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2023年08月17日

Alchemy of Actor Channeling-emotion

Alchemy of Actor Channeling-emotion

エンドカンナビノイドによる逆行性伝達は脳の非常に広い範囲で起こる。
カンナビノイド、CB1受容体は脳に
CB2受容体は主に免疫系の細胞で発現(CB2受容体も一部、脳で発現)。
CB1受容体は興奮性 /抑制性ニューロンの神経終末に発現し、そのパターンは脳部位によって異なる。
exs;海馬では、一部の抑制性ニューロンに強く発現、これに比べ興奮性ニューロンは一様に低い。
海馬の抑制性ニューロンのうちでも、パルブアルブミン陽性バスケット細胞にはCB1受容体存在せず、
コレシストキニン陽性バスケット細胞に強く発現、選択的な発現パターンを示す。
これらの入力を短期/長期に抑制することで
記憶・認知、運動制御、鎮痛、食欲調節、報酬系の制御、神経保護などの様々な脳機能に関与。

エンドカンナビノイドの2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)は
シナプス後部ニューロンの脱分極によるカルシウムイオン流入、あるいは
Gq/11タンパク質共役型受容体の活性化によって作られる。
2-AGは前駆体ジアシルグリセロール(DG)からDGリパーゼ(DGL)によって作られる。
シナプス後ニューロンで強い脱分極が起きると
電位依存性カルシウムチャネルが開いてカルシウムイオンが流入。
細胞内カルシウム濃度がμM以上に達すると、2-AG産生。また、
グループI代謝活性型グルタミン酸受容体や M1/M3ムスカリン受容体といった
Gq/11タンパク質共役型受容体の活性化によってホスホリパーゼCβを介する経路で2-AG産生。この場合、
細胞内カルシウム上昇は必要ない。さらに、
こういった受容体の活性化と脱分極による細胞内へのカルシウムイオン流入が同時に起こると、
2-AG産生が相乗的に促進。これは、
PLCβがカルシウム感受性を持つため、受容体活性化と同時に細胞内カルシウム濃度が高まると、
PLCβ活性が増強。
 

上記のような刺激によって産生された2-AGは
細胞膜を通って逆行性にシナプス前終末に局在するCB1受容体を活性化。
活性化したCB1受容体は
共役するGi/oタンパク質を介して シナプス前終末の電位依存性カルシウムチャネルの開口を抑制し、
神経伝達物質の放出を抑制。

ニューロンの脱分極によって生じる
エンドカンナビノイドによる逆行性シナプス伝達抑圧
depolarization-induced suppression of inhibition/excitation (DSI/DSE)とよぶ。
脱分極したニューロンに入力する抑制性入力が抑えられる場合がDSI、
興奮性入力が抑えられる場合がDSE。

単なる脱分極と違い、
生理的条件に近いシナプス刺激によって
エンドカンナビノイドによる短期の逆行性シナプス伝達抑圧が起こる。この場合、
上述のようなGq/11タンパク質共役型受容体の活性化と
細胞内へのカルシウム流入の相乗効果で2-AGが作られる。

 エンドカンナビノイドは細胞外を限られた範囲でしか拡散できない。
海馬では10~20μm程度。
2-AG分解酵素モノアシルグリセロールリパーゼ(MGL)は
シナプス前終末に局在、逆行性に運ばれて来た2-AGを速やかに分解 。

 エンドカンナビノイド - 2-AG が様々なシナプスにおいて逆行性伝達物質として普遍的に働くのに対し
アナンダミドは限られたシナプスにおいてのみ逆行性伝達物質として働く。



エンドカンナビノイドは長期抑圧現象 (LTD)の誘導にも寄与す。
興奮性シナプスでみられるエンドカンナビノイド依存性のLTDは、
背側線条体、大脳皮質、側坐核、小脳、海馬、背側蝸牛神経核などで。一方、
抑制性シナプスでは、扁桃体、海馬、大脳皮質、腹側被蓋野などで。

 エンドカンナビノイド依存性のLTD(eCB-LTD)誘導には
LTD誘発刺激中にエンドカンナビノイドが産生されて
シナプス前終末のCB1受容体が活性化されることが必須。
海馬ではCB1受容体が5-10分間、活性化されることがLTD誘導に必須、
LTDの維持にCB1受容体活性は不要。
LTD誘発刺激条件は脳部位によって様々だが
 シナプス後部ニューロンへのカルシウムイオン流入 あるいは
グループI代謝活性型グルタミン酸受容体の活性化を介してエンドカンナビノイド産生が引き起こされる。
エンドカンナビノイドは興奮性シナプスで作られるので、
抑制性シナプスで起こるeCB-LTDは異シナプス的に誘導されるLTD。
小脳を除いて、eCB-LTDの発現は、すべてシナプス前性の可塑的変化による。しかし
数分間のCB1受容体の活性化がどのようにして長期の神経伝達物質放出の抑制を誘導するのかは不明。
海馬においてはシナプス前終末におけるRIM1αの作用と、
カルシウムイオン流入によるカルシニューリンの活性化が必須。

 同じシナプス後細胞へのカルシウムイオン流入で
エンドカンナビノイド依存性のLTD以外にもLTPなどのシナプス可塑性が引き起こされ
 どのようにしてこれらのシナプス可塑性が選択的に引き起こされるのかは不明。
大脳皮質のスパイクタイミング依存性LTP/LTDでは選択的に起こる。
プレーポストの順番で刺激されるとNMDA受容体が働きLTPが誘導され、
逆の順番ではグループI代謝活性型グルタミン酸受容体が強く活性化され
上述のPLCβ活性の相乗効果でエンドカンナビノイドが作られLTDが誘導。また
背側蝸牛神経核ではLTPとエンドカンナビノイド依存性LTDが同時に起こる
がLTPがマスクされ結果LTDも起こる。一方、
小脳ではプルキンエ細胞の脱分極でDSEと他の可塑性が時間差をおいて引き起こされる。



と たのしい演劇の日々

2023年08月16日

Alchemy of Actor Channeling-emotion

Alchemy of Actor Channeling-emotion

DSI-Depolarization-induced suppression of inhibition脱分極誘導性脱抑制


ニューロンが脱分極したときに、
そのニューロンに入力している抑制性シナプス応答が一過性(1〜2分間程度)に抑制される現象。
同じ現象が興奮性シナプスで起こる場合、Depolarization-induced suppression of excitation (DSE)と呼ぶ。
エンドカンナビノイドが担う逆行性シナプス伝達の一種。

脱分極により細胞内へのカルシウムイオン流入しエンドカンナビノイドの一種で2-AG産生。
シナプス後部でつくられた2-AGは細胞外へ放出され、
シナプス間隙を逆行しシナプス前終末に局在するカンナビノイド受容体I型(CB1)に結合 活性化。
CB1受容体の活性化は神経伝達物質の放出を一過性に抑制。
DSI/DSEの発生条件として、そのニューロンに2-AGを産生する能力(2-AG合成酵素の有無)があり、
かつ入力するシナプス前終末にCB1受容体が存在することが必要。
脳の広範囲のシナプスにおいてDSI/DSEが引き起こされる。
現在までに、海馬、小脳、線条体、大脳皮質、扁桃体、脳幹など
脳の様々な部位でDSI/DSEが起こることが報告されている。



エンドカンナビノイドはカンナビノイド受容体に対するリガンドの総称、複数存在。
その中でも2-AGがDSI/DSEを仲介する逆行性伝達物質として働く。
2-AGは膜のリン脂質から2つの酵素反応によって生成。
ホスホリパーゼC(PLC)活性の産物であるジアシルグリセロール(DG)が前駆体となり、
ジアシルグリセロールリパーゼ(DGL)による加水分解で2-AGが作られる。
DGLを薬理的に阻害するとDSI/DSEがブロックされる。
ただしDGLの薬理的阻害がDSI/DSEに影響しないという報告もある。しかし、
αとβの2つのサブタイプを有するDGLのうち
DGLαノックアウトマウスで海馬、小脳、線条体、扁桃体、前頭前野皮質という
5つの異なった脳部位でDSI/DSEが消失、DSIに DGLαが必須。さらに
2-AGの分解酵素モノアシルグリセロールリパーゼを薬理的あるいは遺伝子欠損によって阻害すると
DSI/DSEの持続時間が遷延。
2-AGは逆行性伝達物質。



DSIのメカニズム;
脱分極による細胞内へのカルシウムイオン流入が引き金となり細胞膜のリン脂質からDG産生。
DGはDGLにより加水分解され2-AG産生。
2-AGは細胞膜を通って細胞外へ放出され、シナプス前終末に局在するCB1受容体を活性化。
Gi/oタンパク質共役型受容体であるCB1受容体の活性化は
Gi/oタンパク質を介してカルシウムチャネルを抑制。あるいは
カリウムチャネルを活性化。
その結果、神経終末でのカルシウムイオン流入がブロックされ神経伝達物質の放出抑制。
シナプス後細胞での脱分極によるカルシウムイオン流入からどのようにしてDGが作られるのかは未だ不明。
すくなくともDSI/DSEは、PLCβやPLCδを欠損するマウスでも全く影響されないことから 
PLCβ,PLCδ以外のPLCか、または別の分子を介するか?



