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2018年08月04日

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」 反ユダヤ主義の背景14

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め
(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景14

293px-Deutsche_Sieben_-_Antisemiten.JPG


画像はWEBより拝借致しました 「反ユダヤ主義者の7人 セオドラ右から反時計回り3人目」

ドイツのオカルト文化

セオドラ.フリッチェTheodor Fritsch ( 1852 – 1933)

ジャーナリスト.出版社主筆. 反ユダヤ主義運動家 アーリア人優生学に傾倒.

産業革命後の都市集中化に
 不満のはけ口を見出せない貧しい地方農民達は 土地に根差したかつての暮らしを回顧し
 ゲルマン民族運動へと駆り立てられた
同名の息子Theodor Fritsch (1895–1946)SA/ナチ突撃隊メンバー

プロイセン地方農民の家系 機械工.  ベルリン工科大学/TU Berlinで学び 技術者の資格取得

1879  技術系事務所を開設 出版機器備える

1880  ドイツ.ミラー誌 発刊

1885 反ユダヤ主義宣伝の為の 公開討論の場開設 
  ニーチェFriedrich Wilhelm Nietzsche (1844 –1900) へ出版物を進呈 相手にされず

1890 反ユダヤ主義極右政党をOtto Böckel (1859 – 1923) と結成
 選挙選出馬 落選

1893 政党名称変更German Reform Party 議席獲得
 だが当時ドイツにあった190を超える 反ユダヤ主義団体を自らの下 一つに纏める目的失敗

  教育入門書『ユダヤ教疑問集The Handbook of the Jewish Question 』発刊.49重版

1894 右派政治家Max Liebermann von Sonnenberg (1848 – 1911) 編集作業提供
   後のドイツ社会主義党機関紙へ繋ぐ

1896 英で発生した『田園都市構想』運動提案.出版 ゲルマン民族運動に吸収される

1902 ライプニッツ出版社設立
 『金槌:ドイツ意識The Hammer: Pages for German Sense (1902–1940) 』   

ドイツ訳『シオン賢者の議定書The Protocols of the Elders of Zion
(ユダヤ陰謀論を世に広めた偽書 神智.人智学徒等オカルティストの関りが
より神秘性と信憑性を加え ナチを刺激 ホロコーストへ至る) 出版

『The International Jew 』 ヘンリー.フォードの反ユダヤ主義出版物を発行

1905 サクソン小企業協会発足 反ユダヤ宣伝活動活発に行う

1910.1911名誉棄損と社会不安を煽る罪で 投獄される

1912 ドイツ金槌連盟設立 反ユダヤ主義運動家たちを結束を図る
 その秘密結社ゲルマン騎士団 当時のドイツ.オカルティストを集結し立ち上げ
 シンボル鉤十字 このメンバーから ナチ党と連携したシューレ協会(1918)が組まれた

連盟は ドイツ国家主義防衛と抵抗連盟/
German Nationalist Protection and Defiance Federationに吸収され
 顧問委員会の役員に就く

ドイツ民族自由党入党:南ドイツのナチ党と連携した 北ドイツ右翼政党
(反ワイマール共和政.反カトリック.反教権主義.反ユダヤ主義.反共産主義.独裁制)

1924 国政選挙 国家社会主義自由運動 より出馬当選 も一期のみ

1933 ヒトラーの独裁政治とホロコーストを体験することなく死去


次回へと続く

しかし ブレグジットからトランプへを世に出した ポピュリスト現象は
眞に ヒトラーのが世に出た欧州と重なるのだが............

と たのしい演劇の日々

2018年08月02日

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め (上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景13

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め
(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景13


ドイツのオカルト文化

ルートヴィヒ.ファーレンクロッグLudwig Fahrenkrog (1867 – 1952)

作家.戯作家.画家.

