2023年08月17日
Alchemy of Actor Channeling-emotion
Alchemy of Actor Channeling-emotion
エンドカンナビノイドによる逆行性伝達は脳の非常に広い範囲で起こる。
カンナビノイド、CB1受容体は脳に
CB2受容体は主に免疫系の細胞で発現(CB2受容体も一部、脳で発現)。
CB1受容体は興奮性 /抑制性ニューロンの神経終末に発現し、そのパターンは脳部位によって異なる。
exs;海馬では、一部の抑制性ニューロンに強く発現、これに比べ興奮性ニューロンは一様に低い。
海馬の抑制性ニューロンのうちでも、パルブアルブミン陽性バスケット細胞にはCB1受容体存在せず、
コレシストキニン陽性バスケット細胞に強く発現、選択的な発現パターンを示す。
これらの入力を短期/長期に抑制することで
記憶・認知、運動制御、鎮痛、食欲調節、報酬系の制御、神経保護などの様々な脳機能に関与。
エンドカンナビノイドの2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)は
シナプス後部ニューロンの脱分極によるカルシウムイオン流入、あるいは
Gq/11タンパク質共役型受容体の活性化によって作られる。
2-AGは前駆体ジアシルグリセロール(DG)からDGリパーゼ(DGL)によって作られる。
シナプス後ニューロンで強い脱分極が起きると
電位依存性カルシウムチャネルが開いてカルシウムイオンが流入。
細胞内カルシウム濃度がμM以上に達すると、2-AG産生。また、
グループI代謝活性型グルタミン酸受容体や M1/M3ムスカリン受容体といった
Gq/11タンパク質共役型受容体の活性化によってホスホリパーゼCβを介する経路で2-AG産生。この場合、
細胞内カルシウム上昇は必要ない。さらに、
こういった受容体の活性化と脱分極による細胞内へのカルシウムイオン流入が同時に起こると、
2-AG産生が相乗的に促進。これは、
PLCβがカルシウム感受性を持つため、受容体活性化と同時に細胞内カルシウム濃度が高まると、
PLCβ活性が増強。
上記のような刺激によって産生された2-AGは
細胞膜を通って逆行性にシナプス前終末に局在するCB1受容体を活性化。
活性化したCB1受容体は
共役するGi/oタンパク質を介して シナプス前終末の電位依存性カルシウムチャネルの開口を抑制し、
神経伝達物質の放出を抑制。
ニューロンの脱分極によって生じる
エンドカンナビノイドによる逆行性シナプス伝達抑圧
depolarization-induced suppression of inhibition/excitation (DSI/DSE)とよぶ。
脱分極したニューロンに入力する抑制性入力が抑えられる場合がDSI、
興奮性入力が抑えられる場合がDSE。
単なる脱分極と違い、
生理的条件に近いシナプス刺激によって
エンドカンナビノイドによる短期の逆行性シナプス伝達抑圧が起こる。この場合、
上述のようなGq/11タンパク質共役型受容体の活性化と
細胞内へのカルシウム流入の相乗効果で2-AGが作られる。
エンドカンナビノイドは細胞外を限られた範囲でしか拡散できない。
海馬では10~20μm程度。
2-AG分解酵素モノアシルグリセロールリパーゼ(MGL)は
シナプス前終末に局在、逆行性に運ばれて来た2-AGを速やかに分解 。
エンドカンナビノイド - 2-AG が様々なシナプスにおいて逆行性伝達物質として普遍的に働くのに対し
アナンダミドは限られたシナプスにおいてのみ逆行性伝達物質として働く。
エンドカンナビノイドは長期抑圧現象 (LTD)の誘導にも寄与す。
興奮性シナプスでみられるエンドカンナビノイド依存性のLTDは、
背側線条体、大脳皮質、側坐核、小脳、海馬、背側蝸牛神経核などで。一方、
