たのしい演劇

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シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」
反ユダヤ主義の背景 32


ドイツのオカルト文化と疑似科学による人種理論12

チャールズ・ダーウィン
Charles Robert Darwin(12 February 1809 – 19 April 1882) 英　地質生物学者　自然主義者

彼が生きた時代の欧州人/白人による帝国主義と植民地支配を正当化する根拠としてでなく
彼は　あくまで科学的事実に注視している

「人間の進化と性淘汰 The Descent of Man, and Selection in Relation to Sex (1871)」によると

人種間の差といった人種ランク付けについて　検討したが　　
　人類は互いに進歩しており 特質判明は至難の業
　また 各々性質を命名するかどうか疑問を持つが　人種差はない　と結論する

各人種について　身体特徴や精神能力　またそれらは先祖から継承した特徴も検討されるべきで
　その膨大な類似点の研究比較は不可能だ　と断言する
　
西欧人は先祖たる野蛮人を遥かに上回り　文明の頂点に至ったかのように見えるが
　古代ギリシャ遺産を継承する程の優位性はない　　


ダーウィンは　文明化された種　と　野蛮種　と名付け比較している

絶滅種や現存する種では説明できない
　人類とその最も身近な種の有機的連鎖の間で起こるだろう大壊滅について
　人類は劣勢種より派生したという信念への反論としてしばしば進展した
　しかしこの反論は　進化の一般原則を信じる輩には　重視されない

壊滅的事変はすべての存在に起こり得る
　例えばオラウータンと近い種　メガネザルとキツネザルの間
　より顕著な様式でカモノハシとハリモグラの間　全哺乳類の間で起こり得る

人類の将来を予見すれば
　存在をかけた人類間の戦いにより　文明人は絶滅し
　略全地球は野蛮種の生存にとって代わるだろう
Hermann Schaaffhausen (1816–93　独　古生物学.解剖学.人類学) は
同時期に類人猿は間違いなく全滅するという

人類とその近種間の壊滅は広漠としてあろう
　それはより高度な文明社会への介入となるから
　ネグロあるいはオーストラリア原住民そしてゴリラにかわり　白人か
　或いはヒヒかもしれない

様々な種を通意深く比較測定した結果　種により確実な違いは見られる
　また人種はその属する政体.順化.特定疾病への責任においても比較しなくてはならない

この人種比較研究は果てしのない課題だ　と云う

人間の由来　上下合本版 (講談社学術文庫)

次回へと続く

と　たのしい演劇の日　

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」
反ユダヤ主義の背景 31


ドイツのオカルト文化と疑似科学による人種理論11


アルトゥル・ショーペンハウアー
Arthur Schopenhauer (1788 – 21 September 1860)ドイツ哲学者


ショーペンハウアー は云う

最高の文明と文化　古代ヒンズー教徒とエジプト人は別として
　専ら白人種の間にみられる
　暗い色合いの人種であっても支配階級は　人種.色に関わらず
　例えばバラモン人.インカ人.そして南シナ海諸島の支配者層　等　劣りはしない

　結論は　明らかに民族移住によるもだ

原住民は　初期に北部へ移住した　そして長い時間を掛け　白色化した
そこで何があったのか
　この進化発展の必要性は　発明の母にあると理解する

自然界の節減を埋め合わせるため 欲望と悲嘆は
　必要性との闘いにおける芸術の完成　を育んだ
　全知力を動員し　技術と技を磨き　道具を発明し　
その原動力は　正に　気まぐれな　御しがたい気候によるものだったのだ
　そしてそれらの全てが　白人種をして高い文明の権家にした

ショーペンハウアー 奴隷制度を強く反対をした

　無垢な黒人の兄弟たちは　暴力と不公平な奴隷主の極悪な牙の餌食にされた
　奴隷制度は人類における最も暗黒な仕業であり　人類の犯した最悪な犯罪だと　


ショーペンハウアー　はユダヤ教についてこう語る

　キリスト教は　彼が称した　ユダヤ教の唯物論的基盤　に対し反旗を構えた
　　克己精神　アーリア.バラモンを反映したインド影響の道義を陳列している
　彼は対照的に　地上の理想主義と世界的ユダヤ精神をただ皮相へと駆り立てている
　それは無知とみた

一方全ての宗教は人生の形而上学的重要性をシンボルにより
人々へ説明しするため資力を尽くすのだが
　　ユダヤ教は完全に内在し　装備はない　しかし
　他国民との取り組みに喊声を上げているに過ぎない


