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2022年12月20日

Alchemy of Actor epigenetics 14

Alchemy of Actor epigenetics 14


プリオンprion
は感染可能なタンパク質の形態。タンパク質からなる感染性因子のこと

ミスフォールド(誤って折りたたまれたタンパク質)状態のタンパク質が
その構造を正常の構造のタンパク質に伝えることによって伝播す。

一部のタンパク質は、複数の立体構造をとるように変化でき、その一例としてプリオンがある。

プリオンは、
同じアミノ酸配列のタンパク質を自然状態から感染性立体構造へ触媒的に変換するタンパク質と定義
ゲノムを変更せず表し 現型の変化を誘導することができるエピジェネティックな媒介物と見る。

プリオンは他の感染性因子と異なり、DNAやRNAといった核酸は含まれていない。

狂牛病やクロイツフェルト・ヤコブ病などの伝達性海綿状脳症の原因となり、
これらの病気はプリオン病と呼ばれる。

脳などの神経組織の構造に影響を及ぼす極めて進行が速い疾患として知られており、
治療法が確立していない致死性の疾患。

哺乳類においてプリオンとしてふるまい、狂牛病などのプリオン病の原因となるのはPrP。

PrPは、ヒトで253個、マウスで254個のアミノ酸からなるタンパク質、
そのアミノ酸配列は高度に保存される。

PrPは健康なヒトや動物でも発現しているタンパク質で、
脳、心臓、肝臓など多くの組織、臓器において発現、特に脳、神経細胞において高く発現。  

同一のアミノ酸配列でありながら、
正常プリオンタンパク質と異常プリオンタンパク質の二つの異なる高次構造をとる、



異常プリオンタンパク質(scrapie PrP:PrPSc)

PrPCが構造変化を起こしたプリオン病に特異的に検出される。  

PrP遺伝子はヒトにおいては第20番染色体上に存在し、2つのエクソンからなる。

PrPScは、PrPCと比べてβシート構造に富んだ構造

PrPCが界面活性剤に可溶性、プロテアーゼKなどのタンパク質分解酵素によって容易に分解されるのに対し、PrPScは、界面活性剤に難溶性、タンパク質分解酵素にも抵抗性を示す。

PrPScの凝集体はアミロイド線維とよばれる構造、
PrPのアミロイド線維はPrP単量体が結合する鋳型として働くことができ、
PrPの単量体がPrPのアミロイド線維にとりこまれることによってPrPのアミロイドは伸長する。

毒性・感染力の強いPrPScはアミロイドよりもむしろオリゴマー。
( oligome:)比較的少数のモノマーが結合した重合体のこと 
有限個(10~100個)のモノマーが結合した比較的分子量が低い重合体を指す。
オリゴマーに対してポリマーは非常に多数(数100個以上)のモノマーが結合した状態のこと


ミスフォールドしたPrPが健康な個体に感染すると、
健康な個体に存在していた正常な構造のPrPがミスフォールドしたPrPへの構造変換が起きる。

ミスフォールドしたPrPは他のPrPの構造変換を引き起こす鋳型としてふるまい、
可溶性の正常型タンパク質がアミロイドに重合していくことによって、
構造変化がおこり異常型タンパク質の構造へと変化する。

アミロイドは物理的にも化学的にも非常に安定な構造であり、
このことがプリオン病の封じ込めを困難にしている。



と たのしい演劇の日々

2022年12月09日

Alchemy of actor epigenetics 13

Alchemy of actor epigenetics 13

親世代が獲得したストレス耐性能力は、エピジェネティック情報の組織間伝達を介し次世代に継承される

モデル生物(線虫)を用い、個体のストレス耐性制御における、組織・臓器の連携についての研究結果、
腸組織でのエピジェネティック変化が生殖腺におけるエピジェネティック変化を誘導、
この組織間コミュニケーションにより、個体のストレス耐性が上昇す。
さらに、この腸-生殖腺の組織間コミュニケーションを介し、ストレス耐性の上昇が子世代へ継承される。

生物は、ストレス応答(生体防御機構)を活性化させることで、外界からのさまざまなストレスに適応。
エピジェネティクスの制御機構が個体のストレス応答において重要な役割を担うことが解明されている。