 グループI代謝活性型グルタミン酸受容体やM1/M3ムスカリン受容体の
アゴニスト存在下でニューロンを脱分極させると、DSI/DSE促進。すなわち
弱い脱分極でも、大きなDSIを引き起こす。
この現象のメカニズムにより  グループI代謝活性型グルタミン酸受容体やM1/M3ムスカリン受容体
といったGq/11タンパク質共役型受容体はPLCβを活性化。
PLCβがカルシウム感受性を持つため、
受容体活性化に加えて脱分極による細胞内カルシウム流入が生じると、
PLCβ活性が増強し2-AGの前駆体であるDG産生が促進される。結果、
2-AGが効率よく作られ、DSIが起きやすくなる。つまり 
「Gq/11共役型受容体活性化により2-AGを介する逆行性シナプス伝達抑圧の、
細胞内カルシウム上昇による促進」

神経細胞の強い脱分極だけで生ずるDSI/DSEは、PLCβ欠損マウスでも全く影響されない、
PLCβ以外のPLCか、または別の分子を介するか?

「DSIの促進」は機能的に重要な役割を担う exa、
線条体でアセチルコリン作動性抑制性ニューロンの発火により恒常的に細胞外にアセチルコリン存在。
そのため中型有棘神経細胞のシナプスでM1ムスカリン受容体が慢性的に活性化 
弱い脱分極でもDSIが引き起こされる。



エンドカンナビノイドの細胞外での拡散範囲は限られている。したがって、
DSIは脱分極した細胞の近傍の細胞にしか及ばない。exa,
海馬CA1錐体細胞のDSIは
脱分極した細胞からの距離が20 μm以内であれば脱分極していない細胞でもDSIが起こる。

 小脳では間接的なメカニズムにより遠くまでDSIの伝播が起こる。
脱分極によってプルキンエ細胞から放出されたエンドカンナビノイドが、
近傍の抑制性ニューロンのCB1受容体を活性化。
内向き整流性カリウムチャネルがCB1受容体の下流にあり、
このカリウムチャネルの活性化は抑制性ニューロンの発火を抑制。その結果、
発火が抑えられた抑制性ニューロンが投射している多くのプルキンエ細胞において入力が抑制される。



DSI/DSEはネガティブフィードバックとして働き局所回路においてシナプス伝達を制御する。
短期のシナプス可塑性DSIは神経回路の計算論的観点からも注目。また
DSIがメタ可塑性に関わる。
海馬CA1において閾値以下のテタヌス刺激では長期増強(LTP)を引き起こさないような場合でも
テタヌス刺激に先行してDSIを誘導させると次に来る閾値以下であった刺激でもLTPが誘導される。
DSIによる脱抑制が原因である。

 DSI/DSEを誘導するには細胞内のカルシウム濃度がμMレベルにまで達しなければならない。
実際に生理的条件下でそのように大きなカルシウム濃度上昇を引き起こすほど
ニューロンが長時間脱分極するかどうかは疑わしい。したがって
DSIが生理的な現象であることを疑問視もある。しかし一方で、
小脳プルキンエ細胞や背側蝸牛神経核にあるCartwheel細胞の
持続的な発火によるμM以下のカルシウム濃度上昇でもDSI/DSEが起こることから
DSI/DSEが生理的現象である可能性も。

 エンドカンナビノイドはDSIのような細胞内カルシウム濃度上昇だけでなく、
グループI代謝活性型グルタミン酸受容体といった
Gq/11タンパク質共役型受容体の活性化によっても産生・放出される。さらに
「DSIの促進効果」により弱い脱分極でもGq/11タンパク質共役型受容体の活性化と組合わさると、
効率よく逆行性シナプス伝達抑制が引き起こされる。したがって
生理的条件下ではDSIが単独で起こるよりも
Gq/11タンパク質共役型受容体の活性化を伴った神経活動によって
エンドカンナビノイドによる逆行性シナプス伝達抑制が引き起こされる。

と たのしい演劇の日々

2023年08月09日

Alchemy of Actor-Channeling-emotion アラキドン酸

Alchemy of Actor Channeling-emotion

arachidonic acidアラキドン酸

Chemical formula; C20H32O2

アラキドン酸は4つのcis二重結合を有する20個の炭素鎖からなる脂肪酸。
メチル末端(ω or n)から数えて最初の二重結合が6番目と7番目の炭素の間に位置するため、
ω-6 (n-6)多価不飽和脂肪酸に含まれ、20:4ω-6と記載 。

 アラキドン酸は、主に細胞膜のリン脂質のsn-2位にエステル化されて存在 。
主にグリセロリン脂質にコリンが結合したホスファチジルコリンに含まれるが、
ホスファチジルイノシトールなど他のグリセロリン脂質にも含まれる 。

 刺激に応じホスホリパーゼA2phospholipase A2; PLA2 の酵素活性により細胞膜から遊離 、
エンドカンナビノイドの2-アラキドノイルグリセロール (2-AG)や
アナンダマイド(anandamide; の構成成分として細胞膜から遊離 。

 エンドカンナビノイドはそれ自体で生理活性を有するが、代謝されて遊離アラキドン酸を産生 。

 遊離アラキドン酸の大半は細胞膜のリン脂質に再度取り込まれるため、その濃度は低く維持されている 。
遊離アラキドン酸はプロスタノイドやロイコトリエンなど多様な生理活性脂質に変換され、
摂食、睡眠・覚醒、脳血流など生理的な脳機能の他、
疾病時の発熱や内分泌応答、疼痛、てんかん、脳虚血、ストレス、神経・精神疾患など様々な病態にも関与.



アラキドン酸は、肉、卵、魚介類などの食品から得られ
、細胞内のリン脂質に取り込まれ、様々な生体膜の合成に使用 。
実験(ラット使用)では、離乳後3〜4カ月の間ω-6 多価不飽和脂肪酸を欠乏させると、
脳内のアラキドン酸含有量が約30%減少 。
成人では、脳で代謝されるアラキドン酸は血漿から補われ、
脳内のアラキドン酸の含有量は一定に保たれている。
ヒトのPETイメージングにより、脳内へ取り込まれる血漿中のアラキドン酸は約18mg/日、
脳内におけるアラキドン酸の半減期は約147日 。

 アラキドン酸は、18個の炭素鎖からなり2つのcis二重結合を含む
ω-6多価不飽和脂肪酸の1種であるリノール酸(18:2ω-6)からも産生。
リノール酸は必須脂肪酸、ナッツなどの種実類や植物油は豊富に含む 。
体内に取り込まれたリノール酸は、段階的な不飽和化 脂肪鎖伸長により
アラキドン酸やドコサテトラエン酸(22:4ω-6)などの脂肪酸に変換される。

 リノール酸はΔ6不飽和化酵素fatty acid desaturase 2; FADS2)による脱水素化を介して
二重結合が付与されγ-リノレン酸(18:3ω-6)になる。
その後、γ-リノレン酸からΔ6脂肪酸伸長酵素(Δ6 elongase)により
脂肪酸が伸長されジホモ-γ-リノレン酸(20:3ω-6)になる。
Δ5不飽和化酵素(fatty acid desaturase 1; FADS1)によりジホモ-γ-リノレン酸からアラキドン酸産生 。
Δ5不飽和化酵素やΔ6不飽和化酵素の活性は、栄養、喫煙、老化などの要因により変動、肥満に関与。

 脳内ではアラキドン酸を含むほとんどの多価不飽和脂肪酸は
長鎖脂肪酸CoAリガーゼ(long-chain-fatty-acid-CoA synthase; ACSL)により活性化、
細胞膜のリン脂質にエステル化される他、
エネルギー源としてβ酸化により代謝されアセチルCoAの産生を促す。
アラキドン酸の代謝効率は、
細胞膜にある脂肪酸トランスポーターや
脂肪酸結合タンパク質fatty acid-binding protein; FABP)により影響を受ける。



遊離アラキドン酸はACSLによりアラキドノイルCoAarachidonoyl-CoA)となって活性化され、
アシルトランスフェラーゼacyltransferase)により細胞膜のリン脂質のsn-2位に取り込まれる 。


 リン脂質産生2つの生化学的経路

ケネディー経路(Kennedy Pathway):
リン脂質はグリセロール-3-リン酸から脂肪酸の付加により新たに合成される

 この経路では、
グリセロール-3-リン酸アシルトランスフェラーゼglycerol-3-phosphate acyltransferase; GPAT)が
グリセロール-3-リン酸GP)のsn-1位に脂肪酸をエステル化により付加、
リゾリン脂質の一種であるリゾホスファチジン酸lysophosphatidic acid)生成。続いて、
リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼlysophosphatidic acid acyltransferase; LPAAT)が
リゾホスファチジン酸のsn-2位に脂肪酸をエステル化により付加し、
ホスファチジン酸phosphatidic acid)を生成。
ホスファチジン酸はジアシルグリセロールdiacylglycerol; DAG)に変換され、
トリアシルグリセロールtriglyceride)、ホスファチジルコリンphosphatidylcholine; PC)、
ホスファチジルエタノラミンphosphatidylethanolamine; PE)、
ホスファチジルセリン(phosphatidylserine; PS)が産生。また、
ホスファチジン酸は
シチジン二リン酸ジアシルグリセロールcytidine diphosphate-DAG; CDP-DAG)にも変換され、
ホスファチジルイノシトールphosphatidylinositol; PI)、ホスファチジルセリン、
ホスファチジルグリセロールphosphatidylglycerol; PG)、カルジオリピンcardiolipin; CL)産生。



