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2018年12月28日
演劇が目指すもの20 ナティヤ.サストラ10 第4章「ラサ論」06
演劇が目指すもの20 ナティヤ.サストラ10 第4章「ラサ論」06
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し 至福を堪能する
動画は ラサ「勇猛」俳優の演技
ラサ/情趣「勇猛/Heroic /vīra」
優れて人の上に立つタイプの人 強い生命力を持つ
決定要因:
泰然自若 粘り強さ 外交的手腕 軍事に長ける 克己 剛健 積極性
誉高い 影響力など
演技パターン:
不撓不屈 沈着冷静 英雄的資質と行為 仁愛
外交手腕に長ける 楽観的 修辞学に長ける
補助的心理状態:
成就 判断力 自尊心 扇動 気力 憤慨 記憶力
鳥肌といった特別な霊的状態
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し 至福を堪能する
動画は ラサ「勇猛」俳優の演技
ラサ/情趣「勇猛/Heroic /vīra」
優れて人の上に立つタイプの人 強い生命力を持つ
決定要因:
泰然自若 粘り強さ 外交的手腕 軍事に長ける 克己 剛健 積極性
誉高い 影響力など
演技パターン:
不撓不屈 沈着冷静 英雄的資質と行為 仁愛
外交手腕に長ける 楽観的 修辞学に長ける
補助的心理状態:
成就 判断力 自尊心 扇動 気力 憤慨 記憶力
鳥肌といった特別な霊的状態
次回へ続く
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2018年12月27日
演劇が目指すもの19 ナティヤ.サストラ09 第4章「ラサ論」05
演劇が目指すもの19 ナティヤ.サストラ09 第4章「ラサ論」05
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し 至福を堪能する
ラサ/情趣「憤慨/raudra/Furious」
潜在的感情:「憤怒」
その元凶は鬼神ラクシャサ /羅刹天 にあり 破壊と滅亡を司る神 地獄の獄卒
ヨガの瞑想後 居眠りをしたフラフマの寝息から生れ出 出るや否や
生き血に飢えたラク シャサは ブラフマを食べ始めたと云う
ブラフマはヴィシュヌに助けを求め ヴィシュヌはラクシャサを地球に追放した
或いはダーナヴァ アスラ親族ダヌの子供 だともいわれる
決定要因:怒り レイプ 虐待 侮辱 冤罪 裏切り 脅迫 報復 嫉妬
その行動は 殴打 破壊 粉砕 戦闘 血戦など
演技パターン:
赤目 眉根を寄せる 反抗 唇を噛む 頬の動き 片方の手をもう片方の手で押すなど
飛び道具 身体の切断等 特別な小道具や舞台演出を使用
補助的心理状態:
平常心 決断 エネルギー 憤懣 焦燥 激怒 脂汗 動揺 鳥肌立つ 息詰まり
観客は 戦闘 破壊等 激震する表現/演出に 戦慄が走るのを覚える
動画は 俳優Kalamandalam Shailajaによる 顔と眼による感情表現
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し 至福を堪能する
ラサ/情趣「憤慨/raudra/Furious」
潜在的感情:「憤怒」
その元凶は鬼神ラクシャサ /羅刹天 にあり 破壊と滅亡を司る神 地獄の獄卒
ヨガの瞑想後 居眠りをしたフラフマの寝息から生れ出 出るや否や
生き血に飢えたラク シャサは ブラフマを食べ始めたと云う
ブラフマはヴィシュヌに助けを求め ヴィシュヌはラクシャサを地球に追放した
或いはダーナヴァ アスラ親族ダヌの子供 だともいわれる
決定要因:怒り レイプ 虐待 侮辱 冤罪 裏切り 脅迫 報復 嫉妬
その行動は 殴打 破壊 粉砕 戦闘 血戦など
演技パターン:
赤目 眉根を寄せる 反抗 唇を噛む 頬の動き 片方の手をもう片方の手で押すなど
飛び道具 身体の切断等 特別な小道具や舞台演出を使用
補助的心理状態:
平常心 決断 エネルギー 憤懣 焦燥 激怒 脂汗 動揺 鳥肌立つ 息詰まり
観客は 戦闘 破壊等 激震する表現/演出に 戦慄が走るのを覚える
動画は 俳優Kalamandalam Shailajaによる 顔と眼による感情表現
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
2018年12月26日
演劇が目指すもの18 ナティヤ.サストラ08 第4章「ラサ論」04
演劇が目指すもの18 ナティヤ.サストラ08 第4章「ラサ論」04
ユネスコ人類の口承及び無形遺産 クッティヤタム・サンスクリット劇 2000年の歴史を維持
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し 至福を堪能する
ラサ/情趣「悲愴/karuṇa /Pathetic Sentiment」
潜在的感情:悲哀 .悲嘆. 哀愁. 憂愁.