抑制性シナプスでは、扁桃体、海馬、大脳皮質、腹側被蓋野などで。
エンドカンナビノイド依存性のLTD(eCB-LTD)誘導には
LTD誘発刺激中にエンドカンナビノイドが産生されて
シナプス前終末のCB1受容体が活性化されることが必須。
海馬ではCB1受容体が5-10分間、活性化されることがLTD誘導に必須、
LTDの維持にCB1受容体活性は不要。
LTD誘発刺激条件は脳部位によって様々だが
シナプス後部ニューロンへのカルシウムイオン流入 あるいは
グループI代謝活性型グルタミン酸受容体の活性化を介してエンドカンナビノイド産生が引き起こされる。
エンドカンナビノイドは興奮性シナプスで作られるので、
抑制性シナプスで起こるeCB-LTDは異シナプス的に誘導されるLTD。
小脳を除いて、eCB-LTDの発現は、すべてシナプス前性の可塑的変化による。しかし
数分間のCB1受容体の活性化がどのようにして長期の神経伝達物質放出の抑制を誘導するのかは不明。
海馬においてはシナプス前終末におけるRIM1αの作用と、
カルシウムイオン流入によるカルシニューリンの活性化が必須。
同じシナプス後細胞へのカルシウムイオン流入で
エンドカンナビノイド依存性のLTD以外にもLTPなどのシナプス可塑性が引き起こされ
どのようにしてこれらのシナプス可塑性が選択的に引き起こされるのかは不明。
大脳皮質のスパイクタイミング依存性LTP/LTDでは選択的に起こる。
プレーポストの順番で刺激されるとNMDA受容体が働きLTPが誘導され、
逆の順番ではグループI代謝活性型グルタミン酸受容体が強く活性化され
上述のPLCβ活性の相乗効果でエンドカンナビノイドが作られLTDが誘導。また
背側蝸牛神経核ではLTPとエンドカンナビノイド依存性LTDが同時に起こる
がLTPがマスクされ結果LTDも起こる。一方、
小脳ではプルキンエ細胞の脱分極でDSEと他の可塑性が時間差をおいて引き起こされる。
と たのしい演劇の日々
エンドカンナビノイドによる逆行性伝達は脳の非常に広い範囲で起こる。
カンナビノイド、CB1受容体は脳に
CB2受容体は主に免疫系の細胞で発現(CB2受容体も一部、脳で発現)。
CB1受容体は興奮性 /抑制性ニューロンの神経終末に発現し、そのパターンは脳部位によって異なる。
exs;海馬では、一部の抑制性ニューロンに強く発現、これに比べ興奮性ニューロンは一様に低い。
海馬の抑制性ニューロンのうちでも、パルブアルブミン陽性バスケット細胞にはCB1受容体存在せず、
コレシストキニン陽性バスケット細胞に強く発現、選択的な発現パターンを示す。
これらの入力を短期/長期に抑制することで
記憶・認知、運動制御、鎮痛、食欲調節、報酬系の制御、神経保護などの様々な脳機能に関与。
エンドカンナビノイドの2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)は
シナプス後部ニューロンの脱分極によるカルシウムイオン流入、あるいは
Gq/11タンパク質共役型受容体の活性化によって作られる。
2-AGは前駆体ジアシルグリセロール(DG)からDGリパーゼ(DGL)によって作られる。
シナプス後ニューロンで強い脱分極が起きると
電位依存性カルシウムチャネルが開いてカルシウムイオンが流入。
細胞内カルシウム濃度がμM以上に達すると、2-AG産生。また、
グループI代謝活性型グルタミン酸受容体や M1/M3ムスカリン受容体といった
Gq/11タンパク質共役型受容体の活性化によってホスホリパーゼCβを介する経路で2-AG産生。この場合、
細胞内カルシウム上昇は必要ない。さらに、
こういった受容体の活性化と脱分極による細胞内へのカルシウムイオン流入が同時に起こると、
2-AG産生が相乗的に促進。これは、
PLCβがカルシウム感受性を持つため、受容体活性化と同時に細胞内カルシウム濃度が高まると、
