アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2015年03月19日

観劇「Dara」 National Theatre

Dara.JPG





観劇「Dara」 National Theatre London,   2010年初演 Ajoka Theatre, Pakistan/パキスタン 
脚色;Tanya Ronder
原作;Shahid Nadeem


芝居のパンフレッドによりますと

原作;Shahid Nadeem は 1960年より パキスタンにおける人権運動の中心的存在でありました

 しかし 軍事政権によって収監され 政治犯として国外追放されます が刑期を終え パキスタン帰国後は

 Ajoka Theatre, Pakistanの監督 脚本家 として 

歴史 政治汚職 性暴力 少数派の権利 テロリズムに対する抵抗 をテーマに作品を多数書き

 監督 上演を続けているのだそうです


「Dara」は インド ムガル帝国 Dara Shikoh/ダーラー シコー( 1615 – 1659) と

弟Aurangzeb/アウラングゼーブ (1618 – 1707)  間に起こった愛憎劇 歴史事実をベースに書かれており

 Ajoka Theatre に於いて2010年初演されました

 それをTanya Ronder により 英国National Theatre観客向けに脚色されたものです

ムガル帝国第5代皇帝Sha Jahan/シャージャハーンに溺愛されて育つ ダーラー それを妬み嫉み育った

弟 アウラングゼーブ は 皇位継承をめぐり それを期に 長年伏せられていた父兄に対する激しい憎悪を

一気に噴出します  それは戦争へ ムガル文化の有り様をも塗り替える激しさでした

 親兄弟を次々と処刑暗殺し復讐を果たすのです そしてムガル帝国6代皇帝に立ちますが … 

その人生に安泰はなかったようです

 
芝居は ダーラーを裁判にかけ 多宗教(イスラム ヒンズー シク キリスト 仏教)の共存を告白する兄を

異端者として 斬首刑に処し その生首を病床の父王へ送り届ける経緯をメインとしておりまして 

Aurangzeb/アウラングゼーブが皇帝を継いだ後で終わります 


時代 文化 宗教も超えた人間の性 愛と憎悪のテーマは シェークスピア劇を見るようでありました


dara01.jpg

                  写真はWEBより拝借いたしました

舞台展開はとても速く それを 奥行きと高さのあるNational Theatre 自在に舞台を回転させ 

吊り物の移動で 時空の移動を見事に表現しておりました


俳優陣ははインド パキスタン系を母国とする経験才能も確かな役者でありますが 乗りに多少時間がかかり

 開幕から30分は 学生や未経験俳優に良く見かける演技で これから3時間つきあうのだろうか 

と心配にもなりました が 段々油が乗ってき 見せ場の裁判シーンはすっかり引き込まれ 

大きな喝采が観客より沸き起こった程でした


dara00.jpg

                 写真はWEBより拝借いたしました

さらに ムガル帝国時代を再現した美しい衣装の数々 そして 民族楽器による演奏 歌 ダンスにより

異文化を心置きなく味わうこともできました


異国の舞台作品を鑑賞する機会がある都度 英国にいて得をしたとつくづく思うのです




と たのしい演劇の日々

2015年03月16日

シュタイナー神秘劇 Daniel Hafner03

mystery-drama.jpg







Daniel Hafner03 「Outline of the Mystery Drama」

引き続き 登場人物についての意訳を試みております

今回は マリアの友達 フィリア アストリッド ルナ 

マリア同様 シトー会の肩衣を身に着けている (写真を参照ください)

Cistercian-habit.png


彼女等の元型は人間魂の活力である

フィリア 高貴な水の精オンディーヌ 感情を担い 活力を与える 感覚魂 

アストリッド 高貴な空気の精 シルフ 思考を担い活力を与える 心魂

ルナ 高貴な火の精 火トカゲ 自発性を担い活力を与える 意識魂

彼女等は 人間の魂を大宇宙へと結びつける

もう一人のフィリア はじめの内 この魂と大宇宙との結合を邪魔しますが 最終的には 

人間の心に生じる暖かさを愛へと発達させる手助けをする

人間の魂への活力たちは 転生を繰り返す中  その固体色を変化させ また羽を持つ



シュタイナー第1神秘劇 1幕 において フィリア アストリッド ルナは マリア宅で持たれた

ベネディクタスの学習会に参加しているマリアの友達で 唯一 普通の人間の女性 として登場いたします



 写真は ドイツ ゲーテアヌム神秘劇研究会より拝借いたしておりますが

Philia_Astrid_Luna.jpg
 

オイリュトミストにより演じられておるようですが(台詞を喋っているようです) そうなりますと 

もちろんオイリュトミ衣装を身に纏います

(オイリュトミ衣装を付け台詞を喋ることは禁忌事項と存じておりますが…)