ショーペンハウアー英文の訳は　難しい..........　要再考


次回へと続く

と　たのしい演劇の日　

魂より魂に伝う花05 　マイダネク絶滅収容所記念館

折々に受け取るメッセージ


マイダネク公立博物館
Majdanek State Museum　 http://www.majdanek.eu/en



マイダネク絶滅収容所記念館　ポーランド.ルブリン郊外


"入門界The Primer"
　それはホロコーストの子供たちに捧げられる　53キャンプの常設展示 です

この教育プログラムの目的は
　絶滅収容所に送られた子供たちのことを忘れない為にあります

この展示企画は　一人の生還者の
「子供たちのキャンプ体験が何も語られていない」の示唆により実現しました

ここを訪れた子供たちは　学校で習ったホロコーストについて
　展示を通じ体験学習をするのです

　ルブリン/マイダネク絶滅収容所Majdanek Campに送られた ４人の子供たち

ユダヤ人のヘレナHalina Birenbaum(1929-)
　　　　　ヘニノHenio Zytomirski1933 –42キャンプで死亡)
ベラルーシ人のピーター Piotr Kiryszczenko;
ポーランド人のジャニナJanina Buczek
　の運命を辿ります

展示は　一人の女の子
　その少女は靴底に紙切れを残していました の第５の運命を象徴的に表します　

"かつてエルズニアは此処にいました There was once Elżunia,
私はここで　たった一人で死んで行きます who was dying all alone,
此処には　父もおりました　In Majdanek was her father,
母はアウシュビッツにおりました And in Auschwitz was her mum".

（靴底の紙片より）

エルズニアは９才　キャンプでの日々を
　一人でポーランドの子守歌を唄いながら過ごしました
　展示室には　彼女の歌声が響いています

展示室は"入門界The Primer World" と "キャンプ界The Camp World"に分けられます

先ず　"入門界"は 子供たちに　世界とは？そしてそれは如何に構成されるのか？を説明します
人類と世界の最も基本的成り立ち　単純な社会機構を含みます
この入門界のユニークさは　残忍や邪悪が存在しない　と云う事です
　
ところで　子供たちはこの単純で繊細な入門界より引きずり出され　強引にも
　キャンプ界へと放りこまれます
このキャンプ界は　入門界とは全然違うのです　それは死への入口なのです

キャンプ界で　子供たちは
　飢餓/渇望　選抜/淘汰　ガス室/死　邪悪と死と向き合う日常生活
　という概念を学ぶために 違った体験をします

キャンプでの生活が　如何に子供の精神を捻じり　壊してしまうか　を知る事になります

入門界の壁には　戦争前の様子を綴る展示
　４人の子供たちの名前が書かれた学校の黒板と
廊下では　子供の呼び声や　休憩時間にふざけ合う子供たちの音声が流れています

ところが　キャンプ界に入るや
　「営舎.ガス室.火葬場.キャンプ.選抜.移送」　といった言葉の意味した事
　それにより　これ等の言葉が含んだ恐怖　が　生還者により語られます

　 また　これらの言葉が子供たちに与えた強烈な印象を強調する為に
　壁の粘土板に言葉群は焼き付けられています
　この粘土板は永久保存に堪えるよう創られました

展示室に示される　書かれ語られる言葉群の全ては
　ホロコーストの子供たちを永遠に忘れないことを象徴する大事な展示です

　ここには学術研究による歴史.政治.宗教.民族学的意味解釈はありません

あるのは只　目撃者の証言のみです

訪れた子供たちは　営舎に据えられた４つの井戸を見つけるでしょう
それは　４人の子供たちの運命を象徴しています

井戸は　床を　そして営舎の下部　地下へと流れ込んでいます　
その井戸に凭れるなら　井戸の底　地球の奥深くから　声が
　子供時代の一時を絶滅収容所で過ごさねばならず
　しかし奇跡的に生還した　かつての子供たちが
　今　展示室に足を運んだ子供たちに
　どうしても伝えなくてはいけない大事な事　生還の意味　を語りかけます

　ところで　一つの井戸は　沈黙を保っているのです
　何故なら　それはヘニノの井戸　だからでした

　でも　あなたなら声が聞こえるかもしれません

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合掌

と　たのしい演劇の日々

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」
反ユダヤ主義の背景 30


ドイツのオカルト文化と疑似科学による人種理論10

ジョルジュ・キュヴィエ
Jean Léopold Nicolas Frédéric, Baron Cuvier (1769–1832)

