アフィリエイト広告を利用しています

2023年10月14日

庭付き一戸建ての足軽さん(金沢市)足軽資料館

長町武家屋敷跡を訪問した際に、近くの足軽資料館にお邪魔させて頂きました。

Ashigaru-Museum-Kanazawa.JPG
無料で見学できます

長町武家屋敷跡は中級以上の藩士が暮らした町。こっちは足軽のコーナーですからね。こういっては失礼ですが、ちょっと立場が違います。

Kanazawa-Ashigaru-Museum.JPG
ではお邪魔します

Ashigaruresidence.JPG
え?

Ashigaru-residence.JPG
なんで?

すみませんが、足軽といえば臨時の歩兵。勝手ながら、予想していたのは板張りの質素な共同住宅。足軽長屋です。ここは一軒家ですよね?

Ashigaru-residence-garden.JPG
しかも庭付き

実は
加賀藩では足軽にも庭付き一戸建てが与えられたそうです。さすがに武士の屋敷には及びませんが、かなり立派です。

Ashigaru-residence-koma.JPG
座敷の他にこんな小間まである。私もこのくらいでいいから自分だけの部屋が欲しいなぁ…

電気・水道・ガスは勿論ありませんが、生活スペースとしては現代人が見ても羨ましい。ちなみに、このいわば「足軽屋敷」は、最初からここにあったのではなく、実際の足軽の屋敷を移築再現したものです。中級武士の屋敷が土塀だったのに対し、こちらは生垣となっているあたりに、妙なリアリティを感じずにはいられません。

何度か目にした他藩の武家屋敷跡とあまり変わらないなぁ…

これが正直な感想でした。

足軽というと、どうしても戦国時代の臨時の歩兵を想像してしまいます。しかし江戸時代の金沢においては、まったく異なる立場だったようです。私の下手な説明より、分かりやすい下記の文言をそのまま転記させて頂きます。

Ashigaru-Museum-Explanation.JPG
『足軽とは戦闘に駆り出される歩兵のことを指しています。戦国時代には弓・鉄砲の部隊を編成して活躍しましたが、江戸時代には武士の最下層に位置付けられました。』

そう、武士なのです!
「足軽」という言葉で勘違いしてしまいましたが、私が訪問したのは加賀藩の下級武士の屋敷なのです。

Ashigaru-residence-doen.JPG
縁側まであるなぁ…

土縁(どえん)とは土間と板縁で構成される雪国特有の造りです。


最後に
屋敷内に展示されていた『吉報は玄関から』を引用して終わりにします。

Ashigaru-residence-entrance.JPG
『足軽にお召し上がる時は、前日に使いの者がやってきますが、その使いは玄関から入ってきたり、勝手口から入ってきたりしたそうです。そして家族たちは、使いがどっちから入ってきたかで、よい知らせか悪い知らせかが分かりました。昇進や拝領などの吉報は玄関から、それに対してお咎めなどの悪い知らせは勝手口から、いつの頃からかそんな慣習ができていたみたいです。』

雇用関係が曖昧な時代とは異なり、組織人としての足軽の暮らしがあったわけですね。

■訪問:金沢市足軽資料館
[石川県金沢市長町]1-9-3


お城巡りランキング

■参考及び出典
・現地説明板(金沢市)
・Wikipedia:2023/10/14

タグ:石川
posted by Isuke at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 城跡[北陸]
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/12257039
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
検索
記事ランキング
[アクセスランキング]
  1. 1. 上杉謙信の軍旗 毘沙門天と懸かり乱れ龍
  2. 2. 真田の城 上州沼田城
  3. 3. 刑場近くの橋のなごり 泪橋と思川
  4. 4. 高遠城のなごり
  5. 5. 関東の連れ小便・政宗白装束の舞台 (石垣山城)
  6. 6. 矢之門から帯曲輪へ(白河市)小峰城
  7. 7. 小峯御鐘ノ台大堀切のなごり(小田原城)
  8. 8. 火の玉不動 大宮宿の水路と刑場のなごり
  9. 9. 金沢城のなごり
  10. 10. 大石内蔵助 終焉の地 細川家下屋敷跡
  11. 11. 暗渠と城跡34 渋取川と蓮上院土塁(小田原市)
  12. 12. 高天神城のなごり
写真ギャラリー
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
Isukeさんの画像
Isuke
もともとは無趣味の仕事人間。土日は家でゴロゴロ。本ブログは、そんな男が急に城跡巡りに目覚め、てくてくと歩き始めた記録です。
プロフィール
X (Twitter) Twitter-Isuke.JPG Isuke@shirononagori
最新記事

お城巡りランキングに参加中 [参加させて頂いた雑誌]

アクティブライフ・シリーズ009 クルマで行く 山城さんぽ 100【電子書籍】[ 交通タイムス社 ]

[当サイトお勧め本]

小説 上杉鷹山 全一冊 (集英社文庫(日本)) [ 童門 冬二 ]


感想(39件)