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2017年05月07日

北海道のサイクリングイベントで地域振興 美瑛町や利尻島

先月、北海道経済産業局から興味深いレポートが公開となった。過去記事でもサイクリングイベントが観光資源や地域振興となりうる可能性に触れたが、今回紹介するレポートでは実際の効果を検証。いずれもイベントを行うための「開催事業費」よりも参加者がイベントで使った金額が上回る結果となり、サイクリングイベントの有効性が実証された形となった。

経済産業局が公開したレポートでは2つのビッグイベントについて調査。いずれもスピードを競わない「サイクリング型イベント」で、ひとつは北海道のサイクリングイベントの中でも人気かつ参加者が多い美瑛町の「丘のまちびえいセンチュリーライド」。もうひとつは北海道北端に位置する利尻島にて行われる「利尻島一周ふれあいサイクリング」の2種類。

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美瑛町のイベントでは開催事業費が約1,800万円に対し、美瑛町に対する経済効果は1,453万円。地域全体としては6,800万円となった。一方の利尻島のイベントでは開催事業費が145万円に対し利尻島への経済効果は341万円。地域全体としては1200万円とこちらも全体としてみると事業費に対して数倍の経済効果が出ている。

なぜこういう結果になったかというと参加者のほとんどが開催地外から来ている点にある。「びえいセンチュリーライド」を例にあげると2016年のでは参加者が1041名。これに対しアンケートの回収数は779人で、美瑛町内35人、美瑛町外北海道内は622 人、北海道外は236人。経済波及効果を算出するにあたり算出根拠となる有効回答数は総数681件で美瑛町内35 件、美瑛町外北海道内483 件、北海道外106 件となり参加者数からみた有効回収率は 65.4%。

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美瑛町外の内訳では札幌市がトップで次いで旭川市が2位。道外では東京都が3.1%といずれも美瑛町より人口規模の大きい街からの参加者が多い結果に。これら参加者は2日間の全日程に参加する人が多く、この場合は泊りがけで宿泊施設を利用することとなる。また、道外から参加する場合は交通手段として飛行機やフェリー、JRなどを利用。道内でもスタート地点までは自家用車またはレンタカー、JRなどで移動するため美瑛町から遠ければ遠いほど交通費が高くなる。ゆえに単なるサイクリングイベントに終わらず一種の旅行のようなイベントなっているのである。

このためイベントが開催される時は美瑛町とその近辺の宿泊施設の利用者が増え、ホテル業界に恩恵をもたらす結果となる。また、イベント中のエイドステーションや1日目夜の交流会では地元の食材を使った食べ物を提供することで地元特産品などのアピール効果も得ることが出来、イベント終了後もそれを目的に再訪したり口コミや自身のブログで自転車仲間に広めるなど二次、三次の派生効果も狙うことができる。まさに観光資源として有用性が高いイベントとなっている。

注意としてはどの街でも必ず成功するわけではないが、魅力的な景観や走りやすい環境などその地域特有の魅力があればサイクリングイベントは観光資源となりうる力を持っている。そう感じさせるレポートである。
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2017年04月29日

旭川 自転車が無料でもらえるイベント 2017年(平成29年)は5月28日開催

旭川市では粗大ごみで回収した自転車や家具などの中から、再利用可能な物を市民に無料提供するイベントを1年に一回開催、毎年5月第5週もしくは6月第1週のいずれかの日曜日に行われている。今年は5月28日の日曜日となるようだ。

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日時 平成29年5月28日 日曜日
受付開始 : 午前9時〜10時30分
抽選会  : 午前11時から
(市民提供希望の方は,必ず受付時間内に来場してください)

場所 近文リサイクルプラザ 管理事務所内
旭川市近文町13丁目及び14丁目
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注意点としてはリサイクル品が欲しい場合は受付時間内に来場し、受付をすませること。また、1つのリサイクル品に対して複数の希望者がいた場合、抽選となるのでこの点はあしからず。

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ちなみに管理人が3年前に行った時はママチャリやシティサイクルが多数で、マウンテンルックのようなものが多少あった程度。1台だけランドナー風の自転車もみかけた。どんな自転車が出てくるかは回収したものに依存するためその年によって変ると思うが基本はシティサイクルかママチャリと考えたほうがいいだろう。ほかには家具がちらほらあった。

