金沢市内には、藩政時代に造られた用水が、網目のように張りめぐらされています。その一部は、金沢城総構えの堀、つまり城下町防御の役割を兼ねていました。
<西町藪ノ内通>にしちょうやぶのうちどおり
ここは交通量の多い国道157号と並行する裏通り。何の変哲もない道ですが、ここにもかつては堀の役割を担った用水がありました。地下に埋設、つまり暗渠化されて地表からは姿を消しましたが、この道そのものが、そのまま用水の流路なのです。
別な言い方をすると、ここが「西内惣構堀」と呼ばれる防衛ラインということになります。そう思うと、ただの道が違った景色に見えなくもありませんね(無理?)。この付近は西藪ノ内通りと呼ばれていますので、防衛ラインに沿って設けられた土塁と竹藪を勝手に想像しながら眺めました(竹藪が地名の由来という話はありません)。
実は
市内には総構え(=惣構)の堀跡としてもっと分かりやすいところ、例えば標柱や説明板が設置されている場所が複数あります。ただまぁ、そういったスポットはネット検索すれば分かりますので、当ブログでは敢えて、大半の方が素通りするであろう通りをご紹介させて頂きました。
<西内惣構堀>にしうちそうがまえぼり
規則性がある興味深いひび割れ
総構えの堀のなごりは、すなわち城のなごりです。
■訪問:西藪ノ内通付近
[石川県金沢市西町藪ノ内通]
-----------( 追 記 )-----------
ご紹介させて頂いた堀跡は、有名なこちらの神社の前と繋がっています。
<尾山神社>おやまじんじゃ
前田利家とおまつの方が祀られている尾山神社。有名な観光スポットです。ほとんどの人が上を見上げて鳥居をくぐります。
<鳥居前の水路>
ただ、足元には歴史ある水路が通っています。しかも暗渠ではなく、ここでは開渠(水面が見える状態)になっています。つまり意識すれば気付ける状態。都市化にともなって堀は狭くなったようですが、人の暮らしを潤す用水としていまも活かされています。
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■参考及び出典
・金沢市HP
「歴史都市金沢のまちづくり」
>用水・惣構> 金沢城惣構跡
https://www4.city.kanazawa.lg.jp/soshikikarasagasu/rekishitoshisuishinka/gyomuannai/1/1/18455.html
2023年10月14日
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