今回は山形市の市街地に取り残された城のなごりの話です。
<土塁>
立派な土塁です。それにしても、山形城址である霞城公園からはかなり遠いところです。出城の土塁でしょうか?
<三の丸土塁跡>
三の丸?こんなところまで城の内側だったということですね
あまり知られていませんが、山形城は全国でも屈指の広さを誇る平城でした。基本構造は本丸・二ノ丸・三ノ丸と外へ向かって広がる輪郭式。縄張りそのものは複雑ではありませんが、スケールが違います。三ノ丸は東西が約1.5q、南北約2qもの広さだったそうです。広々とした三ノ丸には、武家屋敷が立ち並んでいたようです。しかし明治の廃城令により城は取り壊され、堀も大半が埋められました。特にもっとも外側の曲輪となる三ノ丸は市街地化のため姿を消しました。
そんな状況でありながら
土塁がこうして残っている
街に埋もれながらも
取り除かれることなく今日まで残っている
素晴らしいですね!
山形城といえば、私にとっては最上義光の居城です。三ノ丸を含めた城の拡張は最上義光の時代になされました。そして最上家改易後、山形へ入った鳥居忠政らの手で近世らしい城郭となりました。復原工事によるものではなく、そのなごりが形となって残っているわけです。
<つわものどもが夢の跡>
■訪問:
山形城三ノ丸土塁跡
[山形県山形市十日町]
■参考:現地説明板
お城巡りランキング
-----------(追 記)-----------
2023年に再訪した時の画像を貼っておきます
<三ノ丸土塁>
夏の訪問のため緑が濃いです
<現地説明板>
設置されている説明板の一部です。地図に記されているように、ここは広い三ノ丸の一番外側ですので、本丸からは遠いわけですよね
そして
<土塁跡と堀跡>
今回は土塁の向こう側(神社境内)からも撮影しました。つまり三ノ丸の外側から眺めていることになります。手前は堀のなごりです
2021年12月07日
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