ランズ回路Lands Cycle:
一度生成されたリン脂質では、sn-2位に含まれる脂肪酸が代謝回転。
PLA2 によりsn-2位の脂肪酸が遊離、リゾリン脂質生成。
リゾリン脂質アシルトランスフェラーゼは、
生成されたリゾリン脂質のsn-2位に脂肪酸をエステル化により付加、その結果、
リゾリン脂質はリン脂質に戻る。
ランズ回路を担うリゾリン脂質アシルトランスフェラーゼlysophospholipid acyltransferase; LPLAT)には
数多くのアイソフォームが存在、それぞれ基質とするリゾリン脂質や脂肪酸の種類に特異性あり 。
遺伝子欠損マウスを用いた解析が精力的に進められている。
exa, LPCAT3 lysophosphatidylcholine acyltransferase 3)の欠損で、
ランズ回路によるホスファチジルコリンへのアラキドン酸の再取り込み障害、
細胞膜中のアラキドン酸の含有量が大きく減少 。
リゾリン脂質アシルトランスフェラーゼの各アイソフォームは、基質特異性に加え、
特異的細胞内局在や発現分布を取り、その結果、細胞膜のリン脂質の非対称性 多様性が生まれる 。



 細胞膜からの放出 2種類のメカニズム:
細胞が成長因子、ホルモン、サイトカインなど様々な細胞外刺激に曝されると
遊離アラキドン酸が産生される 。
PLA2による細胞膜からのアラキドン酸の遊離と、
アラキドン酸を構造に含むエンドカンナビノイドの代謝による遊離アラキドン酸の産生。しかし、
いずれの経路が働くかは脳領域や細胞種、刺激によって異なる、実態不明。
各経路の機能的意義に関わり、今後精査が必要。 
細胞膜からの放出後は、遊離アラキドン酸の90%以上は
直ちにACSLを介してアラキドノイルCoA/arachidonoyl-CoA)となり活性化、
リゾリン脂質アシルトランスフェラーゼにより細胞膜のリン脂質のsn-2位に再エステル化されて再利用 。

1,細胞膜のリン脂質のsn-2位に含まれるアラキドン酸がPLA2によって遊離 。
PLA2は分泌型PLA2secretory PLA2; sPLA2)、細胞質型PLA2cytosolic PLA2; cPLA2)、
Ca2+非依存型PLA2Ca2+-independent PLA2; iPLA2)に大別。
各グループは異なる遺伝子がコードする複数のアイソフォーム存在、制御機構や脂質選択性が異なる 。

 cPLA2αを含むcPLA2の多くはその活性化に細胞内Ca2+濃度の上昇を必要。
アラキドン酸の細胞膜からの遊離にはcPLA2とsPLA2が関与、
iPLA2は脂質リモデリングを司るランズ回路に関与 。
cPLA2α欠損マウスのマクロファージや消化管で、
細菌内毒素リポポリサッカライドによるアラキドン酸の遊離消失 。また、
マクロファージ細胞株で、
脂質メディエイター血小板活性化因子platelet activating factor; PAF)による
アラキドン酸遊離はcPLA2阻害薬MAFPとsPLA2阻害薬diC6SNPEにより抑制 。

 神経活動依存的にPLA2を介するアラキドン酸遊離が誘導される。
[14C]標識アラキドン酸を用いた実験で
ラットの大脳皮質や線条体でのアラキドン酸の取り込みがドパミンD2受容体のアゴニスト投与により亢進 。
また、[3H]標識アラキドン酸を用いた実験で、
線条体の初代培養神経細胞におけるアラキドン酸の遊離がNMDA型グルタミン酸受容体の活性化により促進 、その促進がPLA2を阻害するmepacrine(quinacrine)により阻害される 。
さらに、小脳プルキンエ細胞のシナプス長期抑制(long-term depression; LTD)は
cPLA2α欠損マウスで消失、
この異常がアラキドン酸やその生理活性代謝物であるプロスタグランジンD2、E2の補充により回復 。



エンドカナビノイドの代謝による遊離アラキドン酸の産生

 脳、肝臓、肺で、LPSの全身性投与による遊離アラキドン酸の上昇は
cPLA2α欠損マウスでも影響を受けず、
モノアシルグリセロールリパーゼmonoacylglycerol lipase; MGL)遺伝子欠損マウスや
阻害薬投与により消失 。この結果は、
これら臓器では主にエンドカナビノイドの2-AGがMGLにより代謝され遊離アラキドン酸を生ず。

 2-AGはシナプス活動に伴う細胞内のCa2+濃度上昇によりシナプス後部で産生、
シナプス前部のカンナビノイド受容体CB1に作用、逆行性にシナプス伝達を抑制。
2-AGは、主にsn-2位にアラキドン酸を含むホスファチジルイノシトールphosphatidylinositol)が
ホスホリパーゼCphospholipase C; PLC)によりジアシルグリセロールに代謝され、
さらにDAGがジアシルグリセロールリパーゼdiacylglycerol lipase; DGL)により代謝されて生ずる 。

 遊離アラキドン酸はアナンダマイドanandamide; )からも産生。
アナンダマイドは、主にsn-2位にアラキドン酸を含むホスファチジルエタノラミンが
N-アシルトランスフェラーゼによりN-アラキドノイルホスファチジルエタノラミンN-arachidonoyl phosphatidylethanolamine)に代謝され、
さらにホスホリパーゼDphospholipase D)により代謝されて生ずる。
アナンダマイドは脂肪酸アミド加水分解酵素fatty acid amide hydrolase; FAAH)によっ
て代謝され遊離アラキドン酸を生ず 。

 

アラキドン酸カスケード

細胞膜から遊離したアラキドン酸は、シクロオキシゲナーゼcyclooxygenase; COX)、
リポキシゲナーゼlipoxygenase; LOX)、シトクロムcytochrome)
P-450ファミリーに属するエポキシゲナーゼepoxygenase; EOX)の
いずれかを律速酵素とする三つの経路により代謝され、特異的作用を持った生理活性脂質を生ず 。
これら生理活性脂質はアラキドン酸由来の20個の炭素鎖を持つことから、
エイコサノイド(eicosanoid ギリシャ語の20を意味すeicosa )と呼ぶ 。

1,シクロオキシゲナーゼ(COX)経路;
遊離アラキドン酸はCOXによりプロスタグランジンprostaglandin; PG)G2、さらにPGH2に変換。
PGH2はPGD合成酵素、PGE合成酵素、PGF合成酵素、PGI合成酵素、トロンボキサンA合成酵素を介しPGD2、PGE2、PGF2α、PGI2、トロンボキサンA2といったプロスタノイドに変換、
それぞれDP、EP、FP、IP、TPと呼ばれる選択的なGタンパク質共役型受容体に結合し作用発揮。

 プロスタノイドは、
循環器・消化器・骨の恒常性維持、生殖器の機能、局所炎症に伴う血管透過性亢進、細胞性免疫応答など
全身の様々な機能を担う。
特に脳では、摂食、睡眠・覚醒、脳血流など生理的な脳機能の他、
疾病時の発熱 内分泌応答、疼痛、てんかん、脳虚血、ストレス、神経・精神疾患など様々な病態に関与。

2, リポキシゲナーゼ (LOX)経路;
遊離アラキドン酸は基質特異性の異なるLOXにより複数のヒドロペルオキシエイコサテトラエン酸Hydroperoxyeicosatetraenoic acid; HpETE)に変換、
さらに酵素的・非酵素的反応を介しロイコトリエンleukotriene)ヒドロキシエイコサテトラエン酸Hydroxyeicosatetraenoic acid; HETE)など多様な生理活性脂質に変換 。

 主には12-LOXや15-LOXを介し8-HpETE、12-HpETE、15-HpETE産生、5-LOXと
5-lipoxygenase-activating protein (FLAP)を介し5-HpETE産生。
5-HpETEは速やかな脱水反応によりLTA4となり、LTA4はLTA4加水分解酵素LTA4 hydrolase)により
速やかにLTB4を生ずるか、LTC4合成酵素LTC4 synthase)によりLTC4を生ず。
LTC4はさらにLTD4、LTE4になる。
LTA4産生酵素を持たない細胞でも、近傍の細胞からLTA4の供給を受け、LTC4産生。
この現象を細胞間生合成経路transcellular biosynthesis)と呼ぶ。

 LTA4・LTB4とLTC4・LTD4・LTE4は、システイン残基の有無により構造が大きく異り、
作用する受容体も異なる。
BLT1とBLT2はLTA4・LTB4をリガンドとするGタンパク質共役型受容体として同定された。しかし、
BLT1の親和性がBLT2に比し高く、
BLT2には親和性の高い12-ヒドロキシヘプタデカトリエン酸 12-hydroxyheptadecatrienoic acid; 12-HHT)
というリガンドが存在 。

 LTC4・LTD4・LTE4からなるシスティニルロイコトリエンcysteinyl leukotrienes; Cys-LT)は
主にCysLT受容体のI型CysLT1R)とII型CysLT2R)に結合し作用発揮。

 ロイコトリエンは、
好中球の走化性・凝集・細胞接着・脱顆粒化、平滑筋収縮、血管の透過性や収縮の調節、粘液分泌の増強、
免疫制御、炎症性疼痛、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患、糸球体腎炎、麻痺性関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、間質性肺疾患など
様々な生理的機能や疾患に関与。また、
ロイコトリエンは、脳損傷、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、
てんかん、うつ、加齢など多様な脳疾患と関連 。

