2018年08月17日

その道は水路 花と緑の散歩道 (さいたま市)

今回はさいたま市の緑道の話です。

■花と緑の散歩道■
<緑道>
SN256Ankyo (2).jpg
春には桜が咲き誇る緑道です。

画像はさいたま市(旧浦和市)の花と緑の散歩道。市民の憩いの場所である別所沼公園から、JR武蔵浦和駅近まで続く緑道です。約2キロの道のりには、桜のほかに四季折々の植物が植えられており、その名の通り花と緑を楽しめる散歩道として市民に親しまれています。

■別所排水路■べっしょぬまはいすいろ
この道、元々は別所沼から伸びる水路でした。
<別所沼>
SN256Ankyo (4).jpg

現在はその水路に蓋がなされ、水面を見ることはできません。

<水路の道>
SN256Ankyo (1).jpg
緑道をちょっと横から撮影

まぁ私もむかしはこんな角度から道を眺めるなんてことはしませんでしたが、もう癖になってしまいました。良く見ると、水路に蓋をしただけの構造だということが判ります。丁寧に舗装してあるので意識されませんが、これはやはり水路です。

こういう構造を暗渠といいます。見慣れないこの字は「あんきょ」と読みます。地下に埋設された川や水路という意味ですね。この緑道も暗渠化された水路。誰も意識しないだけで、今も水路としての役割を果たしています。

<橋のなごり>
SN256Ankyo (3).jpg
橋から転落しても大丈夫。橋の構造だけが残り、水路は姿を消しました。

この先を進んで行くと、武蔵浦和駅に到着します。花と緑の散歩道はそこで終了。ただ暗渠そのものはもうちょっと先まで続き、市内を流れる笹目川に合流します。その笹目川はやがて荒川と合流しますので、ちょっと極端な言い方ですが、水路のずっとずっと先は海ということになりますね。

で、なんでわざわざこんなことを取り上げるのか?

「暗渠」という視点は、ちょっと変わってるかもしれませんね。ただ、人知れず頑張っているものを応援したくなる気持ちは、みなさんも同じではないでしょうか。

道が綺麗なだけじゃない。ちゃんと水も流れ、水路としての役割を担っている。緑道を通ることがあったら、そんな目で見てあげて下さい。


------お勧め暗渠本------
私のブログでは伝わらない暗渠の魅力が、本になって出版されています。当サイトお勧めは「はじめての暗渠散歩」です。あまり身構える必要はありません。どなたでも気軽に読めるように書かれた一冊です。

はじめての暗渠散歩(ちくま文庫)
本田創/山英男/吉村生/三土たつお

タグ:暗渠

2018年08月16日

土橋と蛍 遠い日の川の記憶 (浦和区大原)

■土橋と蛍■
<市川橋>
SN255dobashi&hotaru  (3).jpg
さいたま市の浦和区にて。この橋を撮影中に、地元の方と思われるお婆さまに声を掛けられました。

お話をうかがうと『昔は護岸も橋もこんなコンクリではなかった。土橋から蛍を眺められる風情のある場所だった』とのこと。

なるほど。さぞ美しい光景だったのでしょうね。その様子を探るべくネット検索しましたが、情報は得られませんでした。せめて白黒の写真だけでも確認できれば良かったのですが、ちょっと残念です。

ただ、あのような穏和なお婆さまが、あれだけ懐かしそうに話すのですから、きっとそうだったんでしょう。根拠なんていらない。そうだったと思うことにしました。


■見沼代用水西縁■みぬまだいようすいにしべり
<見沼代用水西縁と市川橋>
SN255dobashi&hotaru  (5).jpg
この水の流れ。厳密には水路です。ただし、昨日今日の水路ではありません。江戸時代に灌漑農業用水として造られた歴史ある水路なのです。当時の治水のプロフェッショナル・井沢弥惣兵衛(いざわやそべえ)の指導により築かれました。それがそのまま現在に至り、今ではコンクリの水路となっています。

<現在の見沼代用水西縁>
SN255dobashi&hotaru  (2).jpg
バリバリの現役水路。

<水門付近>
SN255dobashi&hotaru  (4).jpg
水門を境に水位が・・・などと楽しみながら、水路沿いを散歩しました。


■浦和区大原■
水路好きですが、それだけを見に来たわけではありません。この日のお目当ては、地元「浦和レッドダイヤモンズ」の公開練習。市川橋を渡って北へ向かうと、レッズが拠点としている大原サッカー場に辿り着きます。