 またその折 朗誦者は3名 舞台袖で朗誦します 観客に姿を見せる場合とそうでない場合とがあました 

3名の朗誦者を フィリア アストリッド ルナ 役とした折 別途オイリュトミストがオイリュトミーを舞い 

その際 其々の色のドレスを纏った3名のオイリュトミストの場合もあれが 一人のオイリュトミストが

白いオイリュトミドレスを纏い オイリュトミを3人三様に舞いました

 この違いは演出者がオイリュトミーをどう演劇的に舞台に活用するか によります

Eurythmy form 1stMD-7.JPG


上の写真はシュタイナーによるオイリュトミ カリオグラフィーを基にしたものだと思われます



と たのしい演劇の日々

2015年03月11日

シュタイナー神秘劇 Daniel Hafner02

Maria00.JPG



写真は冊子よりのコピーです 
1995年 第2神秘劇2幕 での マリア です

Daniel Hafner02「Outline of the Mystery Drama」




先回に引き続き 登場人物たちの前世の概略 を意訳してみております


今回はマリア です

マリアは  秘儀参入する初学者として古代エジプト期へ転生し それは後  Akhen-Aton/ファラオ 

古代エジプト18代王朝 転生へとみ導かれる  それは 彼女の霊界への昇進を遅らせるのではあるが。。。

中世初期 マリアはアイルランド秘儀の特使 キリストの使者 へ

転生し 14世紀は ドミニコ会士であった

来世でのマリアの魂は 黄色から金色へと広がり そして 明るい紫色の羽を持つ 足はない


今生で マリアはアントロポゾフィ運動の先導者を担う

マリアは紫色のドレスをまとう そのドレスと同色の略同丈 長方形の布切れが前後身頃に付いている

神は彼女とともにあり 未来の人間たちのため知覚能力の準備をしている 

しかし時に一過性ではあるが従者を討ち放ちもする 

彼女は孤児(若い魂の原型)の里親も務める 

彼女は彼女の思考を奉献する それによりヨハネスとの戦いを遂行する

太陽神殿における彼女の位置は中央である



マリアがある転生において ファラオであった事を始めて知りました 

この冊子には情報源が知るされておりませんのが残念です  この冊子と同じ出版社 

Meadowlark Toys & Sunbridge Books  よりCollison's Commentary on the Mystery Dramas が

出ております  シュタイナーと親交の深かった Harry Collison  神秘劇英語翻訳出版を手がけた最初の

アントロポゾフィです  を入手できればシュタイナー神秘劇の謎がより解明されるのではないでしょうか 



と たのしい演劇の日々


2015年03月08日

シュタイナー神秘劇 Daniel Hafner01

シュタイナー神秘劇 Daniel Hafner01

Johannes's unfinished painting.JPG



写真は冊子より
第2神秘劇 ヨハネスの未完成の絵 シュタイナーによるものです



シュタイナー神秘劇 登場人物について

先に引き続き 冊子「Outline of the Mystery Drama」より

 今回は 登場人物について 前世より順を追って概略がありますので それの意訳をこころみてみましょう 


まずはヨハネスです

ヨハネス 古代エジプト期 秘儀入門式に臨む恋人 前世でのマリア を失うのを恐れ 不合理に夢想し

入門を阻止しようとする女である
 
後には 秘儀の学徒となる武者としてあり

また後には アイルランド宣教師 前世でのマリア を愛する ゲルマンの女である
 
14世紀 トマス 鉱夫  実の妹(セオドラ)と愛し合い結婚を約束するが 間際に血の繋がりを知り取りやめる

  そして 修道士(カソリック) 前世のマリア を僕として慕い彼の教えに従い 実の父(テンプル軍団)

