アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2021年09月30日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 84

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 84
Chemistry44 Not printed

“本当に大切なものは目には見えない”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に 原子は分子や結晶などを作り存在す”

“物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による” 

"つまり、絶対に頑張らん分子的思考により化学反応は理解される。" 


 organic chemistry

酸の強さは何で決まる?

物質の化学的性質は、その物質に含まれる電子の振る舞いによって決まる。
「酸 の強さ」も化学的性質の一種。

ある物質の「酸としての強さ」と、その物質に含まれる「電子の性質」の間には、どのような関係があるか?

酸の強さについて、
原則「共役塩基が安定であればあるほど、その酸は強い」は、
「共役塩基が安定であるほど、酸と共役塩基の間の平衡 が共役塩基側に偏る」という理由による。
「共役塩基側に平衡が偏る」と「H+ が放出されやすい」ので「強い酸として働く」。

共役塩基は、必ず非共有電子対lone-pairを持っている。
酸が H+を放出するとき、H との結合 に使っていた電子対を受け取るためである。

共役塩基が安定かどうかは、このlona-pair電子のエネルギーによって決まる。
lone-pairのエネルギーが低ければ(安定であれば)、共役塩基も安定。

lone-pairの安定性を決める要因

(1) 電気陰性度
電気陰性度は原子が最外殻電子を引きつける力の尺度。
最外殻電子lone-pairは 原子の電気陰性度が高いほど、原子に強く引きつけられ安定す。
電気陰性度は、同じ周期の原子に結合した水素原子の酸性度を比較する際に、よい指標。

   CH4  NH3    H2O    HF
pKa  60  >36  >  15.7  > 3.2


(2) ローンペア軌道の混成
同じ原子の上のlone-pairでも、入っている混成軌道が異なると、安定性は異なる。
lone-pairのエネルギーは

 sp3 混成軌道> sp2 混成軌道 > sp 混成軌道の順に低くなる
(つまり後ろの方が安定になる)。
混成軌道のなかの「s 軌道の成分」が大きくなるほど、lone-pairの電子が原子核に近づきやすくなり、
より強い引力を原子核から受け取る故に

        CH3CH3  H2C= CH2   HC 三 CH
      pKa  60  >   44    >   25

「s 軌道の成分」が大きいほど、その軌道の電子は原子核により強く引きつけられる。
とは「s 軌道の成分が大きいほど、その原子の電気陰性度は高い」。
通常、電気陰性度は原子の種類によって決まるが、
その原子がとっている「混成状態」によっても小さな影響を受ける、
(「混成状態」は、その原子が結合している他の原子の数と、lone-pairの数 により決まる)

(3) ローンペア軌道の大きさ
水素原子が異なる周期の原子に結合している際、
電気陰性度よりも「lone-pairが入っている原子軌道の大きさ」の方が強く影響す。

ex、Cl– と Br– を比較
Cl– は、lone-pairは 3p 軌道にあり、
Br– は 4p 軌道にある。

3p 軌道よりも 4p 軌道の方が原子核から離れているため、空間的な 広がりが大きい。

lone-pairの電子は、同じ原子の他の電子との間の反発力を常に感じているが、
空間的な広がりが大きければ、電子間の反発力は小さくなる
したがって、 この場合は Br– の方が安定。
4種類のハロゲン化水素の pKa を比較するば 電気陰性度の順序 とは逆転していることに注意。

   HF   HCL    HBr    Hl
pKa 3.2   > -7   > -9   > -10


*************************************************************************


アルデヒドやケトンにおける2種の形「ケト-エノール互変異性(keto-enol tautomerism)」は、
原子の位置が変化している「構造異性体」であり、「共鳴混成体」とは全く別の概念。
共鳴混成体は、量子力学的な電子配置の重ね合わせを表し、
共鳴とは「原子の動き」ではなく、「電子の動き」に関する理論。

カルボニル化合物をケト形からエノール形に変換するためには、
カルボニル基(-CO-)に隣接する炭素原子上に、水素原子が結合している必要あり。
この「α水素」カルボニル化合物の有機反応は、このα水素の挙動が非常に重要。
さらに、カルボニル基(-CO-)から遠ざかるにつれて、β水素、γ水素、δ水素、ε水素・・・・・・となる。



と たのしい演劇の日々

2021年09月28日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 83

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 83
Chemistry43

“本当に大切なものは目には見えない”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に
 原子は分子や結晶などを作り存在す”

“物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による”       


 organic chemistry


求核剤Nu/nucleophile の影響
Nuは、反応性の高い非共有電子対lp/lone pair を持つ化学種
C原子に非共有電子対を与え、新しく共有結合covalent bond を作る。
Nuと似た定義に「ルイス塩基/Lewis base」あり。
ルイス塩基;ルイス酸に非共有電子対を与え新しく結合を作る化学種。
ルイス塩基は、Nuよりも広い定義 特にC原子と反応するものをNu。

一般的に求核性の強いNuほど、C原子を攻撃しやすくなり、
求核性の強いNuは、求核置換反応においては有効。

一般的に求核性の強いNuほど 、求核性が強くなる。しかし、
塩基性が強くても、求核性の弱い物質があり、逆に塩基性が弱くても、求核性の強い物質があり。
この違いは、攻撃するCの空軌道に対し、Nuが有効に作用するかどうかを考えることで理解す。

一般的に「塩基性」とは「ブレンステッド塩基(Bronsted base)」の強さのことを意味す。
「塩基性が強い物質ほど、求核性が強くなる」という表現における「塩基」とは、
「ルイス塩基Lewis base 」ではなく「ブレンステッドBrønsted 塩基」のこと。

B塩基性は、「水素の空の1s軌道」との相互作用の尺度であり、
求核性は、「炭素の空軌道」との相互作用の尺度。

被占軌道と空軌道の相互作用は、エネルギーの近い軌道同士が重なる場合に、
最も大きな安定化が得られることに注意。すなわち、
Nuの軌道が、炭素の空軌道のエネルギーに匹敵することが、求核性を決定する上で極めて重要。

求核性の強さは、SN2反応の速度に大きな影響を与える。これは、
SN2反応の速度が、Nuと基質の両方の濃度に比例するから。つまり、
強力なNuを用いると、SN2機構が優勢になる。それに対して、

SN1反応は、Nuは反応速度に影響せず、反応速度は基質の濃度のみに比例す。これは、
SN1反応の速度を決める律速段階は、基質のみが関与し、Nuは全く反応に関与していないから。