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これ以外には福祉施設主催のバザーやちょっとした軽食(やきとりや焼きそば)などがあり抽選までの待ち時間などで時間をつぶせるようなイベントとなっていた。安いママチャリやシティサイクルならホームセンターで購入するケースが多いと思うが、それよりもさらに安い無料の自転車ということで「中古でも良いからタダで欲しい」という人は利用してみると良いだろう。

2017年04月05日

2017年・春の交通安全運動が4月6日からスタート

平成29年度(2017年)最初の交通安全運動となる「春の交通安全運動」が4月6日に全国一斉にスタートする。

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今回の重点項目は

・子供と高齢者の交通事故防止

・自転車の安全利用の推進(特に、自転車安全利用五則の周知徹底)

・後部座席を含めた全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底

・飲酒運転の根絶



となっている。毎回、高齢者の事故防止と自転車が重点項目に入ることが多いが春は新入学のシーズンということで、一番トップに子供と高齢者がきている。特に近年では通学中の児童が細い道などでそこを通った自動車にはねられて多数死傷するという痛ましい事故が発生しており、次世代を担うかけがえない子供の命が依然として道路において危険にさらされていることと、高齢者の交通事故者数が交通事故死者数全体の半数以上を占めることからその減少が強く求められていることが背景となる。

このほか2番目には自転車対策が入っており、これも含めて具体的には下記のような推進項目が掲げられている(※内閣府のサイトより一部抜粋)。

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 2 全国重点に関する推進項目

(1) 歩行中・自転車乗用中の交通事故防止(自転車については,特に自転車安全利用五則の周知徹底
 歩行中・自転車乗用中の交通事故を防止するため,次の項目を推進する。

ア 歩行者に対する街頭での交通安全指導,保護・誘導活動の促進
イ 歩行者に対し,横断時等歩行者自身の交通ルールの遵守や歩きながらのスマートフォン等の操作等(特にゲーム)の危険性等を含めた交通マナーの周知
ウ 歩行者・自転車利用者の反射材用品等の着用の推進
 衣服,履物等,身の回り品への反射材等の組み込みの促進と各種広報媒体を活用した反射材用品,明るい目立つ色の衣服等の着用効果などに関する広報啓発活動の促進
エ 交通混雑や視認性の低下などによる夕暮れ時と夜間の危険性及び反射材用品や明るい目立つ色の衣服などの着用効果等を理解・認識させる交通安全教育等の推進
オ 自転車利用者に対する「自転車安全利用五則」(平成19年7月10日交通対策本部決定)を活用した前照灯の点灯,通行方法等の車両としての交通ルール・交通マナーの周知と,街頭指導の強化や交通安全教室等による自転車の交通ルールの遵守徹底
カ 自転車乗用の際の飲酒運転,二人乗り,並進の禁止の徹底と,傘差し,スマートフォン等使用,イヤホン使用等の危険性の周知徹底
キ 幼児・児童の乗車用ヘルメット着用の徹底を図るほか,高齢者や中学・高校生等の自転車利用者に対しても,ヘルメットの着用を促進する
ク 幼児を幼児用座席に乗車させる際のシートベルト着用と幼児二人同乗用自転車の安全利用の促進
ケ 自転車事故被害者の救済に資するための損害賠償責任保険等への加入促進
コ 自転車の安全性能に関する情報提供及び自転車の点検整備の励行
サ 夕暮れ時における自動車の前照灯の早め点灯の励行
シ 夜間の対向車や先行車がいない状況における走行用前照灯(いわゆるハイビーム)の使用の励行
ス 運転中のスマートフォン等の操作等の禁止の徹底
セ 歩行者・自転車利用者の安全な通行を確保するための交通安全総点検の促進
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実施期間は4月6日から4月15日までの10日間。4月10日は交通事故死ゼロを目指す日とし、交通安全運動が実施される。

