今回は橋跡というだけで川のなごりと城のなごりが漂う場所の話です。
まずは
<城向橋>しろむかいばし
世田谷区豪徳寺の烏山川緑道です。緑道沿いには、暗渠化される前の川のなごりとして、複数の橋の名前が残っています。この橋跡もその一つです。
次に
<城向橋>しろむかいばし
こちらは世田谷区自由が丘の九品仏川緑道です。道と交差する地点に「城向橋」の標識があります。この道が川を渡るための橋が架けられていたのでしょうね。これも川のなごりです。
城向橋とは、城の向かいの橋、あるいは城へ向かう途中の橋というのが名の由来でしょうか。いずれにせよ、かつてそこに城があったことに由来する名前ですね。そして川があるが故の橋。橋が架かっていた川は暗渠化され姿は見えませんが、かつては水が流れ、城の天然堀の役割を担っていたのでしょう。いわば城にとっての『地の利』ですね。
■烏山川と世田谷城■
<烏山川>からすやまがわ
緑道となった目黒川の支流
<世田谷城跡>
城跡はいまは豪徳寺
■九品仏川と奥沢城■
<九品仏川>くほんぶつがわ
緑道となった呑川水系の支流
<奥沢城跡>
城跡はいまは九品仏浄真寺
世田谷城は吉良氏の居城。奥沢城はその支城です。かつて栄華を誇った名門吉良氏の城は、ともに寺院へと姿を変えました。そして、それぞれの城を掠めるように流れていた川は、ともに緑道に姿を変えました。
城や川と同じく姿を消した橋の名が、それらのなごりを今に留めています。
■訪問:城向橋
[世田谷区豪徳寺]
[世田谷区自由が丘]
お城巡りランキング
-------------(追 記)-------------
当ブログの過去記事のご紹介です。
暗渠(あんきょ)とは地下に埋設された川のこと。暗渠に気付くアンテナがあると、街の中の城跡巡りが一層楽しくなる。天然の堀だった川のなごりを感じることは、城のなごりを感じるのと同じ。
だいたいそういう内容です。
ブログを始めたばかりの頃の記事でお恥ずかしいですが、良かったら覗いてみて下さい。
2017年02月23日
暗渠と城跡 1 奥沢城のなごり
→『記事へすすむ』
2017年02月24日
暗渠と城跡 2 世田谷城のなごり
→『記事へすすむ』
2020年07月21日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10052852
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック