韻処理 45.44野は文法処理 47.45野は意味処理

 左背内側前頭前野dorsomedial prefrontal cortex, dmPFC
   動き、注意、動機づけ制御
  前方吻側内側前頭皮質arMFC/anterior rostral medial frontal cortex
   「心の理論mentalizing」他者の心的状態の推定inferences of other's mental states

  後方吻側内側前頭皮質prMFC/posterior rostral medial frontal cortex
   不整合 間違いの監視

 左腹内側前頭前野ventromedial prefrontal cortex, vmPFC
  動機づけ、感情、報酬の処理  概念に絡む情動の処理


内側辺縁領域medial limbic regions
 左後帯状回(posterior cingulate gyrus
  エピソード記憶や空間視覚に関する記憶に関与
  未来の行動の参考となり得る過去経験の記録



右下前頭回 比喩理解(語用論)に関与
右半球(?) 研究報告に多様性  皮肉理解
尾状核や扁桃体(皮質下領域) 比喩理解. 皮肉理解に関与



言語中枢として 環シルビウス溝言語領域
(左下頭頂葉後方(情報統合や内的知識の検索)と
 左下前頭回(音韻・文法・意味処理))

意味論的な情報の充填  環・環シルビウス溝言語領域
(左中側頭回、左紡錘状回と左海馬傍回  意味記憶とエピソード記憶に関与

語用論的な情報の充填  
 (左背内側前頭前野、 左腹内側前頭前野、 左後帯状回
  注意や動機づけの制御、感情や報酬処理、エピソード記憶の記録

 右半球言語領域 皮質下領域も関与かも?



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と たのしい演劇の日々

2021年04月13日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 06

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 06

言語は、ヒが音声や文字を用いて思想・感情・意志などを伝達するために用いる記号体系

脳科学が対象とする言語

言語学 : ヒトが使用する言語を客観的に記述し説明す
 音韻論:音声の機能
 形態論:語を構成する仕組み
 統語論:語が文を構成する仕組
 意味論:語、句、文などの言語表現が表す意味
 語用論:言語表現とその使用者(話し手、聞き手、書き手、読み手)や文脈との関係


言語的モデル
 生成文法generative grammar :生得的に言語の初期状態普遍文法(universal grammar, UG)を
                備えていると仮定
  認知言語学cognitive linguistics :ことばの意味は使用を通してあらわれる 
動的概念構成conceptualization という仮説
言葉の実体(究明認知意味論cognitive semantics )研究
 関連性理論relevance theory:情報属性(認知効果(関連性)と処理労力のバランス)を手掛かりに、
               聞き手は「話し手が伝えたいと思い/意図」を推論している とする


ことばの鎖speech chainの循環構造 :言語コミュニケーションにおける一連の流れ
 話し手/言語産出speech production相 の
 言語学レベルlinguistic levelと生理学レベルphysiological levelから、音響学レベルacoustic levelを経て、
 聞き手言語理解perception相の生理学レベルと言語学レベルに至る


意味付け論sense making theory :複数の会話の参加者の情況mental statesは
          コトバ(音声.空気の振動 文字.インクの染み) を介しての相互作用 とする




神経心理学: 言語処理に関与する脳の 解明
 環シルビウス溝言語領域perisylvian speech zone:
   
  音声系列の処理には 言語野(ブローカ野とウェルニッケ野)、および両者をつなぐ弓状束

  発話などの中枢は 左下前頭回(44野と45野、ブローカ野)  
 
 言語理解の中枢は 左上側頭回から角回のあたり(22野、ウェルニッケ野)

環・環シルビウス溝言語領域peri-perisylvian speech zone:
 音声系列への言語的意味の充填 には 環シルビウス溝言語領域の周りの側頭葉、頭頂葉、前頭葉を含み、
 その活動には補足運動野や視床も加わる

 語義理解 いは 左中下側頭回
 固有名詞の回収 には左側頭葉前方  
 会話の開始および維持に 補足運動野
 語彙を長期記憶から呼びだして文に組み込む 視床

右半球言語領域right hemisphere language zone:
 状況に応じた言語使用、比喩、談話主題の維持、言語による情動表現など、語用論において重要

ウェルニッケ=ゲシュビント・モデル :
 聞き手/読み手として言語理解をしてから、話し手/書き手として言語産出をするまでをモデル化
  言語理解の相と言語産出の相をつなぐ
 
 環シルビウス溝言語領域における活動
  (言語学における音韻論、形態論、と統語論の神経基盤、言語中枢) の モデル化 と 
  環・環シルビウス溝言語領域の (意味論的な情報)の充填、
  右半球言語領域の(語用論的な情報)の充填

話し言葉は
 耳で知覚 視床の内側膝状体を経由、大脳皮質の上側頭回にある一次聴覚野へ情報入力、
言語中枢/ウェルニッケ野から弓状束を通りブローカ野に至る領域で理解と産出、
一次運動野から口を制御し発話す

書き言葉は 
 目で知覚、視床の外側膝状体を経由し、大脳皮質の後頭葉にある一次視覚野へ情報入力、
側頭頭頂接合部にある角回を経由し、言語中枢で理解と産出、一次運動野から手を制御し文字を記す経路



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