2017年04月02日

春は自転車事故が急増

気温が暖かくなり自転車に乗りやすい季節が近づいてきた。当方の北海道でも雪解けが進み、地域によっては既に乗れるような状況になったが毎年この時期は自転車事故が多くなる時期でもある。この手の記事は以前にも書いた気がするが大事なことなので今年も書こうと思う。春先に事故が多くなる要因としては次のようなものがある(※これ以外もあると思うが管理人が考えられるものをあげてみた)。

・春になって気温が上昇し自転車に乗りやすくなったことで街中の自転車の数が多くなる。
・それまで自転車に乗っていなかったが心機一転で乗り始めようとする
・自転車通学など中高生の利用が増える

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※画像は日テレNEWS24より


この要因に比例するように春は自転車が一番売れる時期で、自転車に乗り始めるひとが増えることが想像できる。

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※画像は日テレNEWS24より


また、4月における中・高校生の自転車事故も中学から高校に進学すると急増する。これは中学校では自転車通学が出来なかったが高校になって自転車通学が可能となるケースがあるためで、それまであまり乗っていなかった人も行きと帰りの往復で利用したり、交通量が多く事故の起きやすい通勤や帰宅時の朝8時ごろや夕方17時から18時ごろに利用するなどリスクが増えるためである。

次はローカルな情報として、北海道警察が出している「自転車利用者の交通事故の実態(平成27年中)」を見てみよう。これも過去に扱ったのだがデータが最新(H27)に更新されているのでおさらいの意味も含めて扱う。まず基本情報として北海道における平成27年度中の自転車利用中の死傷者は1,755人。このうち死者は12人(前年比+3人)。負傷者は1,743人(前年比−104人)。うち重傷者は232人で軽症者は1,511人だった。改正道交法による自転車危険運転講習が適用されて以降のデータで、多少は負傷者が減っているのだろうか。

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次に発生時期について。北海道のデータのため雪で自転車に乗れない冬季(12月〜3月)はほとんどなく、雪解けが進んで乗れるようになる4月から急増。6月にピークを迎える。この傾向は全国と同じだ。

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次に発生時間別。通勤&通学時間帯となる午前8〜10時と午後16時〜18時に集中している。

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次に曜日別と事故類型、地形・道路形状別に道路別をまとめて。まず曜日別には月曜日〜金曜日の平日が多く、意外と日曜日は少ない。事故類型は出合い頭が最も多く地形・道路形状別では交差点。道路別では市町村道が一番多い

まとめると事故が多いの平日の市町村道の交差点で、出合い頭が一番多いことになる。

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次に死傷者の年齢層。10代・20代の若年層は負傷が多く、死者は60代・70代の高齢者が多い。

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次はその若年層と高齢者をさらに分類すると高校生と65歳以上の高齢者で死傷者が多くなる。

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次は死傷者の通行目的。通勤がトップで2番目は買い物。3番目は通学となる。

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最後に死傷者の法令違反。事故を起こした自転車の約4割は自転車側に違反があり、特に交差点に関する違反が多い。一番は「交差点安全進行義務」、2番目は安全不確認。3番めは一時停止不停止。意外と信号無視はトップ3に入っていない。

と、このようにかなり詳細な実態がデータとして示されている。多いものに関して全体をまとめると次のようになる

発生時期:4〜6月
時間帯:8〜10時と16〜18時(朝・夕の通勤、通学時間帯)
発生曜日:月曜日〜金曜日の平日
事故類型:出合い頭
地形・道路形状別:交差点
道路別:市町村道
年齢層:10・20代(特に高校生)と60・70代
目的:通勤や買い物、通学
法令違反:交通安全運動進行義務、安全不確認、一時不停止

となる。上の方の日本テレビのニュースでも高校生1年生が多いとあるが、この北海道のデータからもそれがいえそうだ。それぞれの項目のトップ要因はどれも通勤や通学に由来するものばかりで、曜日をみても全生徒が学校のある月曜日〜金曜日。時間も通勤や通学時間。見通しが良く道路の広い国道や道道よりも狭くて住宅街につながるような市町村道が多く、そこで出合い頭が最も多いという感じだ。自転車側にも法令違反があり、約4割はルールを守っていないことになる。