PLCβ活性が増強。
上記のような刺激によって産生された2-AGは
細胞膜を通って逆行性にシナプス前終末に局在するCB1受容体を活性化。
活性化したCB1受容体は
共役するGi/oタンパク質を介して シナプス前終末の電位依存性カルシウムチャネルの開口を抑制し、
神経伝達物質の放出を抑制。
ニューロンの脱分極によって生じる
エンドカンナビノイドによる逆行性シナプス伝達抑圧
depolarization-induced suppression of inhibition/excitation (DSI/DSE)とよぶ。
脱分極したニューロンに入力する抑制性入力が抑えられる場合がDSI、
興奮性入力が抑えられる場合がDSE。
単なる脱分極と違い、
生理的条件に近いシナプス刺激によって
エンドカンナビノイドによる短期の逆行性シナプス伝達抑圧が起こる。この場合、
上述のようなGq/11タンパク質共役型受容体の活性化と
細胞内へのカルシウム流入の相乗効果で2-AGが作られる。
エンドカンナビノイドは細胞外を限られた範囲でしか拡散できない。
海馬では10~20μm程度。
2-AG分解酵素モノアシルグリセロールリパーゼ(MGL)は
シナプス前終末に局在、逆行性に運ばれて来た2-AGを速やかに分解 。
エンドカンナビノイド - 2-AG が様々なシナプスにおいて逆行性伝達物質として普遍的に働くのに対し
アナンダミドは限られたシナプスにおいてのみ逆行性伝達物質として働く。
エンドカンナビノイドは長期抑圧現象 (LTD)の誘導にも寄与す。
興奮性シナプスでみられるエンドカンナビノイド依存性のLTDは、
背側線条体、大脳皮質、側坐核、小脳、海馬、背側蝸牛神経核などで。一方、
抑制性シナプスでは、扁桃体、海馬、大脳皮質、腹側被蓋野などで。
エンドカンナビノイド依存性のLTD(eCB-LTD)誘導には
LTD誘発刺激中にエンドカンナビノイドが産生されて
シナプス前終末のCB1受容体が活性化されることが必須。
海馬ではCB1受容体が5-10分間、活性化されることがLTD誘導に必須、
LTDの維持にCB1受容体活性は不要。
LTD誘発刺激条件は脳部位によって様々だが
シナプス後部ニューロンへのカルシウムイオン流入 あるいは
グループI代謝活性型グルタミン酸受容体の活性化を介してエンドカンナビノイド産生が引き起こされる。
エンドカンナビノイドは興奮性シナプスで作られるので、
抑制性シナプスで起こるeCB-LTDは異シナプス的に誘導されるLTD。
小脳を除いて、eCB-LTDの発現は、すべてシナプス前性の可塑的変化による。しかし
数分間のCB1受容体の活性化がどのようにして長期の神経伝達物質放出の抑制を誘導するのかは不明。
海馬においてはシナプス前終末におけるRIM1αの作用と、
カルシウムイオン流入によるカルシニューリンの活性化が必須。
同じシナプス後細胞へのカルシウムイオン流入で
エンドカンナビノイド依存性のLTD以外にもLTPなどのシナプス可塑性が引き起こされ
どのようにしてこれらのシナプス可塑性が選択的に引き起こされるのかは不明。
大脳皮質のスパイクタイミング依存性LTP/LTDでは選択的に起こる。
プレーポストの順番で刺激されるとNMDA受容体が働きLTPが誘導され、
逆の順番ではグループI代謝活性型グルタミン酸受容体が強く活性化され
上述のPLCβ活性の相乗効果でエンドカンナビノイドが作られLTDが誘導。また
背側蝸牛神経核ではLTPとエンドカンナビノイド依存性LTDが同時に起こる
がLTPがマスクされ結果LTDも起こる。一方、
小脳ではプルキンエ細胞の脱分極でDSEと他の可塑性が時間差をおいて引き起こされる。
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