決定要因:
呪縛され憑拠する 親愛なる人々との分離 富の喪失 死 捕虜となる
天災等大惨事に見舞われる
演技パターン:
落涙. 哀哭. 口腔乾燥. 色の変化 垂れ下がった上肢 呼吸困難 記憶喪失
補助的心理状態:
無関心 感傷 不安 思慕 興奮 迷妄 卒倒 憂い 落胆 疾病 無為
狂気 てんかん 危惧 惰眠 死 麻痺 身震い 色の変化 嗚咽 失声
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ユネスコ人類の口承及び無形遺産 クッティヤタム・サンスクリット劇 2000年の歴史を維持
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し 至福を堪能する
ラサ/情趣「悲愴/karuṇa /Pathetic Sentiment」
潜在的感情:悲哀 .悲嘆. 哀愁. 憂愁.
決定要因:
呪縛され憑拠する 親愛なる人々との分離 富の喪失 死 捕虜となる
天災等大惨事に見舞われる
演技パターン:
落涙. 哀哭. 口腔乾燥. 色の変化 垂れ下がった上肢 呼吸困難 記憶喪失
補助的心理状態:
無関心 感傷 不安 思慕 興奮 迷妄 卒倒 憂い 落胆 疾病 無為
狂気 てんかん 危惧 惰眠 死 麻痺 身震い 色の変化 嗚咽 失声
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と たのしい演劇の日々
2018年12月25日
演劇が目指すもの17 ナティヤ.サストラ07 第4章「ラサ論」03
演劇が目指すもの17 ナティヤ.サストラ07 第4章「ラサ論」03
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し 至福を堪能する
ラサ/情趣「滑稽/hāsya」
潜在的感情は「噴飯」
特徴:見苦しい服装.装飾品 猪口才 貪欲 悶着 四肢欠陥 無駄口をたたく 粗さがし等
俳優の演技パターン:
唇.鼻.頬を神経質に鳴らす 眼を大きく見開いたり逆に細めたりを繰り返す 発汗 顔色
補完的な心理的状態:無精 不誠実 眠気 睡眠 夢見 不眠 嫉妬など
2つのタイプ:
1.自らが笑う 自己中心
2.他者が彼/女を見て笑う 他者依存
6段階の笑い:
1. 一笑/smita
2. 微笑み/hasita
3. 朗笑/vihasita
4. 冷笑/upahasita
5. 野卑な笑い /apahasita
6. 哄笑/atihasita.
更に 夫々は3つの身分に別けられる
身分の高い:
微笑/smita:わずかに膨らんだ頬 優雅な一瞥 歯は覗かせない
笑顔/hasita:目 顔 頬の表情によって区別される 歯はわずかに覗く
中流の人:
朗笑/vihasita:僅かな笑い声 柔和さ 機宜に適し 目は細め 頬は収縮 うれしそうな顔つき
冷笑/upahasita :.鼻穴を広げ 目を細め 肩と頭を傾ける
下等な人:
野卑な笑い/apahasita: なりふり構わず哄笑 時に涙交り 肩頭を激しく振り 破顔大笑
抱腹絶倒/atihasita:涙目で大きく見開き 大声で 身体を手で覆いながら
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し 至福を堪能する
ラサ/情趣「滑稽/hāsya」
潜在的感情は「噴飯」
特徴:見苦しい服装.装飾品 猪口才 貪欲 悶着 四肢欠陥 無駄口をたたく 粗さがし等
俳優の演技パターン:
唇.鼻.頬を神経質に鳴らす 眼を大きく見開いたり逆に細めたりを繰り返す 発汗 顔色
補完的な心理的状態:無精 不誠実 眠気 睡眠 夢見 不眠 嫉妬など
2つのタイプ:
1.自らが笑う 自己中心
2.他者が彼/女を見て笑う 他者依存
6段階の笑い:
1. 一笑/smita
2. 微笑み/hasita
3. 朗笑/vihasita
4. 冷笑/upahasita
5. 野卑な笑い /apahasita
6. 哄笑/atihasita.