脱離基L/leaving group の影響

多くのLは、陰イオンとして脱離す。
したがって、Lの陰イオンが安定になるほど、Lは置換されやすい。

求核置換反応(SN1反応、 SN2反応)は Lの陰イオンが安定であるほど、反応速度は速い。

Lの陰イオンは、その陰イオンが弱い塩基であるほど、安定。つまり、
その共役酸conjugate acid HLのpKa値と相関す。

pKa値は小さいほど強酸となり、その共役塩基は、弱塩基で優れた脱離基となる。

一般的に塩基性が強いほど求核性は強くり、「脱離基は弱いLであるほど優れている」。
ハロゲン化物イオンは、一般的に優れたLであり、有機合成化学において、
簡単な構造を持つ有機ハロゲン化合物(塩化物と臭化物が多い)は、
多くの用途を持った原料化合物として利用される。



B.Rの酸塩基理論 Brønsted–Lowry acid-base theory
H+プロトン/陽子をベースとし 酸と塩基の概念を再定義

酸:プロトンH+を他の物質に渡すことができる物質; プロトン供与体
塩基:プロトンH+を他の物質から受け取ることができる物質; プロトン受容体

B.Rの定義では 通常の分子  イオン化した分子 に対し酸や塩基 を定義。

B.Rの定義は、アンモニアNH3が 水H2Oに対し 塩基 になる事を説明。

  アンモニアが水分子と反応して加水分解する過程


アンモニアは 水分子からH を奪い B.Rの定義における 塩基


B.Rによる酸と塩基の定義は、反応相手となる「他の物質」の存在があって初めて意味を持つ。
 ある物質Aが 他の物質Xに対しては 「酸」である にも関わらず、
  Xとは異なる 他の物質Yに対しては 「塩基」である という事も起こりうる。
 Ex, 水は 塩酸に対して「塩基」である  アンモニアに対しては「酸」 として働く

酸(acid)を HA、塩基(base)を B とすると、
B.Rによる酸塩基反応は一般に次の化学反応式で表される

 HA(acid) + B(base) ⇔ A-(conjugate base) + HB+(conjugate acid)


この式 可逆反応 左辺から右辺への反応と、右辺から左辺への反応がともに起こる反応
 (この化学平衡の平衡定数から酸解離定数を定義する)。
逆に、右辺から左辺への反応過程を見てみれば
  (B.Rの定義における)「塩基」と「酸」が反応して、HAとBとを生成。

A-を酸 HAの共役塩基conjugate base HB+を塩基Bの共役酸conjugate acid

ルイスの電子対の授受による酸と塩基の定義は、B.Rの定義より更に広範な範囲をカバーする:
酸:電子対の受容体
塩基:電子対の供与体

B.Rの塩基Bは、プロトンH+を受け取る際、B内にある電子対をH+に供与する事により、HB+を作るので
、B.Rの塩基はルイスの塩基であり 同様にB.Rの酸はルイスの酸でもある。
しかしルイスの定義は、プロトンH+の授受を伴わない反応に対しても酸や塩基を定義できる事に利点。
EX, AL3+ + 6H2O ⇔ Al(H2O)63+
ではプロトンH+の授受は行われないが、H2Oが電子対を供与しAl3+が受容するため
、ルイスの定義における酸Al3+と塩基H2Oである。


と たのしい演劇の日々

2021年09月26日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 82

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 82
Chemistry42

“本当に大切なものは目には見えない”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に 原子は分子や結晶などを作り存在す”

“物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による”       

 organic chemistry

有機反応の基本的な考え方:分子は頑張らん 楽な方へしか移動せん
化学反応は基本的にエネルギーが低い方へしか進まん。
反応する場所に邪魔ものがあれば、それを避けて反応(orそもそも反応せん)、
反応に大きなエネルギーが必要なもの(脱離しにくい等)は反応せん。
 
共鳴ができる分子の一箇所だけ高エネルギー状態になった時は、
すぐにエネルギーを分散し楽になろうとする。
分子は、辛さを周りに広めることで自分は楽をする。
分子は炭素に大きな官能基(ヨウ素基等)がついていると結合が切れやすい。
 つまり 大きな官能基は、手が疲れるからすぐに手放す。
分子が頑張るのは光でシリを叩いて励起する時。

つまり、絶対に頑張らん分子的思考により化学反応は理解される。


有機反応機構の規則
有機化学は「電子の化学」
有機反応は、電子の動きによる物質の化学変化。
有機反応は、電子/価電子 の動きを理解す。
価電子は、化学結合や物性に深く関係している


有機化学では、価電子の動きを曲がった矢印で示す。
「両刃型矢印」2電子の存在位置の変化を見失わないために使う。
物理的意味は無いが、電子の出発地点から始まり、終着地点で終わる。
式を正しく書くための工夫として重要

「片刃型矢印」1電子の動きを示すときに使う。
 両刃型矢印が2電子の動きを示すときに使うのに対し、


有機反応の大別
電気的性質で解釈されている反応 と
分子の軌道により解釈されている反応 の2種類あり。

電気的な解釈による反応
 求核置換反応Sn1, Sn2,
 求電子置換反応,
 脱離反応E1, E2,
 求核付加反応,
 求電子付加反応



分子中の官能基の動きに着目した言い方
置換反応:置き換わる反応。
脱離反応:取れる反応。
付加反応:付着する反応。

反応中の電気的な性質に着目した言い方
求核反応:核(+)を求める反応。
求電子反応:電子(ー)を求める反応


有機反応は、2種類以上の反応が同時に起きる。

1.置換反応substitution reaction ;
分子に1つの官能基が別の官能基で置き換わる形式の反応
 1つの官能基が付き 別の官能基が取れる反応   3種あり
共有結合の1つが切断され、それに代わる新しい共有結合が1つ形成される
電子が置換反応のときにどういう挙動をとるかに注意!

求核置換反応(Sn1反応, Sn2反応)と求電子置換反応があり。

1-1 求核nucleophilic 置換substitution 反応
分子に対し求核剤Nu/nucleophile(マイナスの性質を持つ)が反応し、一部が置き換わる反応。
 
 1-1-1 Sn1反応
「1」は、2段階の反応のうち、反応速度の遅い第1段階に、反応基質だけが関与すの意
先に脱離基L/leaving group が取れ カルボカチオン中間体が発生し、それにNuが攻撃することで反応。
カルボカチオンの空のp軌道の両方からNu攻撃することができるので、
キラル化合物維持できずラセミ化racemization する。
2つの向きに官能基が Nuが入った構造体

 1-1-2 Sn2(2分子反応) 反応
先にNuが攻撃することで、遷移状態を経て反応が進行す。
Nuと基質Rの2つの分子が、反応機構の主要な段階/遷移状態に関与している2次反応。
NuがC-L結合の背面から攻撃してくるので、完全な立体反転を伴って反応が起る
;ワルデン反転(Walden inversion) 。
必ずLの逆側からNuが攻撃するので、キラル化合物はラセミ化しない。
分子の形状は反転す。