エピジェネティクスは、DNAやヒストンへの後天的な化学修飾を通し、
塩基配列の変化を伴わずに遺伝子発現が制御される仕組み。
個体は環境刺激に対してエピジェネティック修飾を変化させ、遺伝子発現を調節し、恒常性を維持す。



ストレス応答とエピジェネティクス制御についての、二つの現象

1,ある臓器で生じたストレス応答が、個体全身の統合的なストレス応答を誘導す。

2,環境刺激によって生じたエピジェネティック修飾が世代を超えて伝わる

実験対象モデル生物「線虫」は、
酸化ストレスなどのストレス応答に関わるエピジェネティック修飾として、
ヒストンのメチル化が知られている。

ヒストンメチル化を触媒するエピジェネティック修飾因子の中で、
酸化ストレス耐性に関わる ヒストンH3リジン4トリメチル化(H3K4me3)修飾因子の
ASH-2タンパク質をコードする ash-2遺伝子 を全身でノックダウンすると、
個体のストレス耐性が大きく上昇。
これは、ヒストンのメチル化が減少すると、ストレス耐性が上昇 することを示す。事実、
ヒストンの脱メチル化を触媒する酵素の RBR-2タンパク質 
をコードするrbr-2遺伝子 をノックダウンしてヒストンメチル化の減少を抑制すると、
ash-2遺伝子のノックダウンによるストレス耐性上昇の効果は見られなくなる。



組織ごとにash-2遺伝子をノックダウンする実験を行い
ash-2遺伝子の欠損によるストレス応答に関わる組織を特定。
腸組織 生殖腺 のどちらかでash-2遺伝子をノックダウンすると、個体のストレス耐性が上昇、
この効果にはそれぞれの組織でのRBR-2タンパク質の機能(脱メチル化)が必要。


腸組織と生殖腺の関係性 

腸組織で特異的にash-2遺伝子を欠損させた変異体を用い解析。その結果、
腸組織でash-2遺伝子を欠損したときのストレス耐性の上昇に、腸組織だけではなく
生殖腺のRBR-2タンパク質も必要。また、
腸組織で特異的にash-2遺伝子を欠損した線虫は、
生殖腺におけるASH-2タンパク質の機能(メチル化)が正常であるにもかかわらず、
生殖腺でのヒストンメチル化レベルが減少。

腸組織におけるヒストンメチル化の減少が、
生殖腺のヒストンメチル化の減少を誘導するエピジェネティック情報の伝達機構が存在し、
この組織間コミュニケーションによって個体のストレス耐性が上昇する。


親世代の腸組織でのash-2遺伝子の欠損により誘導される生殖腺のエピジェネティック変化が、
子世代のストレス耐性に影響
を与える。
腸組織のash-2遺伝子を欠損した親から産まれた野生型の子世代の線虫は、
ASH-2タンパク質の機能(メチル化)は正常であるにもかかわらずストレス耐性が上昇、
そしてその効果は孫世代まで継承される。

腸-生殖腺の組織間コミュニケーションとストレス応答の世代間継承を担う分子メカニズム

発現が変化する遺伝子の影響:

ストレス耐性上昇には、腸組織において転写因子DAF-16が機能

腸組織から分泌されると予想し同定したタンパク質F08F1.3の発現が減少することが必要。



腸組織のエピジェネティック変化が生殖腺のエピジェネティック変化を誘導することで、
酸化ストレスに耐性を持つ生存優位性が次世代へと継承される。
消化器官は、外界から摂取したさまざま物質が集積する場所、
環境変化に晒される腸組織から生殖腺へと情報が伝達され、
親と子の生存力を向上させる、生物の生存戦略の一部として機能す。

環境ストレスにより獲得した形質が遺伝する事がさまざまな生物種で報告されている、




ストレス応答、酸化ストレス:
熱ショック、活性酸素、高浸透圧、紫外線、放射線など、環境からのストレスに対して生体が示す反応。
酸化ストレスは、活性酸素によって引き起こされ、
脂質やタンパク質が酸化されることによる分子機能の低下、DNAの損傷による遺伝子変異などを招く。

ノックダウン:
mRNAの分解や翻訳抑制などの操作により、遺伝子機能の発現を大幅に低下させること

転写因子:
遺伝子の発現を調節するタンパク質。
DNA上に存在する遺伝子のシス転写調節領域に結合し、
DNAを鋳型としてRNAが産生(転写)される時期や量を調節す。