<大原サッカー場>
SN256URO.jpg
あくまで練習なので遠くから撮影

この日も多くのレッズファンが、練習場へ足を運びました。私もその大勢のなかのひとりです。

<レディア>
SN255dobashi&hotaru  (1).jpg
このキャラクターはレディア。浦和レッズのチームマスコットです。チームと比較すると、いまいち人気がありませんが、それも含めて浦和レッズなのです。

あのお婆さまの記憶にの残る土橋は、もう見ることはできません。ただこのコンクリの橋も、サッカー好き・レッズ好きの子供たちの川の記憶になるのかもしれません。遠い日の光景として、いつか懐かしく思い出されるのかも知れませんね。

2018年08月15日

山を貫く水路 狩野川放水路

今回は水路のお話です。ただの水路ではありません。壮大な治水事業の一環として造られた伊豆の巨大放水路です。

<狩野川放水路>かのがわほうすいろ
SN254 (2).jpg
山を貫いて造られました。これが水路です。

以前から存在は知っていましたが、どうしても実物を見てみたく、伊豆の城跡巡りの際に立ち寄りました。撮影は1月。城巡りに同行してくれた友人も、苦笑いしながら探索に協力してくれました。

<コンクリの要塞>
SN254 (1).jpg
近くで見ると圧倒されます。何の飾りもなく、ただ役割を果たすためのだけの姿。無機質でありながら、毅然と映るのは気のせいでしょうか・・・

このプロジェクトに投じられた費用は約700億円。これについてはいろんな評価はありますが、山の向こう側を流れる狩野川の氾濫を、今も守り続けていることは事実です。元々暴れ川だった狩野川がピンチになると稼働し、溢れそうな水をこの水路から海へ逃がします。

溢れそうなら逃がす

いろんなことのヒントになり得ますね。

---■狩野川放水路■---
建 設:1951年6月〜1965年7月
全 長: 2,980m
水路幅: 約50m〜120m
[伊豆の国市・沼津市]

2018年07月15日

赤羽の暗渠の果て 稲付川と空が出会う場所

今回はまた「暗渠」のお話。本日の暗渠探索です。

<暗渠>
shirononagori247Ankyo (2).JPG
昔は川だった道です。石神井川から板橋区内で別れて、この付近を通過して隅田川に繋がる川です。

■稲付川が流れる街■いなづけがわ
当ブログで時々登場する東京北区の街・赤羽。まず、太田道灌築城と推定されている稲付城跡があります。城跡メインのブログですので、赤羽が登場するのは自然な流れです。
<稲付城跡>
shirononagori247.JPG

もう一つの理由は、ずばり「暗渠」です。毎回同じ説明ですが、これは「あんきょ」と読み、「地下に埋設された川」といった意味です。

<稲付川の暗渠>
shirononagori247Ankyo (3).JPG
ただの道ではありません。かつては川でした。住所だと北区赤羽西付近。川の名は稲付川です。北耕地川ともいいます。

都内の川にはありがちなことですが、この川もほとんどの区間が暗渠となっています。ですから、ここに限らず川の姿は見えません。きっと、誰も川だとは思わないでしょうね。いわば「忘れ去られた川」です。

ただこの孤独な川、下った先、まもなく隅田川という地点の約150m程度だけは開渠になっているとのこと。開渠とは暗渠の逆で、蓋のされていない状態。つまり、水面が見える状態のことですね。

私は暗渠として何度もこの稲付川を紹介しながら、唯一残された開渠部分は見たことがありませんでした。まぁ見なくてもどってことはないのですが、なぜか急に見なくてはいけないような気になった。なぜか。本日。

ということで、たったそれだけの理由で、猛暑日が続くなかその場所へ行ってまいりました。

<ガード下>
shirononagori247Ankyo (4).JPG
まずは赤羽駅の西側から東へ移動。赤羽は、大ざっぱに言うと駅より東側に向かって低地が広がり、やがて川へ出ます。稲付川もそちらへ向かって流れています。

