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2015年05月15日
シュタイナー神秘劇「Outline of the Mystery Dramas」 by Daniel Hafner08
「Outline of the Mystery Dramas」 by Daniel Hafner08
登場人物紹介を続けましょう 今回は バルデ夫妻です
写真は フェリクスのモデルだと云われております
フェリクス・バルデは
第4神秘劇で描かれるメインキャラクターの前世 古代エジプト期 神殿の門番(下級の寺院役員の1人)であり
秘儀参に訪れた 入門者 マリアの前世 に まず第一声 世界は非現実であった ことを知るようにと 語る
第2神秘劇で描かれる前世 14世紀 キリスト教会と薔薇十字騎士団対立の頃 彼は
ジョセフ・キーン(騎士の友人)である
死後 霊界における彼は ルシファーにより彼の自我が活気付けられる 太陽期にのみ
金色で縁取られた明るいスミレ・ローブを纏った悔悛者として存在する
現世 当初 彼は 隠遁者として 婦人と共に 山ろくの山小屋に住まっているが 後 自然霊の師として
ベネディクタスの弟子たちと関わりを深める自然神秘主義者
ひもで結ばれたブーツでベルト付きひざ丈のチュニックを身に纏い レースで縁取られたブーツを履いている
第3神秘劇終幕 秘儀団の寺院では 中央に位置する
写真は フェリシアが語る「悪は何処から来たか」 を描いたもの
フェリシア・バルデは 第4神秘劇 古代エジプト期 秘儀参入者の準備を手伝い 儀式場への案内を担う
中世期への転生で 彼女は 夫のジョセフ・キーンが騎士から聞いた話 「悪は何処から来たのか」を
娘のベルタ もう一人のマリア そして 12人の市民のマリア の前世 に物語る
死後 霊界では 銀で縁取られた黄色がかった橙色のローブを纏う悔悛者であり
彼女のギフト ファンタジー/物語 の準備をする
現世において 彼女はおとぎ話の語り手である
第1神秘劇中「愛と憎しみ」のメルヘンを 第3神秘劇では「ファンタジー」を語り また
第3神秘劇終幕秘儀寺院で彼女は 物語が既に在り それが彼女の口を通して語らせるのだと説明する
彼女も 長い肩パネル 花柄の付いたものもある を身に纏いう
第3神秘劇 秘儀団寺院では 夫と共に 中央に位置する
と たのしい演劇の日々
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2015年05月12日
演劇興行「A Translation of Shadows」 by Stan'sCafe03
写真はWEBより拝借いたしました
演劇興行「A Translation of Shadows」 by Stan'sCafe
何かが しっくり監督(James Yarker)の狙いに適っていませんでした
わたくしが演じますキャラクターについて 監督は Strong と英語で表現いたしますから その様に作っておりました
英語の台本(Craig Stephens と James Yarker)を わたくしの台詞は自身で翻訳いたしまして それは
乱暴な日本語で聞く者は不快な思いをするでしょう
我の強い 怖いもの知らずで 腹の据わった中年女は 活動弁士を あんた 呼ばわりし すけべ うじ虫
嘘八百並べたてる うらぶれた覗き屋 時代遅れ 不要無用 失せろ と ガンガン捲くし立てます
強いから動じない 仁王立ちし ロマンティックな活動弁士を容赦しない中年女
しかし 英人お観さまはもちろん このキャラクターが何を言っているのか解りません 字幕はありませんので
シンボル/言語 を サイン言語 つまり 身体表現 にして見せねばならないのでした
そこで 監督は キャラクターを表す英単語をangry に換えてみたのです 「怒れ」
日本語に翻訳すればそうなります
ならばと キャラクターは舞台へ一歩踏み出す折 怒りで身体は張り詰めておりました
それは仁王立ち に比べますと より一層 アクティブな身体表現となりました
そうしましたら お客様の反応が換りまして それこそ 監督の狙ったものだったのです
それは大層喜ばしいことでありました しかし
公演間際に 怒り と監督に言われ ならばと 怒りを渾身に込め 活動弁士を罵り その立場を乗っ取り
映画を自身の好みに刷れ変える終盤 となりました折。。。
役者は 稽古で組み立てた芝居の流れを追い 幕へと持ってゆくよう訓練されておりますので
緊急事態が発生でもしない限り 芝居を続けます
なので でキャラクターを演じつつ 俳優の意識は 幕へ向かって段取りを追っているわけです
はたして 怒りですっかり興奮し硬直した身体の力を抜く間 を やり過ごしてしまいました
どこかで抜かなくてはいけなかったと 気づきましたのは 後のことです
役者は 台詞に身体の状態が一致していないことに気づきました
後半への流れに沿った身体状態ではおりません 身体はまだ怒りの興奮による硬直が残っております
弁士を乗っ取り興奮はしておりますが それは喜びによる高揚なのです しかし 怒りの硬直により
喜びの高揚を発しきれません
お客さまはそれと見抜いたでありましょうか?