1-2求電子置換反応;
分子に対し、求電子剤(プラスの性質を持つ)が反応し、一部が置き換わる反応。
芳香族の配向性の説明の時に使われる。



脱離反応elimination reaction ;
反応前と後を比べて、分子から何かが取れるだけの反応。
一般的に、脱離反応をすると、不飽和結合(二重結合などの多重結合)生成。
脱離反応は、E1(一分子)脱離 と E2(二分子)脱離の2種類あり。

E1(1分子)脱離反応 1分子
SN1反応と似てSN1反応と同じように2段階反応 、
まずLが取れ カルボカチオン中間体 を生成。
そして、カルボカチオン近辺のプロトンが塩基をとることで反応。
Sn1反応と似て、Nu(求核攻撃をする)と塩基(Hを取り去る)の役割の違いを理解することにより、
Sn1とE1のどちらの反応が優先的に進行するかを判断。
もちろん両方が起きる


E2(2分子)脱離反応
SN2反応と同様に遷移状態を経て反応し、プロトンとLの脱離が同時に起きる反応。
SN2反応と同じように1段階反応




付加反応は、反応の前後を比べて官能基が付着するだけの反応。
主に求核付加反応と求電子付加反応あり。


求核付加反応
分子に対し、Nu(マイナスの性質を持つ)が反応し、付着する反応。
置き換わり(官能基の脱離)が起きないので付着のみの反応。


求電子加反応
分子に対し、求電子剤(プラスの性質を持つ)が反応して、付着する反応。
置き換わり(官能基の脱離)が起きないので付着のみの反応。




と たのしい演劇の日々

2021年09月23日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 81

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 81
Chemistry41 

“本当に大切なものは目には見えない”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、
それ故に 原子は分子や結晶などを作り存在す”

“物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による”       


異性体の分類

異性体isomer  「異性化(isomerization)」;ある分子が異性体に変化すること

1.構造異性体  結合順序が異なる
2.立体異性体stereoisomer  結合順序は同じだが立体配置が異なる
     2-1エナンチオマー 互いに鏡像関係にある
     2-2 ジアステレオマー 互いに鏡像関係にない


1.構造異性体structural isomer
原子の結合順序が異なる異性体
構成原子の結合様式の違い,不飽和結合位置の違い, 官能基の違いなどから生じる。


2. 立体異性体stereoisomer
原子間の結合順序は変わらないものの、空間的な原子の配列が異なるために生じる異性体。
立体異性体同士の構造上の違いは、構造異性体同士の違いに比べると、はるかに微細。
しかし、それでも異性体分子の化学的性質には、重要な違いを生じる原因
特に、医薬品の効き目に関して 立体異性体のどれが使われるかにより、効き目 副作用の有無に、
顕著な差が現れる これは、ヒトの体内にある受容体が、
化学物質を立体特異的に分子レベルで認識しているから。



2-1.エナンチオマーenantiomer (鏡像異性体)

分子の組成は同じだが、構造は鏡写しの関係 結合を切断して繋ぎ変えない限り重ね合わせることができない 互いに鏡像(鏡を介して対称)関係な異性体

ex,4置換体の分子AとBは鏡像の関係にあり、結合を切断して繋ぎ変えない限り、重ね合わせることができん。この2分子はキラルな分子であり、互いにエナンチオマーの関係にある。

鏡像異性体を持つ分子は決まって4つの異なる置換基が結合した原子を含む。

「キラリティchirality」;鏡写しの関係にあり、互いに重ね合わせられない性質。
原子/不斉原子は「キラリティ」を生じる幾何学的「中心」なので「キラル中心/不斉中心」

互いに異なる4種類の原子/原子団と結合したC原子を
「対称symmetry’分子内で対称’」 「不斉asymmetry’分子内で対称でない’」 」と呼ぶ
エナンチオマー同士は鏡に関して対称に。

「不斉炭素原子asymmetric carbon atom」;不斉中心を作る炭素原子
基本的には4つの手の先に異なる原子や置換基を有する炭素原子が該当す。
この不斉炭素原子が存在することによって分子にキラリティが生じる。
普通、構造式上では不斉炭素原子にアスタリスク「*」を付けて他の炭素原子と区別す。

多くのキラル分子は、不斉炭素原子などの「不斉中心asymmetric center」をその分子内に含ぬ。
しかし、不斉中心の存在は、必ずしもキラルであることの必要条件でも十分条件でもない。
一般に、不斉C原子がn個存在する分子にはエナンチオマーが2n個だけ存在するが、
より少ないエナンチオマーしか存在ない化合物もあり。

分子内に鏡面を有する化合物;メソ体(メソ化合物分子に不斉中心がありながらも、
同時に対称面や対称心を持つためにキラリティーを示さない構造 )
メソ化合物では、不斉中心の立体配置は、互いに逆の関係になっていて、
分子全体としてアキラルであるから、光学不活性。


「アキラルachiralな分子」;分子内を通る平面を用意した時に、その平面に関して分子が面対称になる場合
アキラル分子は、「対称面」 「対称心」があり、このような特徴を持つ分子は、すべてアキラル。

キラルな分子は、対称面や対称心を持たないので、
対称面や対称心を探すことで、その分子がキラルかアキラルかを識別す。
アキラル分子とその鏡像は、平面上で重ね合わせることができるので、エナンチオマーに分類しない。

2つのエナンチオマーのほぼすべての物理的性質は等しい。
融点や沸点、密度、溶解度、屈折率、熱伝導率などの物理的性質は、両者を区別するのに役立たん。


2つのエナンチオマーは、面偏光の偏光面をそれぞれ同じ角度だけ、逆方向に回転させる物理的性質あり。
「光学活性optical activity」;偏光面が回転する現象
「右旋性(dextrorotatory)」;偏光面を時計回りに回転させる分子
「左旋性(levorotatory)」;回転が反時計回り

右旋性は(+)/(d)を、左旋性は(-)(l)を化合物の名前の前に付ける。

右旋性と左旋性のキラル分子が等量混在していると、旋光性の効果が相殺され、
偏光面の回転が観測されなくなる。
そのような混合物「ラセミ体(racemate)」
化合物名の前に(±)を付け エナンチオマーのラセミ体混合物を表す。
キラルな有機分子を合成していくと、複数種類のエナンチオマーが混合した状態「ラセミ体」として得られる。
エナンチオマーは構造が左右対称なだけで性質にはほとんど違いが無く、
一度混ざると一方の化合物だけを取り出すことは非常に困難。



2-2.  ジアステレオマーdiastereomer
互いが鏡像の関係にない立体異性体の組み合わせ
ジアステレオマーが現れるのは,考慮しうる不斉炭素が 2 個以上の場合,
 天然に存在する数多くの化合物は、2つ以上の不斉炭素原子を持つことが多い。故に
異性体の数を決めたり、異性体間の関連性を明らかにしたりすることが、大変重要。

エナンチオマーとジアステレオマーの極めて重要で、明白な相違
エナンチオマーは、互いに鏡像体であるから、偏光面を回転させる性質だけが異なり 
融点や沸点や溶解度などの物性は全く同一で、
再結晶や蒸留といった物性に基づく分離法では、エナンチオマーを分離できん。