住所で大筋を説明すると、赤羽西⇒赤羽南⇒神谷(かみや)という順になります。実際に歩いた十条等は省略。あくまで大筋の話として。

<神谷>
shirononagori247Ankyo (9).JPG
で、ここは既に神谷三丁目。団地のある付近です。暗渠はこの先で国道122号線に出ます。

<国道122号>
shirononagori247Ankyo (1).JPG
道の向こうにそれらしい空間が見えました。大同特殊鋼王子工場とDNPグラフィカの間です。

<加筆>
shirononagori247Ankyo (10).JPG
加筆しました。ここです。間違いないです。近くに信号がありますので、あとはそこから道を渡るだけ。

<地図>
shirononagori247Ankyo (5).JPG
隅田川、そして川の向こうの足立区が目と鼻の先ということですね。

<北町橋>
shirononagori247Ankyo (6).JPG
この目立たない橋より先が、稲付川と空が出会う唯一の場所です。

<水面>
shirononagori247Ankyo (7).JPG
柵があって撮影しにくいですが、水面がしっかり見えています。暗闇の水路は、ここで陽の当たる川になりました。

<暗渠ではない稲付川>
shirononagori247Ankyo (8).JPG
工場の敷地に挟まれた河川用の敷地です。

ということで、
稲付川の暗渠の果ては、コンクリの街に残された「立入禁止」のオアシスでした。

以上です。最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。

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暗渠をテーマとした本が出版されています。当サイトお勧めは「はじめての暗渠散歩」です。マニアックな世界と思われがちですが、この本ならあまり身構える必要はありません。どなたでも気軽に読めるように書かれた一冊です。

はじめての暗渠散歩(ちくま文庫)
本田創/山英男/吉村生/三土たつお


タグ:暗渠

2018年05月18日

暗渠の予感 浦和の神明坂にて

今回もまた暗渠の話。「予感」についてです。

<神明坂>
Ankyo Jinmeizaka (3).JPG
[浦和区神明]2丁目

■暗渠好き■
地下に埋設された川。これを暗渠(あんきょ)といいます。この暗渠に興味を持ち始めてそろそろ5年くらいでしょうか。城跡ブログとしてスタートした当ブログですが、ときどき暗渠についても触れさせてもらっています。

記事例(よかったら覗いてみて下さい)
→『川の無い橋
→『エールを送りたくなる川

緑道を見つけて川だったと思うことはしばしば。毎回毎回しみじみ味わうなんてことはしませんが、ちゃんと気付いていますよ。
ホントは川だよね
まぁそんな感覚です。

■川の痕跡■
むかし川だった痕跡として良くあるのか橋跡。工事の都合で、欄干などが残ってしまうケースです。あとは護岸の跡。コンクリ製であろうが石材であろうが、不自然さが「もともと違う構造物だった」ことを教えてくれます。
あとは水門ですかね。暗渠と川の合流地点でまだ役割を担っているものはたくさんありますが、もはや機能していないのに、これまた工事の都合で取り残されているケースもあります。ちょっとレア。みつけたらラッキー?かもしれません。

と、ここまでご紹介したのはあくまで痕跡です。ただ暗渠に気付くだけなら、やはりこれですかね。
車止め
shirahatanuma (7).JPG
shirononagori suginsmi (5).JPG
街でみかける車止めが、全て暗渠というわけではありません。ただ一つの目安になります。
暗渠は普通の道路とは構造が異なりますので、重量が大きすぎる車両はご勘弁下さいということですね。


■地形だけで予感■
暗渠の目印をご紹介しましたが、興味を持ち続けていると地形だけで予感がする場合があります。

Ankyo Jinmeizaka (4).JPG
ここは浦和の市街地です。街はコンクリや建物に覆われていますが、意識して観察すると、とてもユニークな地形。実際に歩いてみれば、台地と低地から成り立っていることを体感します。画像の坂は、台地から一旦低地へ降りて、再び台地へ登る道。浦和らしい坂道です。

大枠として台地と低地に分けましたが、それぞれ真っ平らな訳ではありませんよね。降り注ぐ雨が流れとなり、長い年月を掛けて地形を更に興味深いものに変えていきます。徹底的に街を整備しても、なんとなく残ってしまうなごり。そんなことを感じて歩くと、何でもなさそうな景色が、興味深く映ります。

