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いいことばかりじゃないからさ〜

こんなネットニュースを見つけました。

プリウス20周年の軌跡、
燃費向上とCO2排出量削減のスゴイ成果



車単体の燃費やCO2排出性能が
アップしていることは、
HV車全体の傾向として認めます。

ただ、yahooのコメント欄にもあったけど、
以前企業の環境報告書を制作していた
経験から言うと、環境負荷を考える場合には
メーカーの製造工程、運送経路、廃棄まで含め
製品のライフサイクル全体で判断しないと
国際的な評価は得られない。

という訳で、製造工程において
従来車と比べてどれほどの削減をしていますか?

使用済みバッテリーの処理、どうなっていますか?
大容量でサイズも大きなバッテリーでしょうから、
乾電池みたいに自治体にゴミ回収してもらえなくて
専門業者や専門の子会社で廃棄するのでしょう。

それを言うと、交換用バッテリーの製造についても、
エネルギー消費やCO2排出があるし、
新型バッテリーに互換性がなくて旧世代車で
使えない場合は、旧型バッテリーも製造しないと…

という訳で、バッテリー周りだけでも
かなりエネルギー消費やCO2排出量は増えちゃう。

次々と乗り換えできるユーザーならいいけど、
長く乗りたいユーザーにはどうしても
バッテリーの問題がつきまとうしね。
リーフを始めとするEVほどではないとしても。

そうそう、HV車って前述している電池としての
バッテリーだけじゃなくて、
従来車にもある電気系統パーツ用の
バッテリーもちょっと高い機種を
積む必要があってコストがかかりますね。


あと運送する場合には、バッテリーがある分
ガソリン車に比べて重いから、
キャリアトラックの燃費は悪くなります。

分解して運送できる工業製品なら
電車のコンテナで輸送を行うモーダルシフト
って手を使ってCO2排出を抑えるけれど、
車は完成品を輸送するからその手は使えないし。


政府の景気に対する見解などでもそうだけど、
いいところだけを捉えた記事だと思うけどな。

実情とかけ離れているとまでは言わないが、
素晴らしいことばかりではない、ってこと。


以前から言っているアイドリングストップも
確かにCO2排出量は減ると思うけど、
セルモーターの寿命は確実に減っていきます。

セルモーターというのは、エンジン始動させる時に
一番最初に動作するモーターのこと。
自転車の走り始めで、ヨイショって
足に力を入れる瞬間をする役割です。
最初にキーを回してキュルキュル鳴るのは
セルモーターが回ってる音(だと思う)。

例えば旧来のアイドリングストップ未搭載車は
出発してから目的地に着くまで、
休憩なしならセルモーターは始動時の
1回だけの動作で済みます。

アイドリングストップ搭載車は、
少なくとも信号で停まるたびに動作、
歩行者がいたりしたらそこで停まって
また動作、などで例えば10回動作したとします。

これだけでパーツ寿命は1/10です。

メーカーはアイドリングストップ用の特別な
セルモーターですからすぐには壊れません、
と言うでしょうが、特別な分製造コストが
上乗せされているってことです。

あまり車の整備とか知らない人なので、
あくまでも想像ではありますが、
わりと単純な消耗パーツなのに
エンジンに直結された電気系統ということで、
素人が簡単に取替できなくしてありそう。

つまり、ディーラーなり修理工場なりで
パーツ代にプラスして工賃を取られる、
ということ。

トヨタ自動車の株主総会で、
株主から「壊れない車じゃなくて、
壊れる車を作って台数を売れ」という
要望が出たという噂を見かけましたが、
このパーツがまさにその答えじゃないかと。

AV機器では名高い、定期的に壊れる
ソニータイマーというのがありますが、
車で言うところのソニータイマーが
このアイドリングストップだと思ってます。

CO2排出量削減を隠れ蓑に
上手いこと仕込んだなぁ、って印象。

我が家の車は非搭載ですが、
もし乗り換えて搭載車になったら
真っ先にキャンセラーを探すと思います。

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