鼻水が出た時、なんだか鼻水がにおう気がする……と感じられたことはないでしょうか?これは気のせいではなく、実はにおいが気になる鼻水がでる場合があります。
今回は、においのある鼻水の原因について医師に解説していただきました。
鼻水のにおいがでるのは副鼻腔炎が原因
まず、においがある鼻水の主要な原因となるのが、副鼻腔炎です。顔には副鼻腔という空洞がいくつかありますが、この副鼻腔が炎症を起こしている状態をいいます。
風邪やインフルエンザ、アレルギー性鼻炎などから、鼻の奥にたまった鼻水や菌などが、副鼻腔にも入り込んでしまい、この空洞の壁が腫れたり、痛みが生じる物質がだされたり、穴の中まで鼻水や膿でいっぱいになってして炎症が起こります。
これは急性副鼻腔炎とよばれる数日程度の短い期間でなるものと、数週間から数ヶ月続く慢性副鼻腔炎があります。慢性副鼻腔炎はちくのう症とよばれることもあります。
鼻水はにおいがきつくて緑色をしている!?
この炎症が起こると、原因菌によっては副鼻腔内でたくさんの膿が発生し、それが原因でにおいが強い黄色や緑色の鼻水となって出てくるのです。
においの原因から一番近いのが自分ですので、においは自分だけが感じることも多いですが、鼻水が口の中に自然に流れこむことなどによって、他人も感じることもあります。 鼻水だけではなく、これが原因で口臭が生じる原因となることもあります。
お子さんでもこの副鼻腔炎が起こることは多く、においのある鼻水の原因となることがあります。その他に、頭痛や鼻づまり、集中力の低下の原因にもなります。
副鼻腔炎の治療には耳鼻科の受診が必須!
この副鼻腔炎を治すためには、耳鼻科で、抗生物質などの内服治療や、鼻水の通りをよくするための内服や点鼻薬、吸入や洗浄などの治療が必要になってきます。においのある鼻水がある時には、耳鼻科を受診しましょう。また、成人の場合まれですが、上顎洞癌なども悪臭のある鼻水の原因となることもあります。
いずれにしても早い段階での治療が大切ですので、においがある鼻水のある時は早めに受診し、治療していきたいですね。