この不一致を どうしたもんか? と役者は 一瞬思ったものです しかし 時間は止まることをしりません
台詞は喋られ 芝居は終幕へ向かってと流れてゆきます
この役者の混乱は 最後の台詞のとちり となって埋め合わされました さて
お客さまはそれを どうご覧になったことでしょう?
監督は満足し ガッツポーズが飛んで参り 観客皆さんは大層楽しまれた様子でした
演劇興行ではこんなことも御座います
と たのしい演劇の日々
2015年05月01日
演劇興行「A Translation of Shadows」02
演劇興行「A Translation of Shadows」02
初日のことでした
衣装 メイクも付け終わり 楽屋の鏡の前で 台詞さらいをやっておりましたら
鏡を通し 別の役 が現れてきました
衣装は地味な色合い 年配女性が身に付ける着物 化粧も皺 影を強調し 老けめ にしてあります
現われましたのは 上品で人の良さそうな小母様 です
演出の求める役は 大声で勢い良く日本語を捲くし立てる
廻りをあまり気にせず 自身の良いと思ったことをドンドン推し進める 元気いっぱい
大層太っ腹のお上さん です
しかし この新たに現れた人柄が 本来の役に違いないと思えまして
その 小母様の雰囲気を漂わせ 初日に望みました
しかし 演出も 相手役の活動弁士も 気に入らなかったようでありまして
二日目からは 稽古で作ってきた 太っ腹のお上さんで 演じております
マスクを付けるのと同様
衣装 メイクで 役が現わになり 話し方 身のこなし 人間関係が まるで堰を切ったように 判明しますから
不思議なものです
太っ腹のお上さんを演じながら その影に隠れた人の良い 上品な小母様を 思っております
と たのしい演劇の日々
2015年04月28日
演劇興行「A Translation of Shadows」01
演劇興行「A Translation of Shadows」01
Warwick Arts Centre で 初日を向かえ 早速
The guardian(中道左派・リベラル寄り 英の大手一般新聞) に劇評を得ましたので
それの意訳を試みました
A Translation of Shadows review – a Tokyo story from Stan's Cafe 2 / 5 stars 二つ星
Jean Baudrillardジャン・ボードリヤール(27/7/1929 – 6/3/2007 フランスの哲学者 思想家
『消費社会の神話と構造』(1970)は現代思想に大きな影響を与えた。
ポストモダンの代表的な思想家 -Wiki より ) と活動弁士(無声映画の時代 映画を物語るライブパフォーマー)
が この驚くべき一遍の案内役である
多くの劇団は、特徴的なスタイル 傾向と美学を持つ。
劇のタイトル上に劇団の名前を見かけなくとも 芝居を観れば どの劇団のものかすぐに認めることができる
しかし 申し分なく一匹狼であるStan's Cafe (芝居に適うなら どんなツールもスタイルも厭わない)
にそれは当たらない
それが数百俵の米であるかOf All the People in the World(the performance 2008 -),、
または自転車で動く照明 Home of the Wriggler(the performance 2006 – 2010). であったりする
その試みは あらゆる興行を(まだそこまでに至らぬ作品さえ)思いもかけないものとする。
映画(東京で撮影された)は初期作品(Woman of Tokyo - Benshi 3月2015 )でも主要な役割りを担った
そしてそれは 今作品にも受け継がれており 更に 我々がどのように現実を経験するか という
ジャン・ボードリヤールの思想に影響されている
日本映画では トーキーの到着するまで 活動弁士が 映画を観衆に物語り大活躍であった
活動弁士 その卓越した語りは スクリーンの中で明滅するスターたちと同じくらい重要な存在となる
.しかし トーキーの到着と共に活動弁士は姿を消す
今作品では Craig Stephens /クレイグ・スティーブンスの活動弁士が 金糸折の着物を身に付け、
女性に会うべく都市/東京へ旅立たつ若い漁師とその女性のロマンスを物語る
カメラが観客を特定の物語へ誘う ちょうどその時 活動弁士は物語に俳優の履歴 自身の嗜好を絡め込み
観客を自身の物語へと導き入れる
しかし 活動弁士とは事実を物語るものか? そうなのだろうか? いったい 物語とは誰のものであろう?
