この建物は小田原城の二の丸の南東隅に建つ櫓です。
<説明板>
こちらに詳細が記されていますので、一部を紹介させて頂きます(『』内は原文の転記)。
『江戸時代、小田原城には5棟の二重櫓と1棟の平櫓がありました。この櫓は、関東大震災(大正12年:1923)後に再建された平櫓で、二の丸隅櫓とも呼ばれています。
延宝元年(1673)もしくはその翌年に2間×6間(約3.6m×11m)の土蔵としてはじめて建設されました。しかし、元禄16年(1703)の地震により倒壊し、奥2間、折廻し7間(約13m)の鍵の手状の平櫓として再建されました。』
まずは倉庫のような役割を担っていたということでしょうか。元禄時代の地震を機に、一重櫓として生まれ変わったわけですね。物見櫓として高さがあるほうには思えませんが、説明文に『二の丸への入り口である馬出門を見下ろす位置』とあるように、絶妙なところに建てられていたようです。
<説明板写真>
こんな感じだったわけですね。石垣が今より高い様子が見てとれます。奥に見えている建物が馬出門のある区画です。
小田原城の場合、二の丸は藩主の居館や役所があった重要な曲輪。濠に面した二の丸隅櫓は、三の丸方向に睨みを利かせる一方で、二の丸への出入り口を監視する重要な役割を担っていたようです。
<現在の櫓>
説明文によれば、現在の櫓は関東大震災後に再建されたもので、江戸時代のものよりは一回り小さいものとなっているようです。形こそ変われど、むかしの櫓のなごりを今に留めているわけですね。
<馬出門と二の丸隅櫓>
今も馬出門を見守っています
以上
小田原城二の丸の隅櫓のご紹介でした。
<二の丸東堀>
訪問が春だったので、桜も楽しめました。
■訪問:
小田原城二の丸隅櫓
[神奈川県小田原市本町]
■参考及び出典
現地説明板
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