 前世でのカペシアス へは反目する

来世において 彼の魂は ピンク系赤 青っぽい赤の羽を持つが 足は無い 

 現代 彼は 男 絵描きとして転生している

 彼は茶色の上着をたいてい身につけ マリアによりアントロポゾフィを紹介される

ベネディクタスの講演を受け マリアに出会う以前の恋人を自殺においやった罪の念を覚える

 彼は他者へ転移する自身を知り それは痛みを伴うため マリアとの和合をより求る

 そうして彼はこの世では欲望にもがく 更に 自身を失う恐れから 秘儀への修行も放棄する

 そして 絵を描くことも辞め 死と転生を繰り返す魂の旅路を一冊の本に纏める

彼は時々 時期尚早にも 霊体験をする

 その結果 高低両方に属する不合理な自身を体験しなくてはならない

 彼は太陽神殿内では 東の祭壇に位置する

彼はいずれ自殺したかつての恋人の魂と出会い彼女の痛みを鎮めるだろう

ヨハネスのダブルは彼の魂の一部であり 独立したエーテル像としてアーリマンにより創られた

本を書き上げるために練り上げた思考力は 彼のダブルを浄化する

 少年ヨハネスの霊は彼のエーテル体の一部であり ヨハネスの果たされていないカルマを加え

ルシファにより創られた



役作りには欠かせない情報です スタニフラフスキの12の質問も 前世からはじめ  カルマを理解し

そして 転生の意味を 役の目的としましょう これは大仕事です

 そして これこそシュタイナー神秘劇上演の醍醐味でしょう




と たのしい演劇の日々

2015年03月06日

シュタイナー神秘劇

Outline_of_the_Mystery_Dramas00.jpg






シュタイナー神秘劇
Daniel Hafner/ Christian Community priest


RSH/Rudolf Steiner House London で開催されました シュタイナー神秘劇に関した講演会のひとつに

 Daniel Hafner/クリスチャンコミュニティ司祭 によるものがありまして参加いたしました


クリスチャンコミュニティ教会は近くにあり また神秘劇に係わる多くのシュタイナーを信奉する皆さんは

クリスチャンコミュニティとも関わりをもっておられます 

シュタイナーは クリスチャンコミュニティとアントロポゾフィとは別である と言葉を残しておると聞きますが 

しかし キリストを主と崇めますので アントロポゾフィ クリスチャンコミュニティ のキリスト存在は厳密に言えば

違うのかもしれませんが 西洋キリスト教に括られると認識しております

シュタイナーは マリーシュタイナーと共に 西洋キリスト教とドイツ観念論をベースとする結社を求め

 アントロポゾフィは発足したと「 Rudolf Steiner and Anthroposophy」 by Lia Tummerのもあります



Daniel Hafner はシュタイナー神秘劇研究者の一人です 

その彼が著した「Outline of the Mystery Drama」 美しいカラー写真が随所に挿入された冊子を入手できました

 気になるトピックの意訳を試みてみましょう


 舞台上では何が起こっているのか

時に 舞台を覆うカーテンに 進行する劇を概観することができる

紆余曲折する旅路の末 夕暮れ時やっと 東河岸 渡し場に辿り着いた巡礼者は 渡し守を待っている

河の向こう側 岸壁の頂きに その天空には炎を燃え立たせ薔薇十字と共に神殿が立つっている

それに対面し 淡い月明かりの下には城砦が立つ

西の空には人類の偉大な指導者の顔容が浮かび上がっている



MD curtain.jpg



このカーテンは シュタイナーのスケッチを 1937年 William Scott Pyle が仕上げたものだ 

もし アントロポゾフィのカーテン専門絵描きが身近にいなければ

 プロジェクターを使うとよろしい