この疑問の投げかけは 観客が 若干の驚きを呼び覚ますにたる 巧みな思いつきだ
しかし 今興行は 自然主義なロシア芝居と云うより 冷たい学術的説明に終始するのだが
最後の−聞こえない−瞬間 (日本語の台詞が捲し立てられる )映画とライブ間の緊張と相互作用が
興を呼び起こし それは現実に揺さぶりを掛ける程 十分 機知に富んだものとなっている
英人のお客様に向かい日本語で台詞を捲し立てております 英語の台詞は タップリ日本語訛りでです
台詞 言葉 音 が俳優 身体楽器 を奏で イメージとなり観客にその姿を現すと申しましょうか
大変面白い体験をさせて頂いております
と たのしい演劇の日々
2015年04月14日
観劇「Oppenheimer」by Tom Morton-Smith, RSC
観劇「Oppenheimer」by Tom Morton-Smith RSC
1月 シェークスピアの里 Stratford -upon-Avon スワン座 で旗揚げされ 評判は大変よろしく
Vaudevill Theatre West Endで再演となっております
5つ星に輝く Tom Morton-Smithの新作 「Oppenheimer/原爆の父」 を観て参りました
写真はWEBより拝借いたしました
おそらくWWU終戦70年 記念に選ばれた作品なのでありましょう
1943年 原子爆弾開発に国家総力を挙げ 莫大な資金を投じ 世界中より優秀な科学者を集結した
ロスアラモス研究所/
現 ロスアラモス国立研究所(アメリカ合衆国を守るため 世界の頭脳が集まる世界最高の研究機関 )
その初代所長であり マンハッタン計画(1942年より始まる)を推進したJ,R Oppenheimer 天才物理学者
その卓越したリーダーシップにもより 彼の下 最大限に威力を発揮し 効率よく
広島 長崎の街を破壊する原子爆弾開発の為 並外れた叡智を科学者達は捧げました
開発に従事したオッペンハイマーを軸に
科学と人道 軍 政府の確執 そして 広島長崎 原子爆弾投下を追った作品です
観客の多くはいつもながら 欧州人(白人) 日本人はわたくしの他に居いたでしょうか?
劇場内を見渡し 休憩時間では バーへ行き眺めまわしましたが 見かけませんでした
これは 是非とも日本で上演してほしい作品です
わたくしたち日本人は 広島 長崎に原子爆弾を受けました
其処へ至った歴史的 社会的 政治的 自然科学的背景 そして
投下後 世界はどう変わったか 人間は何を学び失ったのか あらゆる方面から
その事実を学ぶ検証する機会を若い世代へ提供いたしましょう
1945年 核時代の幕開けとなった トリニティ実験(ニューメキシコ州) の後の Oppenheimer の言葉
Bhagavad Gita; のVishnu に自身を重ね
'Now I am become Death, the destroyer of worlds.'「 余は死に神ぞ 世を死滅せん」
さてさて 俳優たちは 英国でも屈指の演劇学校(入校は至難の業です)を出た方々ばかり
才能の有り余る役者たち ですが 人物の描き方が淡色で(大仰なシェークスピア演技を嫌うから?)
