アフィリエイト広告を利用しています

2017年04月15日

外濠のなごり 赤坂見附

<赤坂見附跡>あかさかみつけ
sirononagori akasakamitsuke (2).jpg
赤坂の見附跡です。見附とは簡単に言えば見張り役が常駐する城門のこと。ここはかつて江戸城の城門がありました。

駅は有名ですが、いわゆる「赤坂見附」へ行かれた方は少ないのではないでしょうか?

行く必要がない……

まぁ普通そうかも知れませんが、駅からそう遠くないところで城のなごりを感じられる場所ですので、ちょっとご紹介させて頂きます。

ここ赤坂見附も四谷見附などと並んで江戸城三十六見附の一つ。重要な城門でした。複数の家が作業を分担して完成させたようですが、赤坂見附の石垣部分はあの黒田家によって築かれました。

これで終わり?

はい。
ただまぁここまで来たら、すぐそばの外濠も見てみましょう。

<弁慶橋>
sirononagori akasakamitsuke (1).jpg
立派な橋が目の前に現れます。その名も弁慶橋。義経と弁慶の出会いを想像してしまいますが、江戸城普請の大工の棟梁であった弁慶小左衛門が作ったので、弁慶橋と名付けられたそうです。

ここは港区元赤坂 と千代田区紀尾井町の境界。ちなみに、紀尾井町(きおいちょう) の名は、この一帯に紀州と尾張の徳川家、そして井伊家の屋敷があったことに由来します。つまり、やんごとなき人たちのお屋敷街だったということですね。で、今でこそ歩いて渡れますが、江戸時代には濠を渡れる橋はありませんでした。

橋が架けられたのは明治22年。あら?棟梁の弁慶さんと時代が合いませんね。

弁慶橋そのものは、神田の鍛冶町から紺屋町・岩本町辺りを流れる川(藍染川)に架かっていました。
明治になって弁慶橋が廃橋となり、ここに移設されたとのこと。もっと詳しく調べてみると、どうも移設というより、解体した廃材を再利用して橋が架けられたという方が実態に近いかもしれません。もともとの弁慶橋とは形状は異なるものの、その名前が使われたようです。

いい意味で名前が残るのは名誉なことですが、職人の気質を考慮すると、弁慶さんは「こんなのワシの仕事じゃねぇ!」とか天国で言ってたかもしれませんね。
(現在は更に鉄筋に生まれ変わってます)

<江戸城外濠のなごり>
shirononagori Benkeibori.jpg
赤坂見附跡の付近では、旧江戸城の外濠がほぼ原形を留めて残っています。埋められずにすんだ外濠です。
緑に囲まれ昔の雰囲気を残す濠。都内に残る貴重な江戸城のなごりです。

<外堀通り>
sirononagori akasakamitsuke (3).jpg
赤坂見附駅付近の外堀通り。その名の通りで、江戸城のかつての外濠に沿うように道が通っています。のどかな外濠跡とは対照的に、都会の中の都会です。慌ただしく通り過ぎるのが当たり前のような街の景色ですが、ほんのちょっと、この外堀通りを渡るだけで、時空を越えたような別世界と出会える場所なのです。

■訪問:赤坂見附
[東京都千代田区紀尾井町]


お城巡りランキング
posted by Isuke at 20:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 城跡[都内]
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6170027
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
検索
記事ランキング
[アクセスランキング]
  1. 1. 上杉謙信の軍旗 毘沙門天と懸かり乱れ龍
  2. 2. 真田の城 上州沼田城
  3. 3. 刑場近くの橋のなごり 泪橋と思川
  4. 4. 高遠城のなごり
  5. 5. 関東の連れ小便・政宗白装束の舞台 (石垣山城)
  6. 6. 矢之門から帯曲輪へ(白河市)小峰城
  7. 7. 小峯御鐘ノ台大堀切のなごり(小田原城)
  8. 8. 火の玉不動 大宮宿の水路と刑場のなごり
  9. 9. 金沢城のなごり
  10. 10. 大石内蔵助 終焉の地 細川家下屋敷跡
  11. 11. 暗渠と城跡34 渋取川と蓮上院土塁(小田原市)
  12. 12. 高天神城のなごり
写真ギャラリー
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
Isukeさんの画像
Isuke
もともとは無趣味の仕事人間。土日は家でゴロゴロ。本ブログは、そんな男が急に城跡巡りに目覚め、てくてくと歩き始めた記録です。
プロフィール
X (Twitter) Twitter-Isuke.JPG Isuke@shirononagori
最新記事

お城巡りランキングに参加中 [参加させて頂いた雑誌]

アクティブライフ・シリーズ009 クルマで行く 山城さんぽ 100【電子書籍】[ 交通タイムス社 ]

[当サイトお勧め本]

小説 上杉鷹山 全一冊 (集英社文庫(日本)) [ 童門 冬二 ]


感想(39件)