更に 夫々は3つの身分に別けられる
身分の高い:
微笑/smita:わずかに膨らんだ頬 優雅な一瞥 歯は覗かせない
笑顔/hasita:目 顔 頬の表情によって区別される 歯はわずかに覗く
中流の人:
朗笑/vihasita:僅かな笑い声 柔和さ 機宜に適し 目は細め 頬は収縮 うれしそうな顔つき
冷笑/upahasita :.鼻穴を広げ 目を細め 肩と頭を傾ける
下等な人:
野卑な笑い/apahasita: なりふり構わず哄笑 時に涙交り 肩頭を激しく振り 破顔大笑
抱腹絶倒/atihasita:涙目で大きく見開き 大声で 身体を手で覆いながら
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と たのしい演劇の日々
2018年12月24日
演劇が目指すもの16 ナティヤ.サストラ06 第4章「ラサ論」02
演劇が目指すもの16 ナティヤ.サストラ06 第4章「ラサ論」02
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し
えも言われぬ 至福の時を堪能する
ラサ/情趣「恋情」 (śṛṅgāra)
ラサ/情趣「恋情」は潜在的感情の「愛欲」から発展する
その基本となる魂は 輝かしい装い
この世にある 白 純粋 鮮明 美 なるものは「愛欲」を含む
それは 男女 若々しさ を典拠とし また 結束 と 分離 を拠点に持つ
「結束」は
季節の変化を喜び 花々を愛おしみ 詩歌.音楽.装飾を楽しみ 愛する人との迎合
官能への誘因 華やかな邸宅 手入れに行届いた庭園とそこで過ごす時間 愛する人の姿に見惚れ
愛する人から囁かれる言葉に聞入り 戯れ合う 歓喜に満ちている
その為に 視線の描き 巧妙な眼の動き 微妙な眉毛の動き 柔らかく繊細な四肢
甘い言葉などを用い 満足感と喜びが表現されるべきだ
一方 対の概念である「分離」には
無関心 倦怠 恐れ 嫉妬 疲労困憊 思慕 眠気 眠り 夢 覚醒 病気 狂気
てんかん 無活動 失神 死 と云った負の心理要因が 含まれる
ラサ/情趣「恋情」はその起源を「愛欲」とするのに 哀れ が表される訳は
対い概念「分離」による
『Ars amatoria/愛の技法/The Art of Love(2CE ローマ帝政初期の詩人オイディウス作)』では
10種に及ぶ心理状態を解説するが それはラサ/情趣「悲愴」なのである
ラサ/情趣「悲愴」とは
呪いの下での苦悩 愛する者との別れ 富の喪失 死 捕虜による絶望の状態
一方 ラサ/情趣「恋情」 対概念「分離」により表されるのは
思慕と憂慮から生じる 楽観の維持である
なので 「分離」は
ラサ/情趣「恋情」での場合と ラサ/情趣「悲愴」の場合とで区別されるべきだ
更に云えば ラサ/情趣「恋情」には全てのラサ/情趣 を含みえる
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し
えも言われぬ 至福の時を堪能する
ラサ/情趣「恋情」 (śṛṅgāra)
ラサ/情趣「恋情」は潜在的感情の「愛欲」から発展する
その基本となる魂は 輝かしい装い
この世にある 白 純粋 鮮明 美 なるものは「愛欲」を含む
それは 男女 若々しさ を典拠とし また 結束 と 分離 を拠点に持つ
「結束」は
季節の変化を喜び 花々を愛おしみ 詩歌.音楽.装飾を楽しみ 愛する人との迎合
官能への誘因 華やかな邸宅 手入れに行届いた庭園とそこで過ごす時間 愛する人の姿に見惚れ
愛する人から囁かれる言葉に聞入り 戯れ合う 歓喜に満ちている
その為に 視線の描き 巧妙な眼の動き 微妙な眉毛の動き 柔らかく繊細な四肢
甘い言葉などを用い 満足感と喜びが表現されるべきだ
一方 対の概念である「分離」には
無関心 倦怠 恐れ 嫉妬 疲労困憊 思慕 眠気 眠り 夢 覚醒 病気 狂気
てんかん 無活動 失神 死 と云った負の心理要因が 含まれる
ラサ/情趣「恋情」はその起源を「愛欲」とするのに 哀れ が表される訳は