個々の違いを見極めるのに苦労いたしました そんな中
Edward Teller/水爆の父 Ben Allenの演技は役の個性を粒立て 面白く作り 喝采を受けておりました
と たのしい演劇の日々
2015年04月05日
シュタイナー神秘劇 Daniel Hafner07
Daniel Hafner 「Outline of the Mystery Dramas」 登場人物概略 意訳を試みております
写真は冊子よりのコピーです 第1神秘劇 7幕 鷹の化身のテオドラ
今回はTheodra/テオドラ
テオドラは 古代エジプト 秘儀入会において(シュタイナー第4神秘劇 エジプト神殿の場 印章を司る者)
真正の流儀を維持する役割を果たした そして「印章」(かつて 秘儀参入者自信のエーテル体の刻印)
として知られてた
カペシアスの前世体験(第2神秘劇 バルデ夫妻の前世の養女 ツェツェリア カペシアスの実の娘)
中世ローマ教会へ献身するも 騎士団の秘儀に本当のキリスト教を認める しかし
恋人トマス(ヨハネスの前世)は ドミニコ会士(マリアの前世)の教えの下 それを受け入れられない
来世では 彼女は風の精とつながっている(マグナスは 風の守護者)
黄色の翼と青っぽい-黄色のオウラに覆われ 青ざめたように見える
天然シルクのドレスを纏う テオドラ 第3神秘劇「境界の守護者」4幕 ピンク色の肩衣
現代 彼女は素朴な透視力を有し(古代の月意識が残り)転生する(第1神秘劇) が その能力は
ストラダとの結婚の後失う しかし ルシファーの試練を受けるヨハネスにより蘇えり
それ故に息絶える(第3神秘劇)
第4神秘劇では 彼女の精霊はストラダと共にあり 彼のためにアーリマンにさえ向かいあう
第3神秘劇 秘儀同盟の神殿で ストラダ同様 西側の祭壇に位置する テオドラの精霊
神秘劇稽古中 何度かテオドラの代役を務めました
第3 3幕では ルシファーに引き寄せられ 第2神秘劇で失った愛に荒れ狂うトーマスに向き合います
これはもう パニックです 清らかな愛に生きるテオドラにとってはおそらく 転生を重ねたなかで
男性の激しい求愛を体験するのは 初めてのことでしょう
シュタイナーは台詞を 思考 感情 意思 この3つの目的に合わせ同じことを3種類の台詞で語らせます
なのでどの台詞も長くなるのでありますが
このシーンでは語りつくされていない 人間の有様を表現することが
ヨハネスのダブル そして テオドラに求められます
この 台詞で語りつくされていない 役の魂を体現する そして
それを創り出すのが俳優の務めであり 醍醐味であります
と たのしい演劇の日々
2015年04月02日
シュタイナー神秘劇 Daniel Hafner06
写真は冊子よりのコピーです 第3神秘劇 中世期 ユダヤ人サイモンの衣装
「Outline of the Mystery Drama」 Daniel Hafner06 より 登場人物概略を続けます 今回は
Strader/ストラダ
ヨハネスとストラダは カペシアスと力を合わせるために
地球進化が始まって以来備えていた
ストラダは カインの流れに アトランティス時代にはバルカン託宣に属したにちがいない
シュタイナー第4神秘劇 古代エジプト秘儀入門での彼の役割は 火の代理人であった
ある年月の曲がり角で 彼はキリストを拒絶したにちがいない
それより後の中世時代(第2神秘劇中描かれる)は 医者と自然科学の前身として働くも
ユダヤ人として忌避された
来世では 赤橙色の星を頂く 黄緑のオウラに覆われた頭だけで現れる
そこでは魂の霊たちが 地の精を彼の無意識の存在に織り込む
現代への転生で 彼は出生不明 里子に出されている 修道院で教育を受けが
不可知論的な実証主義の立場をとりエンジニアになる
アントロポゾフィは 最初の内 ストラダを受け入れなかった
テオドラによる 霊力理解の助けを受けるまで テオドラを通して現れたキリスト存在
(第1神秘劇中で描かれる)は長い間彼を絶望に投じた がテオドラの ストラダとの結婚という決定で
ストラダは最初で直接な霊体験をする
上写真は シュタイナーのスケッチを元に書き上げられた ストラダの作装置のモデル
彼は至る所で利用可能な物理的エネルギーを装置を造る しかしそれはまだ小規模でしか使えない
彼の霊学教育は 特にアーリマンとの出会いへと導く(第3神秘劇 8幕)
この遭遇が与えた苦痛は中世期ユダヤ人としての転生を明かす また数量の意味を知る