と たのしい演劇の日々

2022年12月08日

Alchemy of Actor epigenetics 12

Alchemy of Actor epigenetics 12

位置効果[position effect

遺伝子が存在する位置の上流域の構造が与える発現抑制/活性化の効果

遺伝子が染色体上のどの位置にあるかによって,表現型に生じてくる効果が異なること。
遺伝学の原則的な考え方によれば,各遺伝子は独立して形質発現に寄与するが,
実際には遺伝子の段階での相互配置により,各種の位置効果が生じる。
exa;
ショウジョウバエ,2種類の遺伝子 (aとb) が同一染色体に乗っていれば(ab/++),
わずかに眼が小さいだけであるが,
相同染色体上に分れて乗っていると(a+/+b),著しく眼の小さくなる例がある。
遺伝子の位置が変るのは,核分裂の際に起る染色体の一部分の切断とつなぎ換えによる。

位置効果は、染色体chromosome内の遺伝子の位置が変化したときの遺伝子の発現expressionへの影響で、
多くの場合、転座translocationによって変化す。

ショウジョウバエDdrosphiaの眼の色の研究(1941) 
位置効果による斑入り(PEV:position effect variegation);
ヘテロクロマチン近傍に逆位転座した眼色の遺伝子が発現抑制を受けることを報告
これはエピジェネティクスという用語が作成される以前に報告されたものであるが、
現在ではこの分野の端緒の一つであるとす。

PEVは遺伝子サイレンシングの一例、
同様のヘテロクロマチン構造の影響による遺伝子発現抑制は酵母でも見出されている。

PEVは、ヘテロクロマチン領域との位置関係だけではなく、
温度・過剰な染色体の存在・被抑制遺伝子の塩基配列などに影響を受ける確率的なもの、
より直接的にはヘテロクロマチン化に働く因子やヒストン修飾と関連。



Enhancer:
特定の遺伝子の転写の可能性を高めるためにタンパク質(アクチベーター)が結合する、
短い(50–1500塩基対)DNA領域。多くの場合、これらのエンハンサーに結合するタンパク質は転写因子と呼ばれる。
エンハンサーはシスに作用し、遺伝子から最大で100万塩基対も離れている場合もあり、
転写開始部位の上流下流に位置する。
エンハンサーは原核生物と真核生物の双方に存在、ヒトのゲノム中には数十万個のエンハンサーが存在す。

(1983)真核生物のエンハンサーが最初に発見された、
免疫グロブリン重鎖の遺伝子において巨大なイントロンの内部に位置するこのエンハンサーによって、
遺伝子再構成が起こっていないVhプロモーターは不活性であるのに対し、
再構成が起こったVhプロモーターからの転写が活性化されることの説明が可能となった。
遺伝子発現に大きな影響を与え、
一部の遺伝子では活発なエンハンサーの存在によって発現が最大100倍にまで上昇す。

エンハンサーは、ゲノム中の主要な遺伝子調節エレメント。
エンハンサーは細胞種特異的な遺伝子発現プログラムを制御するが、
その制御はDNAの長距離のループを形成することで
特定のエンハンサーを標的遺伝子のプロモーターに物理的に近接させることによって行われる。
エンハンサーのDNA領域とプロモーターの距離はは数十万塩基対にも及ぶが、
特定の組織では特定のエンハンサーのみが、そのエンハンサーが制御するプロモーターと近接。

大脳皮質の神経細胞での研究では、エンハンサーを標的プロモーターに近接させる24,937個のループ発見。
複数のエンハンサーは、
それぞれ標的遺伝子から数万から数十万ヌクレオチド離れた位置にあることが多いが、
標的遺伝子のプロモーターへのループを形成し、互いに協調的に共通の標的遺伝子の発現を制御.



キイロショウジョウバエは、多くの生物で見られるCpGでのDNAメチル化の頻度が低く、
識別できるDNAメチル化酵素としてはDnmt2のみしかない。
この現象についての議論には結論は出ていない。
なお同じ昆虫類でもセイヨウミツバチではCpGのメチル化は、
ゲノム全域で見受けられ、遺伝子発現制御に利用される.



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