フランス博物学.動物学,比較解剖学. 古生物学の父.生物層序学の基本確立.
エッフェル塔に刻銘される２７人の科学者の一人
ナポレオン.復古によるブルボン王朝を後ろ盾に　当時フランス科学界大立者

キュヴィエは敬虔なプロテスタント/創世記を科学者の見解から研究している
　一元論に人種起源をみる故　アダムとイブこそが人類の始祖であると信じ
　また啓蒙主義時代の疑似科学的人種理論を踏襲している

キュヴィエも　頭蓋骨の形状　文明化の質　を　美か醜か　で人種を３分別

コウカシアンCaucasian白色人種white　最も美しく　高度な文明人
,モンゴリアンMongolian 黄色人種yellow
エチオピアンEthiopian黒人種black　最も醜い　劣悪な人類　

アダムとイブはコウカシアン/白色人種　人類の始祖

他２種は　
キュヴィエの激変説:ノアの洪水/破滅的事変が過去に何度もあり
　それがいまある地質構造を短期間に作り上げたという不連続的作用による進化説
五千年前の壊滅的事変　により　地球上を彷徨い　全く違った地域で延命した人種
　だと説明


サラ.バートマン Sara Baartman1770s –1815) の人類学的研究

1815ナポレオンの専門医の地位が　彼にバートマン検体をもたらす

バートマン：現南アフリカ共和国出生
　黒人女性特異/巨大な臀部と女性器　身体造形を
見世物目的で英国に移送されフランスにて死去した奴隷　

1814　パリのサーカス団で動物同様に見世物として展示されるバートマンを観覧
　サルと人類の比較研究対象物として興味を惹いた

バートマンの遺体はキュヴィエにより解剖され
　パリ人類博物館に展示　事に頭蓋骨と女性器は反響を呼んだ
　展示は社会批判が上がる１９７０年まで続いた

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次回へと続く

と　たのしい演劇の日　

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」
反ユダヤ主義の背景 29


ドイツのオカルト文化と疑似科学による人種理論09

サミュエル.スタンホープ.スミス
Samuel Stanhope Smith (1751 – 1819)
長老派教会/Presbyterian( スコットランドの国教(1567-) 牧師 弁護士　神学.哲学者
ハンプデン.シドニー.カレッジHampden–Sydney College(1775)創立.初代総裁
 プリンストン大学Princeton University 第7代総裁(1795 -1812)


コモン・センス学派(18世紀スコットランド啓蒙思想) をアメリカで最初に系統的に解説

経験論による人類学 と
用不用説/ラマルキズム use and disuse theory( 生物側に進化の主体性を求める進化論)の立場で
　　 科学と宗教の正統性を仲介を試みた

進歩的な結婚様態と 人種.奴隷制における 平等主義 を主張する

彼の著書第２版『人類の多様な顔色と体形に関する研究
Essay on the Causes of Variety of Complexion and Figure in the Human Species (1810)』
は当時民族学で盛んになっていた人種差別擁護に強く反論した　貴重な一冊

彼は自然主義者の人種分類
ブルーメンバッハ Johann Friedrich Blumenbach(1752–1840)
ビュフォン伯ルクレールGeorges-Louis Leclerc, Comte de Buffon,1707–1788)
リンネ Carl Linnaeus1707–78)
　に反旗を掲げた

彼は人類の多様な体形はその環境の下に淘汰されると説明する

南部の黒人種/野外労働者　は　屋内家事労働者より黒い色素沈着が見られ
それ故に　白人種/欧州文明下で育まれた彼らの主人が
　もし日常的に長時間太陽光を浴び続ける環境に有れば　生体変化は同様に在り得る

彼の著書では　また　黒人種の黒肌色素沈着は
　体表全体を覆うほどに肥大したそばかすであり 熱帯地域の生活による
　胆汁の過剰供給が原因だ　と主張

また性淘汰sexual selection(異性をめぐる競争を通じて起きる進化)
について基本的見解が述べられ　後ダーウィンCharles Darwin1809–1882) により一般化した理論となる

彼は ジェファーソンThomas Jefferson1743 –1826)の
『バージニア州について覚書Notes on the State of Virginia(1781) 』の中で
　黒人の偉大な作家や芸術家は皆無だ との表現に対し
　フィリス.ウィルシーPhillis Wheatley,(1753 – 1784)
奴隷として売られた先の女主人は彼女の才能を見出し　黒人奴隷初の神童と称えられた詩人
　存在を示し　ジェファーソの偏見をたしなめた