対い概念「分離」による
『Ars amatoria/愛の技法/The Art of Love(2CE ローマ帝政初期の詩人オイディウス作)』では
10種に及ぶ心理状態を解説するが それはラサ/情趣「悲愴」なのである
ラサ/情趣「悲愴」とは
呪いの下での苦悩 愛する者との別れ 富の喪失 死 捕虜による絶望の状態
一方 ラサ/情趣「恋情」 対概念「分離」により表されるのは
思慕と憂慮から生じる 楽観の維持である
なので 「分離」は
ラサ/情趣「恋情」での場合と ラサ/情趣「悲愴」の場合とで区別されるべきだ
更に云えば ラサ/情趣「恋情」には全てのラサ/情趣 を含みえる
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
2018年12月23日
演劇が目指すもの15 ナティヤ.サストラ05 第4章「ラサ論」01
演劇が目指すもの15 ナティヤ.サストラ05 第4章「ラサ論」01
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し えも言われぬ 至福の時を堪能する
4つの基本となるラサ/情趣
恋情 憤慨 勇猛 嫌悪
滑稽は恋情から 悲愴は憤慨から 驚嘆は勇猛から 恐怖は嫌悪から 生じる
恋情の模倣は滑稽となり
憤慨の結果 悲愴感が生じ
勇猛の結果は驚嘆され
嫌悪は恐怖へ転じる
ラサ/情趣の 各色 と その支配神
恋情:薄緑色 ヴィシュヌ(維持の神)
滑稽:白 プラマタ
悲愴:灰色 ヤマ(悪魔)
憤慨:赤 ルドラ(暴風神.アスラ)
勇猛:サフラン黄系 インドラ(帝釈天)
恐怖:黒 カーリー(時間.殺戮の女神)
嫌悪:青 シバ(破壊の神)
驚嘆:黄 ブラフマ(創造の神)
静寂:永遠なる白 ヴィシュヌ
美学論 ラサ/情趣の直接認知 純粋な意識
哲学.神学.美学に於ける真理の探求者や信奉者は
文学.芸術.神的儀式を通し 信心深い体験をする
それは自分自身の本質/アートマン 最高の自己との一体化 崇高な喜び
として理解される
ラサ/情趣は言葉と意味の融合
それは読者の心を浸す 至福の味と共に
それは詩の真実 永遠の炎
それは言葉を超え 魂には鮮明に現る
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し えも言われぬ 至福の時を堪能する
4つの基本となるラサ/情趣
恋情 憤慨 勇猛 嫌悪
滑稽は恋情から 悲愴は憤慨から 驚嘆は勇猛から 恐怖は嫌悪から 生じる
恋情の模倣は滑稽となり
憤慨の結果 悲愴感が生じ
勇猛の結果は驚嘆され
嫌悪は恐怖へ転じる
ラサ/情趣の 各色 と その支配神
恋情:薄緑色 ヴィシュヌ(維持の神)
滑稽:白 プラマタ
悲愴:灰色 ヤマ(悪魔)
憤慨:赤 ルドラ(暴風神.アスラ)
勇猛:サフラン黄系 インドラ(帝釈天)
恐怖:黒 カーリー(時間.殺戮の女神)
嫌悪:青 シバ(破壊の神)
驚嘆:黄 ブラフマ(創造の神)
静寂:永遠なる白 ヴィシュヌ
美学論 ラサ/情趣の直接認知 純粋な意識
哲学.神学.美学に於ける真理の探求者や信奉者は
文学.芸術.神的儀式を通し 信心深い体験をする
それは自分自身の本質/アートマン 最高の自己との一体化 崇高な喜び
として理解される
ラサ/情趣は言葉と意味の融合
それは読者の心を浸す 至福の味と共に
それは詩の真実 永遠の炎
それは言葉を超え 魂には鮮明に現る
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と たのしい演劇の日々
2018年12月22日
演劇が目指すもの14 ナティヤ.サストラ04 第4章「ラサ論」00
演劇が目指すもの14 ナティヤ.サストラ04 第4章「ラサ論」00
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し
えも言われぬ 至福の時を堪能する
9つのラサ
恋情. 滑稽 .悲愴 .憤慨 .勇猛 .恐怖 .嫌悪 .驚嘆 .静寂