ここまではっきりとどの年齢層でどの時間帯、どういった道路で道路のどの場所で事故が多いことがデータとして出ているので、逆にこれを最重要ポイントとして対策を行うことで事故を減らすことに繋がりそうだ。具体的には自転車通学のある高校では必ず自転車に関する安全教室を実施するほか、自転車を利用する高齢者や買い物利用の主婦など向けに地域の住民センターやショッピングセンターなど人が集まりやすいところで周知が必要かと思う。特に高校で既存の安全教室で効果があまり得られていない場合は道交法に関係のない独自の「自転車免許制度」などの導入も視野に入れて対策を行うとより事故を減らせるかと思う。

2017年03月25日

東川町 キトウシサイクリングが2017年6月11日に開催

東川町は旭川市に隣接する市町村の1つで、近年では「写真甲子園(全国高等学校写真選手権大会)」の開催地として有名な町だ。また、大雪山からの豊富な伏流水を利用した地下水も有名で、北海道内で唯一上水道が存在しない町(地下水で生活)でもある。



その東川町で大規模なサイクリングイベントが6月11日に開催される。

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キトウシとは東川町内にある森林公園のことで、このキトウシ森林公園を起点に初心者やファミリー向けの11km、中級者向けの48km、上級者向けの62kmの3コースを設定。それぞれ東川町の街中や忠別湖、天人峡温泉方面への3つのコースをめぐるサイクリングとなるようだ。サイクリング後は交流会としてバーベキューや大抽選会も予定されており、サイクリングだけに終わらない充実したイベントの模様。

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また、スポーツタイプの自転車を持っていない参加者向けにレンタルサイクル(計40台)も用意されており、「興味はあるけど自転車が無い....」といった人も参加しやすくなっている。レンタルサイクルはクロスバイク、ロードバイク、ブルホーンハンドルのロードバイクの3種類。メーカーはmont-bell(モンベル)のシャイデックという名前のモデルとなる。

参加費は中学生以上が2500円。小学生は1500円。未就学児童は無料となっている。参加費には交流会や傷害保険料も含まれるため良心的な料金かも。申し込み締め切りは5月19日までで、参加申し込み書をキトウシ森林公園家族旅行村のキトウシサイクリング実行委員会係まで書き留めで送るか、直接申し込むかFAXで送るかの3種類(FAXが家にある人は一番簡単かも)。参加費はゆうちょ銀行の指定口座に振り込む形(ゆうちょ銀行口座を持っている場合は月3回まで手数料無料の「口座間送金」を使うと便利)となる。スポーツエントリーと比べるとちょっと手間がかかるためこの点はネックだろうか。

当日は旭川サイクリング協会のサポートもあり、一人で走るよりもこういうイベントだと走りやすいかと思う。サイクリングを初めてみようという人や既に持っているけどあまり走ってない人。バリバリ乗りまくっている人など多数の参加者で盛大なイベントとなることを期待したい。管理人も都合が悪くならない限りは参加予定なので、その後レビューもしようと思う。申し込みや大会要領についてはこちらから。


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※2017年6月13日追記

本大会に参加してきました。レビューはこちらから。

2017年03月19日

剣淵町でサイクリングイベント 2017年7月9日に開催

近年、全国的にサイクリングのイベントが増えつつあるが北海道でもその傾向が強くなってきた。サイクリングそのものは環境や健康志向の高まりを受けて、身近なスポーツとして注目されてきているのが大きいが、これに比例するようにイベントも増えつつある。イベントにはスピードを競う競技型イベントと、スピードは競わず完走を目指すサイクリング型イベントの2種類に分別される。

参考:自転車乗用に関する調査研究事業報告書(PDF)

競技型はロードレースやトラックレースなどの公認競技から、非公認のヒルクライムレースや耐久レースなどホビーレスに別れる。サイクリング型は長い距離を走るロングライドやツーリング、逆に短い距離のポタリングやシティサイクリングなどこちらも種類が複数ある。