ウェブスター辞書(1828)哲学の項　スミスの見解
「真の宗教と真の哲学は最終的に同じ原理に至らねばならない」　紹介　


次回へと続く

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シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」
反ユダヤ主義の背景 28


ドイツのオカルト文化と疑似科学による人種理論08

トーマス・ジェファーソン Thomas Jefferson (1743–1826)

アメリカ合衆国第3代大統領 1801 -1809　アメリカ独立.建国の父　独立宣言文想起.執筆
　州立バージニア大学創立1819


ネイティブ.アメリカンインディアンへの対応

インディアンは　高貴な文明人.心身共に白人と同格.天性の道徳観.理知的判断能力を有する
と評価していたが
　大統領就任中　政治政策上の理由/欧州の脅威.白人移民増加に伴うインディアンとの土地争い
　対応に　インディアンと兄弟愛を築き　商取引きを運び　それにより
　野蛮人から農耕主体による文明人/欧州白人化　つまり
　アメリカン人/白人への同化を期待した　
しかしそれは　後の政権でインディアン強制退去へ
　「涙の旅路（劣悪環境下での超距離徒歩移動強制）」を歴史に残す結果となる
　ルターの反ユダヤ主義.ヒトラーのホロコーストと重なる


白人優生学　白人は有色人種より生来優れた種で　故に
　より良い統治　経済発展　キリスト教教義の高度な文明を展開できる
　と揺ぎ無い自己確信の下にあり　劣勢種は勿論
　最終的には絶滅されるべきであると結論される


奴隷制反対運動

政治活動より早く　法廷弁護士として白人だけでなく黒人のケースも担当している

彼は 奴隷制度は　暴力により　奴隷だけでなく　主人をも衰退させると信じており

アフリカ.アメリカ人は知的に劣る故　解放された奴隷たちの住まう土地の植民地化を支持
　それにより黒人の暴徒化を抑えるとした

英国の奴隷貿易を強く批判　奴隷制度反対運動

1778　バージニア州　奴隷商廃止　

1807 奴隷貿易犯罪法成立

1801　大統領選勝利　選挙法を事前に変更し所有奴隷の数を投票数に加える

それに先駆け　奴隷たちへの教育といった　解放後の生活を配慮　人道的人柄も伺わせる
　しかし　大プランテーションの御曹司　600人の奴隷を所持し
　奴隷なしには生活の成り立たない生来で
　奴隷の解放を切望し乍らも　彼自身が奴隷からの解放を果せず
　多大な債務/豪奢な生活により　を負う彼は　奴隷を返済に当てた

また　当時としては当然であったが　奴隷との間に私生児を儲けている　

1820　奴隷について　自分ほどに身を割き　この重責な奴隷からの解放を願ったものいない
　と記録している


次回へと続く

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反ユダヤ主義の背景 27


ドイツのオカルト文化と疑似科学による人種理論07

ベンジャミン.ラッシュ
Benjamin Rush (1746 - 1813)





医師.政治家アメリカ大陸軍軍医.ペンシルバニア大学.化学.医学理論の教授.アメリカ精神医学の父

アメリカ啓蒙主義主導者/人道家/社会改革者
　　.死刑反対.精神病院設立.奴隷制反対.アメリカ独立.婦人教育.黒人の為の教会設立運動.

大陸会議(1774-1789)　英植民地北アメリカの州代表者により構成された独立へ向けての会議
　　ペンシルバニア代表の一人　アメリカ独立宣言の著名者.

Dickinson College.1773 合衆国成立後の最初の大学.ペンシルバニアの創立者

.
1766- スコットランド.エディンバラ大で医学を学ぶ為　渡英
　リバプール港に降り立った際　奴隷商船と遭遇
　著名な長老教会の医師であり　フィラデルフィア大化学教授である彼は
　奴隷制度反対運動を展開する

