2021年09月21日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 80
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 80
Chemistry40
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”
“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に
原子は分子や結晶などを作り存在す”
“物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による”
有機化学は Cの化学
1. C原子は最高で4つの原子と結合できる
C原子 原子番号 6 6個の電子を持っ。
6個の電子は、エネルギー準位の低い電子軌道から順に配置されていき、
「基底状態(ground state) 最も安定」で、最外殻電子に2個の不対電子を持つ。
しかし、このままでは、4つの原子と結合できん故
C原子を一度「励起状態(excited state)」にし、4個の不対電子を作ったあと 化学結合 行う。
C原子は励起状態になると、不対電子が4個でき、多くの結合エネルギーが獲得。
これにより、励起に要したエネルギーを十分に補うことができる。
さらに、C原子はただ励起するだけではなく、原子価状態よりも軌道同士の重なりが大きく、
重なった部分の電子密度が大きくなり、より安定な化学結合が形成される
「混成軌道(hybrid orbital)」を作り結合す。
また、C原子のσ結合の電気陰性度は2.5で、共有結合性の化学結合を作る。
C原子1つが、最高で4つの原子と共有結合で結合できることは、
炭素の化合物が、非常に多いことの第一要因
2. π結合を作ることができる
π結合は、p軌道が重なることによって作られる。
ただし、このとき原子半径が大きすぎると、p軌道同士が離れてしまい、
軌道の重なりが少なくなるので、安定なπ結合ができん。
π結合が、原子半径の小さい第二周期C N Oによく現れるのは、これ故
π結合の電子は、σ結合の電子に比べ、原子核からの引き付けが弱く、自由電子的性質を持つ。
「共役系(conjugated system)」;化合物中にp軌道が平行して並んだ構造。
共役系をπ電子が動き回ると、π電子が非局在化、分子全体は安定。
Ex,「黒鉛(graphite)」典型的共役系を持つ物質、π電子が自由電子の役割をし、
非金属でありながら、高い電気伝導性を持つ。
しかし 原子半径が小さくなり、電気陰性度が大きくなりすぎると、
π電子を自身に引き付ける強さが大きくなり、このπ電子の自由電子的な性質を失う;化学反応性の減少。
Ex,第二周期原子電気陰性度はC<N
C=CとN≡Nの反応性比較 N≡Nの方が反応しにくい。
π結合を持つはずのN2の化学反応性が低いのは、この故。
さらに、Oのように電気陰性度が大きくなると、
原子核とのクーロン力が大きくなりすぎ、π結合は切れがち。
O2は、一般的に知られている二重結合を持つ構造の他に、不対電子を持つ構造を作りやすい為、
反応性が高くなる。
Cは、π電子の反応性がちょうど普通程度で、二重結合 三重結合を形成し
いろいろな反応性と構造を持った化合物を作る。
3. 原子が連続して結合することができる
Cの電気陰性度は、大きすぎも小さすぎもせず、
σ結合は、共有結合が鎖のように連続して繋がる;「カテネーション(catenation)」。
それに伴い π結合も連続させることができる。
電気陰性度の大きいOやNは、非共有電子対間の反発が大きいため、連続した結合は形成しにくい。
ペルオキシ基(-O-O-)やアゾ基(-N=N-)の構造が不安定なのは、これが故。
過酸化水素H2O2は、ペルオキシ基(-O-O-)の構造を持つため、
結合エネルギーは不安定で、反応性が非常に高い。
Cは連続した結合を作ることができるため、CとHのみでできる化合物は、事実上無限。
「炭化水素(hydrocarbon) CとHのみでできた化合物」これはすべての有機化合物の基本。
「飽和炭化水素(saturated hydrocarbon)」炭化水素のうち、炭素原子間がすべて単結合のもの
「不飽和炭化水素(unsaturated hydrocarbon)」二重結合 三重結合のような不飽和結合を含むもの
「鎖式炭化水素(chain hydrocarbon)」/脂肪族炭化水素(aliphatic hydrocarbon)」分子が鎖状構造のもの
「環式炭化水素(cyclic hydrocarbon)」環状構造を含むもの。
直鎖状構造のもの以外にも、枝分かれがある構造のものもあり。
鎖式炭化水素のうち
「アルカン(alkane)飽和炭化水素」
「アルケン(alkene)不飽和炭化水素で二重結合1個を含むもの」
「アルキン(alkyne)三重結合1個を含むもの」
環式炭化水素のうち
芳香族炭化水素(aromatic hydrocarbon) 芳香環(ベンゼン環など)を持つ環式不飽和炭化水素」
特有の性質を示す。
「脂環式炭化水素(alicyclic hydrocarbon) 芳香族炭化水素を除く、環式炭化水素」のうち
「シクロアルカン(cycloalkane)飽和炭化水素」
「シクロアルケン(cycloalkene)不飽和炭化水素で二重結合を環内1個含むもの」
4.いろいろな方向に他原子と結合することができる
Cはsp3混成軌道・sp2混成軌道・sp混成軌道をとり、
それぞれ正四面体・正三角形・直線方向に原子と結合するため、いろいろな形を組み立てることができる。
CとHからなる炭化水素に、O N、P、Fなどのいくつかの元素を組み合わせるだけで、構造は膨大に増加、
いろいろな反応性や構造を持った分子を、自由自在に作り出す。
無機化合物と比べて、有機化合物を構成する成分元素の種類は少ないが、
このような性質のため、化合物の種類は極めて多い。
Cが複雑な分子から成り立っている生命有機体の中心元素であるのは、
まさにこのような炭素の独特な性質による。もし元素Cがなかったなら、生命は誕生していなかった?