恒久的感情
愛欲 .陽気 .悲愴 .憤怒 .勇気 .恐怖. 嫌悪. 驚愕. 静寂
8つの不本意な心身状態
麻痺 発汗 鳥肌が立つ 声音の変化 震え 顔色の変化 泣き 気絶
4種類の俳優表現手段
所作 台詞 衣装と化粧 醸し出される雰囲気
2種類の演技法
リアリスチック ドラマチック
役の4つのタイプ
お喋り 尊大 上品 精力的
ラサ/情趣 と心理状態 との関係
ラサ/情趣は 決定因子 結果 および相補的心理状態の組み合わせだ
恒久的心理状態が様々な他の感情/思い と響き合い
それを言葉 所作 雰囲気で ラサ/情趣は俳優により体現され 観客へ提供される
ドラマの専門家は云う
心理状態が 劇的表現の様々な様相と関連して ラサ/情趣 を醸し出す
心理状態に先立つラサ/情趣は存在せず ラサ/情趣のない心理状態もない
相互作用が俳優を演じさせる
種子から樹木が生え 木から花や果物が育つのと同様に
ラサ/情趣はすべての心理状態の源(根)であり
ラサ/情趣の源として心理状態が存在する
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ラサ/情趣:1流の板前により調理された美食に例える
客は視覚.嗅覚.味覚よりの刺激を通し
えも言われぬ 至福の時を堪能する
9つのラサ
恋情. 滑稽 .悲愴 .憤慨 .勇猛 .恐怖 .嫌悪 .驚嘆 .静寂
恒久的感情
愛欲 .陽気 .悲愴 .憤怒 .勇気 .恐怖. 嫌悪. 驚愕. 静寂
8つの不本意な心身状態
麻痺 発汗 鳥肌が立つ 声音の変化 震え 顔色の変化 泣き 気絶
4種類の俳優表現手段
所作 台詞 衣装と化粧 醸し出される雰囲気
2種類の演技法
リアリスチック ドラマチック
役の4つのタイプ
お喋り 尊大 上品 精力的
ラサ/情趣 と心理状態 との関係
ラサ/情趣は 決定因子 結果 および相補的心理状態の組み合わせだ
恒久的心理状態が様々な他の感情/思い と響き合い
それを言葉 所作 雰囲気で ラサ/情趣は俳優により体現され 観客へ提供される
ドラマの専門家は云う
心理状態が 劇的表現の様々な様相と関連して ラサ/情趣 を醸し出す
心理状態に先立つラサ/情趣は存在せず ラサ/情趣のない心理状態もない
相互作用が俳優を演じさせる
種子から樹木が生え 木から花や果物が育つのと同様に
ラサ/情趣はすべての心理状態の源(根)であり
ラサ/情趣の源として心理状態が存在する
次回へ続く
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と たのしい演劇の日々
2018年12月18日
演劇が目指すもの13 ナティヤ.サストラ03
演劇が目指すもの13 ナティヤ.サストラ03
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
芸術の目的 霊的価値
舞台芸術と音楽は霊的生命活動だ
自己の本質/魂/アートマン 解放のための精神集中を可能にする故に
モクシャ/Moksha/解脱 へと人々を導く可能性を有する
プルシャアルタ/Puruṣārtha:人生における4つの目標
モクシャ/Moksha/解脱 :
離脱.啓発.解放. 放免
輪廻転生よりの解放
無知よりの解放による 自我認識 自我実現
ダーマ: 宇宙の法と秩序
アルタ: 物的生活保障
カーマ: 精神的生理的欲求の満足
芸術を通じて得る モクシャの体験は
シュルティ/天啓聖典/ Srutis存知と同様のパワーで ヨガ によっても提供される
音楽は聖なる調べであり 演劇芸術は神事に供する
観客は 芸術鑑賞により 自我意識を体験として感じ取り それを評価する
彼の精神的価値を 己の内奥より自覚し より高いレベルの自己意識へと上昇させる
劇作家 俳優 演出家/指揮者 は観客を
彼らの内なる永遠の普遍概念である「審美体験」へと導き
平凡なものから 創造的な自由認識へと解放する ことを目指す
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