功業は ストラダにとり命そのものだ 故に 魂の深部で 彼は友人らを助る
第3神秘劇 終幕 秘儀同盟神殿において 彼は西側の祭壇に位置する
ストラダは魂の奥底に深い悲痛を湛えた存在です
彼のドッペルゲンガーが現われれも不思議とは思えません
先にこちらで紹介しました Geoff Norris は シュタイナー神秘劇主人公は ヨハネスではなく ストラダ だ
と云いました 四つの神秘劇を読みますと ヨハネスの霊的成長の過程が流れとなっていますが おそらく
第4神秘劇で他界するストラダは霊界より ベネディクトゥスへ 彼の叡智を送り 友人を助け続け
また 転生後 アーリマンの痛みを知る存在として 力を発揮することが可能なのかもしれません
と たのしい演劇の日々
2015年03月29日
シュタイナー神秘劇 Daniel Hafner05
写真は冊子よりのコピーです 上は カペシアスのモデルと言われる Karl Julius schroer(1825--1900)
シュタイナー神秘劇Daniel Hafner05
「Outline of the Mystery Drama」 登場人物概観より 今回は
Capesius/カペシアス を試みております
カペシアスは 秘儀入門式を故意に破壊したファラオ/古代エジプト王だった
後 彼は プラトンまたはプラトン学派のひとりとして転生した
中世期 騎士団上席教師として転生 騎士団入会を切望し 家族を捨てる が後
子供たち(ヨハネス セオドラの前世)と再会 それは彼に罪責感をもたらし 騎士団脱退を促しす
そして 其のことは 彼の来世を害する結果となる
現代 歴史家として転生を果たした彼の脳は 彼の霊的進展を妨げる
来世では 赤と黄色の星を持つ青いオウラに覆われた 頭のみで現れる
アントロポゾフィは 最初 カペシアスに対し寛大ではなかった
が彼はアントロポゾフィの影響力に驚嘆する
彼の最初の霊的な経験の後(第2神秘劇) 彼はルシファーの影響を受けやすく
彼自身の思考を観察することを学ぶまで(第3神秘劇) 通常の身体的な意識へ戻ることができなかった
その後 彼自信の来世の目的を捉えることができ 自ら ベネディクトゥスの生徒になる
カペシアスは ふっくらしたあごひげを蓄え 藍色のダブルのスーツを着ている
上写真: 中世転生した 騎士団上席教師の カペシアス と 現在 − 衣装係のスケッチより
第3神秘劇 10幕 神殿の場では 南側に位置する
土星の光は彼の想像力に現実的理解力を助け そしてフィリアは 彼を境域の門番との出会いへと導く
シュタイナー4っつの神秘劇に当て嵌めながら理解の努力をしてみましたが
出展が明らかで無いため 不確かな箇所があります しかし
カペシアスの転生の旅路を追うだけでも 彼の複雑な人間性は伺えます
更に文献をあたる事で彼が担うカルマの意味も解明されることを希望しております
と たのしい演劇の日々
2015年03月27日
シュタイナー神秘劇 Daniel Hafner04
写真はWEBより拝借いたしました
Daniel Hafner の 「Outline of the Mystery Drama」より
登場人物概略 の意訳をこころみております
今回は ベネディクトゥス
シュタイナー第4神秘劇 7.8幕 エジプト 第3文化期 秘儀参入者(マリアの前世)儀式の開始が
参入者を恋する女(ヨハネスの前世)の思慕により転覆されたとき 職務をつとめている司祭長 は
ベネディクトゥスの前世での化身である
後 第2神秘劇で描かれる 前世 13世紀の中ごろ ベネディクトゥスはドミニク修道会導師として誉れを受け
生きた
来世での彼の魂は 赤黄青のオウラが彼の頭を被い 青っぽい緑が下方にと広がって
その青は下方の青緑に溶け込む として現れる
現転生においては 都市で苦難を軽減するために働き
秘儀修行の指導を請合っている
彼は秘儀参入を試みる生徒のために祈り 生徒等の更なる行く手に伴う
しかし それにより 彼自身 生徒等の運命の影響を受けねばならない
彼は通常濃紺の肩マント付きフロックコートを着 黒いブーツを履いている
第3神秘劇 終幕 秘儀同盟の神殿では 東側の祭壇 思考を司る秘儀の司祭 として立つ
ベネディクトゥスを演じる難しさは その絶対的な存在感です
非常に穏やかです 得てして 穏やかさだけが表現されますが しかし
確かな眼差しを秘儀生徒たちに向け 共に生き 迷える生徒の魂を霊の高みへと導くのです
負の力に対しては決して屈しない 激しい力を底に持ちあわせています