北海道で大きなサイクリングイベントとしては道北、美瑛町のセンチュリーライドが有名だ。これはサイクリング型イベントのロングライドに分類されるもので美瑛町を2日間で160kmを走るもの。2010年に初開催し2017年度の大会では8回目を迎える。美瑛町独特の連続する波状丘陵と光り輝く美しい田園風景やエイドステーションの美味しい食べ物などが人気で道内の参加者のほか本州からの参加者も多く去年は1000名以上の参加があった。過去にはBS1の自転車番組「チャリダー」で特集されたほか、毎年著名なゲストを迎えてイベントを実施している。

このようなスピードを競わないロングライド型のイベントは他の街にも派生し、ニセコ町の「ネイチャーライドニセコ」、洞爺湖調の「グランフォンド洞爺」、弟子屈町の「グランフォンド摩周」、中札内村の「十勝中札内グルメフォンド」、せたな町の「せたなライド」、清里町の「グランフォンドきよさと」、空知管内の「そらちグルメフォンド」、北空知中心で管理人も去年参加した「北海道スイーツライドin北&中そらち」などポツポツと道内でもサイクリングイベントが盛り上がりをみせている。

そして2017年。道北の北の方に位置する剣淵町を主体にサイクリングイベントが初開催となる。名前は「HOKKAIDO BIG SKY ぐるっとライド」で、同剣淵町にある「VIVAアルパカ牧場」が運営主体となるようだ。

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※画像はクリックで原寸大に拡大。「剣淵町の丘の様子」


剣淵町ではアルパカ牧場以外の観光施策としてサイクリングを取り入れる試みが去年あたりから行われており、管理人も昨年そのモデルコース(38km)を走るイベントに参加してきた(※その時のレポートはこちら)。コースは町内の農道を中心に美瑛町のような丘を含めた初心者にも嬉しいベーシックなコースで、のどかな田園風景のなかまったりとサイクリングを楽しめた。

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※町が作成した初心者向け38kmコース 詳細はまだ出てないがおそらくこのコースとなると推測される

今回のイベントではこのコースを初心者コースとし、これ以外に中〜上級者向けに剣淵町とその周辺市町村を走る50kmと100kmのコースを設定するようで、いろんな層のサイクリストが参加できるようになっている。現段階ではコースの情報がないため、更新され次第追記しようと思うが初心者向けの38kmコースはかなり良かったので、管理人的にもオススメだ。さらにスポーツタイプの自転車を持っていない人向けにもレンタル自転車(メリダのクロスバイク)の貸出(※有料)があり、この点もより参加しやすいだろう。参考までに去年のテストライドイベントの動画を。


2016年開催の第1回サイクリングツアー(モデルコースのテスト走行イベント)の様子。管理人もチラホラ映ってます。


参加申し込みはスポーツエントリーから。締切は2017年05月31日まで。当日のイベントのほか前夜祭としてレイクサイド桜岡での懇親会も企画されており、前日入りし泊りがけで参加する場合は検討してみるといいだろう。なお、前日入りし旭川空港から剣淵町へバスで送迎&レイクサイド桜岡へ宿泊するツアープランもあるようで、本州からの参加を検討している場合はこちらもチェックしてみてほしい。

2017年03月12日

自転車ナビマーク 効果と問題点

前回記事にした「自転車ナビマーク」。自転車ナビマークは自転車専用通行帯(自転車レーン)と違い独立したレーンではなく、あくまで既存の車道上にペイントしただけのものなので整備が簡単な反面、安全性は自転車専用通行帯に劣る部分がある。その部分を検証した報道(日本テレビ系news every.の特集「MOTTO」)があったのでこれを見てみよう。

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特集内の真ん中あたりで実際にナビマークの上を自転車で走ってみるとういう検証を実施。上野キャプチャーの場面では信号のある交差点を直進中、後ろから来たワンボックス(ハイエース)に追い越されるとういシチュエーションだ。この場面ではハイエースと自転車の距離が結構近い感じがするが...