彼の科学的な理屈では
　黒人は知的道徳的に劣ってはいない
　有色人種は本来白色皮膚を持つが　非伝染性ハンセン病の一因子により皮膚を暗くした　
　と主張

白人は黒人を虐げてはいけない　彼の皮膚病により　2重の慈愛を受けるべきである

だが　白人と有色人種の結婚は　子孫へ病癖遺伝を避けるために　するべきでないと
　
彼の表現は　科学的と云うより　むしろ人道的立場よりの奴隷制反対に傾いていた


1792-　アメリカ哲学協会に向け　黒人の皮膚と形態は
　遺伝性皮膚疾患/ネグロイディズムであるため　適切な治癒により　白色に戻ると　発表


ラッシュはアメリカインディアンの健康状態を以下の項目より研究
　：インディアンは何故ある特定の病に罹患するのか？
　：多人種と比べたインディアン死亡率の割合　
　：インディアンは夢を多くみるのか？
　：インディアンは廊下に伴い白髪を有するか？

更に　社会科学は
　初期発達状態にある文明人/先住民　と　自らの文明との比較研究すべきだと考え
　　 3つの異なる入植者を比較検討　

そして　野蛮人から文明人へ定型的段階を踏まえる事を理解
　第１入植者はインディアンの生活習慣を取り入れてる
　第２入植者は　その慣習を弱めつつ　しかし保持する
　第３入植者によって　発達した文明が見出される　彼らは農耕を始めた.　

研究は第１.２入植者の行動様態を記録　悪行同様に美徳も見出す　
.
彼らは集団生活上　相互依存関係にある故　互いを慈しみ良好な交友関係を保つ　
また　孤立した固体に対して　訪問者の関心が向かうことを理解しており
　その為　彼らはよそ者にも親切である
と記録している




次回へと続く

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反ユダヤ主義の背景 26


ドイツのオカルト文化と疑似科学による人種理論06

クリストフ.メイナーズ
Christoph Meiners(1747 – 1810)



ドイツ哲学者　歴史家
人種2元論支持　科学的人種差別実践家

ゲティンゲン大学の歴史学舎：歴史考古学研究団体Göttingen school of history所属
　　学舎は科学に基づく歴史研究　と科学的人種差別を作った責任を負う　

反カント
知的祖先としてナチ党はメイナーズを敬った

メイナーズは
　物理的.精神的.文化的特質を調査研究し　当時の科学と人類学における知見を踏まえ
　人種の階層を構築　　各人種毎に　違う始祖を持つと結論した
　
彼によれば　人種は　美しい白人種と　醜い黒人種　に大別される

彼の著書『人類史の概要/The Outline of History of Mankind(1785)』
人種の主要な分け目は　美か醜か　にある　
美に属するのは白人種のみ　醜に属する種は　劣勢.不道徳.亜-人間　

黒人種は　その不徳と悪習により　美しい白人種とは全く違う種である

メイナーズは云う
知的で本質的に高貴な人間は適応性が高く　繊細　華奢　しなやかな身体を持つ　

他方は　能力も　徳への意識も欠け　適応性も低く　痛みや寒暑に反応しない
　消化の悪い食材も難なく摂取し　不調を起こさない　病気に対し鈍感で治りも早い

黒人種の神経は太い故に　鈍感　黒人種は人間というより動物に近い
“私はある黒人の火刑に立ち会った　身体が炎に包まれる最中　その黒人はタバコを所望
　平然とそれをかぎ続けたのだ”　

メイナーズは解剖学を研究し
　黒人種は他の種に比べ 大きな歯と顎を持つ故　肉食種だと判明
　また頭蓋骨は肥大だが　脳はそれに対し　他の人種に比べ小さい
　更に　その粗末な食事.生活様式.と不徳により最も不健康な人種であると云う

アメリカインディアンは下等である 　彼らは気候.食事.習慣の変化に適応できない
　なので環境の変化により　鬱状態に陥る　

インディアンの食習慣を研究し　汚れた臓物も平気で食し　飲酒も盛んである事を知る
スペイン軍隊の体験談によると　インディアンの皮膚は　銃剣をも砕くほどに強い
　なので　彼らの皮膚は牛以上に頑丈だ　と云う

メイナーズは　ケルト人種は最も高貴な人種で　その食生活から彼らの繊細さは理解でき
　彼らこそ　世界の大半を従わせるであろうと云う

スラブ人種は　劣る種で　神経は鈍くその食習慣を研究した結果
　雑食で毒キノコさえ食し平気である　また彼らの医術は支離滅裂で
　病人をオーブンで焼いた後に　雪上を転がす　と云う

中東とアジア人種はアラブにも劣り
　知性は低く　悪癖は適応の低さと鈍感さを特徴とする　と云う


著書『人間の多様性の研究/Researches on the variations in human nature (1815)』
の性科学によれば
　黒人種は強壮で異常な性行動をとる　欧州白人種だけが適切である と云う