3,エポキシゲナーゼ(EOX)経路;
遊離アラキドン酸は基質特異性の異なるEOXにより
複数のHETEやエポキシエイコサトリエン酸Epoxyeicosatrienoic acid; EET)に変換、
さらにEETはエポキシド加水分解酵素epoxide hydrolase; EH)により
多様なジヒドロキシエイコサトリエン酸dihydroxyeicosatrienoic acid; DHET)に変換 。

 EETは、血管拡張、血管新生制御、抗炎症作用、さらに虚血再灌流への保護作用を有する。
しかしこれら脂質の受容体は確定しておらず、その作用機序には不明。

 脳機能関連は、
ラットのひげ刺激に伴う感覚野での機能性充血は
EOXの二つの異なる阻害薬MS-PPOHとミコナゾールにより阻害 。一方、
神経細胞の過興奮に続く抑制が次第に広がるcortical spreading depression病態モデルとして、
アストロサイトでのCa2+上昇による大脳皮質の脳血管収縮の研究では、
この脳血管収縮がPLA2を阻害するMAFPや、
血管収縮活性を持つ20-HETEの生合成酵素であるEOXの一種CYP4Aを阻害するHET0016の処置により消失 。

 これらの研究は、受容体同定を含めた作用機序の解明が必要。



遊離アラキドン酸のカリウムチャネルへの作用

 アフリカツメガエル卵母細胞での強制発現系で、
遊離アラキドン酸やその非代謝型類似体である
5,8,11,14-eicosatetraynoic acid (ETYA)が
電位依存性K+チャネルのKv4ファミリーに属するKv4.1、Kv4.2を選択的に抑制。

 ラット肺動脈筋細胞では、遊離アラキドン酸が遅延性整流性K+電流の減衰を促進 。

 ラット心房細胞では、
遊離アラキドン酸を含むいくつかの不飽和脂肪酸が
Gタンパク質活性化K+チャネルのATPによる増強作用を抑制。

 遊離アラキドン酸によるK+チャネルの抑制作用は
COX・LOX等の阻害薬により阻害されない故に、遊離アラキドン酸の直接作用である。

 COS細胞に強制発現したtwo-pore domain K+チャネルである
TWIK-related arachidonic acid-stimulated K+ channel (TRAAK)は
遊離アラキドン酸を含むいくつかの不飽和脂肪酸により活性化か?

 HEK-293細胞に過剰発現した骨格筋由来の電位依存性Na+チャネルを遊離アラキドン酸は抑制。

 HEK-293細胞に過剰発現したT型Ca2+チャネルの電位依存性を遊離アラキドン酸修飾 。
この作用の一部はEOXの生理活性代謝物である8,9-epoxyeicosatrienoic acid (8,9-EET)を介するが、
COX・LOX・EOXの阻害薬で阻害されない作用もり、遊離アラキドン酸の直接作用。

 また、HEK-293などの培養細胞では、遊離アラキドン酸が細胞外からのCa2+流入を誘導。
この作用にはストア作動性Ca2+流入に関わるSTIMやOrai1/3が関与するが、
ストア作動性Ca2+流入とはメカニズムが異なり 遊離アラキドン酸の直接作用によるものかは不明。



 遊離アラキドン酸は神経(様)細胞における突起伸展、イオンチャネル制御、シナプス可塑性に関与。

 exa,遊離アラキドン酸はsyntaxin 3を介したSNARE複合体の形成、
さらにsyntaxin 3依存的なPC12細胞の突起伸展を促進 。
ラットの交感神経節後神経細胞ではムスカリン受容体作動薬Oxo-MがN型Ca2+チャネルの電位依存性を変化。この作用はPLA2阻害薬により阻害され、遊離アラキドン酸により模倣される 。

 海馬の神経細胞では
遊離アラキドン酸やその非代謝型類似体ETYAが電位依存性K+チャネルを抑制し、
興奮性シナプス入力を増強する] 。

 海馬のシナプス長期増強 やシナプス長期抑圧 を遊離アラキドン酸促進、
特にシナプス長期抑圧はPLA2阻害薬である4-bromophenacyl bromideにより抑制。

 しかし神経(様)細胞での遊離アラキドン酸の作用の
アラキドン酸カスケード未解明、遊離アラキドン酸の直接作用であるかは不明。
海馬の初代培養神経細胞ではシナプス後部で産生されるPGE2がEP2を介してシナプス伝達を促進 
またEP2欠損マウスでは海馬のSchaffer側枝-CA1シナプスにおけるシナプス長期抑圧が減弱 。

 従って、遊離アラキドン酸はPGE2の産生を介して海馬のシナプス機能調節する。

 また脳病態関連では、
統合失調症など精神疾患患者の血液における遊離アラキドン酸の濃度の異常も報告されているが、
病態との因果関係は不明。

と たのしい演劇の日々

2023年08月06日

Alchemy of Actor Channeling - emotion

Alchemy of Actor Channeling - emotion

2-アラキドノイルグリセロール2-Arachidonoylglycerol (2-AG)

内因性カンナビノイドのひとつ。グリセロールの2位にアラキドン酸がエステル結合した構造。
アラキドン酸を側鎖に含むトリグリセリドやホスファチジルイノシトール、
一部のリン脂質から誘導・生合成

化学式: C₂₃H₃₈O₄

モル質量: 378.55 g mol−1


マリファナの多彩な生物活性の多くは,受容体を介したものである.
カンナビノイド受容体には,神経系を中心に発現している CB1受 容体と
炎症・免疫系を中心に発現している CB2受容体の2種類がある.

カンナビノ イド受容体の内在性リガンドとしては,これまでに
アナンダミドと2-アラキドノイルグ リセロールの二つが同定されているが,
,真の 内在性リガンドは2-アラキドノイルグリセロール

マリファナを吸引すると,時間感覚・空間感覚の混乱, 視覚・聴覚の鋭敏化,陶酔感,幻覚,離人感,
こみあげて くる笑い,空腹感,口渇,眠気,結膜の充血,眼圧低下な ど様々な反応が引き起こされる.
マリファナが持っている これらの作用は,Δ9 -テトラヒドロカンナビノール
(Δ9 - tetrahydrocannabinol,Δ9 -THC)を中心とする一連 の化合物(カンナビノイド)によるもの .
その活性発揮,モルヒネな どの場合と同様,特異的な受容体(カンナビノイド受容体)を介して作用.
カンナビノイド受容体の2種類の受容 体(CB1受容体, CB2受容体)遺伝子はクローニン グされている.
これら受容体は,生理的に重要 な役割を担う.一方,内在性リガンドとしては,
アナンダミド,2-アラキドノ イルグリセロールが同定されており 
いずれもアラキドン酸 を含有する一種の中性脂質である.
最近の研究によ り,アナンダミドではなく
2-アラキドノイルグリセロー ルが真の内在性リガンドであると考えられる.

【 神経系におけるカンナビノイド受容体と 2-AG の生理的意義】

2-AG は CB1受容体を発現させた細胞のアデニル酸シク ラーゼを阻害し,
細胞内サイクリック AMP レベルを低下 させる 
2-AG は分化した NG108-15細胞の脱分極 に伴う細胞内 Ca2+イオン濃度の上昇を抑制する 
ラット海馬スライスの長期増強(long-term potentiation, LTP)を抑制し,神経伝達を低下させる .
2-AG は,電位依存性 Ca2+チャネルを抑制, K+チャネルの開口,神経伝達物質の放出抑制,
電気刺激 したマウス精管の収縮の抑制,体温低下,自発運動量の低 下など .ただ,
これらの2-AG の 作用の中には,2-AG が代謝されたあとの代謝産物が効い ているかもしれない.