著名な画家. 大学教授として後進の指導に当たりながら ゲルマン民族主義運動に深く関る

芸術作品 その表現手段は 近代芸術運動の流れの中にありながら しかし
 キリスト教以前のゲルマン信仰再来とキリスト教拒否
 (作品:ルシファー神の喪失Lucifer's Lossage von Gott )等に 強く描かれており
芸術の宗教性 芸術の宗教的使命 が作品のテーマである 






『ドイツ人とその文化同盟German League for the Culture of the Personality』 の
立ち上げを皮切りに
 
会報誌『Mehr Licht!もっと光を!』
ゲーテJohann Wolfgang von Goethe (1749 – 1832)臨終の言葉
発刊

同時期に
『ゲルマン宗教共同体 German Religious Community (DRG) 』参画
 団体はより民俗主義の立場を強めながら 何度か団体名を変更 

最終的に『ゲルマン信仰共同体Germanic Faith-Community(GGG .1916)』として活動

ナチスによる 反穏秘結社法(1935-1945)施行後も
 芸術家ファーレンクロッグの社会的認知度への配慮からか
 その宗教活動は継続された しかし
 ファーレンクロッグ自らはヒトラーとは距離を置く
 
1934年ファーレンクロッグ作品群は撤去され
 
1938年以降は 団体シンボル鉤十字(1908-1938)の使用も 集会も禁止された




次回へと続く

と たのしい演劇の日々

2018年08月01日

魂より魂に伝う花03  子供オペラ『ブルンディバール/Brundibár』(チェコ口語:蜂)00

魂より魂に伝う花03
 子供オペラ『ブルンディバール/Brundibár』(チェコ口語:蜂)00

折々 故人より渡されるメッセージ

ブルンディバール / Brundibár (チェコ口語:蜂)


1943.9.23から1年 計55回 テレジン収容所において
 国際赤十字の視察団に向け準備 上演された
 その課程は映画にも収められ 関わったキャスト/スタッフの殆どは
 プロジェクト修了後 間を置かず 絶滅収容所へ移送された 

作曲家ハンス・クラーサ Hans Krasa (1899 – 1944 チェコ作曲家)  

リブレット/台本 アリストパネスの戯曲を基に
アドルフ・ホフマイステル Adolf Hoffmeister(1902 -1973作家.絵描き.外交官.法律家)

チェコ政府主催子供オペラ競技会に参加 が1939 ナチス党率いるドイツはチェコを陥落

1939年7月にリハーサルは プラハのユダヤ人子供のための養護施設 で始まっていた 

テレジン収容所には 多くの芸術家が収監されており
 ナチ党はそれを海外向けプロパガンダ/ゲットー内ユダヤ人の文化的生活様相 に利用
 クラーサは音楽監督の任が与えられた 

1943 楽曲は指揮者の Rudolf Freudenfeldthe(1803-1944) により秘かに持ち込まれた

ゲットー内の限られた楽器/
フルート.ピッコロ.クラリネット.トランペット.ギター.ドラム.ピアノ.ヴァイオリン4器
.チェロ.コントラバス.アコーディオン に合わせ 楽曲は編纂された 

キャスティングRafael Schächter( 1905- 1945.チェコ作曲家.ピアニスト.指揮者)担当 

舞台監督は František Zelenka(1904– 1944
チェコ有名な機能主義者.建築家.グラフィック.ステージ.衣装デザイナー)

振付と舞台監督補佐 Kamila Rosenbaum(1908-?)

メイン配役:
Pepíček .... Pintǎ Mühlstein
Aninka .... Greta Hofmeister
The Cat .... Ela Steinova
The Sparrow .... Stefan (Rafi) Herz-Sommer
The Dog .... Zdeněk Ornest
Brundibár .... Honza Treichlinger

テレジン版初演1943/9/23はゲットー内に設えた小劇場で
 1944/9千秋楽は国際赤十字視察団の為にゲットーを出 劇場で上演
 その特別公演成功の為に  舞台監督 František Zelenka は必要な全ての支援をナチより受けた
 オペラの最終シーンはナチ.プロパガンダ映画
"Terezin: A Documentary Film from the Jewish Settlement Area "に収められている


合掌 

えほんはセンダックが挿絵 クシュナーが文章を担当している

ブルンディバール

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と たのしい演劇の日々

2018年07月31日

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め (上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景11

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め
(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景11


ドイツのオカルト文化

アーンスト・ワックラーErnst Wachler(1871 -1945)
演劇人.評論家.反ユダヤ主義 .