ジアステレオマーは、互いに鏡像体ではないから、キラリティーに関係なく、すべての物性が異なる。
互いに異なる融点や沸点、密度、溶解度、屈折率、熱伝導率などを持っており、
ジアステレオマーは、2つの異なる化学物質として見なす
不斉炭素原子を持っていながら、アキラルな分子が存在する。


「幾何異性体(geometrical isomer)」
ジアステレオマーの二重結合を含む化合物で、立体配置が異なるために、立体異性体となっているもの
有機化合物の場合は、特に「シス-トランス異性体(cis-trans isomer)」。
「シス形(cis)」;同一の原子、または原子団が同じ側にあるものを、
「トランス形(trans)」;反対側にあるもの。
これら立体異性体は、二重結合の軸まわりの回転が束縛されているために立体配置が異なり、
対称面や対称心が存在するためにアキラル
立体異性体同士の物理的、化学的な性質は、それぞれ異なったものになる。



と たのしい演劇の日々

2021年09月21日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 80

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 80
Chemistry40 

“本当に大切なものは目には見えない”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”

“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に
 原子は分子や結晶などを作り存在す”

“物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による”       


有機化学は Cの化学

1. C原子は最高で4つの原子と結合できる

C原子 原子番号 6  6個の電子を持っ。

6個の電子は、エネルギー準位の低い電子軌道から順に配置されていき、
「基底状態(ground state) 最も安定」で、最外殻電子に2個の不対電子を持つ。

しかし、このままでは、4つの原子と結合できん故

C原子を一度「励起状態(excited state)」にし、4個の不対電子を作ったあと 化学結合 行う。
C原子は励起状態になると、不対電子が4個でき、多くの結合エネルギーが獲得。
これにより、励起に要したエネルギーを十分に補うことができる。

さらに、C原子はただ励起するだけではなく、原子価状態よりも軌道同士の重なりが大きく、
重なった部分の電子密度が大きくなり、より安定な化学結合が形成される
「混成軌道(hybrid orbital)」を作り結合す。

また、C原子のσ結合の電気陰性度は2.5で、共有結合性の化学結合を作る。

C原子1つが、最高で4つの原子と共有結合で結合できることは、
炭素の化合物が、非常に多いことの第一要因



 2. π結合を作ることができる

π結合は、p軌道が重なることによって作られる。
ただし、このとき原子半径が大きすぎると、p軌道同士が離れてしまい、
  軌道の重なりが少なくなるので、安定なπ結合ができん。
π結合が、原子半径の小さい第二周期C N Oによく現れるのは、これ故

π結合の電子は、σ結合の電子に比べ、原子核からの引き付けが弱く、自由電子的性質を持つ。

 「共役系(conjugated system)」;化合物中にp軌道が平行して並んだ構造。
共役系をπ電子が動き回ると、π電子が非局在化、分子全体は安定。
Ex,「黒鉛(graphite)」典型的共役系を持つ物質、π電子が自由電子の役割をし、
非金属でありながら、高い電気伝導性を持つ。

しかし 原子半径が小さくなり、電気陰性度が大きくなりすぎると、

π電子を自身に引き付ける強さが大きくなり、このπ電子の自由電子的な性質を失う;化学反応性の減少。

 Ex,第二周期原子電気陰性度はC<N
C=CとN≡Nの反応性比較 N≡Nの方が反応しにくい。
π結合を持つはずのN2の化学反応性が低いのは、この故。

さらに、Oのように電気陰性度が大きくなると、
原子核とのクーロン力が大きくなりすぎ、π結合は切れがち。

O2は、一般的に知られている二重結合を持つ構造の他に、不対電子を持つ構造を作りやすい為、
反応性が高くなる。

Cは、π電子の反応性がちょうど普通程度で、二重結合 三重結合を形成し 
 いろいろな反応性と構造を持った化合物を作る。


3. 原子が連続して結合することができる
 Cの電気陰性度は、大きすぎも小さすぎもせず、
  σ結合は、共有結合が鎖のように連続して繋がる;「カテネーション(catenation)」。
それに伴い π結合も連続させることができる。

電気陰性度の大きいOやNは、非共有電子対間の反発が大きいため、連続した結合は形成しにくい。

ペルオキシ基(-O-O-)やアゾ基(-N=N-)の構造が不安定なのは、これが故。

過酸化水素H2O2は、ペルオキシ基(-O-O-)の構造を持つため、
結合エネルギーは不安定で、反応性が非常に高い。

Cは連続した結合を作ることができるため、CとHのみでできる化合物は、事実上無限。


「炭化水素(hydrocarbon) CとHのみでできた化合物」これはすべての有機化合物の基本。

「飽和炭化水素(saturated hydrocarbon)」炭化水素のうち、炭素原子間がすべて単結合のもの

「不飽和炭化水素(unsaturated hydrocarbon)」二重結合 三重結合のような不飽和結合を含むもの

「鎖式炭化水素(chain hydrocarbon)」/脂肪族炭化水素(aliphatic hydrocarbon)」分子が鎖状構造のもの

「環式炭化水素(cyclic hydrocarbon)」環状構造を含むもの。

直鎖状構造のもの以外にも、枝分かれがある構造のものもあり。


鎖式炭化水素のうち

「アルカン(alkane)飽和炭化水素」

「アルケン(alkene)不飽和炭化水素で二重結合1個を含むもの」

「アルキン(alkyne)三重結合1個を含むもの」

環式炭化水素のうち
芳香族炭化水素(aromatic hydrocarbon) 芳香環(ベンゼン環など)を持つ環式不飽和炭化水素」
    特有の性質を示す。

「脂環式炭化水素(alicyclic hydrocarbon) 芳香族炭化水素を除く、環式炭化水素」のうち

「シクロアルカン(cycloalkane)飽和炭化水素」

「シクロアルケン(cycloalkene)不飽和炭化水素で二重結合を環内1個含むもの」



4.いろいろな方向に他原子と結合することができる
 Cはsp3混成軌道・sp2混成軌道・sp混成軌道をとり、
それぞれ正四面体・正三角形・直線方向に原子と結合するため、いろいろな形を組み立てることができる。

CとHからなる炭化水素に、O N、P、Fなどのいくつかの元素を組み合わせるだけで、構造は膨大に増加、
 いろいろな反応性や構造を持った分子を、自由自在に作り出す。

無機化合物と比べて、有機化合物を構成する成分元素の種類は少ないが、
 このような性質のため、化合物の種類は極めて多い。
Cが複雑な分子から成り立っている生命有機体の中心元素であるのは、
 まさにこのような炭素の独特な性質による。もし元素Cがなかったなら、生命は誕生していなかった?