芸術の目的 霊的価値
舞台芸術と音楽は霊的生命活動だ
自己の本質/魂/アートマン 解放のための精神集中を可能にする故に
モクシャ/Moksha/解脱 へと人々を導く可能性を有する
プルシャアルタ/Puruṣārtha:人生における4つの目標
モクシャ/Moksha/解脱 :
離脱.啓発.解放. 放免
輪廻転生よりの解放
無知よりの解放による 自我認識 自我実現
ダーマ: 宇宙の法と秩序
アルタ: 物的生活保障
カーマ: 精神的生理的欲求の満足
芸術を通じて得る モクシャの体験は
シュルティ/天啓聖典/ Srutis存知と同様のパワーで ヨガ によっても提供される
音楽は聖なる調べであり 演劇芸術は神事に供する
観客は 芸術鑑賞により 自我意識を体験として感じ取り それを評価する
彼の精神的価値を 己の内奥より自覚し より高いレベルの自己意識へと上昇させる
劇作家 俳優 演出家/指揮者 は観客を
彼らの内なる永遠の普遍概念である「審美体験」へと導き
平凡なものから 創造的な自由認識へと解放する ことを目指す
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
2018年12月17日
演劇が目指すもの12 ナティヤ.サストラ02
演劇が目指すもの12 ナティヤ.サストラ02
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ベーダーンガ/vedāṅga ベーダの補助学 四肢/aṅga 祭儀様式解説
6つの学問から構成
シクシャー(śikṣā) - ベーダを正確に唱える 音声学 (西欧音声学へ多大な影響)
カルパ (kalpa) - 祭祀の様式規定
ヴヤーカラナ(vyākaraṇa) - ベーダを正確に理解する 文法学
ニルクタ(nirukta) -ベーダに使用される古語解釈 語源学
チャンダス (chandas) - ベーダ韻律学問
ジヨティシャ (jyotiṣa) - 時節に応じた祭儀の為の 天文学 占星術
神聖な言語と儀式実行の象徴的重要さを説く
的確な発音 歩格 音の高低 それらと調和の取れた所作 により完璧に儀式は行なわれる
言葉の完璧さにより マントラは成就する
たった一つの欠陥もそのパワーを失う
故にそれは 口承により師匠より弟子へと伝承されなければならない
バルトリハリ(CE5ごろ?インド詩人
文法学者パーニニ(BCE4.世界最古の言語体系化)を研究.)は
言語と霊性
単語は文節に含まれ 文節は文に含まれ 文は段落に含まれ そして文章は全て
ブラフマン宇宙の根本原理/アートマン 自己の本質 に含まれる
思索と知恵は「言葉」である 言葉は意味/内 表現/外 の存在である
単語は各々独立して定義はあるが 文章となり意味を表す
文法はヒンズー伝統の基礎科学である
各単語の関連性を説明しつつ 究極は
多様なレベルにある現実とその関係を反映するものとして理解される
「言葉」はエナジーである 潜在する心を変化させ 魂を理解する
「言葉」は先ず この物質界を表現するために進展した そして 感情を 更に
人類は命を霊的内界/形而上学 の意味解明を渇望した と云う
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理 Shastra:纏め.技法.理論
ベーダーンガ/vedāṅga ベーダの補助学 四肢/aṅga 祭儀様式解説
6つの学問から構成
シクシャー(śikṣā) - ベーダを正確に唱える 音声学 (西欧音声学へ多大な影響)
カルパ (kalpa) - 祭祀の様式規定
ヴヤーカラナ(vyākaraṇa) - ベーダを正確に理解する 文法学
ニルクタ(nirukta) -ベーダに使用される古語解釈 語源学
チャンダス (chandas) - ベーダ韻律学問
ジヨティシャ (jyotiṣa) - 時節に応じた祭儀の為の 天文学 占星術
神聖な言語と儀式実行の象徴的重要さを説く