ドイツ皇帝ウィルヘルム2世時代 ”最も影響を与え また最も影響を与える術を心得た.
 ゲルマン民族と信仰運動の父”  

1903 ギリシャ風野外劇場(1350席)緑の舞台/Green Stage ドイツ中北部東ザクセン.アンハルト州
 古代神々が住まい 中世魔女の舞踏場と云われた神秘な土地 ハルツ山地に建立

ゲルマン信仰共同体/Germanic faith community  メンバー

グイド・フォン・リスト協会創立メンバー.名誉会員 国粋主義を掲げる雑誌に評論投稿 

アルテュール・ド・ゴビノー伯爵 Arthur de Gobineau (1816 – 1882
:仏貴族主義.白人至上主義.アーリア人を人類支配層と定義) 協会創立者


ハルツ演劇祭はドイツ演劇を鼓舞する と民俗文化運動を通し
 劇場立ち上げ賛同者/資金提供を呼び掛ける

ワーグナーWilhelm Richard Wagner (1813 – 1883)  を崇敬し
 ユダヤ.キリスト教に洗脳される以前の
 古ドイツ民族土着信仰.祖語.民俗魂と血 を演劇芸術で謳い上げる

それは土地の神々礼賛の祭儀であり ゲルマン民俗魂高揚のための祝典と定義

劇場は 民俗信仰を掲げる数々の宗教団体の為の崇拝の地となる

入口には ルーン文字.鉤十字がシンボルとして掲げられる

一階の客席には エッダ/Edda(北欧神話を語る文献)より

 私はヘイムダルHeimdallの家族 すべての高貴な魂に献身する
 私はヴォルバタ/Walvater の営みを宣言し 古代の言葉を思い起こす と記す石碑が据えられた

世界的評判を得 演劇的時代の役割を大きく担った


ワックラーの母は プロテスタントに回心したユダヤ人
 ナチの時代 テレジン収容所で赤痢に罹患し死亡


以下WEBサイト 現在も夏場は演劇祭を開催 宿泊施設等設置の屋外活動中心のレジャー施設


https://www.bodetal.de/urlaub-im-harz/familienurlaub/freilichtbuehnen-klubhaus/harzer-bergtheater/geschichte.html





次回へと続く

と たのしい演劇の日々

2018年07月30日

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め (上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景11

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め
(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景11


ドイツのオカルト文化

 東方聖堂騎士団 Ordo Templi Orientis (O.T.O.)  1895-


OTOlamen.png


    画像はWEBより拝借致しました:OTOの ペンダント


国際的友愛と宗教の団体

フリーメイソン系結社 非正規派「メンフィス.ミツラム古代原始的儀礼」 に加え
兄弟結社『スウェーデンボルグ儀礼/Emanuel Swedberg(1688 – 1772)の教義」
を柱とする

 クロウリーの入団後 その強いカリスマ性とリーダーシップにより
 
『法の書(1904)-セルマの法/Thelema 』より

「汝の意志するところを行う それは法の全てである
/Do what thou wilt shall be the whole of the Law」
「愛は法である 意志の下の愛なれば
/Love is the law, love under will 」

を組み込み クロウリーの教理を体現する宗教団体へ



設立メンバー:1865-

カール.ケルナーCarl Kellner (1851 – 1905)
化学者.発明家.実業家 フリーメイソン.薔薇十字.東洋神秘主義

オカルト研鑽の旅で 3人の首領と出会い フリーメイソン奥義開眼
 「メイソン学院Academia Masonica 」結社設立を構想 スールに話を持ち込む




セオドラ.ルースTheodor Reuss (1855 – 1923) 初代代表:
タントラ教神秘主義.フリーメイソン.ジャーナリスト.歌手.警察のスパイ?

