2021年09月30日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 84
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 84
Chemistry44 Not printed
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”
“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に 原子は分子や結晶などを作り存在す”
“物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による”
"つまり、絶対に頑張らん分子的思考により化学反応は理解される。"
organic chemistry
酸の強さは何で決まる?
物質の化学的性質は、その物質に含まれる電子の振る舞いによって決まる。
「酸 の強さ」も化学的性質の一種。
ある物質の「酸としての強さ」と、その物質に含まれる「電子の性質」の間には、どのような関係があるか?
酸の強さについて、
原則「共役塩基が安定であればあるほど、その酸は強い」は、
「共役塩基が安定であるほど、酸と共役塩基の間の平衡 が共役塩基側に偏る」という理由による。
「共役塩基側に平衡が偏る」と「H+ が放出されやすい」ので「強い酸として働く」。
共役塩基は、必ず非共有電子対lone-pairを持っている。
酸が H+を放出するとき、H との結合 に使っていた電子対を受け取るためである。
共役塩基が安定かどうかは、このlona-pair電子のエネルギーによって決まる。
lone-pairのエネルギーが低ければ(安定であれば)、共役塩基も安定。
lone-pairの安定性を決める要因
(1) 電気陰性度
電気陰性度は原子が最外殻電子を引きつける力の尺度。
最外殻電子lone-pairは 原子の電気陰性度が高いほど、原子に強く引きつけられ安定す。
電気陰性度は、同じ周期の原子に結合した水素原子の酸性度を比較する際に、よい指標。
CH4 NH3 H2O HF
pKa 60 >36 > 15.7 > 3.2
(2) ローンペア軌道の混成
同じ原子の上のlone-pairでも、入っている混成軌道が異なると、安定性は異なる。
lone-pairのエネルギーは、
sp3 混成軌道> sp2 混成軌道 > sp 混成軌道の順に低くなる
(つまり後ろの方が安定になる)。
混成軌道のなかの「s 軌道の成分」が大きくなるほど、lone-pairの電子が原子核に近づきやすくなり、
より強い引力を原子核から受け取る故に
CH3CH3 H2C= CH2 HC 三 CH
pKa 60 > 44 > 25
「s 軌道の成分」が大きいほど、その軌道の電子は原子核により強く引きつけられる。
とは「s 軌道の成分が大きいほど、その原子の電気陰性度は高い」。
通常、電気陰性度は原子の種類によって決まるが、
その原子がとっている「混成状態」によっても小さな影響を受ける、
(「混成状態」は、その原子が結合している他の原子の数と、lone-pairの数 により決まる)
(3) ローンペア軌道の大きさ
水素原子が異なる周期の原子に結合している際、
電気陰性度よりも「lone-pairが入っている原子軌道の大きさ」の方が強く影響す。
ex、Cl– と Br– を比較
Cl– は、lone-pairは 3p 軌道にあり、
Br– は 4p 軌道にある。
3p 軌道よりも 4p 軌道の方が原子核から離れているため、空間的な 広がりが大きい。
lone-pairの電子は、同じ原子の他の電子との間の反発力を常に感じているが、
空間的な広がりが大きければ、電子間の反発力は小さくなる。
したがって、 この場合は Br– の方が安定。
4種類のハロゲン化水素の pKa を比較するば 電気陰性度の順序 とは逆転していることに注意。
HF HCL HBr Hl
pKa 3.2 > -7 > -9 > -10
*************************************************************************
アルデヒドやケトンにおける2種の形「ケト-エノール互変異性(keto-enol tautomerism)」は、
原子の位置が変化している「構造異性体」であり、「共鳴混成体」とは全く別の概念。
共鳴混成体は、量子力学的な電子配置の重ね合わせを表し、
共鳴とは「原子の動き」ではなく、「電子の動き」に関する理論。
カルボニル化合物をケト形からエノール形に変換するためには、
カルボニル基(-CO-)に隣接する炭素原子上に、水素原子が結合している必要あり。
この「α水素」カルボニル化合物の有機反応は、このα水素の挙動が非常に重要。
さらに、カルボニル基(-CO-)から遠ざかるにつれて、β水素、γ水素、δ水素、ε水素・・・・・・となる。
と たのしい演劇の日々
Chemistry44 Not printed
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”
“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に 原子は分子や結晶などを作り存在す”
“物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による”
"つまり、絶対に頑張らん分子的思考により化学反応は理解される。"
organic chemistry
酸の強さは何で決まる?