2-AG が神経の興奮に伴って起こるイノシトールリン脂質などの リン脂質代謝亢進
,神経伝達を抑制的に制御しているカ ンナビノイド受容体の機能をリンクさせる .
神経が興奮して脱 分極・グルタミン酸の放出などが起きると,G タンパク質 が活性化されることにより,
あるいは電位依存性 Ca2+ チャネル等を介して細胞内 Ca2+イオン濃度が局所的に上 昇することにより,ホスホリパーゼ C が活性化され,イ ノシトールリン脂質などから,2-AG が速やかに生成
2-AG は膜透過性の物質で,シナプス間隙に 速やかに放出され,
主として前シ ナプスに存在する CB1受容体に作用し,
電位依存性 Ca2+チャネルを阻害することにより,神経伝達物質の放出 を抑制し,
神経の興奮にブレーキをかける.
2-AG は神経の興奮に伴って生成する 物質で, フィードバックして神経の興奮を抑制する.
ピクロトキシニンをラットに投与し脳を過剰興奮それに伴って2-AG のレベルが速やかに数倍に上昇す ,
シナプトソームを脱分極させると,2-AG が選 択的に速やかに生成し,外に放出される .
神経伝達に伴ってイノシトールリン脂質などから生 成する2-AG と,
その受容体である CB1受容体は,
オー トレセプターなどと共同して,神経伝達のネガティブ フィードバック制御.
,CB1受容体の内在性リガンドは, 神経伝達の抑制的制御において重要,
海馬や小脳等のニューロンでは,後 シナプスを脱分極させると,
後シナプスから逆行性のメ ディエーターが放出され,前シナプスからの神経伝達物質 の放出が抑制される .こ の現象を,抑制性シナプスの場合 depolarization-induced suppression of inhibition(DSI)と
興奮性シナプス の場合 depolarization-induced suppression of excitation (DSE)と呼ぶ.
DSI や DSE が CB1受容体のアンタゴニストによって阻害される,
外から加えた WIN55212-2などの CB1受容体のアゴニス トが,
DSI や DSE における逆行性メディエーターの働き を代行しうる,
DSI や DSE のメディエーターは,内在性カン ナビノイド受容体リガンドである.
DSE を起こす条件下で2- AG が産生されている,アナンダミドは生成し ていない,
ホスホリパーゼ Cβ4を欠損したマウスでは2-AG の生成能が大幅に低下し,
このマウスの 小脳では DSE も著しく抑制されている .
これらの結果は,DSE のメディエーターが,アナン ダミドなどでなく,
2-AG であるということを示唆 ,
シナプス伝達の 調節における2-AG の重要性は,実験的にも裏付けられ ている.
DSI や DSE は,持続時間が短いシナプス伝達の抑制機 構であるが,
LTD のように持続時間の長い現象において も,CB1受容体とその内在性リガンドが重要な役割をす.,
内在性 カンナビノイド受容体リガンドが,マウスの側座核におい て LTD を引き起こす.
同様の結果は,マ ウスの扁桃体 や線条体などでも観察されている.,
ホスホリパーゼ C や DG リパーゼの阻害剤で処理することにより,
ラット海馬やマ ウス小脳の LTD が抑制される,
エフェクター として働いている分子が2-AG である.
Δ9 -THC は傷害や虚血によって引き起こされる脳のダ メージを軽減する作用あり .
同様の活性は WIN55212-2などの合成カンナビノイ ドについても認められている.
CB1受 容体とその内在性リガンドが,脳において保護的な役割を 演じている.
CB1受容体はグ ルタミン酸などの神経伝達物質の前シナプスからの放出を 抑制的に制御,
CB1受容体アゴニストが神 経の過剰な興奮を抑制し,脳が受けるダメージを軽減.
CB1受容体をノックアウトし たマウスは痙攣を起こしやすく,寿命もやや短 い .
,脳虚血に対する抵抗性が低下.一方,
2-AG は,前シナプ スに発現している CB1受容体に作用して神経伝達物質の 放出を抑制し,
脳が過剰に興奮してダメージを受けるのを 防ぐ.
2-AG を脳内 に投与すると,傷害を与えた後の脳の浮腫や梗塞 が小さく抑えられる,
海馬ニューロンの細胞死が減少 する,障害からの回復が早まる.
CB1受容体は鎮痛にも関与.
Δ9 -THC やアナンダミドは,鎮痛効果を発揮 .ただ,アナンダミドは,
カンナビノイド受容体だ けでなくバニロイド受容体(唐辛子の成分カプサイ シンの受容体)にも結合
その鎮痛効果が,カンナビノイド受容体を介した ものかどうかは不明
一方,リパーゼの阻害剤 URB602をラットの中脳 中心灰白質に投与すると鎮痛効果が表れる,
2- AG が実際に痛みの調節に関与している.
神経系と CB1受容体は,視床下部 にて食欲調節に内在性カンナビノイド 受容体リガンドが関与,
CB1受容体の ノックアウトマウスは,野生型マウスに比べて餌の摂取量 が減る,
CB1受容体は, 脳における食欲の調節だけでなく,末梢におけるエネル ギーバランスにも関与,
SR141716A が,CB1受容体を介して脂肪細胞の縮小 化と脂肪分解の亢進を起こす 
内在性カンナビノイド受容体リガンドが,脂肪細胞の代謝 に深く関与
.CB1受 容体のアンタゴニストSR141716A には,体重を減 少させる効果のあるが,
当初予想された 食欲抑制によるものではなく,脂肪細胞の代謝を 変化させたことによる.
マリファナの活性成分Δ9 -THC であるが,
この物質は CB1受容体の部分アゴニスト.
受容体に結合しても G タンパク質を十分に活性化す ることができない.
また,2-AG とは異なり,速やかには 分解されない.そのため,一旦,受容体に結合 すると,
受容体を占拠し,生理的リガンド 2-AG が,そのあと作用しにくくなる.
Δ9 -THC には幻覚 等を引き起こす作用があるが,CB1受容体を活性化したための結果では なく,
本来のリガンド2-AG の CB1受容体アゴニ ストとしての働きを撹乱することにより引き起こされたも の.2-AG は,脳内で恒常的に生成・分解を繰り 返している物質で.
2-AG や CB1受容体の本来の役割 は,生理的な現象である神経伝達の抑制的制御であって,
幻覚や異常感覚等を起こすために存在しているので はない.



と たのしい演劇の日々

2023年08月03日

Alchemy of Actor channeling – emotion

Alchemy of Actor channeling – emotion

アナンダミド /アナンダマイド anandamide) は、
神経伝達物質あるいは脂質メディエーターの一種で、
内因性のカンナビノイド Cannabinoid 受容体リガンド(内因性カンナビノイド)。
動物体内にあり、特に脳に多い。
快感などに関係する脳内麻薬物質の一つ、中枢神経系および末梢で多様な機能を持っ。



内因性カンナビノイド endocannabinoid

 エンドカンナビノイドは生体内で作られるカンナビノイド受容体のリガンドの総称。
大麻草(学名:Cannabis sativa)に含まれる生理活性成分の総称名カンナビノイドに対して
内因性のカンナビノイドであることから名付けられた。脳内マリファナ類似物質。
主要なものとして アナンダミドと 2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)あり、
どちらもアラキドン酸を含む脂質性の物質。



アナンダミド(anandamide)という名はサンスクリット語で「至福」を意味するanandaから取られた。
この他にも、ノラジンエーテル、N-アラキドノイルドーパミンなど
数種類がエンドカンナビノイドとして報告されているが生理的に機能しているかどうか明らかでない。
現在のところアナンダミドと2-AGが生理的に主要なエンドカンナビノイドと考えられている。
脳内の含有量は2-AGがアナンダミドに対しておよそ数十から数百倍多い。
アナンダミドはカンナビノイド受容体以外にもバニロイド受容体のアゴニストとしても働くため、
エンドバニロイドとしても知られる。



アナンダミドと2-AGの生合成には複数の経路が知られている。
どちらも膜のリン脂質から2つの酵素反応によって生成される。
アナンダミドはN-アシル転移酵素とホスホリパーゼD、
2-AGはホスホリパーゼC(PLC)とジアシルグリセロールリパーゼ(DGL)によって生成される。
中枢神経系においてエンドカンナビノイドはもっぱらニューロンで作られる。
しかしグリア細胞も作ることができるとの報告あり。
どちらのエンドカンナビノイドも加水分解によって代謝される。
アナンダミドは脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)、
2-AGはモノアシルグリセロールリパーゼ(MGL)によって分解される。
これら主要経路以外にシクロオキシゲナーゼー2(COX-2)による酸化により代謝される。
また最近2-AGを選択的に分解する新たな酵素 ABHD6とABHD12が同定された。



カンナビノイド受容体は7回膜貫通型のGi/oタンパク質共役型受容体でCB1とCB2の2種類があり。
CB1は中枢神経系に、CB2は免疫系に多く発現。
CB1受容体は脳内に広く分布し、特に大脳皮質、海馬、扁桃体、大脳基底核、視床、小脳などに多い。
興奮性、抑制性のどちらのニューロンにもCB1受容体は発現するが、
その発現パターンは脳部位によって異なる。
例えば海馬では、一部の抑制性ニューロンに強く発現、これに比べて興奮性ニューロンには一様に低く発現。海馬の抑制性ニューロンのうちでも、パルブアルブミン陽性バスケット細胞にはCB1受容体が存在せず、
コレシストキニン陽性バスケット細胞に強く発現し、選択的な発現パターンを示す。
ニューロン内では、神経終末及び軸索に豊富に局在し、細胞体や樹状突起の発現は極めて低い。



エンドカンナビノイドは脂質メディエーターとして中枢神経系においてさまざまな神経伝達調節を行う。
主にCB1受容体の活性化を介してその効果を発揮。
CB1受容体は中枢神経系において
Gタンパク質共役型受容体の中でも最も発現量の多い受容体として知られており、
その発現領域も脳全体にわたる。
そのためエンドカンナビノイドの生理的作用は、
記憶・認知、運動制御、鎮痛、食欲調節、報酬系の制御など多岐にわたる。
エンドカンナビノイドは病理的な条件下でも重要な役割を担っており、
海馬でてんかん発作時に神経保護的役割を果たす。



 エンドカンナビノイドの脂質メディエーターとしての働きで最も詳しく調べられているのは
逆行性伝達物質としての役割。

 2-AGはシナプス後部から産生・放出されて逆行性にシナプス前終末に局在するCB1受容体を活性化す。
活性化したCB1受容体は共役するGi/oタンパク質を介して
シナプス前終末の電位依存性カルシウムチャネルの開口を抑制し、神経伝達物質の放出を抑制す。
2-AGはシナプス後部のニューロンの脱分極によるカルシウムイオン流入、
あるいはGq/11タンパク質共役型受容体の活性化によって産生される。
シナプス後ニューロンで強い脱分極が起きると電位依存性カルシウムチャネルが開いてカルシウムが流入。
細胞内カルシウム濃度がマイクロモーラー以上に達すると、2-AGが産生される。また、
グループI代謝型グルタミン酸受容体やM1/M3ムスカリン受容体といった
Gq/11タンパク質共役型受容体の活性化によってPLCβを介する経路で2-AG産生が引き起こされる。
この場合、細胞内カルシウム上昇は必要ない。
上記受容体以外にも
オレキシン受容体、セロトニン受容体、オキシトシン受容体、プロテアーゼ活性化受容体1型、
エンドセリン受容体などによってもエンドカンナビノイド産生が引き起こされる。