ハルトマンと共にフリーメイソン系非正規派「メンフィス.ミツラム古代原始的儀礼」祭典権購入
 が非正規メーソンであるために 
そこに『スウェーデンボルグ儀礼/Emanuel Swedberg(1688 – 1772)の教義」を柱に据える

代表就任後 フランス.デンマーク.スイス.オーストリア.アメリカにも支部設立

ジョン・ヤーカーJohn Yarker (1833 – 1913) を次
「エジプシャン.フリーメイソンリー/メンフィス.ミツラム古代原始的儀礼」の首領就任(1913)





フランツ.ハルトマン.Franz Hartmann (1838 – 1912)
医者.神智学者.占い師/土.星占い.作家

ブラバツキーHelena Petrovna Blavatsky (1831 – 1891)の協力者
 神智学協会ドイツ支部設立(1896)
グイド・フォン・リスト Guido-von-List-Societyリスト協会協賛





1910- アリスター.クロウリーAleister Crowley ( 1875 – 1947)
英.アイルランド支部代表に始まる



ベルリン時代のシュタイナーはルースに接触
 ルースのメイソン「メンフィス.ミツラム古代原始的儀礼」の上位階(1906-1914)を得る


次回へと続く

と たのしい演劇の日々

2018年07月28日

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め (上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景10

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め
(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景10


ドイツのオカルト文化 

ブリル協会(その存在は不明):
シューレ協会Thule Society 1918-30の上部機構? 黄金の夜明け団とも関連?と云われる


支配種/master race:
ドイツ人 及び 北欧諸国の間で優勢とする アーリア人は
 人種階層において最も高いとみなす その純粋性を維持するための優生学を支持


フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ Friedrich Wilhelm Nietzsche 1844 – 1900)
「ツァラトゥストラはかく語りきThus Spoke Zarathustra (1883)」
に描かれる 超人 super-human に ナチスはアーリア人を結びつけ

『力への意志/will to power (死後出版)』 により 優生学正当化



『ブリル.来るべき種の力/Vril, the Power of the Coming Race (1871)」

作:エドワード・ブルワー.リットン Edward Bulwer-Lytton(1803 – 1873)918-
英 詩.小説.戯作家.政治家

内容:
地球の内部/古代エジプトに似た建物群の立つ地に
 失楽園からノアの洪水の間に生存した人間の末裔/支配者種/master race は生息する  

この種族は過酷な環境を生き延びる為に
 ブリル/Vrilと呼ばれる高度なサイキックパワーを獲得している 

物語の主人公/地上の民は 事故でこの地球内部のこの地へと迷い込んでしまう

が住民に優しく迎えられ この高度な人間たちに交わり生活を始める
 ところが日々の暮らしの中で気付かない内 心身共 完全に支配されてゆくのを体験する 

物語は 主人公が この土地の娘に魅かれ しかし
 優生学の原理により 劣等種との交配は許されない為
 恋する娘の手引きで 地上へ戻ることになるのだが 別れ際に

この地が 住まうに不適当になった場合 皆して地上への移住を計画しており
 そして もし地上の民が 被支配民となる事に反発したならば
 地上の民には全滅が待っていると 告げられる 


神智学のブラバツキー婦人Helena Blavatsky1831 – 8 May 1891)
.スコット.エリオットWilliam Scott-Elliot(1849-1919)
 シュタイナー (1861– 1925) は
リットンの思想やアイデアにオカルト真理を見出し 自身の作品に取り入れている
 

Vril: The Power of the Coming Race

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次回へと続く

と たのしい演劇の日々

2018年07月25日

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め (上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景09

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め
(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景09

ドイツのオカルト文化 

エリック・ヤン・ハヌッセン Erik Jan Hanussen(1889– 1933)

オーストリア生.ユダヤ人 父:俳優 母:歌手 幼少より父母の興行に同行
評論家.サイキック/占星術.催眠術.山師
ヒトラーの演説作法/聴衆を魅了する語り掛け方 を教授. またヒトラーお抱え預言者

WW1後 霊能者として名をはせ ナチメンバー等とも親しく付き合う

1932年選挙前に ヒトラーに演説法を教授

ハヌッセンと付き合いのあった著名なナチ党メンバー

ヴォルフ.ハインリヒ・グラーフ・フォン・ヘルドルフ
Wolf-Heinrich Graf von Helldorff (1896 – 1944)
 ナチ党下ベルリン警察長官
1944/07/20の「ヒトラー暗殺計画」参加 絞首刑