その4名の偉人が誰であるか説明はなされませんが

 第3神秘劇第2幕 聖堂の間 壁に掛かる 4名 でありましょう

3rd Mystery Drama, scene2.jpg


エリア  洗礼者ヨハネ  ラファエロ  ノヴァリス

と たのしい演劇の日々

2015年03月03日

観劇Treasure Island/宝島 作 Robert louis Stevenson

Treasure-Island00.jpg




写真はWEBより拝借いたしました



観劇Treasure Island/宝島 作 Robert louis Stevenson

翻案Bryony Lavery

National Theatre



宝の地図を偶然にも手に入れた 港町の小さな町で宿屋を営む おばあさんを助け暮らす少年が 

海賊たちと共に宝探しの旅に出 様々な体験をし少年から青年へと成長を遂げる物語

は 余りにも有名であります


2012年夏 英国アントロポゾフィ劇団Gloucester Theatre Company(政府芸術支援の枠から漏れ

  現在活動しておりません) 演出Alexander Gifford, 製作Adrian Locher 公演に参加しましたので

 このNT版を観てまいりました


今もって 宝島は 英国の子供たちにより繰る返し読まれる本でありましょうか? 

その辺りのところは存じ上げませんが 大層な人気な舞台であります 昨年暮れの家族ショーに始まり

 現在も週末は略満席でありました


翻案はわたくしどもの使ったものとは違い 原作により近く書かれておりました 

が若いお子さんには多少難しかったのではないでしょうか 

子供特有の明るい盛り上がりを余りみられませんでした 

連れの親御さんたちは大層楽しんでおいでのご様子でしたが。。。


家族ショーとなりますと 英国特有パントの手法 お決まりのお笑い頂戴ネタばかりなのです も 

殆ど使われず まず安心いたしました 

この英国パントは劣悪な芝居でありまして もうお仕舞いにするべきだと演劇関係者は声を高く上げております

にもかかわらず 未だに学校が休みに入りますと 英国中で盛んになります そのお陰で

 普段仕事の取れない俳優にとりましては ありがたい仕事の機会であり 地方劇場も子供で満たされますから

 やはり止めるわけにはゆかないのでしょう しかし悲しい程お粗末な芝居なのです 

子供は物の本質を見極める力を持っておりますから また上質な舞台を子供の頃より鑑賞し 

眼の肥えた観客を育てるのが教育の担うところでありますから 子供騙しは今直ぐ廃止にして頂きたいと

 願ってやみません


さて 俳優方は皆さん無難な演技をなさっておられました パンフレットの俳優案内によりますと 

やはり どの役者も英国内で有名演劇学校をお出になっておられます 

NTで仕事を得るわけですから当然でありましょう



Treasure-sland_00.jpg



上の写真(NT WEBより)でも紹介しております NTの舞台美術はいつもながらすばらしい 

3段重ねになる回転舞台を海賊船に見立て また客席上部に電球をぶら下げ 

航海に必須な天空に浮かぶ星星を表しており 船はいつも客席へ向かい航海が続くように設定されておりました


同じNTプロダクションの War Hourse には見劣りしますが まだまだ上演は続けられることでしょう


と たのしい演劇

2015年02月27日

演劇興行「The Translation of Shadows」


translation-of-shadows-wide.jpg




写真はSTAN'S CAFE Theatre Companyより拝借しました


STAN'S CAFE Theatre Company
                  Film into Theatre 「The Translation of Shadows」