と たのしい演劇の日々

2021年09月05日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 79*

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 79
Chemistry39Chemistry39

混成軌道hybrid orbital
原子番号6Cは、K殻に2電子とL殻に4電子を持ち、
単独のC 6個の電子は K殻の1s軌道は2個で満たされ、
残りの4個の価電子は、L殻にある1つの2s軌道に2個と 3つある2p軌道に1個づつ収容。
2p軌道にこのように電子が収容される理由は、電子自身のクーロン力の反発を最小限に抑えるためで
電子が同一のp軌道ではなく、別々のp軌道に収容されることで、電子間の反発が軽減される。
「フントの規則(Hund rules)により 電子軌道に電子が収容されるとき、電子は許される限り、できるだけ多くの軌道に分布しようとす


sp3混成軌道hybrid orbital 関数;
1つのs軌道と3つのp軌道の重合せにより4つの混成軌道を定式化
結合の種類;4本のσ結合
結合角;109.5°
見分け方;4個の原子と結合

C原子が4本の等価な結合を持つために、同じエネルギー準位の4個の不対電子を持たねばならん。
このような不対電子を4個作るため、C原子は2s軌道の電子1個を励起させ、空いている2p軌道に遷移。
しかし、このままでは電子のエネルギー準位がバラバラで、歪んだ結合となってしまうので、
これらの4つの電子軌道を混成し、軌道を再編成す

「sp3混成」は、1つのs軌道と3つのp軌道を混成したという意味。
このようにわざわざ電子を励起させてまで混成軌道を作る理由は、
結合してオクテット則を満たすことにより、大きなエネルギー的安定性が得られるから。

sp3混成軌道は、1/4のs軌道性と3/4のp軌道性を持ち、2p軌道と2s軌道の間のエネルギーを持つ。
sp3混成軌道の形は、p軌道の形に似ているが、
その亜鈴形は、軌道胞の一方が大きく、他方は小さく 片方に著しく偏っている。
結合する際大きい軌道胞を使うと、他軌道との重なりが非常に上手くいくので、
結合は大きい軌道胞で形成することになる。
これは、軌道同士の重なりが良好であればあるほど、より安定し、結合は強くなるから。
sp3混成軌道では、このようにほとんど無駄なく軌道を重ね合わせることができるので、
非常に効率よく結合を形成することができる。

sp3混成軌道は、1つのC原子上に4つの軌道胞を持ち、それぞれが正四面体の4つの頂点に向く。
このような独特な幾何学的配置により、各軌道は残り3つの軌道からできるだけ離れて存在でき、
すべての軌道が電子対で満たされば、軌道間の反発は最小になる。
この4つのsp3混成軌道で作られる結合の角度 109.5°「マラルディの角度(angle of Malardi)」は
正四面体の中心から、各頂点へ向かって引いた直線間の角度と等しい。
この角度は、自然界でも様々なところに現れる

sp3混成軌道は、他の混成軌道あるいは電子軌道と、大きい軌道胞を重ね合わせることによって結合を作る。
このような結合軸方向を向いた電子軌道同士の重なりによる結合を、「σ結合(sigma bond)」。
C原子は混成軌道を編成することにより、
原子価状態で結合を形成する場合よりも軌道同士の重なりが良好になり、より安定なσ結合を作れる。



<sp2混成軌道 hybrid orbital関数;
1つのs軌道と2つのp軌道の重合せにより3つの混成軌道を定式化
結合の種類;3本のσ結合と1本のπ結合
結合角;120
見分け方;3個の原子と結合している

C原子は、単結合だけではなく、二重結合のような不飽和結合を形成す。
Cが、エチレンC2H2やベンゼンC6H6のように3個の原子と結合を形成するとき、
Cは「sp2混成軌道」を作る。
sp2混成軌道では、Cは同じエネルギー準位の3個の不対電子を持ち、3本の等価な結合を作ることができる。
このような不対電子を3個作るため、Cは2s軌道の電子1個を励起させ、空いている2p軌道に遷移。
ここまではsp3混成軌道と同じだが、sp2混成軌道は、2つの2p軌道だけを混成させる。
「sp2混成」というのは、1つのs軌道と2つのp軌道を混成したという意。

sp2混成軌道は、1/3のs軌道性と2/3のp軌道性を持ち、
同じエネルギー準位の3つのsp2混成軌道とエネルギー準位の高い1つのp軌道を持つ。したがって、
sp2混成軌道は4個の不対電子が等価ではなく、
エネルギー準位の低いsp2混成軌道で3個の原子と結合を作ることになる。

sp2混成軌道の形は、結合を形成する3つの軌道胞が軌道間の反発を最小にするために、
ぞれぞれが正三角形の頂点に向かったような形をしている。
これらの軌道胞は同一平面内にあり、各軌道間の角度は120°

なお、sp2混成軌道がこのような形になるのは、p軌道の反発の寄与をないものと考えるから。
実際はp軌道の電子存在で、多少の反発力は働く しかし、
p軌道がsp2混成軌道の作る平面の上下に分布すること、
sp2混成軌道と比べて原子核に遠いところに分布すること により、p軌道の反発の寄与を無視する。
したがって、sp2混成軌道は、p軌道が混成軌道とは異なる挙動をし、
結合軸方向を向いた電子軌道同士の重なりによるσ結合ではなく、
結合軸に対して垂直に分布する2つのp軌道同士の重なりによる、「π結合(pi bond)」を形成。                         


一般的に、σ結合とπ結合の2本の結合を合わせて、二重結合と呼ぶ。
二重結合における2本の結合は等価ではなく、
π結合はσ結合と比べて軌道の重なりが少なく、結合の安定性はσ結合>π結合となる。
したがって、π結合はσ結合よりも反応性が高く、種々の求電子剤の攻撃を受けやすい。
 ex, エチレンC2H4に対する塩素Cl2の付加反応はσ結合では進行せず、
π結合を持つ化合物で見られる特有のもの。



<sp混成軌道hybrid orbital関数;
1つのs軌道と1つのp軌道の重合せにより2つの混成軌道を定式化;
結合の種類;2本のσ結合と2本のπ結合
結合角;180
見分け方;2個の軍師と結合している

不飽和結合において、C原子は三重結合や連続した二重結合を作り、2原子のみと結合す。
このとき、Cは「sp混成軌道」を編成し、同じエネルギー準位の2個の不対電子を作り出す。
「sp混成」とは、1つのs軌道と1つのp軌道を混成したという意味

sp混成軌道は、1/2のs軌道性と1/2のp軌道性を半分ずつ持ち、
同じエネルギー準位の2つのsp混成軌道とエネルギー準位の高い2つのp軌道を持つ。
sp混成軌道の軌道胞は、Cを中心として互いに逆の方向へ広がり、その軌道間の角度は180°。
sp混成軌道がこのような形になる理由は、
軌道間の角度を180°にすることで、2つのsp混成軌道に収容された電子間の反発を最小にできるから。
また、このとき残ったp軌道は、互いにsp混成軌道と直行するように広がる