カール・エルンスト Karl Ernst (1904–1934)
ナチ党下突撃隊幹部  突撃隊幹部の粛清/ 長いナイフの夜  銃殺



1931 オカルト冊子発刊 大衆紙に星占いを掲載
    屋敷を購入「オカルトの館」 彼は霊能力を利用した多彩なエンターテイナーとして大成功を収める
が その高いサイキック能力はそれを上回る

ドイツ国会議事堂放火を予言 そして

1933/02/27 ドイツの国会議事堂炎上


1933/03/05 国会選挙 ナチ党議席獲得 ヒトラーは着々と不動の地位へと歩をするめる
 
しかし ハヌッセンの高いサイキック能力とその知名度を
 ヒトラーは利用する以上に危機であると察し
 また ハヌッセンの野望とその超常能力はナチ党内に敵を作る


1933/03/25 暗殺


1935 ヒトラー反隠秘結社法anti-Masonic legislation 施行






次回へと続く

と たのしい演劇の日々

2018年07月24日

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」 反ユダヤ主義の背景08

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」
反ユダヤ主義の背景08

ドイツのオカルト文化 

Ariosophy アーリア人至上主義

アドルフ・ヨーゼフ・ランツ Adolf Josef Lanz(1874 –1954)

1893 -1899  シトー派教会の修道士

1894  教会内にテンプル騎士団墓碑を発見
 霊的啓発を受け 優勢種アーリア人と劣勢種について研究を始める

1905 『神聖動物学 Theozoologie』上梓
アーリア人の始祖 星々の間に住まう神テオゾア Theozoaは電気により誕生した
 が劣る種は人間と猿人/ Anthropozoa の異種交配による
異種交配は神から受け継いだ超常力の退化を招いた
 しかし純アーリア間の交配により復元できる


本には毒々しい性交:人種は劣るが精力の激しい男性による白人女性への凌辱の描写が含まれて
 ランツは劣勢種男性の大量な去勢を強調した 

リスト協会/Guido von List Society 立ち上げ

国粋主義冊子オスタラOstara (古代ドイツ民族宗教の神の名より)出版.

1908 新テンプル騎士団結社Ordo Novi Templi Order of the New Templars設立
 純人種の保護保存を目的とし
 科学.芸術.宗教/アリオ.キリスト教Ario-Christianity の統合を目指した

     団紋章に鉤十字/アーリア人を意味させ を用いた

1915 Ariosophy/アーリア人に関する叡智
  :神聖動物学創世記及び創世記とアリオ.キリスト教を教義とする 
    を名乗る

1920 ランツの思想に傾倒するオカルティストにより
        Ariosophy の教義に基づく 鉤十字サークル発生 

1926  Ariosophyアーリア人至上主義 協会 設立

1931 Ariosophyアーリア人至上主義 普及啓蒙の為 学校開設

ランツは 彼の思想の ヒトラーへの強い影響を自認している








次回へと続く

と たのしい演劇の日々

2018年07月23日

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め (上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景07

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め
(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景07


ドイツのオカルト文化 

グイド・フォン・リストGuido von List (1848 –1919)

リストのルーン文字文献学

1899- 白内障を患い 
術後回復迄の 全盲の時期に 神秘体験 霊視聴能力を得る            

ヴォータニズム Wotanismの教義は
 ルーン文字のABCに描かれていることを霊能力の介在で理解し
 
オーディンの伝記:
(オーディン/ヴォータンは 神に彼の片目を差し出し
 代償に世界の叡智を得 ルーン文字奥義を解読 人類に伝える)
『ハヴァマルHávamál(古エッダ Elder Eddaより オーディンに纏わる歌謡集)』 を読み解く 
*リストのルーン文字学はシュタイナーのイルズミーと言語造形の原型*
 
ヴォータンの教え:
"己を知れば 全てを知り得るKnow yourself, then you know everything",
"死を恐れるな 死はお前を殺せやしないDo not fear death, he cannot kill you",
"結婚はアーリア人種の根源であるMarriage is the root of the Aryan race!",
"人類は神と共にひとつだMan is one with God!" 



