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2024年06月08日

関城があった町だから関城町(筑西市)

<JR下館駅>しもだて
Shimodate-Station-JR.JPG

当ブログは下館城の投稿から始まりました。下館城跡の所在地は現在の筑西市、むかしの下館市です。下館の名は武士の館があったことに由来するため、『城跡好きとしては、この下館という文字が市の名前から消えてしまったのが残念』とコメントさせて頂きました。

<関東鉄道下館駅>
Shimodate-Station-Kanto-Railway.JPG
JRから乗り換えて関東鉄道ホームへ

今回訪問を決めた関城跡も、現在の筑西市です。そしてむかしの関城町。名の通りで、関城があったことが町名の由来でした。

<関城町>
Sekijomachi-Signpost.JPG
目的地に向かう途中で足が止まりました。いいですね。茨城県真壁郡関城町

下館市も関城町も2005年の合併によりなくなってしまいました(明野町・協和町を含む1市3町が合併して筑西市に)。

筑波山の西側に位置しているので筑西市。美しい響きがあります。ただ、武士だけでなく、地元民をも巻き込んだであろう城のなごりが消えていくのはちょっと寂しいですね。

いまは無いけど昔は城があった。

会社員の拙ブログですが、多少なりとも城に興味がある人と、そんな思いを共有できれば幸いです。

<黒子駅>くろごえき
Kurogo-Station-Kanto-Railway.JPG
下車した黒子駅です。現在は無人駅となっています。関城町は黒子村、関本町・河内村が合併して誕生した町でした。

<井上城跡>
inouejo-ato.JPG
南北朝時代の城跡です。関城を攻める北朝方の陣城と考えられています。

そして

<関城跡>
sekijo-ato.JPG
こちらも南北朝時代の城跡。結城氏の親族が関氏を名乗り築城しました。南朝方の、かなり重要な拠点でした。

現在の筑西市には、全国的には知られていない城跡が他にもたくさんあります。この日は電車と徒歩での訪問のため二つの城しか訪問できませんでしたが、いつか車でゆっくり訪問してみたいものですね。

それぞれの城のなごりを肌で感じるために…

<騰波ノ江駅>とばのえ
Tobanoe-Station-Kanto-Railway.JPG
半日歩き回って、帰りはこの駅から下館駅に戻りました。ここは旧関城町のお隣の下妻市になります。

<騰波ノ江>
Tobanoe-Station-Building.JPG
騰波ノ江はこの付近にかつてあった湖の名です。

■訪問:旧関城町
( 関東鉄道沿線 )
※井上城・関城の訪問記録へつづきます


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タグ:茨城

2024年05月31日

国宝の聖天堂(熊谷市)妻沼聖天山

<妻沼聖天山>めぬましょうでんざん
menumasyoudenzan-national-treasure.JPG
聖天堂が国宝に指定されている熊谷市の妻沼聖天山を訪問しました。

■ 現地訪問 ■
<妻沼聖天前>
menumasyoudenzan-bus-stop.JPG
現地到着。私は熊谷駅からバスを利用。所要時間は約30分でした。

<正面>
menumasyoudenzan-shrine-entrance.JPG
ここですね。以前から存在は知っていましたが、なかなか訪れる機会にめぐまれず初訪問です。妻沼聖天山は、東京の待乳山聖天、奈良の生駒聖天と並ぶ日本三大聖天のひとつとされています。

<貴惣門>きそうもん
menumasyoudenzan-first-gate.JPG
最初の山門です。国指定重要文化財です。

<境内>
menumasyoudenzan-precinct.JPG
貴惣門を通り抜けて撮影。境内はかなり広いですね。右手に銅像が見えました。

<斎藤実盛像>さいとうさねもり
Saito-Sanemori-Statue.JPG
この地を本拠とした武将・齋藤実盛です。妻沼聖天山は実盛が大聖歓喜天を祀る聖天宮を建立したことに始まります。

<四脚門>
menumasyoudenzan-second-gate.JPG
2つめの門です。

<仁王門>
menumasyoudenzan-third-gate.JPG
こちらは3つめの門です。ここをくぐればいよいよ本殿です。

<歓喜院>かんぎいん
menumasyoudenzan-main-shrine.JPG
一般的には妻沼聖天山と呼ばれていますが、正式名は歓喜院。高野山真言宗の寺院です。