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変わって自転車側の目線カメラ。自転車側から見るとワゴン車が急に右後方に割り込んだように入ってきて、かつ車高も高いの圧迫感と幅寄せ感が半端ない状態になっている。車からすれば邪魔な自転車を追い越しただけかもしれないが、自転車側は恐怖を感じる部分で、自動車側の配慮ある運転が望まれるところである。

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もうひとつは路上駐車。路駐の車は当然ながら道路の左端に駐車するためこのように進行方向が塞がれてしまう。交通状況によっては右後方から来る車が多くてなかなか進めない場合もあり、路駐が多いとスムーズな走行ができなくなる。また、これをやり過ごす際の危険も予想されこの点はナビマークの問題点となりそうだ。さらに車道を走ったことのない利用者が路上駐車を避けようといきなり右に飛び出して追い越そうとし、後ろから来た車と接触事故を起こす可能性もあり、自転車ナビマークの整備後には利用者に対する自転車教育も必要と思われる。

ただし、マイナス部分だけではなく一応プラスの面もある。自転車ナビマークが道路にあることによって車のドライバーに対し「自転車は車道を走る」という認識を促す効果や、ナビマークの矢印により「自転車の逆走を減らす」効果が望める。なのでまったく無意味なものではないと思うが、そこには自動車利用者側の自転車に対する配慮ある運転が必要になってくるため、マナー以外に実際に警察官が自転車でナビマーク上を走ってドライバーに周知したり、危険ドライバーに対しては注意や取締をおこなうなど、整備しただけで終わらない継続的な取り組みが必要になると思うのである。

2017年03月11日

自転車ナビルート 青山通りや山手通りなどに追加整備&交通指導

東京都内で自転車推奨ルート(自転車ナビルート)の整備が進んでいる。だいぶ前に記事した時は墨田区あたりのものだったが、今回は大幅に整備が進み都内22の幹線道路にあわせて340キロ区間に整備が完了した。

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自転車ナビルートというのは東京都が2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、主要会場や観光地周辺を自転車でより安全に回遊できるよう自転車ネットワーク化を目指すもの。その整備の一環として合計400キロメートルの自転車レーンもしくは自転車ナビマークを整備(平成27年〜31年までの整備計画)している。

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内訳は自転車レーンが264km、自転車ナビマークが200km(約60kmは重複)となり、今回映像で報じられたのはこのうち200kmの自転車ナビマーク。

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※画像は日テレニュースより


NHK日テレニュースの報道ではこの区間での整備完了を受けて杉並区の交差点で交通指導が行われたようだ。

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画像はNHK NEWS WEBより


自転車ナビマークに関するビラの配布。

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このほか警視庁の自転車部隊「ビームス」も出動し、実際に自転車ナビマーク上を走ってPRしていた。

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なお、この自転車ナビマークだが法律上は法令に定めのない、いわゆる法定外表示となりこれ自体に新たな法的拘束力は発生しない。すなわち従来の車道上における自転車の法律と同じで左側走行、逆走禁止などは今まで通りだが、必ずしもこのナビマーク上を走らなくてはいけいないという意味ではない(歩道上は小学生と高齢者、それ以外の利用者でも安全のためやむを得ない場合などは歩道も走れるが、その場合は車道寄りの徐行を守る必要がある)。

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逆にもう一つ整備されている「自転車専用通行帯」では絶対に自転車はそこを走らないといけないため、自転車専用通行帯がある場合は歩道を一切走れない。NHKでインタービューしていた担当者の話しによれば

「自転車は車道の左側を走行し、歩道を走行する場合は車道寄りを徐行してもらうというルールをしっかり守ってほしい」

とのこと。この自転車ナビマークは自転車専用通行帯と違い独立したレーンではなく、あくまで既存の車道上にペイントしただけのものなので整備が簡単な反面、安全性は自転車専用通行帯に劣る部分がある。これに関しては自動車側の配慮ある運転や警察の危険運転者(幅寄せ、クラクション、路上駐車)に対する取締強化が望まれるところだが、それがどの程度行われるかこれから問題となっていくだろう。この部分の危険性に関しては次回の記事で取り扱おうと思う。とりあえず車道上の逆走を抑制する効果だけは望めそうだ。