2個のsp混成したCから、三重結合が作られる様子。
2個のsp混成軌道の末端同士が重なり合い、C間にσ結合が形成され、
さらにp軌道が互いに直交するような配置をとって重り、2個のπ結合形成。
二重結合は、σ結合とπ結合によるもの、
三重結合では、その結合は1本のσ結合と2本のπ結合から作られる。

sp混成軌道は、σ結合の結合角が180°、
sp混成炭素を持つ化合物は、その結合部分に直線性を持つ。
アセチレンC2H2や二酸化炭素CO2は、どちらもsp混成炭素を持つ簡単な構造の化合物。
アセチレンC2H2はsp混成炭素を2個持ち、二酸化炭素CO2はsp混成炭素を1個持つ。


と たのしい演劇の日々

2021年09月04日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 79

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 79
Chemistry39 

“本当に大切なものは目には見えない”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”

化学結合:物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による
        その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される

分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 03

電子electron 宇宙を構成するれ素粒子elementary particleの レプトンleptonグループ

混成軌道hybrid orbital;原子が化学結合を形成する際に、新たに作られる原子軌道
ex, C原子は、sp3、sp2、sp  3 種類の混成軌道を形成、このことが、有機化合物の多様性に大きく関わっている。
概念は、第2周期以降の原子を含む分子の幾何構造と、原子の結合の性質の説明において有用
原子は、混成軌道を形成することにより、化学結合を形成するのに適した状態(原子価状態)となる。
新たに作られる軌道は、基本となる軌道とは異なるエネルギーや形状等を持つ

化学結合の構造が原子核と電子との量子化学でどのように解釈されるかは分子の挙動を理論的に解明していく上で基盤となる

量子化学 quantum chemistry;
理論化学/物理化学の一分野
量子力学の諸原理を化学の諸問題に適用し、原子と電子の振る舞いから分子構造や物性あるいは反応性を理論的に説明づける学問分野

化学結合を量子化学で扱う方法
分子軌道法MO法Molecular Orbital method ;
「電子は分子全体に非局在化した軌道に属する」と考える
分子中の電子が原子間結合として存在しているのではなく、原子核や他の電子の影響を受け分子全体を動きまわるとして、分子の構造を決定する 、分子は分子軌道を持ち、分子軌道波動関数は、既知のn個の原子軌道の線形結合(重ね合わせ)で表せると仮定す

原子価結合法VB法valence bond theory ;
「電子はある1つの原子の原子軌道に局在化している」と考える
分子個々の原子と価電子の状態/原子価状態 を想定 分子の全体像を原子価状態を組み立てることで解明。
具体的には原子軌道や混成軌道をσ結合やπ結合概念を使い組み上げ 共有結合で構成された分子像を説明 それ故 原子軌道から原子価状態を説明付ける際に利用する混成軌道の概念は原子価結合法の根本。


C原子の基底状態の電子配置は 2s22p2
そうすると原子価状態の軌道関数の特性からCの結合は2s軌道に帰結するものと、2p軌道に帰結するものの2種類存在だが、実際にはダイヤモンド結晶構造やメタン構造からは1種類の結合のみ確認。


原子価結合法でH2分子の全電子状態を表す際、原子軌道の状態の重ね合わせを原子軌道の1次結合で定式化 原子価状態の軌道関数は 2s軌道と2p軌道の重ね合わせで生成する混成軌道関数で定式化可能 そして実際 混成軌道関数で表される原子価状態は共有結合の方向性と矛盾しない。

混成軌道の定式化は多様な組合せが可能、生成した混成軌道は基の原子軌道s軌道、p軌道…の名称を使う sp3軌道(関数)、sp2軌道(関数)、sp軌道(関数)、spd軌道(関数)と呼ぶ。

重ね合わせが可能になるためには原子軌道のエネルギー準位が同程度であることが必要な為、主量子数が同じ原子軌道間で混成軌道が生成す。
d軌道などについては同一主量子数の軌道より、主量子数がひ1つ大きい原子軌道の方が エネルギー準位差が小さいので そちらの方の原子軌道と混成す。

第2周期以降の原子は複数の混成軌道を取ることができ、有機分子や金属錯体などの分子構造の多様性をもたらす。
実際の分子は理論的混成軌道とは異なる結合角を取る場合も多く、非共有電子対が混成軌道に及ぼす立体的な影響は原子価殻電子対反発則として知られる。


1つのs軌道と3つのp軌道の重ね合わせにより4つの混成軌道が定式化;sp3混成軌道関数
1つのs軌道と2つのp軌道の重ね合わせにより3つの混成軌道が定式化;sp2混成軌道関数
1つのs軌道と1つのp軌道の重ね合わせにより2つの混成軌道が定式化;sp混成軌道関数



と たのしい演劇の日々

2021年09月03日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 78

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 78
Chemistry38 

“本当に大切なものは目には見えない”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”

化学結合:物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による
        その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される

分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 02

電子electron 宇宙を構成するれ素粒子elementary particleの レプトンleptonグループ

s軌道s orbital; atomを構成しているelectron orbital
方位量子数(l)azimuthal quantum number は0であり、
全ての電子殻electron shell(主量子数(n)principal quantum number)について球状の一つの軌道のみが存在す。
各電子殻(主量子数)のs軌道は主量子数の大きさから
「1s軌道」(K殻)、「2s軌道」(L殻)・・・(以下続く)のように呼ぶ 
1つのs軌道にはspinスピンの自由度degree of freedomと合わせて最大で2つの電子が存在す。
例えば                                
基底状態のH原子は1s軌道に1個の電子が存在し                             
He原子は1s軌道に2個の電子を取って閉殻構造となっている。
s軌道の電子はSブロック元素の物性に関わっている。
s軌道はp軌道 d軌道と混成軌道を作る。

s軌道同士、s軌道とsp混成軌道、s軌道とp軌道の結合はσ結合(結合軸方向を向いた原子軌道同士による結合) を形成。


p軌道p orbital;
方位量子数(l)azimuthal quantum numberは1で、
L殻以降の電子殻(2以上の(n)主量子数)について
px,py,pzという異なる配位の3つの軌道が存在。
各電子殻(主量子数)のp軌道は主量子数の大きさから
「2p軌道」(L殻)、「3p軌道」(M殻)のように呼ばれ、
ひとつの電子殻(主量子数)のp軌道にはスピンの自由度と合わせて最大で6つの電子が存在。
s軌道の波動関数は球対称だが、3つのp軌道はそれぞれx軸、y軸、z軸に対する軸対称な波動関数。
p軌道のpは「principal」略全ての元素で観測され、
励起pから基底sへの遷移スペクトル強度が大きい ことから、主要な、第一、の意味。
             

p軌道は13族~17族のPブロック元素(13~ 18族,Hは除く)の物性に重要な役割を果す。
これらの元素が共有結合するとき、p軌道のみが結合に関わることは余りなく、s軌道と混成軌道を作り、
結合に関わることが多い。




d軌道d orbital;
方位量子数(l)azimuthal quantum numberは2で、
M殻以降の電子殻(3以上の主量子数)について
dxy軌道、dyz軌道、dzx軌道、dx2-y2軌道、dz2軌道
という5つの異なる配位の軌道が存在。
各電子殻(主量子数)のd軌道は主量子数の大きさから
「3d軌道」M殻)、「4d軌道」N殻)、、、のように呼ぶ、
1つの電子殻(主量子数)のd軌道にはスピンの自由度と合わせて、最大で10個の電子が入る。
d軌道の「d」は diffuse 電子配置 軌道の変化分裂によるスペクトルの放散、広がりを持つ


d軌道にどのように電子が配置されるかがDブロック元素(第3-11族, 遷移金属,第4-7周期)の物性を決定。
特に25Mnや27Coといった強磁性体の性質、
遷移金属の酸化物に代表される強相関電子系の性質、そして
高温超電導体の物性、にはd軌道の電子が重要な役割を果す。


通常、d軌道は5重に縮退degeneracy(2つ以上の異なったエネルギー固有状態が同じエネルギー準位をとる)
しているが、遷移金属錯体complex(金属と非金属原子が結合した構造を持つ化合物) で見られるように、
O2-やOH-などの配位子(ligand孤立電子対を持つ基を有し 金属と廃位結合し錯体形成)が遷移金属イオンの周りに配位すると、
配位子による静電場の影響でd軌道の縮退が解け、
配位の様式に応じて軌道準位が分裂す;「配位子場分裂

ex, 6個の配位子が正8面体状に配位した場合、
3重に縮退したt2g軌道と、2重に縮退したeg軌道に分裂。
配位子の方向に電子の存在確率が高いdx2-y2軌道、dz2軌道 は配位子による静電反発のため、
軌道のエネルギーが押し上げられ、2重に縮退したeg軌道になる。
また、配位子の方向に電子の存在確率が低いdxy軌道、dyz軌道、dzx軌道はエネルギーが低く、
3重に縮退したt2g軌道になる。

eg軌道に空きがある場合 分裂幅に応じたエネルギーの光を吸収することにより、
t2g軌道の電子はeg軌道に遷移し、ヒトは吸収される光の波長の補色に該当する色を視覚。
このため、一般に遷移金属錯体は色を持つ物が多い。
吸収される光の波長は中心の遷移金属や配位子の種類によって異なる。
Ex, Co(H2O)6Cl塩化コバルトUは鮮やかなピンク色。


と たのしい演劇の日々


2021年09月02日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 77

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 77
Chemistry37 

“本当に大切なものは目には見えない”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”

化学結合:物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による
        その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される

分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 01

電子配置electron configuration
多電子系原子/分子の電子状態が
「一体近似one electron approximation(多体効果を平均場に置き換え電子が感じる一体問題と考える )
で得られる原子軌道/分子軌道に複数の電子が詰まった状態」として近似的に表すことができる
と考えた場合、電子がどのような軌道に配置しているのか示し、
これによって各元素固有の性質が決定される。

原子を構成している電子の振舞いは
原子核atomic nucleus による静電ポテンシャル中の3次元シュレディンガー方程式を解くことで得られる。
 Hにおけるシュレディンガー方程式の解は解析的に解ける。
電子のとり得る軌道は、主量子数n、方位量子数l、磁気量子数m の3つによって規定される。

主量子数 n ;軌道の大きさとエネルギーを決定。
1, 2, 3, ... と整数値をとり、電子殻 K殻、L殻、M殻……、に対応

方位量子数l;軌道の形を決定。
0, 1, 2, ..., n−1 の整数値をとる。s軌道、p軌道、d軌道、f軌道、g軌道……、に対応。

磁気量子数m;各軌道を決定。
−l, −l+1, ..., 0, ..., l−1, l の整数値をとる。

Ex, 2p軌道は 主量子数2、方位量子数1の軌道の総称
2p軌道は −1, 0, 1 の3つの磁気量子数をとり得 これらに対応し
    2px, 2py, 2pz の異なる配位の3つの軌道が存在す。


電子の配置は軌道と対応付けら 電子の属する軌道の種類に応じて、電子も分類され呼称される。

s電子 - s軌道上の電子
 基底状態で、1s電子、2s電子、3s電子、4s電子、5s電子、6s電子、7s電子の存在確認

p電子 - p軌道上の電子
 基底状態で、2p電子、3p電子、4p電子、5p電子、6p電子、7p電子の存在確認

d電子 - d軌道上の電子
 基底状態で、3d電子、4d電子、5d電子、6d電子の存在確認

f電子 -f 軌道上の電子
 基底状態で、4f電子、5f電子の存在確認


パウリの排他原理では 
「電子はフェルミオンfermion なので1つの軌道には、
お互いに逆向きのスピンを持った2個の電子しか収容できない。」
このように軌道が2つの電子によって占有された状態を電子対と呼ぶ。



Hのような1電子系では電子の持つエネルギーは主量子数 n によってのみ決まるが、
多電子系原子は、電子同士の反発により各軌道のエネルギーに差が生じる。
すなわち、方位量子数 l が大きくなるほど軌道は原子核から遠くに分布するため
、電子間相互作用の影響が大きくなる。
したがって、多電子系の電子軌道は
1s → 2s → 2p → 3s → 3p → 4s → 3d → 4p → 5s → 4d → 5p → 6s → 4f → …… の順に
エネルギーが高くなり、この順に電子が配置されてゆく

フントの最大多重度の規則Hund's rule of maximum multiplicity;
原子スペクトルの観測に基づく規則
1つ以上の開いた電子核を持つ原子/分子の基底状態を予測するために用いられる。
「任意の電子配置について、最低エネルギー項は最大のスピン多重度を持つ」と述べ
これは、等しいエネルギーの2つ以上のオービタルが利用できるなら
、電子は対になってそれらを占有する前に単独で占有する、という
Hund(1925)によって発見されたこの規則は 原子化学、分光学 量子化学において重要
ただし、d電子の充填などではスピン間相互作用も寄与するため、この規則に従わない場合もある。


各元素の物理的・化学的な性質は、主に外側の軌道にどのように電子が充填されているかで決まる。
希ガス(He, Ne, Fe, Kr, Xe,Rn, Og) は
最外殻の電子がいっぱいで安定な電子殻であるため、
価電子による結合力が無く、ファンデルワールス力しか結合力が無いことが、その性質を決めている。

アルカリ金属(第1族H,Li,Na,K,Rb,Cs,Fr)は、
貴ガスに電子を1個追加した配置で 電子を1個取り出し 
貴ガスと同じ電子配置になった方が、中性でいるよりも安定 このため、1価の陽イオンになり易い。