<歓喜院拝殿>
Menumasyoudenzan.JPG
まずは拝殿。ここから奥へ向かってに中殿・奥殿と続きます

<歓喜院奥殿>
menumasyoudenzan-okudono.JPG
いよいよ奥殿。ここからの拝観は有料になります(700円:2024年5月現在)

<聖天堂>
menumasyoudenzan-national-treasure-main-shrine.JPG
彫刻で埋め尽くされた奥殿。圧巻です。現在の聖天堂(本殿)は、享保から宝暦年間(18世紀半ば)にかけて再建されたものです。

<壮厳の聖天堂>
menumasyoudenzan-majestic-main-shrine.JPG
まるで日光東照宮のようです。

<聖天堂の彫刻>
menumasyoudenzan-national-treasure-sculpture.JPG
日光東照宮から約百年後の技術が注ぎ込まれた装飾建築です。

18世紀半ばの建築物ですが、国宝に指定されたのは平成になってからです。平成の大修理の過程で明らかになった高度な技術が高く評価され、国宝指定となったそうです(平成24年)。言い換えると、大修理がなければ、むかしの職人たちの高度な技術が世に広まることもなかったわけですね。

実物を肌で感じられて、満足な訪問となりました。

■訪問:妻沼聖天山(歓喜院)
[埼玉県熊谷市妻沼]1627


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■参考及び出典
・Wikipedia:2024/5/31
・熊谷市HP
 熊谷のみどころ>妻沼聖天山

https://www.city.kumagaya.lg.jp/kanko/midokoro/menumasyoudenzan/index.html
タグ:埼玉 国宝

2024年04月14日

進徳館(伊那市)高遠城内に設けられた藩校

高遠城跡を探索したあと、高遠藩の藩校跡に立ち寄りました。

<進徳館>しんとくかん
Shintokukan-School-Takato.JPG
城跡の一部と言ってよい場所にあります。

Shintokukan-School-Takato-Han.JPG
城址敷地内に藩校の建物が現存しているのは珍しいそうです。

Shintokukan-Entrance.JPG
こちらは先生用の玄関

Shintokukan.JPG
ここが教室ですね。えっと、その奥は……

和室はみんな応接間に見えてしまうので、玄関に掲示されていた間取り図でもう一度確認したいと思います。

Shintokukan-School-Floor-Plan.JPG
そういうことなんですね

進徳館開校は1860年といいますから、すでに江戸末期です。藩主は第8代の内藤頼直でした。三の丸で空き家となっていた家老の屋敷を、学問所として利用したようです。明治となり、高遠県学校を経て1873年(明治6年)には廃校。学校として機能したのは13年ほどでした。

Shintokukan-Entrance-For-Students.JPG
こちらは学生専用の出入り口。高遠藩では、藩士の子は全員出席させたそうです。学校として存在した期間は短いですが、5百人を超える人材がここで学びました。

Shintokukan-School.JPG
他藩と同様に、高遠藩も財政は窮迫していました。しかし、優秀な人材の育成に重きを置いた結果が、進徳館だったのでしょう。

■訪問:進徳館
[長野県伊那市高遠町東高遠]2007


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■参考
・現地説明板・ 間取り図
・Wikipedia:2024/4/14
・伊那市HP(進徳館)

https://www.inacity.jp/shisetsu/kankoshisetsu/shintokukan.html
・おいでな伊那HP(進徳館)
https://inashi-kankoukyoukai.jp/locate/%e9%80%b2%e5%be%b3%e9%a4%a8/
タグ:長野

2024年02月03日

駅からすぐの武家屋敷の門(武蔵浦和駅)細淵家住宅長屋門

武蔵浦和駅近くに有形文化財の長屋門があると聞いて訪問してみました。

<細淵家住宅長屋門>ほそぶちけ
Hosobuchikejutaku-Nagayamon.JPG
市街地に突然現れる重厚な長屋門。国登録有形文化財に指定されています。長屋門とは江戸時代の城郭や屋敷などでよくみられる門の形式。この長屋門も、江戸時代の武家屋敷のものだそうです。

さいたま市のHPによれば、明治期にこの地に移築されたそうです。向かって右側には潜り戸、番所を持ち、左側は納屋につながっているとのこと。歴史的価値の高い門です。

<豪邸>
Cultural-Assets-Nagayamon-Hosobuchikejutaku.JPG
あくまで門を見に来ましたが、敷地の広さに愕然としました。ちょっと一般人からは遠い世界。もともとこの地域の豪農、笹目領沼影村名主の家柄のようです。

<現地>
Alley-Musashiurawa.JPG
現地はJR武蔵浦和駅西口から徒歩3分程度です。御屋敷は駅前から続く田島通りに面していますが、門はこの路地を入った右手になります。

<個人の家>
Cultural-Assets-Nagayamon-Gate.JPG
あくまで個人宅です。見て良いのは外観のみ。敷地の外といっても、マナーは守って見学しましょう!

