<千貫樋>せんがんぴ
重厚で風格がありますね
これは鴨川が荒川に流れ込む地点に設けられた水門です。荒川が増水すると鴨川は逆流し、周辺住民は洪水に悩まされ続けていました。その対策として、合流地点に逆流する水を食い止める門が設けられたわけですね。歴史は古く、最初の水門は江戸時代にまで遡ります。
<レンガ造り>
木造だと経年劣化は避けられません。水門は、明治時代にレンガ造りとなりました。
使用されたレンガが15万以上というから凄い事業です。見た目も立派ですが、どんなに期待されていたかを思うと感慨深いですね。
<千貫樋を潜る>
現在は片側が通路になっていて、通り抜けできます。何となく小舟で水路を進んでいる気分がします。なんとなく・・・
この付近で荒川と合流していた鴨川。のちに南方面へ川が延長され、同じく荒川に注いでしる別な川と合流するように付け替えられました。流路が変わったということですね。今回訪問の千貫樋水郷公園は、かつて荒川とつながっていた鴨川の旧流路跡ということになります。
<憩いの場>
かつて水の砦だった千貫樋。役割を終えて、公園の一部として残されています。人が水に挑んだ貴重な建造物。いつまでもこの姿を留めて欲しいですね。
<千貫樋水郷公園>
■訪問:千貫樋水郷公園
[埼玉県さいたま市桜区五関]
タグ:埼玉
鴨川の流路変更の件ですが、文中の「別な川」とは鴻沼川のことです。鴻沼川にあとから鴨川が合流したのですが、合流地点より下流(荒川に注ぐまで)の区間は鴨川という名になってしまいました。もともとはその区間も鴻沼川です。
地元のご紹介ありがとうございます。
涼しくなって動き回れるようになりましたので藤右衛門水系だけでなく、荒川方面も探索したいと考えます。