岩槻の街中でこんな光景を目にしました。
<クランク>
ただの曲がった道?ではありますが、この道は堀の跡です。
城下町で道が曲がりくねっていること自体は決して珍しくありません。外敵の侵入に備えて、直進を防ぎながら見通しも悪くする工夫のなごりですね。ただ、ここはもともと堀が設けられていた場所です。堀とセットで、土塁や塀なども設けられていたことでしょう。城でよく見かける横矢の意味があったのかもしれませんね。
横矢?
これはそのまま「よこや」と読みます。敵に対し、側面からの攻撃を横矢といい、そのための仕掛けを横矢掛り(よこやかかり)といいます。具体的には、土塁や城壁を意図的に折り曲げ、近寄る者を正面と側面の両方から狙い討ちするための構造をいいます。
岩槻城の場合、城の中心的な部分だけではなく、城下町そのものを堀や土塁で囲む構造、いわゆる総構えになっていました。よって、街のあちらこちらにこの「横矢掛かり」が施されていても不思議ではありません。都市化のため、かつて総構えの城があった痕跡はどんどん街から消えてゆきますが、水の通り道として活かされたこの暗渠が、堀のなごりをいまに留めています。
<堀跡の暗渠>
曲がった道は更に奥でまた折れ曲がっていますね
■訪問:岩槻市内
[埼玉県さいたま市岩槻区太田]1丁目7
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2023年02月12日
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