さて、予感した水の流れを覗いてみますかね。

<暗渠>
Ankyo Jinmeizaka (5).JPG
やはりありました。向こうから手前に流れているようです。見えないのになんでわかる?いや、だって水は低い方へ流れるだけですからね。この状況で分るのは、高低差だけです。画像では伝わりにくいですが、これは現地では分かります。水は手前に流れ、舗装された道の下をくぐり、反対側へ流れています。

では道の逆側も見てみますか

<暗渠>
Ankyo Jinmeizaka (6).JPG
ここですね。こちらも暗渠・・・

<開渠>
Ankyo Jinmeizaka (7).JPG
あれ、暗渠は途中までで水が見えていますね。暗渠に対し、こういう状態は開渠(かいきょ)と言います。まぁ開渠こそが、普通の感覚でイメージする川そのものの姿ですかね。

<谷>
Ankyo Jinmeizaka (2).JPG
どうも実際に目で見るのと比較すると、画像は独特の地形が伝わりにくいので、赤で筆を入れさせて頂きました。

<川の位置>
Ankyo Jinmeizaka (1).JPG
上の画像を更に加工(下手クソですみませんが伝われば嬉しいです)。水色が川の位置。まぁ見えないんだから、暗渠の位置ですかね。

コンクリに覆われてなければ、水の行先は一目瞭然。雨でも降ればなおさらでしょう。台地と谷が入りくんでいるのですから当然ですね。

でも、それを感じさせない現在の街並み。都市化は低地の安全性を高め、昔の湿地とか氾濫原すら、もうどこにあるのか分かりません。治水の力は凄いですね。

例として取り上げたこの神明坂。まぁ普通に生活していれば「ああ、坂か」と何となく受け入れて終わりですよね。ただこうして意識して見てみれば非常に面白い。そして、暗渠の先でみつけたささやかな水の姿すら、妙に愛おしく思えてなりません。

なんでそう思うの?

そう聞かれたことがありますが、気が付いたらそうなっていたとしか答えられませんでした。

以上です。

ここ数回、暗渠の話が続いてます。次回からまた城跡プログに戻したいと思います。


-------追 記-------
2020年6月、街探索のお仲間と同じ場所を再び訪れたので画像を追加しておきます
<暗渠>
AnkyoJinmei202006 (3).jpg
<開渠>
AnkyoJinmei202006 (2).jpg

そして
今回は神明坂とは別の、もう一本奥の道から同じ水路を撮影しました。
AnkyoJinmei202006 (1).jpg
コンクリの街に残された細長いオアシス。そう感じてしまうのはちょっとヘンですかね。

以上です

------お勧め暗渠本------
私のブログでは伝わらない暗渠の魅力が、本になって出版されています。当サイトお勧めは「はじめての暗渠散歩」です。あまり身構える必要はありません。どなたでも気軽に読めるように書かれた一冊です。

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本田創/山英男/吉村生/三土たつお



タグ:暗渠

2018年05月17日

暗渠の道 海へ繋がる浦和白幡緑道 

また暗渠の話です。
今回は旧浦和市にある「白幡沼」を題材にしました。

<白幡沼>
shirahatanuma (1).JPG
現在の住所だと、さいたま市南区白幡。

護岸が整備され、地元の人たちの憩いの場所となっています。大昔なら湿地の多かった浦和も、いまではすっかり市街地化され、こういった景色は貴重です。生息する野鳥にカメラを向ける人もちらほら。街に残されたのどかな沼です。

<拳沼>こぶしぬま
shirahatanuma (3).JPG
台地が途切れたところにポツンと存在するこの沼。巨人が転んだ時に手をつき、その時にできた窪みに水が溜ったという伝説があります。日本の各地で伝承される巨人伝説の類ですね。足跡は時々耳にしますが、ここ白幡で伝わる話では手。これにより、この沼は拳沼と呼ばれています。