同様の理由でアルカリ土類金属(第2族Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Ra)は
2価の陽イオンに、

ハロゲン(第17族F,Cl,Br,I,At,Ts)は
1価の陰イオンになり易い。

最外殻電子価電子の軌道より内側の軌道に有る電子内殻電子Core electron
原子間の化学結合 物性に影響を与えることは少ないが、
比較的浅い軌道の内殻電子ex,第13族31Gaの3d電子)や、
内殻励起のような現象では、内殻電子が重要な寄与をする場合がある。


と たのしい演劇の日々

2021年09月01日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 76

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 76
Chemistry36 

“本当に大切なものは目には見えない”
  “ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”

化学結合:物質中での原子と原子の結び  結合の力は 粒子間の電子の授受による
        その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される

分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 00

量子数 quantum number; 量子力学において、量子状態を区別するための番号のこと。

1粒子系のハミルトニアンの固有値問題(時間依存しないシュレーディンガー方程式)を解いた場合、
解として多くのエネルギー固有状態・エネルギー固有値の組が得られる。
一般に得られる固有値は連続ではなく飛び飛びの値を持つので、
普通は最もエネルギーの低い固有値をゼロ番目として、
エネルギーの低いものから順に高いものに向かって番号付けしていくことが多い。

エネルギー固有状態は次の四つの量子数で区別される。

主量子数n principal quantum number n=1,2,3,….
方位量子数l azimuthal q,n, l=0,1,2,,,,n-1
磁気量子数 magnetic q,n, ml=0,...+-(l-1), +-l
スピン磁気量子数spin q,n,

パウリの排他原理によれば
「四つの量子数(n, l, ml, ms)で決まる一つの量子状態にはただ一つの電子しか入ることができない」。
これは半整数スピンのフェルミ粒子(電子など)には当てはまるが、整数スピンのボーズ粒子(光子など)には当てはまらない。
フントの規則によれば「電子は1つずつ等エネルギーで磁気量子数mlが異なる別々の軌道に
  同じ電子スピン磁気量子数msをとりながら配置されていく」。

電子殻electron shell
ボーアの原子模型において、原子核を取り巻く電子軌道の集まり
それにいかに電子が入っているかを示すのが電子配置electron configuration

電子殻は主量子数n=1.2.3…..夫々複数層を構成 
エネルギー準位の低い方から K殻 L殻 M殻 N殻 O殻 P殻
電子殻に入る事の出来る電子の数 2n2 個 あくまで計算値 32個以上の電子は発見されていない

電子殻は1つ以上の軌道を持つ 各軌道の電子収容数の和がその電子殻の収容数



原子軌道AO/atomic orbital
原子核のまわりに存在する1個の電子の状態を記述する波動関数/電子軌道electron orbital とも
量子力学において、電子は原子核の周りを廻るのではなく、その位置は確率的にしか分らない
電子殻を構成する電子軌道の集まりは エネルギー準位の低い内側からs軌道、p、d、f、g軌道と続く。
軌道の名前 (s, p, d, f, g, h, ...) は分光法で得られたその軌道のスペクトルの形に由来し。
各軌道の電子容量の和がその電子殻の電子容量となる。
K殻ではs軌道の2個のみ、L殻ではs軌道の2個とp軌道の6個の計8個、M殻ではs軌道の2個、p軌道の6個、d軌道の10個の合計の18個となる



構造原理Aufbau principle
原子において、電子はエネルギー準位の低い電子軌道から先に占有するとする原理
「組み立て」の流れの詳細は原子オービタル関数によって数学的に記述される。
電子の振る舞いは、原子物理学の原理によって作り上げられる。
フントの規則は「たとえ同じエネルギーの複数のオービタルが利用できるとしても、
 その他の電子によって占有されたオービタルを再利用する前に、占有されていない軌道をまず埋める」、
パウリの排他原理は 「2つの電子が同じオービタルを占有するためには、
  それら電子は異なるスピン(−1/2および1/2)を持っていなければならない」

電子軌道は方位量子数の小さい順にs軌道、p軌道、d軌道、f軌道となっている。
副殻はそれぞれ主量子数を前において1s、2pなどと表され、通常はエネルギーの低い順に、
1s, 2s, 2p, 3s, 3p, 4s, 3d, 4p, 5s,... が占有される。


構造原理(Aufbau principle)電子の各電子殻の各軌道への収容順。
上からK(=1)、L(=2)、M(=3)、N(=4)、O(=5)、P(=6)殻





と たのしい演劇の日々
<< 2021年09月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
月別アーカイブ
2024年02月(1)
2024年01月(2)
2023年11月(1)
2023年10月(1)
2023年09月(4)
2023年08月(7)
2023年07月(4)
2023年06月(2)
2023年05月(2)
2023年04月(2)
2023年03月(3)
2023年02月(6)
2023年01月(4)
2022年12月(3)
2022年11月(1)
2022年10月(2)
2022年09月(4)
2022年08月(5)
2022年07月(4)
2022年06月(3)
2022年05月(1)
2022年04月(3)
2022年03月(2)
2022年02月(2)
2022年01月(3)
2021年12月(8)
2021年11月(5)
2021年10月(8)
2021年09月(10)
2021年08月(25)
2021年07月(9)
2021年06月(12)
2021年05月(16)
2021年04月(11)
2021年03月(11)
2021年02月(13)
2021年01月(11)
2020年12月(10)
2020年11月(7)
2020年10月(11)
2020年09月(9)
2020年08月(8)
2020年07月(15)
2020年06月(11)
2020年05月(27)
2020年04月(15)
2020年03月(11)
2020年02月(10)
2020年01月(6)
2019年12月(16)
2019年11月(12)
2019年10月(17)
2019年09月(5)
2019年08月(18)
2019年07月(11)
2019年06月(18)
2019年05月(14)
2019年04月(14)
2019年03月(14)
2019年02月(14)
2019年01月(19)
2018年12月(21)
2018年11月(22)
2018年10月(30)
2018年09月(23)
2018年08月(20)
2018年07月(14)
2018年06月(13)
2018年05月(11)
2018年04月(7)
2018年03月(14)
2018年02月(7)
2018年01月(10)
2017年12月(13)
2017年11月(3)
2017年10月(12)
2017年09月(2)
2017年08月(14)
2017年07月(10)
2017年06月(5)
2017年05月(5)
2017年04月(16)
2017年03月(5)
2017年02月(5)
2017年01月(4)
2016年12月(8)
2016年11月(5)
2016年10月(8)
2016年09月(13)
2016年08月(6)
2016年07月(12)
2016年06月(11)
2016年05月(11)
2016年04月(4)
2016年03月(11)
2016年02月(6)
2016年01月(6)
2015年12月(6)
2015年11月(2)
2015年10月(2)
最新記事
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。