■訪問:細淵家住宅長屋門
[埼玉県さいたま市南区沼影]1丁目


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■参考
さいたま市HP
「文化財紹介 細淵家住宅長屋門」

https://www.city.saitama.lg.jp/004/005/006/001/016/p002493.html
タグ:埼玉

2024年01月06日

高岡大仏(高岡市)人をひきつける大きな阿弥陀如来坐像

今回は富山県高岡市の大仏をご紹介します。

<高岡大仏>たかおかだいぶつ
Great-Buddha-Takaoka.JPG
奈良の大仏(東大寺)と鎌倉大仏(高徳院)と並ぶ日本三大仏の一つら数えられています。細かいことを言うと、奈良と鎌倉は別格として、三つ目の大仏には複数の候補があります。ここ高岡の大仏もそのひとつということになります。

高さは台座を含めて約16m。重量は65t。 初代と二代目は木造大仏でしたがそれぞれ焼失し、現在の青銅製の大仏で3代目になります(1933年)。銅器の街と呼ばれる高岡市に相応しい姿ですね。

<大佛寺>だいぶつじ
Takaoka-Daibutsu-Toyama.JPG
場所は大佛寺境内です。阿弥陀如来を本尊とする浄土宗のお寺です。

ところで
高岡大仏は「日本一イケメンな大仏」とも言われています。

<イケメン>
Handsome-Daibutsu.JPG
イケメンの基準がよく分かりませんが、それくらい見る人が親しみやすさを感じるということなのでしょう。地元職人の銅器製造技術、そして地元民大勢の思い入れが凝縮されたお姿です。

<文化財>
Great-Buddha-Takaoka-Takaoka-Toyama.JPG
銅造阿弥陀如来坐像として高岡市指定有形文化財に指定されています。

生きとし生けるものすべてに、永遠の幸福と繁栄をもたらす仏様です。ずっと高岡市民を見守っています。

■訪問:高岡大仏
(鳳徳山大佛寺)
[富山県高岡市大手町]11-29


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■参考
・Wikipedia:2024/1/6
・とやま観光ナビ
「高岡大仏」

https://www.info-toyama.com/attractions/21108
タグ:富山

2023年12月28日

参道の脇の土塁は何なのか(鴻巣市)勝願寺

鴻巣市の勝願寺にお邪魔させて頂いた帰り、気になる光景に足が止まりました。

<盛り土>
Raising-Ground-Konosu-Temple.JPG
この盛り上がりは何だろう?

場所は勝願寺の参道沿いです。何かの塚?古墳?あるいは治水のための堤の跡か?

あと思いつくのは防衛のための土塁。というより、一度そう思ったら、そういうふうにしか見えなくなりました。寺が軍事的な意味を持ち、まるで砦の如く土塁や堀が設けられている例はたくさんありますよね。

<勝願寺惣門>
Konosu-Temple-Shoganji-Main-Gate.JPG
勝願寺は古い歴史の寺です。大昔はそんな意味があったのではないか?

陣城として利用されたことがあっても不思議ではなく、更に、あの徳川家康が何度も訪れた寺ですので、警護のための土塁が設けられても不思議ではありません。


結論を言うと
調べに調べましたが、そんな証拠は見つけられませんでした。

Unnatural-Scenery-Konosu-Temple.JPG
じゃこれなに…

現地に説明板でもあれば、ここまで考え込むこともなかったでしょう。城跡巡りを趣味にしていると、土塁にしか見えなかった。もっと正直に言うと、土塁と思いたかった。それだけの話です。成果はありませんが、現地で似たような感覚をお持ちになる人がいるのではないかと思い、投稿させて頂きました。

古墳ですかね?