2017年02月04日

おはスタで有名なレイモンドさん 折りたたみ自転車の欠陥事故で提訴

粗悪な輸入自転車による欠陥事故が近年増えている。とりわけ強度や耐久性を求められる折りたたみ自転車での事例が多く、場合によっては訴訟となるケースも。今回報じられたニュースではあの有名な子供向け朝の情報番組「おはスタ」でかつてやまちゃん(山寺宏一)と共に当時の子どもたちの間で大人気だった「レイモンド」ことレイモンド・ジョンソンさんの事例だ。レイモンドさんは3年前に買った折りたたみ自転車で走行中にシートポストがいきなり破損。足を骨折する重症を負った。3年たっても事故を公表しないメーカーの対応にの悪さに訴訟に対して踏み切ったもの。


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参照元:TBS Newsi
ダンサーとしてテレビ番組にも出演していたアメリカ人の男性が、自転車の事故で重傷を負ったのは、「自転車に欠陥があったからだ」として1億円の損害賠償を求める裁判を起こしました。
 訴えを起こしたのは、ダンサーとして活躍していたアメリカ人のレイモンド・ジョンソンさん(54)です。ジョンソンさんは、2013年5月、東京・足立区の路上で折りたたみ式の自転車に乗っていたところ、突然、サドルを支えるパイプが折れて転倒し、足を骨折するなどの重傷を負いました。
 自転車は中国で製造されたもので、ジョンソンさんは「自転車に欠陥があった」として、輸入と販売をした国内の2社に対しあわせて1億円の損害賠償を求めました。
 「いきなり『パキ』って、でかい音がしまして。一番心配しているのは、他の人がこの自転車に乗って事故が起きるかどうか」(マルチアーティスト レイモンド・ジョンソンさん)
 ジョンソンさんは2社が「3年以上たっても事故を公表しないことから裁判に踏み切った」ということです。2社は争う姿勢を見せていて、販売会社は「裁判において当社の主張をしていく」とコメントしています。


ニュース記事では少しわかりづらいので彼自身のツイッターからも情報収集してみた。

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参照元:@rayoha

するとツイートにはこんな画像が。どうやら事故を起こした自転車の写真のようで、シートポストが破断しているのが確認できる。彼自身のツイートには3つにわけてこのように述べられていた。

1)昨日は記者会見をやり3年前にAZUL by moussy(輸入元の(株)エムプランニング、販売元の(株)バロックジャパンリミテッド)の自転車に乗っている時にシートポストがいきなり壊れて左脚を脱臼骨折し1ヶ月近く入院しました。今でも寒い時雨が降っている時に足が痛みます。続く→


2)原因は乗り方が悪い、シートを前に出しすぎ、シートポストを上げすぎ、、証明は出来なかったからその後に僕の体重が原因と言われすごく侮辱された気持ちです。当時死にかけていたのにすぐ病院に誰も挨拶に来なかった。たまたま車道を走っていなかったので命は助かった。神様に感謝。続く→


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3)僕がもし会社の社長だったら、すぐお知らせをHPに出して自転車をリコール、返金、その後被害者に良い対応をし責任を取る。そうすれば会社の評判も上がるし僕もここまで騒がなかった。皆さん自転車はBAA認証済みの物を購入して下さい。AZUL by moussyを信頼して買ったのに残念


と事故の様子やメーカー&販売元の対応、提訴に至った経緯が記述されていた。このツイートを見るとメーカーは一切責任が無いとの主張で、うやむやにされた感じだ。彼自身はダンサーとして致命的な足の重症を負ったにもかかわらずこの対応には憤りを感じる。3つ目のツイートにもあるように本来ならリコールなどを行い原因調査。被害者にはきちんとした対応を取るべきなのに何もない点は本当に腹立たしい。

では、その自転車を販売したメーカーはどこなのか。1つ目のツイートには

AZUL by moussy(輸入元の(株)エムプランニング、販売元の(株)バロックジャパンリミテッド)の自転車


との記述がある。これを順に調べてみると....AZUL by moussyというのは株式会社バロックジャパンリミテッドが展開するブランドの一つで、バロックジャパンリミテッドそのものは東京都目黒区に本社を置く、婦人服を企画、製造、販売するアパレル企業らしい。実店舗は新宿の旗艦店のほか北海道から九州・沖縄まで展開し、主にイオンモールのテナントに入居する形で出店している。このほかネット店舗も展開中だ。