的確な発音 歩格 音の高低 それらと調和の取れた所作 により完璧に儀式は行なわれる
言葉の完璧さにより マントラは成就する
たった一つの欠陥もそのパワーを失う
故にそれは 口承により師匠より弟子へと伝承されなければならない
バルトリハリ(CE5ごろ?インド詩人
文法学者パーニニ(BCE4.世界最古の言語体系化)を研究.)は
言語と霊性
単語は文節に含まれ 文節は文に含まれ 文は段落に含まれ そして文章は全て
ブラフマン宇宙の根本原理/アートマン 自己の本質 に含まれる
思索と知恵は「言葉」である 言葉は意味/内 表現/外 の存在である
単語は各々独立して定義はあるが 文章となり意味を表す
文法はヒンズー伝統の基礎科学である
各単語の関連性を説明しつつ 究極は
多様なレベルにある現実とその関係を反映するものとして理解される
「言葉」はエナジーである 潜在する心を変化させ 魂を理解する
「言葉」は先ず この物質界を表現するために進展した そして 感情を 更に
人類は命を霊的内界/形而上学 の意味解明を渇望した と云う
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と たのしい演劇の日々
2018年12月15日
演劇が目指すもの 11 ナティヤ.サストラ 01
演劇が目指すもの11 ナティヤ.サストラ01
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理
Shastra:纏め.技法.理論
作バラタ.ムニBharata Muni インド音楽.演劇理論家
第1章の最初に宣言する ナティヤ.サストラは4ベーダを基礎とする
その成立後 しかし 人間の間には色情 欲望 怒り 嫉妬があった と
第5番目のベーダと見做し
観衆は歌.舞.演技を通じその「4ベーダ」の哲理と奥義を疑似体験する
4っつのベーダ/Veda BCE1000-500 バラモン.ヒンズー口伝経典
リグ 聖仙による感得.叡智 神々.宇宙創造.神酒賛歌
サーマ 祭式での詠唱.インド古典音楽の源流.声明の起源
ヤジュル 祭式作法.物の献呈方法.祭式の実務を詠唱し祭儀成功祈願
アタルヴァ 呪術(夢占い.相占い.星占い等 )密教源流.医学の起源
最終章には 歌.舞.演技による舞台芸術は ベーダ賛美歌の研鑽と同じくらい重要
演劇芸術に参加することはガンジス川の沐浴にも等しい
ナティヤ.サストラはインド演劇芸術の基礎を築いただけでなく
ヘーダ文学の基礎を ヒンズー教に於ける芸術全般
個々人の内省内観によるヒンズー教徒の生き方にも影響を与える
次回へ続く
と たのしい演劇の日々
ナティヤ.サストラNāṭya Śāstra(サンスクリット演劇書) 500BCE -200CE
36章から成り 6000に及ぶ詩歌は舞台芸術を語る
Natya:演じる.代理
Shastra:纏め.技法.理論
作バラタ.ムニBharata Muni インド音楽.演劇理論家
第1章の最初に宣言する ナティヤ.サストラは4ベーダを基礎とする
その成立後 しかし 人間の間には色情 欲望 怒り 嫉妬があった と
第5番目のベーダと見做し
観衆は歌.舞.演技を通じその「4ベーダ」の哲理と奥義を疑似体験する
4っつのベーダ/Veda BCE1000-500 バラモン.ヒンズー口伝経典
リグ 聖仙による感得.叡智 神々.宇宙創造.神酒賛歌
サーマ 祭式での詠唱.インド古典音楽の源流.声明の起源
ヤジュル 祭式作法.物の献呈方法.祭式の実務を詠唱し祭儀成功祈願
アタルヴァ 呪術(夢占い.相占い.星占い等 )密教源流.医学の起源
最終章には 歌.舞.演技による舞台芸術は ベーダ賛美歌の研鑽と同じくらい重要
演劇芸術に参加することはガンジス川の沐浴にも等しい
ナティヤ.サストラはインド演劇芸術の基礎を築いただけでなく
ヘーダ文学の基礎を ヒンズー教に於ける芸術全般
個々人の内省内観によるヒンズー教徒の生き方にも影響を与える
次回へ続く
と たのしい演劇の日々