以上、勝願寺訪問の追記でした。妄想にお付き合い頂き、ありがとうございました。

■訪問:勝願寺
[埼玉県鴻巣市本町]8丁目
タグ:埼玉

2023年11月02日

さし石(尾山神社)藩主前田家より拝領の力石

金沢市の尾山神社に展示されている力石の話です。

<力石>ちからいし
Sashi-ishi-oyama-jinja.JPG
力試しに用いられた石ですね

<説明板>
lifting-stone-history.JPG
ここでは『さし石』と呼ぶようです。旧藩主前田家よりの拝領石とのこと。説明文を以下に転記させて頂きます『』内は転記)

『一般に番持ち石といわれ、古くより若衆達がこの石を担いで力と技を競った。特にここ加賀においては、草相撲と並んで力比べが盛んに行われた。これに因んで、この石に触ると健康になるといわれ、古くより多くの人々がこの石を触り幸福への第一歩である健康を祈った。』

健康は幸福への第一歩

ろくに運動もせず、不摂生のまま働き続けてきたオッサンの心に、深く染み入る言葉でした。ちょっと疲れていたせいですかね?

<さし石>
lifting-stone-oyama-shrine.JPG
左の石には「さし石」の文字。右の石はちょっと(私には)意味がわかりませんが「拝領石」の文字は確認できます。

反省の意味も込めながら
ありがたく触れさせて頂きました。
幸福への第一歩です。

■訪問:尾山神社の力石
[石川県金沢市尾山町]


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■参考及び出典
現地説明板
タグ:石川

2023年10月22日

雪の貯蔵庫のなごり(金沢市)尾山神社氷室跡地

前田利家を祀る尾山神社へ向かう途中、通りから石垣と石柱が見えたので、立ち寄ってみました。

<尾山神社氷室跡地>
oyama-jinja-himuro.JPG
氷室跡地?ここに氷の備蓄庫があったということかな

<通りから撮影>
oyamajinja-himuroato.JPG
奥まった平らな区画に木が生い茂り、陽も当たらなそうな空間だったので「氷室に相応しい場所に思えなくもない」と漠然と受けとめ、現地を去りました。

あとから調べてみると、かつての金沢には、城内にも城下にも、あちらこちらにも氷室が存在していたようです。私が目撃したのは、その一部に過ぎないということですね。また、江戸時代に雪国から将軍家へ氷が献上された話は知っていましたが、加賀藩のそれはかなり有名な話だったようで、なんと江戸時代初期には既に始まっていたようです。

そんな時代に…

いうまでもなく、夏の氷は貴重品。庶民には手が届かないのですから、贅沢品ですね。加賀藩が送り届ける氷(雪)は、さぞ将軍家を喜ばせたことでしょう。備蓄しておくノウハウあってのことですね。氷室の具体的な構造までは想像できませんが、江戸時代のことですから、穴を掘って石を敷き詰め、地中の蔵を造ったのでしょう。

ただ、保管する技があっても、お届け先は江戸。京都の宮中でも難しそうですが、江戸の将軍家宛ですからね。加賀藩の参勤交代が、約480kmの道のりを12泊13日と言われていますので、ちょっと遠ような…

それがなんと
飛脚が昼夜休まず4日間で運んだそうです

もちろん一人ではなく、最強の飛脚チームです。氷を笹などの葉で包んで桐の箱に納め、江戸の藩邸まで届けたそうです。献上日も(陰暦の)6月1日と決まっていたとのこと。もはや毎年恒例のイベントだったようです。

ただ、どんなに頑張っても既に夏が始まっていますからね。実際はかなり溶けてしまい、将軍に献上されるのは、器に入る程度の大きさだったようです。こうなると、私たちが想像するような実用性は無いに等しい状態です。涼しさをお届けして徳川将軍家を喜ばす。それが即ち、幕府への忠誠を示すことだったのかもしれません。

<石柱と尾山神社石垣>
oyama-shrine-icehouse.JPG
石垣の先は尾山神社です。ここで備蓄した雪の使い道はわかりませんが、江戸まで届けられた可能性もゼロではありませんよね。

■訪問:
尾山神社氷室跡地

[石川県金沢市尾山]11


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■参考及び出典
・金沢旅物語
>イベント> 氷室開き

https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/event/detail_30342.html
・ほっと石川旅ねっと
>石川のイベントを探す> 氷室開き

https://www.hot-ishikawa.jp/event/17808
タグ:石川
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