もうひとつの輸入元であるエムプランニングは神奈川県藤沢市に本社を置く会社で、「オリジナルブランドの企画、製造、卸業契約ブランド商品の輸入、日本総代理店業雑貨等の輸入、卸業」などを手がけている。メーカーのHPでは「レインボークルーザー」なるタイヤの太いビーチクルーザーが確認でき、自転車メーカーの模様だ。

レイモンドさんが購入した自転車は「AZUL by moussy」ブランドの自転車としてエムプランニングに委託。エムプランニング側で契約あるいは所有の(中国の工場で)生産&輸入された中国製自転車と思われる。ただし、現在では取り扱いが終了しているのか情報がほとんど得られなかった。偶然にもネット上のオークションで見つけたものには「レア」と記述されており、かなり珍しいのもなのかも。販売価格は3万前後らしい。

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パット見は特に変な部分は見られないが、この手の粗悪品(激安品)ではコストカットのためフレームに強度不足な部分があったりする。

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※ツイート画像と比較してもブランド名やペダルなどからほぼ同一品とみて違いないだろうか...


ただし、気になるのは事故そのものはシートポストの破断によるもの。メーカー側の言い分でも「設計体重以上の人が乗っていた」、「シートポストが指定位置よりも高かった」としている。この手の自転車でよくあるフレームの破断ではないためメーカー言い分も理解できなくもないが、それでも3年以上も問題を放置し何も無かったようにした部分は看過できなくユーザー側から見てもいい感じがしない。少なくともユーザー怪我を負うほどの事故が発生し、その原因を疑われたのなら今一度製品の強度などを調べてきちんと説明すべきだったと思う(その手の反応がメーカー側から3年たっても得られなかったので今回の訴訟に発展している)。

この手の事故はマイナーな良くわからないメーカーの激安中国製・折りたたみ自転車に多いが、それ以外でもビアンキのMTBのように有名メーカーでもまれに起こることがある。やはり買う時は最低限でも名のしれたブランド、あるいは実績のあるメーカーにしたいところである。

2017年02月01日

東京都 自転車条例改正で自転車店での安全運転呼びかけが義務に

東京都では2月1日より都の改正自転車条例が施工された。NHKニュースによれば早速都内の自転車店で新規に購入した人や修理に訪れた人に対して安全な利用や自転車保険への加入に関する説明が行われたそうだ。

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自転車に関する交通教育は、最近だと高校で独自の免許制度(道交法とは関係のない通学許可を兼ねた免許証)を設けて、ただ大人が教えるのではなく実技や学科によって自らが進んで学ぼうとさせる自転車教育を行うところが増えつつある。もっと進んだところでは小学校からという地域もあるほど。その一方で既に自転車乗る大人はそれまでまともな自転車教育を受ける機会がなかったためか未だによく知らない人や歩行者感覚の人もいる。そこで東京都では条例(東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例)として平成25年7月に初制定。約3年後の平成28年10月には以下の部分が改正された。

・自転車小売業者等による販売時等の啓発の義務化
・自転車貸付業者による貸付時等における啓発の実施
・自転車使用事業者等による自転車安全利用推進者の選任
・保護者による児童に対する安全利用対策の実施
・親族等による高齢者への安全利用に関する助言の実施

内容的には自転車のルール厳守やマナー向上アップのための基本的な内容であり、そんなに尖ったところは見当たらない。条例的にも「義務・努力義務」となっているので法的拘束力はない。ただ、条例を設けてこれをベースに実際に行動してもらうことで地道ながらルール厳守やマナー向上をはかっていくものと思われる。特に自転車店での呼びかけは実際に今乗ろうとしている人、あるいは乗っている人向けのピンポイントなアプローチで、比較的効果は高めだ。

リンク先のサイトではその呼びかけの際に配られるチラシ(自転車ルール・マナー確認書)がアップロードされていたので、参考に貼り付けておく。

chirashi_omote.jpg

これまたごく普通の禁止事項に加えて都の条例内容が書かれているのだが、特に3番目の追い越しに関する内容は自動車の免許が無いと知らないことかもしれいないので、特に車道メインで走る人に対してはこういったチラシを含めて呼びかけるのも良いのかもしれない。
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