物質の化学的性質は、その物質に含まれる電子の振る舞いによって決まる。
「酸 の強さ」も化学的性質の一種。
ある物質の「酸としての強さ」と、その物質に含まれる「電子の性質」の間には、どのような関係があるか?
酸の強さについて、
原則「共役塩基が安定であればあるほど、その酸は強い」は、
「共役塩基が安定であるほど、酸と共役塩基の間の平衡 が共役塩基側に偏る」という理由による。
「共役塩基側に平衡が偏る」と「H+ が放出されやすい」ので「強い酸として働く」。
共役塩基は、必ず非共有電子対lone-pairを持っている。
酸が H+を放出するとき、H との結合 に使っていた電子対を受け取るためである。
共役塩基が安定かどうかは、このlona-pair電子のエネルギーによって決まる。
lone-pairのエネルギーが低ければ(安定であれば)、共役塩基も安定。
lone-pairの安定性を決める要因
(1) 電気陰性度
電気陰性度は原子が最外殻電子を引きつける力の尺度。
最外殻電子lone-pairは 原子の電気陰性度が高いほど、原子に強く引きつけられ安定す。
電気陰性度は、同じ周期の原子に結合した水素原子の酸性度を比較する際に、よい指標。
CH4 NH3 H2O HF
pKa 60 >36 > 15.7 > 3.2
(2) ローンペア軌道の混成
同じ原子の上のlone-pairでも、入っている混成軌道が異なると、安定性は異なる。
lone-pairのエネルギーは、
sp3 混成軌道> sp2 混成軌道 > sp 混成軌道の順に低くなる
(つまり後ろの方が安定になる)。
混成軌道のなかの「s 軌道の成分」が大きくなるほど、lone-pairの電子が原子核に近づきやすくなり、
より強い引力を原子核から受け取る故に
CH3CH3 H2C= CH2 HC 三 CH
pKa 60 > 44 > 25
「s 軌道の成分」が大きいほど、その軌道の電子は原子核により強く引きつけられる。
とは「s 軌道の成分が大きいほど、その原子の電気陰性度は高い」。
通常、電気陰性度は原子の種類によって決まるが、
その原子がとっている「混成状態」によっても小さな影響を受ける、
(「混成状態」は、その原子が結合している他の原子の数と、lone-pairの数 により決まる)
(3) ローンペア軌道の大きさ
水素原子が異なる周期の原子に結合している際、
電気陰性度よりも「lone-pairが入っている原子軌道の大きさ」の方が強く影響す。
ex、Cl– と Br– を比較
Cl– は、lone-pairは 3p 軌道にあり、
Br– は 4p 軌道にある。
3p 軌道よりも 4p 軌道の方が原子核から離れているため、空間的な 広がりが大きい。
lone-pairの電子は、同じ原子の他の電子との間の反発力を常に感じているが、
空間的な広がりが大きければ、電子間の反発力は小さくなる。
したがって、 この場合は Br– の方が安定。
4種類のハロゲン化水素の pKa を比較するば 電気陰性度の順序 とは逆転していることに注意。
HF HCL HBr Hl
pKa 3.2 > -7 > -9 > -10
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アルデヒドやケトンにおける2種の形「ケト-エノール互変異性(keto-enol tautomerism)」は、
原子の位置が変化している「構造異性体」であり、「共鳴混成体」とは全く別の概念。
共鳴混成体は、量子力学的な電子配置の重ね合わせを表し、
共鳴とは「原子の動き」ではなく、「電子の動き」に関する理論。
カルボニル化合物をケト形からエノール形に変換するためには、
カルボニル基(-CO-)に隣接する炭素原子上に、水素原子が結合している必要あり。
この「α水素」カルボニル化合物の有機反応は、このα水素の挙動が非常に重要。
さらに、カルボニル基(-CO-)から遠ざかるにつれて、β水素、γ水素、δ水素、ε水素・・・・・・となる。
と たのしい演劇の日々
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