 さらに、こういった受容体の活性化と脱分極による細胞内へのカルシウム流入が同時におこると、
2-AG産生が相乗的に促進。これは、
PLCβがカルシウム感受性を持つため、受容体活性化と同時に細胞内カルシウム濃度が高まると、
PLCβ活性が増強するため。

エンドカンナビノイドは脂質であるため細胞外へ放出される際、受動的に細胞膜を通り抜けると考えられる。しかしトランスポーターを介する可能性も否定できない。
最近アナンダミドのトランスポーターの候補と考えられるFLATという分子が同定された。
2-AGに関してはトランスポーターの存在は現在報告されていない。

 2-AGによる逆行性シナプス伝達抑制はこれまでに
海馬、小脳、大脳基底核、大脳皮質、扁桃体、視床下部、脳幹などの
様々な脳部位で報告されており普遍的な現象である。一方、
アナンダミドはごく一部のシナプスでのみ逆行性伝達物質として働く。  
 2-AGによる逆行性シナプス伝達抑制は短期あるいは長期にシナプス伝達を抑制す。
短期のシナプス伝達抑制としてdepolarization-induced suppression of inhibition/excitation (DSI/DSE)。
2-AGによる長期のシナプス伝達抑制は、多くのシナプスで長期抑圧(long-term depression: LTD)の誘導にCB1受容体の活性化が必須である。
多くの場合、LTD誘導刺激によって2-AGが逆行性シグナルとして働く。
このようなLTDは海馬、小脳、線条体、大脳皮質などで詳しく調べられており、
エンドカンナビノイドが記憶・学習、運動学習や運動制御、認知機能に重要な役割を果たしている。



大脳皮質体性感覚野5層の低頻度発火型の抑制性ニューロンでは
エンドカンナビノイドが自己分泌によって作用す。
抑制性ニューロンに繰り返しの脱分極パルスを与えると、
長時間に渡ってその細胞の膜電位が過分極する自己抑制が起こる。
脱分極によって放出された2-AGが自身の細胞体のCB1受容体を活性化し、
最終的に内向き整流性カリウムチャネルが活性化されることで引き起こされる。



海馬や大脳皮質において 
ニューロンから放出されたエンドカンナビノイドは
直接ニューロンのCB1受容体に作用するだけでなく アストロサイトのCB1受容体にも作用し、
シナプス伝達を調節する。
アストロサイトのCB1受容体の活性化によってアストロサイトからグルタミン酸が放出され
シナプス前終末、あるいはシナプス後部のグルタミン酸受容体
(NMDA型グルタミン酸受容体or代謝活性型グルタミン酸受容体)を活性化しシナプス可塑性を引き起こす。



海馬歯状回、側座核、分界条床核の興奮性シナプスにおいての
アナンダミドが仲介する長期シナプス抑制/LTD 。
シナプス後部で作られたアナンダミドが細胞外に放出されずに、
細胞内でシナプス後部のTRPV1(一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーVメンバー1
(Transient receptor potential cation channel subfamily V member 1 TrpV1、タンパク質、
記憶形成に関連(ヒトでは)TRPV1遺伝子によってコードされる
)を活性化することで引き起こされる。
TRPV1を介した細胞内へのカルシウム流入が引き金となって
AMPA型グルタミン酸受容体のエンドサイトーシスが起こる。



と たのしい演劇の日々

2023年08月01日

Alchemy of Actor channeling – emotion

Alchemy of Actor channeling – emotion- euphoria

β-エンドルフィン/beta-endorphin) C158H251N39O46S

中枢神経系と末梢神経系の双方の神経細胞で産生される内因性オピオイド神経ペプチド、ペプチドホルモン。α-、γ-とともに、ヒトで産生される3つのエンドルフィンのうちの1つ。

アミノ酸配列;
Tyr-Gly-Gly-Phe-Met-Thr-Ser-Glu-Lys-Ser-Gln-Thr-Pro-Leu-Val-Thr-Leu-Phe-Lys-Asn-Ala-Ile-Ile-Lys-Asn-Ala-Tyr-Lys-Lys-Gly-Glu。
最初の16アミノ酸はα-エンドルフィンと同。
β-エンドルフィンは内因性オピオイドで、
エンドルフィンに分類される神経ペプチド(
アミノ酸がペプチド結合(peptide bond)により短い鎖状につながった分子の総称 )。
実証されている内因性オピオイドペプチドは全て同じN末端のアミノ酸配列Tyr-Gly-Gly-Pheを持ち、
-Metまたは-Leuのいずれかが続く。

β-エンドルフィンの機能は空腹、スリル、疼痛、母性、性行動、報酬系と関係している。
最広義では、β-エンドルフィンは主にストレスを低下させ、恒常性を維持するために体内で利用される。
行動研究では、β-エンドルフィンはさまざまな刺激、特に新奇刺激に反応して、
拡散性伝達/volume transmission)によって脳室系へ放出される

β-エンドルフィンは、視床下部や脳下垂体の神経細胞に存在。
β-エンドルフィンはβ-リポトロピン/Lipotropin に由来し、
β-リポトロピンは脳下垂体において、より大きなペプチド前駆体であるプロオピオメラノコルチン
(Pro-opiomelanocortin-POMC, 241個のアミノ酸残基からなるポリペプチド前駆体 ,
POMC遺伝子;2p23.3 染色体に位置す )から産生される。
POMCは2つの神経ペプチド、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)とβ-リポトロピンへと切断され。その後、
β-リポトロピンのC末端領域の切断の結果、
31アミノ酸長でαヘリックスの二次構造を持つβ-エンドルフィンが形成される。
POMCは、プロタンパク質コンベルターゼと呼ばれる酵素による細胞内でのプロセシングにより、
メラニン細胞刺激ホルモンなど他のペプチドホルモンの前駆体にもなる。

β-エンドルフィンと他の内因性オピオイドとの差異となる重要な因子は、
μ-オピオイド受容体に対する高いアフィニティと効果の持続性。
β-エンドルフィンの二次構造によるタンパク質分解酵素に対する抵抗性はその一因.

β-エンドルフィンの機能は、局所的機能と全身機能の2つの主要なカテゴリに分類される。
全身機能は
身体のストレスの低下と恒常性の維持に関連、疼痛管理、報酬効果、行動の安定などをもたらす。
β-エンドルフィンは脊髄の脳脊髄液を介し身体のさまざまな部分に拡散、
β-エンドルフィンの放出は末梢神経系にも影響。
局所的機能は、
扁桃体や視床下部などのさまざまな脳領域でβ-エンドルフィンの放出をもたらす。
β-エンドルフィンが体内で利用される2つの主要な方法は、末梢ホルモン作用と神経調節。
β-エンドルフィンや他のエンケファリン (enkephalin オピオイド(内在性のアヘン類縁物質)の一種
5つのアミノ酸からなるペプチド,プロエンケファリン遺伝子 (Penk1) がコードしており、
前駆体タンパクが翻訳後にプロセシングを受けてエンケファリンが作られる)。 は、
ホルモン系の機能の調節のためにACTHとともに放出され。
β-エンドルフィンによる神経調節は他の神経ペプチドの機能の阻害によって行われ、
神経ペプチドの放出を直接的な阻害や、
神経ペプチドの作用を低下させるシグナル伝達カスケードの誘導が行われる.

β-エンドルフィンはオピオイド受容体のアゴニスト、μ-オピオイド受容体に選択的に結合。
μ-オピオイド受容体の主要な内因性リガンドである、
アヘンから抽出された化学物質(モルヒネなど)が鎮痛作用を発揮するのもこの受容体を介して。
β-エンドルフィンはμ-オピオイド受容体に対する内因性オピオイドの中で最も高い結合親和性を示す。
オピオイド受容体はGタンパク質共役受容体の一種で、
β-エンドルフィンや他のオピオイドが結合すると細胞内のシグナル伝達カスケードが誘導される。しかし、
β-エンドルフィンのN末端のアセチル化は神経ペプチドを不活性化、受容体への結合を妨げる。
オピオイド受容体は中枢神経系全体と神経、非神経由来の末梢組織に分布。
水道周囲灰白質 central gray 、
青斑核(脳幹にあるノルアドレナリン作動性ニューロンを含む神経核。
モノアミン含有ニューロンの分類では、A6細胞群。覚醒、注意、情動に関与) 、
吻側延髄腹内側部RVMに高濃度で存在。