欧州の世界支配.市場獲得と奴隷貿易を疑似科学により　正当化してみせた手腕は　喜劇のよい種


次回へと続く

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反ユダヤ主義の背景 25


ドイツのオカルト文化と疑似科学による人種理論05

ヨハン・フリードリヒ・ブルーメンバッハ
Johann Friedrich Blumenbach (1752–1840)
ドイツ医師.博物学.生理学.文化人類学
　自然史の視点から人類を研究した先駆け
　比較解剖学の知見から人種を定義

ゲティンゲン大学の歴史学舎：歴史考古学研究団体Göttingen school of history所属
　　学舎は科学に基づく歴史研究　と科学的人種差別の責任を負う　

　　
論文『ヒトの自然的変種On the Natural Variety of Mankind.ゲティンゲン大学1775』
は後の人種概念形成に多大な影響を与え

60個もの人体頭蓋骨を解析した　ゲティンゲン大学冊子上論文掲載1790–1828)
は頭骨計測研究の先駆けである






これらの研究も基に　人類を5人種に分別した(1779)

1.コーカシアン/白人種　はルーベンバッハが最初に識別名を取る
　白色欧州人/コーカシアンは世界で最も美しい人種だと云う

2.モンゴリアン/黄色人種　西.中央アジア域を含む

3.マライアン/茶色人種　南西アジアと太平洋諸島を含む

4.エチオピアン/黒人種　サハラ砂漠一帯を含む

5.アメリカン/赤色人種　アメリカ.インディアンを含む


白人種に個体差があるように黒人の個体差を認める

肌色　頭蓋骨の形状といった　身体特徴は　土地環境.食事.生活習慣による

一元論の立場に立ち　生物学上の退化を支持する

アダムとイブは白人種で　アジア始祖説(アフリカ説はまだ発見されたいない時代)を主張

人種の違いを環境に
太陽光による黒人種の色素沈着
.寒風による黄褐色のエスキモー
　中国人は町に住まい自然環境の影響を避け色白だ とする

適正な環境制御により　人種退化の遡行もあり得
　人類は皆　白人種に生物学的退化/進化も可能

研究の結果
　黒人種は健全な理解の力　優れた天性の才能　精神の健康面により
　白人種と何ら変わりはない
彼は黒人奴隷商に反対の立場を取り
　西欧で一般的に支持されたいた　有色人種の野蛮性も否定した

彼の『形成衝動Bildungstrieb』は生気論：
生命現象には物理学及び化学の法則だけでは説明できない独特の原理があるとする説 では
　カントImmanuel Kant (1724–1804)
　シェリングFriedrich Wilhelm Joseph Schelling (1775 – 1854) ドイツ観念論 に影響をあたえた　




次回へと続く

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シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」
反ユダヤ主義の背景 24


ドイツのオカルト文化と疑似科学による人種理論04



画像はWEBより拝借致しました　

チャールズ.ホワイトCharles White FRS ( 1728 –1813)
英内科医　マンチェスター王立診療所1752創設者 産婦人科学発展に大貢献
　父も開業医.助産師

FRS王立協会フェロー/Fellowship of the Royal Society：
最古の科学アカデミー数学・工学・医学を含む自然知識の向上への多大な貢献をした個人に
　ロンドンの王立協会から付与される賞およびフェローシップ（会員資格)
　歴史上多くの有名な科学者に与えられた重要な名誉


ホワイトは　経験科学による　強い二元論の立場　ケムズ卿(過去記事8/21)を支持
だが　現代社会はそれを　科学的人種差別主義　と否定する

彼の著書
『人類における規則的等差についての報告Account of the Regular Gradation in Man(1799)』 のよれば

存在の偉大な連鎖/存在のピラミッド
　神をトップに以下 天使..悪魔..星..月..王..貴族..一般人..野生動物..家畜...樹..植物..鉱物
　を弁護し　人種は夫々違った根拠地を持つと　

有色人種はその色素沈着により劣り　未発達な存在に近い　

女性は　その色素沈着　乳首等　により　劣る存在で
　事に妊婦の身体は顕著にその劣勢を示す　

神は地理上の違う地域に違った人種を作った
　事にホワイトは　黒人種に争点を当て
　彼らは白人とは別種であり　また原始的な劣った種であると定義した








次回へと続く

と　たのしい演劇の日