James Yarker 製作/監督
Oliver Clark 映画監督
Warwick Arts Centre 委嘱
世田谷パブリックシアター提携

次の舞台のための会合に参加いたしました

シュタイナー演劇を研究しております が 英国アントロポゾフィ演劇部門は不在のため また 

今回のシュタイナー第3神秘劇は 演出/製作者共 演劇芸術への理解不十分により 

残念ながらお粗末であります なので 歴史在る英国演劇界の中に シュタイナーのオカルト演劇を探ること

を試みております


「The Translation of Shadows」 かつて無声映画の時代 日本には活動弁士と呼ばれる 

プロの語り手がおりました 西欧では無声映画の一コマに俳優の台詞 筋書きを 文字にし差し込む手法を

取っておりましたが 日本には 既に 人形浄瑠璃 歌舞伎 能 といった 語り手 謡い手 話芸による

独自の文化がありましたので 西欧から輸入された映画作品に 日本語のシナリオを付け 解説し 語る 

活動弁士 なるものを生んだのでした この活動弁士は全く日本独自 語り文化の一つなのです

浄瑠璃や歌舞伎をご覧になられる方はご存知のことと思いますが 語り手 も舞台上に据えられております

 無声映画上映中 活動弁士もスクリーンの脇に位置し スクリーンを追いながら 観客に面して 

弁を振るうのでありました 人気の活動弁士も多く輩出し その最盛期は日本の一大娯楽であり

大いに国民に愛されました
 
しかし映画技術の発達で 無声映画はトーキー映画に取って代わり 活動弁士も姿を消します

 そうですが その練り上げられた巧みな弁舌は 漫談 講談と言った語り文化に引き継がれてゆきます

 其れにいたしましても 大変惜しいことと思われます 現在も無声映画を好んで上映する映画館で僅か

数名活動弁士を名乗る方々が活動されておられるそうですが 是非訪ねたみたいものです


  ところで そこに英人プロデューサーJames Yarkerは興味を覚えたのでした 

彼はまず東京で1週間のワークショップを持ち 日本人演劇関係者と交友を深め 日本文化をリサーチしました

帰国後更に 作品作りに向けリサーチを重ね 今舞台のベースとなる映画を撮影するべく 

再度日本を訪ねております 現在は台本を試作中です

James は言います 

活動弁士の華やかだった時代 日本には映画と演劇 二つの芸術の相乗効果を活かした独特の文化がり

 観客を映画館へ劇場へと大いに誘い楽しませた 客は贔屓の弁士の語りを楽しみに

 何度も同じ映画を観るため劇場へと出向いたのだ 活動弁士はその卓越した物語る技術 話芸術 だけでなく

 西欧作の映画にシナリオを付け 独自の映画演劇文化を発生させたのだ と


ところで演劇興行には大層お金が掛かります

英国民は先の国政選挙で労働党から保守党へと政府を変えました しかし 保守党は

階級社会英国上層部に多く属し 先の政府がとっていた 老若男女 貴賎上下無く スポンサーとなり

 盛り上げた英国演劇文化政策は改悪にあい 多くの中小劇団が資金繰りに躓き

活動を辞めざるを得ない状況にあります

今回の舞台作品は日本文化再発見なのでありますから 是非とも公演にまで漕ぎ着け 

東京世田谷に向け日本文化逆輸入へと持って行ければよろしいのですが 果たして

英政府芸術部門はこの企画へ経済援助をしますでしょうか もし英政府がだめならば 日本文化庁側へ

 英在商工会へ持ちかけることもあり得ます どちらにしろ舞台興行には有力なスポンサーは欠かせません



と たのしい演劇の日々 

2015年02月20日

シュタイナー神秘劇

MD-Scenes.jpg




写真はWEBより拝借いたしました





RSH( Rudolf Steiner House London) に於いて カルマを学ぶ会が続いておりますが 


今回は Adrian Locher  

(言語造形をMaisie Jones/メイシー ジョーンズに学び  後 アントロポゾフィ演劇集団

the Rose Theatre Company 等で活動 
 
Portal Prodactions シュタイナー神秘劇世界ツアー参加メンバー, ) によります 

「シュタイナー神秘劇に読む人間関係のカルマ」 に参加してまいりました


パンフレットによりますと

スタイナー神秘劇は 人生/霊的進化を推し進める 個々人に作用するカルマを 独特の仕方で垣間見せる

マリア ヨハネス カペシアス 3名のキャラクターの古代エジプトから現代にいたる カルマ的繋がりを紐解き

 カルマが如何に 多くの命を通して各々の個に働きかけるのかを観てゆく

最も難解な方法で 人類霊的な進化と 宇宙への治療力の鍵となる 如何にカルマは作用するのかを

 ドラマは示す



シュタイナー云う所のカルマは 因業とはまた違う意味合いが読み取れます

それは 転生を重ねる個々人が前世の業を今生で癒す と言う個人的な作用ではなく 

人類全体の霊的進化と宇宙の癒し を目的としているのだと理解しましょう