深い山奥に佇む静かな湖 その湖底では 古代よりふつふつと行き続ける活火山を孕んだいる
とでも表現いたしましょうか
シュタイナー4っつの神秘劇では いつも 男として転生を繰り返しておりますが
女優が演じるのもよろしいのではないでしょうか
と たのしい演劇の日々
2015年03月24日
シュタイナー神秘劇
写真はWEBより拝借いたしました
RSH/Rudolf Steiner House London
講演会 カルマの作用 転生とカルマそして演劇の使命 Geoff Norris
アントロポゾフィ演劇人によります シュタイナー神秘劇に描かれるカルマについての講演会
3人目は Geoff Norris でした
今回のパンフレットよりますと
演劇とのこの長い関わりの歴史は いかに人類は 舞台興行を生活の一部として経験
評価してきたを証言する
個々人の関係と影響の有り様 カルマの起因を越えて 演劇そのものが負う神秘があるのだ
この講義では ルドルフ・シュタイナーによって明らかにさた知恵に照らし
輪廻とカルマ起因の現実の様を探る
スタイナー 4っつの神秘劇に描かれる
登場人物等の前世と現世で織り成されるカルマ読解を試みる
Artemis - School of the Living Word - Speech and Drama に換る アントロポゾフィ言語造形と演劇学校
PerformInternational の共同創設者 Geoff Norris こう紹介されておるます
Maisie Jones による the London School of Creative Speech/シュタイナー言語造形 を
Marguerite Lundgren による the London School of Eurythmy/オイルトミィー を 学び
Michael Hall School/シュタイナー学校 で演劇教育に貢献 を日切りとして
其の外 長年に渡り アントロポゾフィベースの舞台芸術に係わってきました
The Rose Theatre Company/人智学演劇集団 Portal Productions /シュタイナー神秘劇上演グループ
での上演活動にも参加し 海外公演を共にしました
Portal Productions /シュタイナー神秘劇上演グループ では カペシアス役を担っています
幾人ものアントロポゾフィ演劇人の方々と廻りあう機会に恵まれております 其の中でGeoff Norris
はわたくしより年配で 現役であり その経験も長く もっとも技量に長けた方だと印象をうけました
こういった実力のある演劇人が どうして 英国アントロポゾフィ演劇部門を代表する立場にいないのか
不思議でなりません どうやら組織の有り様に問題がありそうです が それはわたくしの門外であります
もしかすると 英国も日本同様 島国独特の集団力学が働いており 議会制民主主義は表の顔で 実は
縄張り 派閥意識が強く 根回しにより 意見は決定される のであるかもしれません
さて でしたが 今回の講演
登場人物 個々の負うカルマを読み解く作業は大変なのでありましょう
シュタイナー神秘劇関係の出版物よりの出展によるものがほとんどでして
あらたな発見はありませんでした
期待しておりました 演劇そのものが負う使命 と シュタイナー神秘劇の関係について の話は
特に無く 恐らく時間配分が上手くいかなかった(わたくしがご一緒している英国アントロポゾフィ関係者は
皆さん大概 時間を気にしません 日本人やドイツ人は厳格すぎる と反論されます…)
もう慣れっこになっておりますから 腹も立ちませんが 残念でした 次回に期待いたしましょう
そんな中 一つだけ 印象に残りましたのは キリスト衝動 についての話です
シュタイナーが マリー シュタイナーと一緒に アントロポゾフィを立ち上げたきっかけは
当時所属しておりました 神智学協会が クリシュナムルティをキリストの転生であるとしたことを
受け入れられなかった からですが シュタイナーによりますと キリスト衝動とは
固体への転生として現れるのではなく
宇宙を覆う愛のエナジー 宇宙のカルマ起因による 進化 である とするからなのです
(長くシュタイナーを研究なさっておられる方々は別の日本語表現をなさるかもしれません)
演劇の起源は祭事 宗教+娯楽 でありました そして
それは集団によるエナジーとして3次元空間に展開します
シュタイナー何故 演劇芸術に彼の意思を担わせたのでありましょう?
と たのしい演劇の日々