と たのしい演劇の日々
Chemistry40
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”
“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に
原子は分子や結晶などを作り存在す”
“物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による”
有機化学は Cの化学
1. C原子は最高で4つの原子と結合できる
C原子 原子番号 6 6個の電子を持っ。
6個の電子は、エネルギー準位の低い電子軌道から順に配置されていき、
「基底状態(ground state) 最も安定」で、最外殻電子に2個の不対電子を持つ。
しかし、このままでは、4つの原子と結合できん故
C原子を一度「励起状態(excited state)」にし、4個の不対電子を作ったあと 化学結合 行う。
C原子は励起状態になると、不対電子が4個でき、多くの結合エネルギーが獲得。
これにより、励起に要したエネルギーを十分に補うことができる。
さらに、C原子はただ励起するだけではなく、原子価状態よりも軌道同士の重なりが大きく、
重なった部分の電子密度が大きくなり、より安定な化学結合が形成される
「混成軌道(hybrid orbital)」を作り結合す。
また、C原子のσ結合の電気陰性度は2.5で、共有結合性の化学結合を作る。
C原子1つが、最高で4つの原子と共有結合で結合できることは、
炭素の化合物が、非常に多いことの第一要因
2. π結合を作ることができる
π結合は、p軌道が重なることによって作られる。
ただし、このとき原子半径が大きすぎると、p軌道同士が離れてしまい、
軌道の重なりが少なくなるので、安定なπ結合ができん。
π結合が、原子半径の小さい第二周期C N Oによく現れるのは、これ故
π結合の電子は、σ結合の電子に比べ、原子核からの引き付けが弱く、自由電子的性質を持つ。
「共役系(conjugated system)」;化合物中にp軌道が平行して並んだ構造。
共役系をπ電子が動き回ると、π電子が非局在化、分子全体は安定。
Ex,「黒鉛(graphite)」典型的共役系を持つ物質、π電子が自由電子の役割をし、
非金属でありながら、高い電気伝導性を持つ。
しかし 原子半径が小さくなり、電気陰性度が大きくなりすぎると、
π電子を自身に引き付ける強さが大きくなり、このπ電子の自由電子的な性質を失う;化学反応性の減少。
Ex,第二周期原子電気陰性度はC<N
C=CとN≡Nの反応性比較 N≡Nの方が反応しにくい。
π結合を持つはずのN2の化学反応性が低いのは、この故。
さらに、Oのように電気陰性度が大きくなると、
原子核とのクーロン力が大きくなりすぎ、π結合は切れがち。
O2は、一般的に知られている二重結合を持つ構造の他に、不対電子を持つ構造を作りやすい為、
反応性が高くなる。
Cは、π電子の反応性がちょうど普通程度で、二重結合 三重結合を形成し
いろいろな反応性と構造を持った化合物を作る。
3. 原子が連続して結合することができる
Cの電気陰性度は、大きすぎも小さすぎもせず、
σ結合は、共有結合が鎖のように連続して繋がる;「カテネーション(catenation)」。
それに伴い π結合も連続させることができる。
電気陰性度の大きいOやNは、非共有電子対間の反発が大きいため、連続した結合は形成しにくい。
ペルオキシ基(-O-O-)やアゾ基(-N=N-)の構造が不安定なのは、これが故。
過酸化水素H2O2は、ペルオキシ基(-O-O-)の構造を持つため、
結合エネルギーは不安定で、反応性が非常に高い。
Cは連続した結合を作ることができるため、CとHのみでできる化合物は、事実上無限。
「炭化水素(hydrocarbon) CとHのみでできた化合物」これはすべての有機化合物の基本。
「飽和炭化水素(saturated hydrocarbon)」炭化水素のうち、炭素原子間がすべて単結合のもの
「不飽和炭化水素(unsaturated hydrocarbon)」二重結合 三重結合のような不飽和結合を含むもの
「鎖式炭化水素(chain hydrocarbon)」/脂肪族炭化水素(aliphatic hydrocarbon)」分子が鎖状構造のもの
「環式炭化水素(cyclic hydrocarbon)」環状構造を含むもの。
直鎖状構造のもの以外にも、枝分かれがある構造のものもあり。
鎖式炭化水素のうち
「アルカン(alkane)飽和炭化水素」
「アルケン(alkene)不飽和炭化水素で二重結合1個を含むもの」
「アルキン(alkyne)三重結合1個を含むもの」
環式炭化水素のうち
芳香族炭化水素(aromatic hydrocarbon) 芳香環(ベンゼン環など)を持つ環式不飽和炭化水素」
特有の性質を示す。
「脂環式炭化水素(alicyclic hydrocarbon) 芳香族炭化水素を除く、環式炭化水素」のうち
「シクロアルカン(cycloalkane)飽和炭化水素」
「シクロアルケン(cycloalkene)不飽和炭化水素で二重結合を環内1個含むもの」
4.いろいろな方向に他原子と結合することができる
Cはsp3混成軌道・sp2混成軌道・sp混成軌道をとり、
それぞれ正四面体・正三角形・直線方向に原子と結合するため、いろいろな形を組み立てることができる。
CとHからなる炭化水素に、O N、P、Fなどのいくつかの元素を組み合わせるだけで、構造は膨大に増加、
いろいろな反応性や構造を持った分子を、自由自在に作り出す。
無機化合物と比べて、有機化合物を構成する成分元素の種類は少ないが、
このような性質のため、化合物の種類は極めて多い。
Cが複雑な分子から成り立っている生命有機体の中心元素であるのは、
まさにこのような炭素の独特な性質による。もし元素Cがなかったなら、生命は誕生していなかった?
と たのしい演劇の日々
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image