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こんにちは!今日は岩槻のとある場所までやってまいりました!
岩槻は人形のまちとして知られていますが、「西遊記」に登場する三蔵法師の霊骨がおさめられている場所があることはご存じですか?^^
西遊記は三蔵法師が孫悟空、猪八戒、沙悟浄を連れて経典を取りに行く物語であるため三蔵法師は架空の人物と思われがちですが、彼は「玄奘(げんじょう)」という実在した僧がモデルとなっているんです。
ではなぜ中国で生まれた三蔵法師の霊骨が埼玉の岩槻におさめられているのか。
まずはそこから掘り下げていきましょう^^
玄奘塔
こちらが玄奘の霊骨が眠る「玄奘塔」
この塔が作られるまでの経緯は第二次世界大戦の戦時中まで遡ります。
当時南京を占領していた日本軍は中華門外に駐屯し、稲荷神社を建立するために丘を整地していました。
その時に偶然彼らが発見した石棺には三蔵法師の頂骨が演化大師可政によって長安から南京にもたらされたことが記されていたのです。
日中両国の専門家が調べたところ、玄奘三蔵法師の頂骨そのものであることが確認されました。
発見の翌年、頂骨は南京政府に還付され南京玄武山で盛大な式典が行われた際に、「日中の仏教徒が永遠に玄奘の道徳を大切にするように」との趣旨で分骨され、日本仏教徒代表の倉持秀峰さんに手渡されました。
来日した霊骨は東京都の増上寺に安置されたものの、この頃東京では空襲が始まっていたので戦火で消えてしまうのを防ぐために最終的には埼玉県の慈恩寺に奉安されたのです。
慈恩寺は天台座主の三代目を務めた「円仁」が開基した寺であり、玄奘ゆかりの寺でもある「大慈恩寺」にちなんでつけられた由来もあるので霊骨をおさめるのにふさわしいお寺であると言えますね^^
この地で霊骨塔が建立されてからは中華民国仏教界や奈良の薬師寺からも霊骨を迎えたいとの要請があり、いずれも分骨を受け入れています^^
慈恩寺から歩いて5分ほどの場所にある玄奘塔ですが、敷地内では三蔵法師・玄奘の像や巨大な亀の像などを見ることができます^^
玄奘は629年に陸路でインドへ向かい、仏教の開祖である釈迦が説いた教えを記録した経典を中国に持ち帰って翻訳した人物です^^
翻訳作業で従来の誤りを正した玄奘は法相宗の開祖となり、インドへの旅の記録「大唐西城記」を綴りました。
これを基に仏教の世界に仙人や妖怪などを登場させて面白くした小説が「西遊記」なんですね^^
まとめ
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今や国民的アニメにもなっている「ドラゴンボール」も初期の頃は西遊記の影響を受けて描かれてたんですよ!^^
この辺りは2月から3月になると梅の花が咲いてとっても綺麗なので梅の時期になったら近くの慈恩寺観光と併せて見るのがおススメです!
寺巡りが好きな方はぜひ!^^
アクセス
・豊春駅から徒歩約22分。
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