リスト曰く
人類は宇宙と霊的に関わる必要があり
 神は万物に内在する故 生命は内なる神の流出

土地霊に根差した民族霊
 そしてそれ故に各種は確かな個体差はあり得る

人類は永遠の魂をもち
 最終段階である神性との結合まで カルマの法則により 転生を繰り返す

古代ドイツには
 市民生活全般に於いて人々を指導する立場の者たち/秘密結社 が存在し
 キリスト教伝道の時代 その圧力を逃れ 北部へ移動
 その地で 秘密の言葉kala を用い 秘儀を伝えあった
 
それは 後のフリーメイソン.薔薇十字へと受け継がれた
 
中世騎士団は 古代ドイツ秘密結社の継承者たちだ
 
キリスト教会によりBaphomet山羊の頭を持つ黒ミサの悪魔 を崇拝すると弾圧されたが
 それは魔術紋章 のマルタ十字(キリスト教騎士団の紋章)であり
 実は古代ドイツ秘密結社奥義のシンボルなのであった

ルネサンス期の人文主義者は
 古代ドイツ秘密結社存在と教義の後の文化への影響をりかいしていた

リスト自らを
 ヨハンネス・ロイヒリン Johann Reuchlin(1455 – 1522 ドイツ人文主義者) 転生であると公言した

古代ドイツ秘密結社の奥義は ユダヤ教ラビに伝えられ
 これがユダヤ教カバラの起源であり カバラはドイツ民俗の叡智によると主張した



次回へと続く

と たのしい演劇の日々

2018年07月21日

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め (上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景07

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め
(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」反ユダヤ主義の背景07

ドイツのオカルト文化 


グイド・フォン・リストGuido von List (1848 –1919)
オーストリア オカルティスト ジャーナリスト 劇作 小説
 
キリスト教以前の古代ドイツ民俗魂を回顧 文献エッダ踏査
 北欧神話の神オーディンOdin/ wotan(古ドイツ語) 崇拝
 ネオペイガニズム運動Armanism and Ariosophy 

子供の頃より 遺跡巡りを好む

1875 夏至の日 古代ドイツ民族がローマに勝利したいわれる遺跡に
 ワイン瓶を鉤十字にして埋める

1877 父の死後 国粋主義テーマとする冊子に評論投稿を始める
   民族 血 土地/ゲニウス・ロキ(genius loci) 土地守護霊信仰を強調

1888 ドイツ国家主義歴史文学研究 以降ドイツ民俗をテーマに講演も

 1894 戯曲「ワラの目覚め/The Wala's Awakening」上演 
ドイツ国粋主義グループ後援 ユダヤ人は入場不可 ドイツ体育協会とも協賛
「King Vannius(1899) 」「Summer Solstice Fire Magic(1901)」 「The Gold Coin(1903) 」

1900 古代ローマ野外劇場跡を 古代ドイツの神 wotanを祀る祭儀場へと提言

当時 オーストリアの汎ドイツ人社会では純ドイツ主義キリスト教が盛んになっていた

1899- 白内障患う 手術で視力を失った時期に神秘体験
 神智学と出会い 文献学:
 古代ドイツ語起源とルーン文字/Armanen runes(古代ドイツ/北欧言語ルーン)
₊アーリア人(純ドイツ/西欧白人)ついて熟考 
 
北欧神話は 神智学の定義する宇宙進化論と一致するを見出し
 オカルト洞察はルーン文字とその音 古代碑文とシンボルの解析を可能にした 

研究論文を上梓
  
リスト研究者はその論文1903出版を
 似非科学の記念碑 神秘主義と国家主義を信奉する研究者の傑作 と記す

1908 リスト協会設立
 リストの講演は 古代ドイツ神Wotan其の者の佇まいで
 神政ドイツ グノーシス的考古学 フォークロア と生まれ育った土地へ慈しみを語り
 ドイツ人を魅了した


1911 リスト協会内陣:高次アーリア結社High Armanen Order 設立の最高指導者に着任 

1917 WW1で戦うドイツ民族による千年王国を予言 

1919 死去






リストの研究 次回へと続く

と たのしい演劇の日々
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