この穏やかな沼
海と繋がっている


などと想像する人は少ないかも知れませんね。まぁちょっと大げさなテーマに聞こえますが、実際にそうです。

<白幡緑道>
shirahatanuma (4).JPG
画像の左手が白幡沼です。沼沿いのいい感じの緑道、これが暗渠になっていて、地下には水が流れています。

<暗渠>
shirahatanuma (5).JPG
道の向こうまで続いていますね。ではちょっと辿ってみますか

<暗渠>
shirahatanuma (6).JPG

<暗渠と車止め>
shirahatanuma (7).JPG
またちょっと道を渡って

<終わりが近い>
shirahatanuma (8).JPG
向うのほうに水門が見えてきました。もう一回道を渡ればく暗渠のゴールです。

<水門>
shirahatanuma (10).JPG
水門が暗渠の出口。上はJR武蔵野線の高架です。

<笹目川の水門>
shirahatanuma (11).JPG
笹目川の始まり。水はここから南に流れていきます。

<もともと自然の川>
shirahatanuma (12).JPG
いまでこそいろんな排水路の水がここに集まってきますが、もともとは先ほどの白幡沼を水源とする自然の川です。そして今でも、白幡沼と繋がっています。

<浦和の笹目川>
shirahatanuma (13).JPG
この笹目川は荒川の支流です。

<戸田の笹目川>
shirononagori201toda (1).JPG
似た画像ですが、こちらは戸田市内の笹目川。この先で荒川と合流します。

白幡沼の水は、笹目川経由で荒川へ流れ出て、やがて海へ

ということです。


<おまけ>
shirahatanuma toda.jpg
ちなみに、笹目川と荒川の合流点は戸田競艇場。白幡沼は暗渠によって競艇場とも繋がっているわけですね。

以上です。

白幡沼と白幡緑道を題材に、やや大げさに書いてみました。ただ、街中にポツンとある沼が、緑道を経由して海と繋がっていることは事実。そこから何を連想するか。まぁそれは読んで頂いた方に委ねたいと思います。

拙ブログ、最後までお付き合い頂きありがとうございます。

------お勧め暗渠本------
静かなブームとなって世間に広まりつつある暗渠の魅力。こんな拙ブログでは伝わらない深さが、本になって出版されています。当サイトお勧めは「はじめての暗渠散歩」です。あまり身構える必要はありません。どなたでも気軽に読めるように書かれた一冊です。

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2018年05月11日

暗渠ラプソディ 蓋をされた川

今回も暗渠について
個人的に印象に残っている暗渠を並べてみました。順位はつけにくいですが、それぞれ情緒が異なります。あくまで個人的にですが・・・

<馬尿川>ばにょうがわ
Ankkyo rhapsody (1).jpg
一度聞いたら忘れられない名前。高田馬場付近で撮影しました。水は大久保の辺りから北へ流れて神田川へ注ぎます。

<河骨川>こうほねがわ
Ankkyo rhapsody (3).jpg
宇田川の支流。そして唱歌「春の小川」のモデルとなった川です。その面影はありませんが、護岸が残されています。

<蛇崩川>じゃくずれがわ
sn226Ankyo ad.jpg
世田谷区から目黒区へ流れ、目黒川との合流地点が印象的です。姿が見えるのはここだけ。あとは暗渠になっています。

<稲付川>いなづけがわ
Ankkyo rhapsody (2).jpg
別名は北耕地川。ここ赤羽付近に限らず、ほぼ全域が暗渠化されています。むかしむかし、暗渠とは知らず毎日通っていた道です(住んでいました)。

<谷端川>やばたがわ
Ankkyo rhapsody (5).jpg
かつてはよく溢れた川ですが、今は静かに、そして人知れず流れる川です。板橋駅近く。川の無い橋が印象的な暗渠です。

<桃園川>ももぞのがわ
Ankyo R (1).jpg
杉並区と中野区を流れる川。車止めが印象的です。

<烏山川>
Ankyo R (2).jpg
歩道の蛇行が川のなごりを留めている感じが好きですね。世田谷区内を流れていた川です。

<出井川>
Ankkyo rhapsody (4).jpg
板橋区の暗渠。川の大半は歩道になっていますが、今回は敢えて自転車置場を。護岸の跡です。

すべて蓋をされた川
なかなか気付かれませんが、もとの姿は普通の川でした。

脈略ありませんが以上です。どう思うとか、どう考えるとかは、見て頂いた人にお任せするつもりでご紹介しました。ひとことだけつけ加えると、暗渠を知ると、街散歩がちょっと奥深いものになります。