神秘劇は 個々人の前世を観 今生の意味を見出すよう展開いたしますが 

複数の人間が同時期カルマを共有し 共に作用を受け 互いの仕方でカルマと向き合う 

このカルマ共同体を一緒に生きる人類社会 歴史的意味を理解いたしましょう

 それはまた宇宙へと働きかけておるようなのです



シュタイナー神秘劇をより理解いたしますには シュタイナーの言う 前世 歴史 宇宙 について

学びことも望まれます  アントロポゾフィ理念を演劇スタイルにして世に残したシュタイナーの

演劇に対する深い洞察と憧憬に心打たれております


さらに シュタイナー神秘劇をシュタイナーが描いたに限りなく近く上演いたしますには 

経験豊かで上質な演出家 舞台監督 照明 音響 衣装 美術 俳優 オイリュトミスト

 無くしては成し得ないでしょう アントロポゾフィをも理解する舞台芸術専門家の下でまず一から学ぶこと

を始める姿勢が必要に思われます 




と たのしい演劇の日々 




2015年02月17日

観劇「チャンジェリング 」by Thomas Middleton & William Rowley

sam wanamaker playhouse.jpg



the changeling.jpg



                     写真はWEBより拝借いたしました



観劇「The Changeling 」by Thomas Middleton & William Rowley

Sam Wanamaker Playhouse グローブ座の屋内新劇場


Thomas Middleton(1580-1627) は英国ルネッサンス期の作家 である シェークスピアに次ぐ戯作家 

と言われまして 「The Changeling 」は 1622年晩年に書かれたものです

 罪深い人間の性 キリスト教による「原罪」背徳行為 とその結果として生じる「堕落」をテーマとし 

愛と欲からなる衝動に身を任せる男女が描かれております 

そして 終幕 主役の死により 背徳の動機が明らかにされ エピローグにおいて道徳性の回復が語られる 

といった 幕の流れは シェークスピア の作品のいくつかは Thomas Middleton との合作か

 或いは書き換えと言われる程に よく似ております

純粋で美しいもの と 不純で醜悪な 人間の相反する二面性が 対をなす登場人物 と複線のある

ストーリー構成も しかりでありました


会場となった Sam Wanamaker Playhouse グローブ座の屋内新劇場 は昨年1月にオープンしたばかり

 蝋燭の明かりのみで上演はなされます 

なので 舞台はとても暗いのです しかも暖房も入りませんからコートは離せません 

がチラチラと揺れる生明かりが造りだす劇空間は たとえそれがおぞましい物語だといたしましても

 現実を隔絶し 物語にどっぷり浸れますので 逆に とても贅沢な時空を提供されていると言えましょう

音響ももちろん 生音楽のみですので 音と一緒に奏者の呼吸をも味わえます 


RSCの俳優は シェークスピアの詩脚に乗った台詞を ステッピングを使い習うと聞きました

 その台詞廻しは実に美しいのです  シュタイナーの言語造形を知っているのかどうかは存じませんが

役者に語られる言葉は命を持っております そこに 確かな演技力が基盤としてありますので 

信頼を置いて ドラマに身を委ね 心行くまで楽しめました 

演劇学校の学生だったころ 

公演向けの稽古では 「演じる事を考えるのでなく 台詞をちゃんと伝える事に集中するように」と

監督は学生に言い続けておりましたが そんなことを思い起こしております

 日がな一日 演技術 を学ぶ訳ですから 役造りとその演技の事にばかり気をとられてしまいます が 

いざ公演とならば 台詞を観客にきちんと伝えることに意識を置く 

普段積み上げた演技の業は考えなくてもチャンと付いてくるから と そう言うことでありました  



と たのしい演劇の日々

2015年02月13日

演技訓練 映像演技


ScreenActorsGuildAward.jpg




写真はWEBより拝借いたしました




演技訓練 映像演技

舞台演技と映像演技を俳優は演じ別ける必要があります

舞台では 観客席最後尾のお客様へ向かって 演技が届くよう そして 劇場全体をエナジーで満たすよう

 大きな演技となります 

それに反しカメラの前では カメラが演技の詳細を写し取りますから 控えめ最小に心がけます


Acters Center London で Noella Smith(テレビ映画監督 脚本家)による 

映像演技について学んでまいりました
 
コース案内によりますと 
 
台詞なし 小道具無し 黒い壁を後ろに モニターに映し出された俳優の顔 

そこに 俳優演じる役の思考の流れの全てが読み取れる それらは例えば

そこは何処で? 何故そこに居り? どんな心理状態であり? 何が起こり そしてどう決意したか?