電位依存性カルシウムチャネル(VDCC)は神経細胞の脱分極を媒介する重要な膜タンパク質であり、
神経伝達物質の放出に大きな役割を果たす。
エンドルフィン分子がオピオイド受容体に結合すると、
Gタンパク質は活性化されてGαとGβγサブユニットへと解離。
GβγサブユニットはVDCCの2つの膜貫通ヘリックスの間の細胞内ループに結合し、
チャネルを阻害して神経細胞へのカルシウムイオンの流入を妨げる。
細胞膜にはGタンパク質共役内向き整流カリウムチャネル(GIRK)も埋め込まれており、
チャネルC末端にGβγ or Gα-GTPが結合することで活性化され神経細胞からカリウムイオンが排出される。
カリウムチャネルの活性化とその後のカルシウムチャネルの不活性化によって、
細胞膜の過分極が引き起こされる。
神経伝達物質の放出が起こるためにカルシウムイオン必要不可欠であるため、
カルシウムイオンの減少は神経伝達物質の低下を引きおこし、
グルタミン酸やサブスタンスPなどの神経伝達物質を神経細胞のシナプス前終末から放出を阻止。
これらの神経伝達物質は痛覚の伝達に重要で、
β-エンドルフィンはこうした物質の放出を減少させることで強い鎮痛作用を示す。

β-エンドルフィンは主に侵害受容(痛みの知覚など)への影響が研究されている。
β-エンドルフィンは中枢神経系と末梢神経系の双方で痛覚を調節す。
痛みが知覚された際に、痛みの受容体
(侵害受容器は脊髄の後角にシグナルを送り、
シグナルはサブスタンスPと呼ばれる神経ペプチドの放出を介して脳下垂体へ送られる。
末梢神経系では、このシグナルは痛みが知覚された部位へ免疫系の白血球細胞であるT細胞をリクルートす。
T細胞は局所的にβ-エンドルフィンを放出し、
オピオイド受容体への結合を介しサブスタンスPの放出を直接阻害す。
中枢神経系では、
β-エンドルフィンは後角のオピオイド受容体に結合して脊髄でのサブスタンスPの放出を阻害し、
脳へ送られる興奮性の痛覚シグナルの数を減少させる。
脳下垂体は
水道周囲灰白質のネットワークを介してβ-エンドルフィンを放出することで痛覚シグナルに応答し、
主にドーパミンの放出を阻害する神経伝達物質であるGABAの放出を阻害す。
β-エンドルフィンによるGABAの阻害はドーパミンの放出を高め、
β-エンドルフィンの鎮痛作用に部分的に寄与す。
これらの経路の組み合わせによって痛みの知覚は低下し、身体は送っていた痛み刺激を停止。


β-エンドルフィンの鎮痛効果はモルヒネのおよそ18倍から33倍、
そのホルモンとしての効果は種によって異なる。


運動への応答としてβ-エンドルフィンが放出される現象は、1980年代から知られ、研究されてきた。
血清中の内因性オピオイド、特にβ-エンドルフィンとβ-リポトロピンの濃度は、
急な運動の後にも長期運動の後にも上昇。
運動中のβ-エンドルフィンの放出は、「ランナーズハイrunner's high;
継続的な運動によって引き起こされる一時的な多幸感で、
喜び、深い満足感、高揚感、ウェルビーイングといったポジティブ感情を経験する感情的状態)
として知られる現象と関係。



アナンダミド /アナンダマイド anandamide) は、
アラキドノイルエタノールアミド (arachidonoylethanolamide, AEA) とも呼ばれ
神経伝達物質あるいは脂質メディエーターの一種で、
内因性のカンナビノイド Cannabinoid 受容体リガンド(内因性カンナビノイド)。
動物体内にあり、特に脳に多い。
快感などに関係する脳内麻薬物質の一つ、中枢神経系および末梢で多様な機能を持っている。



と たのしい演劇の日々

2023年07月20日

Alchemy of Actor channeling – emotion

Alchemy of Actor channeling – emotion



ある脳科学者の評論より


脳が推論する働きは、ものを見るだけではなくて、感情にも関係している。

研究では「感情」と「情動」に分け感情はfeelingやaffect、情動はemotionと云う。

情動(emotion)とは、外の刺激や、何らかの記憶を思い出すことで生理的な反応が起こることだと定義。
ドキドキするとか、体温、血圧が上がるといった反応。

感情(feeling)とは、情動の発生にともなって生じる、主観的な意識体験だとされ、
たとえば息苦しさや、汗をかくという生理的な反応によって、悲しい、怒り、恐れなどの感情が生まれる。

生理的な反応である情動がもとになって感情が起こるのだから、
感情の大部分は、自分の体の状態が関わっているといえる。

私たちの脳では、言葉を発した瞬間に、イメージが想起される。
たとえば、「太陽」と口に出したとき、 明るい、暖かい、輝いている...といったイメージが浮かぶ。
それらは、「太陽」という言葉そのもの以上に、強く印象に残る。
言葉を発すると、脳内では、言葉に関わる「言語野」と同時に、視覚に関係する「視覚野」が活性化、
その結果、パフォーマンスが変わることがわかっている。



私たちはうれしい体験をしたとき、「やったー!」「最高」「ありがとう」などと口にする。
そのとき、脳では
リラックスのホルモン=セロトニン、
やる気のホルモン=ドーパミン、
至福のホルモン=β(ベータ)エンドルフィン などが分泌される。



自分の脳の働きを変える一番いい方法は、「感動する」ということ。
感動することほど、人を変えることはない。感動は、人間を変えてしまう「劇薬」。

人生を振り返ってみ 何に感動したかで、おそらく、人の人生は決まっている。
それぐらい感動というのは、根深い。

ライアル・ワトソン Lyall Watson (1939-2008 動物行動学者
動植物界、人間界における超常現象を含む科学の水際をフィールドワークとして
「新自然学」の確立を目指し、自然的現象と超自然的現象を生物学的見地から解説しようと試みた) は
世界各地へ出かけていって、その自然や文化を見て、美しい文章に表現した。
ライアルがまだ若かった頃、インドネシアのある島に行き、夜、ボートで海に漕ぎ出した。
すると、海の底のほうから、1つまた1つと小さな明かりが上がってき、気づいたら、
そのボートが光で取り囲まれていた。イカが発光しながら、集まってきたのだ。
ボートがゆらめくと、イカたちの光もゆらめいて、
ボートの端をたたくと、その光も一緒に振動するようにヴァーン、ヴァーンと動く。
その感動的な体験が、ワトソンの人生を決定づけた。ワトソンはそのとき、考えた。
イカたちは非常に精巧な眼球を持っていて、この眼球は、
イカのあの貧弱な中枢神経系では処理しきれないくらいの情報を扱っている。ではなぜ、
イカはこんな精巧な眼球を持っているのか。ワトソンはそこで、
イカは自分のためではなく、何かもっと大きなもののために世界を見ているのに違いない、
という直観を得る。その体験が、
後の『水の惑星』や『風の博物誌』などの、一連の仕事につながっていった。

そのときのワトソンの感動を、想像してみよう。
「あれはイカだ」とか「ルシフェリン・ルシフェラーゼで光っている」とか、
分析をして片付けてしまったら、あのようなメッセージは得られない。
ワトソンは、何かを見てしまったのだ。こんなときに、何を感じるかで、その人の人生は決まる。

生命を人工的につくろうという「人工生命 Artificial Life 」のパイオニア 
クリストファー・ラングトン Christopher Langton (1949- 計算機科学)は
ある夜、1人で研究室で仕事をしていたら、フッと後ろに誰かがいる気配がして、
「何だろう」と思って振り返ってみた。しかし、そこにあったのは、
コンピュータのスクリーンに、白と黒がシミュレーション・パターンで点滅する ライフゲームだった。
大抵、「なんだ、ライフゲームか……」と思うだけだろう。しかしラングトンは、
「このライフゲームは、確かに生きている!」という、強い直観を得 それが、
人工生命という研究分野が立ち上がる、決定的なきっかけとなった。

近代日本を代表する文芸評論家の小林秀雄(1902-83)は、戦後すぐに御母堂が亡くなられ、
そのことが日本が戦争に負けたことよりも、自分にとってはずっと大きな出来事だった、と云う。
ある日、鎌倉の扇ヶ谷を歩いていた折 お母様の仏壇に灯すロウソクが切れたのに気づき、買いに出かけた。歩いていると、ずいぶん大ぶりの蛍が、1匹飛んでいる。そのとき唐突に、
「ああ、おっかさんは今、蛍になっている」と思った 
とアンリ・ベルクソン Henri-Louis Bergson (1859-1941)哲学者を論じた未完の作品、
『感想』の冒頭に書かれている。
このようなとき、ただ「ああ、蛍ね……」と思う人もいる。しかし、
それを見た小林さんが深く感動したという、そのことがやはり大事。

感動できるという能力、つまり自分が楽器だとすると、その楽器をどれくらい大きく鳴らせるか――
人と会って大切な話をしているとき、あるいは、何か心動かされる物事と向き合っているとき、
人生の大事な局面に佇んでいるとき、自分という楽器をどのくらい大きな音で鳴らせるか――、

脳の中には、100種類の神経伝達物質があり、
ドーパミン、グルタミン酸、ギャバ、ベータエンドルフン、セロトニン――、
いろいろな神経伝達物質が、われわれの脳の中で、いわばシンフォニーを奏でている。
感動する、大きく楽器を鳴らすということは、
その化学物質がザワザワザワーッと脳の中の1000億の神経細胞の間を、走り回っているような状態。

そのとき、われわれの脳は変化する。
その神経伝達物質は、脳が自分で分泌する化学物質であり、外から入ってくるものではない。

したがって、どういう化学物質が、どういうタイミングで分泌されるかは、
体験している現象に対して、われわれがどれくらい脳を共鳴させているかによって、変わる。

人間にとって「恒常性」は、たいへん大事。
脳の機能の中でもっとも大事なものを1つ挙げろと言われたら、恒常性が入る。

感動するということは、自分がよろめいて、揺るがされているということ。
涙が出るということは、処理できないくらい多量の情報を、脳が受け取って、オーバーフローすること。
どうしようもないことを、なんとか処理しようとしている結果。

涙は産出物だから、脳が、何かを外に出している。
情動系が、感情が、あまりにも巨大なものを受け取ってしまったがために、どうすることもできなくて、
涙が出る。そのことで、なんとか恒常性が維持される。

ですから、揺れ動くときには、思いっ切り揺れ動く。
アクセルを踏みつ放しにしないと、脳が本当には変化できない。

変わるためにどうしても必要なことは、自分の心を開くこと、
そしてなるべく恐れをなくして、その状況の中に飛び込むこと。


と たのしい演劇の日々

2023年07月10日

Alchemy of Actor Channeling-

Alchemy of Actor Channeling-

在るから観える とすると

観えない とは 存在しない という事か?