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静かなブームとなって世間に広まりつつある暗渠の魅力。こんな拙ブログでは伝わらない深さが、本になって出版されています。当サイトお勧めは「はじめての暗渠散歩」です。あまり身構える必要はありません。どなたでも気軽に読めるように書かれた一冊です。

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2018年05月10日

暗渠が生まれる時 とある暗渠

当ブログで時々登場する暗渠
いつもグタグタと思うところを綴っていますが、見て頂くのが一番かと思い、画像を貼らせて頂きます。場所は旧浦和市のとある川。工事が開始されたのを偶然発見し、それ以降できる範囲で定点観測を試みました。

■とある暗渠工事■

<最初の発見>
sirononagori229Ankyo (2).jpg
これより前の画像はありません。この時点では、コンクリと護岸の狭い隙間で、まだ魚が暴れていました。

<気になって再訪>
sirononagori229Ankyo (3).jpg
護岸との隙間は埋められていました。暗渠化工事の方法もいろいろありますが、ここは「ボックスカルバート」による暗渠化です。既成のパーツを繋げていくので、かなりの速度で工事が進んでいきました。

<定点観測>
sirononagori229AnkyoAD (1).jpg
マンホールはああいう構造なんですね

<定点観測>
sirononagori229AnkyoAD (2).jpg
高さが調整されました。

<定点観測>
sirononagori229Ankyo (5).jpg
あっという間。それだけに唖然としてしまいました。

<定点観測>
sirononagori229AnkyoAD (3).jpg
変化なし。雑草が時間の経過を知らせてくれてます。

<定点観測>
sirononagori229Ankyo (4).jpg
この後も時々訪問していますが、どうやらこの地点、しばらくこの状態のようです。

定点観測はここまで。もうちょっとだけ先を見てみましょう。

<下流方面>
sirononagori229Ankyo (6).JPG
観測を続けてきたポイントから下流方面を撮影。柵の向こう側も暗渠化は似たような工程でしたが、舗装は先に終了しているようです。

<完成>
sirononagori229Ankyo (1).JPG
左がもともとの道。まん中の歩道が川。右は川の向こう側の道でした。

sirononagori229Ankyo (7).JPG
歩道が確保されたことで、もともとの道は実質車道のように映ります。やや狭い道でしたので、歩行者には嬉しい暗渠です。

ところで、この暗渠はどこへ繋がるのでしょう。

■水の行き先■
上の画像の位置から、更に下流へ歩くと、地下からゴーゴーという水の音が聞こえてきました。水の姿が見えないだけに、ちょっと奇妙な感じがします。

<暗渠同士の合流地点>
shirononagori229 (5).JPG
筆を入れさせてもらいました。水は直進してきましたが、ここで右側からの流れと合流して、一気に左へ進路を変えます。かなり急な曲がり方。そして合流地点。水の音の理由が分かった気がしました。

<NEW>
shirononagori229 (4).JPG
水の行き先ですが、これまた綺麗な小路に整備されています。勿論、下には水が流れています。

<工事中の画像>
shirononagori229 (7).jpg
ちょっと画像が悪いですが、工事している最中の様子です。このカーブもボックスカルバートによる暗渠化でした。

<行き止まり>
shirononagori229 (6).JPG
小路は散歩コースのように映りますが、実は通り抜けできません。奥は行き止まり。

<水門のバルブ>
shirononagori229 (2).JPG
この先は川。この下が暗渠の出口ということになります。

<鴻沼川>こうぬまがわ
shirononagori229 (1).jpg
水は暗渠を通ってこの川へ出ます。

ということで、今回はこれ以上言わずここまで。当ブログで「道」を指して「川」と呼んでいる意味が伝われば充分です。

万が一ですが、理解を越えて何か感じるものが芽生えてくれれば嬉しいです。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。


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静かなブームとなって世間に広まりつつある暗渠の魅力。こんな拙ブログでは伝わらない深さが、本になって出版されています。多数ありますが、当サイトお勧めは「はじめての暗渠散歩」と「暗渠マニアック」。気軽に手に取るなら、前者の方ですかね。

はじめての暗渠散歩(ちくま文庫)
本田創/山英男/吉村生/三土たつお



暗渠マニアック(柏書房)
吉村生/山英男



最近は「街歩き」がブームのようですね。解る気がします。
自分なりのこだわりを持っていると、街の散歩も奥深いものになります。
タグ:暗渠
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