役の思考と感情の全てを伝えるために ほんの僅かな表現で あるいは何もしなくても 

カメラは十分にそれを伝える  という事実を俳優は学ぶ




台詞を一切つかわず 胸から上にポイントを合わせたカメラに向かい演技をします なので 

わたくしにように英語に苦手感のある俳優が 西欧 東欧 中東アジア 南米 そして 3名の英国の俳優

 併せて12名の参加となり 講師のNoella は流石ロンドンだわね 

と嬉しそうに しかし 名前を覚えられないわ御免なさいねと 挨拶で始まりました



舞台ばかりに係わっておりますと 映像演技の感覚を忘れがちで ついつい沢山演じてしまいます

しかし カメラは恐ろしい程 演じております役の全てを読み取りますので 実は何もしなくて良いのです 

ところで この何もしないでいられる為に 俳優は 確かな想像力 の土台がなくてはなりません

 カメラは嘘も見事に見破りますので 


例えば 新聞の或る記事を読む としましょう 実際の新聞も小道具も一切なしです

 俳優は新聞紙を手に取り 広げ 記事タイトルに眼をやる 

気になるタイトルを見つけ 記事を読む気になり 記事を読み始める

 読みながら 内容より印象を受け 感情が沸き 更に読み進む事で 内容を理解し

 その結果ある思いに至る 

以上のプロセスを 事実成されなければ モニターに写し出されるますのは 

新聞を読んでいる振りをしている俳優で そこには何もドラマはありません 


俳優に必要なのは 確かな想像力 この一言に尽きます

確かと言いますのは 俳優は想像上の世界に居るのですが その世界は確かに存在し

 俳優の演じるております役は五感を通しその世界で生き生きと生存する 

無いのだけれど確かに在る  俳優はただその想像された世界を生み出せばよいだけなのです 

それを創造だと わたくしは呼びましょう


この創造力を 生まれながらに持った俳優もおりますが

 沢山仕事をし そして訓練を重ねますことで 養われもします 




と たのしい演劇の日々


<< 2024年09月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
月別アーカイブ
2024年09月(1)
2024年06月(1)
2024年05月(2)
2024年02月(1)
2024年01月(2)
2023年11月(1)
2023年10月(1)
2023年09月(4)
2023年08月(7)
2023年07月(4)
2023年06月(2)
2023年05月(2)
2023年04月(2)
2023年03月(3)
2023年02月(6)
2023年01月(4)
2022年12月(3)
2022年11月(1)
2022年10月(2)
2022年09月(4)
2022年08月(5)
2022年07月(4)
2022年06月(3)
2022年05月(1)
2022年04月(3)
2022年03月(2)
2022年02月(2)
2022年01月(3)
2021年12月(8)
2021年11月(5)
2021年10月(8)
2021年09月(10)
2021年08月(25)
2021年07月(9)
2021年06月(12)
2021年05月(16)
2021年04月(11)
2021年03月(11)
2021年02月(13)
2021年01月(11)
2020年12月(10)
2020年11月(7)
2020年10月(11)
2020年09月(9)
2020年08月(8)
2020年07月(15)
2020年06月(11)
2020年05月(27)
2020年04月(15)
2020年03月(11)
2020年02月(10)
2020年01月(6)
2019年12月(16)
2019年11月(12)
2019年10月(17)
2019年09月(5)
2019年08月(18)
2019年07月(11)
2019年06月(18)
2019年05月(14)
2019年04月(14)
2019年03月(14)
2019年02月(14)
2019年01月(19)
2018年12月(21)
2018年11月(22)
2018年10月(30)
2018年09月(23)
2018年08月(20)
2018年07月(14)
2018年06月(13)
2018年05月(11)
2018年04月(7)
2018年03月(14)
2018年02月(7)
2018年01月(10)
2017年12月(13)
2017年11月(3)
2017年10月(12)
2017年09月(2)
2017年08月(14)
2017年07月(10)
2017年06月(5)
2017年05月(5)
2017年04月(16)
2017年03月(5)
2017年02月(5)
2017年01月(4)
2016年12月(8)
2016年11月(5)
2016年10月(8)
2016年09月(13)
2016年08月(6)
2016年07月(12)
2016年06月(11)
2016年05月(11)
2016年04月(4)
2016年03月(11)
2016年02月(6)
2016年01月(6)
最新記事
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。