ある映画の一シーン その設定は

行方不明の娘かもしれない遺体の身元確認に安置所へ呼ばれた母親

水死体でしかも腐敗が酷く また 現在の様なDNA等 科学的確認が未だ不十分であった時代に
 なので警察側も特定できずにいる


その遺体との対面シーンなのだが(母親のクロースアップ プロップ/遺体は無い)

母親は娘かもしれない 腐敗の進んだ遺体を観察しながら 台詞を喋る


が 安置された遺体が目の前に存在していない と云うのだろうか?

その遺体が観えたい 

物理的に設置されたプロップの在る無しに関わらず 

それはプロップだろうが 相方だろうが 対象は大概存在するのだ

だから 演技とは 対象と向き合い一瞬一瞬掛け合いすること だとする



遺体を観察しながら喋る台詞 が 観察する遺体が無い となると

あたかも遺体を観察でもしているかの様に振る舞いながら 台詞を喋る

カメラは恐ろしいほどに 真実を捉えるから 演者の意図が映される



在るべき対象が存在しない とは どういう事なのだろう?

チャネリングしていない と云うことか?

チャネリングを促す刺激の欠如か?

役の母親は娘の遺体だと信じていないので 無いも同様であるから だから観えない

という事か?

確かに 演者と云うよりも 事実は『役』がチャネリングするのだ

演技中は 演者と役 という二つの存在が同時に一つの身体に宿る事を知って理解する必要がある



と たのしい演劇の日々

2023年07月07日

魂から魂へ伝う花 「真言」

魂から魂へ伝う花 「真言」



namaḥ samanta-vajrāṇāṃ caṇḍa-mahāroṣaṇa sphoṭaya hūṃ traṭ hāṃ māṃ

中呪(慈救呪・慈救咒 (じくじゅ) ):

ノウマク・サーマンダー・
バーザラ ダンセンダー マーカロシャーダ・ソワタヤ・ウン・タラ ター・カン・マン
(帰命したてまつる。あまねき諸金剛尊よ。暴悪なる大忿怒尊よ。粉砕したまえ。)

遠藤琢朗氏と横浜のボート劇場で仮面劇を演っていた頃
毎回 稽古の最初 発声練習として この「真言」を約30分程 唱えた
発声と瞑想を兼ねており 魂を清め 神聖な身体で 演技と向き合った
遠藤氏の仮面劇とは 祭儀であった 






真言(しんごん)

サンスクリット語のマントラ(मन्त्र Mantra)の訳語

「(仏の)真実の言葉、秘密の言葉」という意

『大日経』などの密教経典に由来し、
浄土真宗を除く多くの大乗仏教の宗派で用いられる呪術的な語句である。

漢訳経典では、「真言」の他に「密言」、「呪」、「明呪」等と訳される。


仏の真実の教えは、この宇宙の真理(法)や隠された秘密を明らかにするもので、
本来は人間の言葉で表すことはできないが、
方便として世俗の文字・言語を借りてそれに教えを盛り込み、
これを観想しこれに心を統一することで、
その教えに触れ得るようにしたものが、密教における真言であるとされる。

空海は、真言について
「真言は、不思議なものである。本尊を観想しながら唱えれば無知の闇が除かれる。
わずか一字の中に千理を含む。この身のままで真理を悟ることができる。」と記す。



不動明王(ふどうみょうおう、梵: अचलनाथ acalanātha)

梵名の「アチャラ」は「動かない」、「ナータ」は「守護者」を意味し、
全体としては「揺るぎなき守護者」の意味。

「不動」の尊名は、
8世紀前半、菩提流志(ぼだいるし)が漢訳した「不空羂索神変真言経」巻9に
「不動使者」として現れるのが最初で。
『大日経』では大日如来の使者として「不動如来使」の名が見え、
『大日経疏』では「不動明王」の語が使われている。大日如来の脇侍として置かれる事も多い。

密教では三輪身といって、一つの「ほとけ」が
「自性輪身」(じしょうりんじん・如来)は、宇宙の真理、悟りの境地そのものを体現した姿を指す
「正法輪身」(しょうぼうりんじん・菩薩)は、宇宙の真理、悟りの境地をそのまま平易に説く姿を指す。

これらに対し「教令輪身」は、仏法に従わない者を恐ろしげな姿で脅し教え諭し、
仏法に敵対する事を力ずくで止めさせる、
外道に進もうとする者はとらえて内道に戻すなど、極めて積極的な介入を行う姿である。
不動明王は大日如来の教令輪身とされる。
煩悩を抱える最も救い難い衆生をも力ずくで救うために、忿怒の姿をしている。

起源をヒンドゥー教のシヴァ神とする説あり。




と たのしい演劇の日々



2023年07月03日

Alchemy of Actor ツーソン会議 2023夏  Center for Consciousness Studies-Arizona,TUCSON

Alchemy of Actor ツーソン会議 2023夏 Center for Consciousness Studies-Arizona,TUCSON 2023 夏

テーマ:神経科学は、意識を理解するための革命を必要とす


私たちは、「人間の意識」を科学と哲学における最も重要な未解決の問題と見なす。
物理学、化学、生物学、そして脳に関する並外れた進歩にもかかわらず、
人間の存在の本質的な側面である意識は謎のままだ。
「AI」の出現は、1950年代ホジキン-ハクスリーモデルニューロン Hodgkin-Huxley model neuron
、脳は単純なニューロンの複雑なコンピューターであり、
それぞれが統合・発射閾値論理装置としてアルゴリズム的に機能しているという記述を支持してきた。
それによると、関連するシグナル伝達は、ニューロン表面の膜電位にのみ起因し、
ニューロン、軸索発火、シナプス伝達が基本的な「ビットのような」情報単位として機能すと。

ゾウリムシ paramecium のような単細胞生物 single cell organisms でさえ、
シナプスや高次ネットワークなしで、泳いだり、学んだり、食べ物や仲間を見つけたりする。
それらは、内部微小管 
ニューロンあたり10億個のチューブリンが基本単位である
情報処理が可能なタンパク質チューブリンの円筒形ポリマー による。
すべての細胞の微小管 Microtubules は意図的時空間活動を制定し、
脳では微小管が神経細胞の形状 neuronal shape を確立し、
シナプスを作成制御し、記憶、意識、認知の根底にあると観る。
チューブリンは脳いおいて最も一般的なンパク質であり、
脳は主に微小管でつくられ、それぞれが
独自の高周波振動および非極性芳香環経路からの量子光学特性を備える。

膜シグナル伝達は遅い周波数(0〜100ヘルツherts、サイクルcycles per second/秒)で発生するが、
微小管は 、
量子振動quantum vibrationsを含む
キロヘルツkHz、メガヘルツMHz、ギガヘルツGHz、テラヘルツTHzの周波数が繰り返される
コヒーレントhoherentな自己相似共鳴振動パターンを持つ
ことが Anirban Bandyoparardhyay によって示された。


「Orch OR」理論は、
時空幾何学の微細な構造に接続する脳ニューロン内の微小管における
「Orch」量子状態「客観的還元」ペンローズPenrose OR」に依存する意識を提案す。
Orch ORは、
認知認識、
リアルタイムな意識的因果作用(計算不可能non-computableなペンローズPenrose ORと遡及性による)、
記憶符号化、
「意識の難問 Hard problem of conciouness」を説明す。
時空幾何学における非局所的な量子プロセスとしての意識は、
臨死、体外離脱、予知、来世、転生 の説明を提供す。


現在、意識と微小管の量子光周波数プロセスとの関連性テストは可能。
実験的証拠により、
抗うつ剤、幻覚剤psychedelica、全身麻酔薬(意識を選択的にブロック)がすべて
微小管を介して作用することを示す。


生体膜membraneのみのニューロンに基づく人の意識理解を主流とす現在の神経科学理論は
AIと何ら変わらない。
ニューロンの内側、より深く、より速く伸びる微小管のダイナミクス階層的共鳴モデルの検討は、
アルツハイマー病、外傷性脳損傷、うつ病、昏睡などの
精神および認知障害に対するテラヘルツ(光子)やメガヘルツ(超音波)などの治療機会を提供す。
今 神経科学は、人の意識を理解するために革命が必要である。




と たのしい演劇の日々

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