関東郡代伊奈氏が160年以上にわたり拠点とした赤山陣屋跡の近くに、深い歴史が刻まれ、いまでは観光名所としても名高いお寺があります。
<興禅院山門>
1546年開創という古いお寺です
<曹洞宗興禅院>
曹洞宗の寺院。山号は瑞龍山
<門前の小僧さん>
ひっそりと佇む山門の右手には小僧さん
<鐘楼>
<本堂>
大正9年(1920)に再建された本堂。本尊は釈迦如来坐像
<参道>
ご紹介の順番が逆になりますが、こちらは冒頭の山門までの参道です。この日は街探索のお仲間たちと現地を訪問。ちょうど紅葉が見頃でした。
<赤山陣屋と興禅院>
現在位置がわかるプレートが設置されていました。興禅院の場所を示す地図ですが、中心には赤山陣屋跡が記されています。密接な関係と受け止めました。陣屋からの距離は5百メートルくらいでしょうか。興禅院には、伊奈氏の重臣だった富田氏の墓所もあります。富田氏は一代限りではなく、長きに渡って伊奈氏に仕えました。赤山陣屋の二の丸に屋敷があったようです。興禅院の有力な檀家でもあり、寺の繁栄にも貢献しています。
<地図拡大>
現在位置は地図の左上です。よく見ると、興禅院のそばに弁財天と並んで「赤堀用水」と記されています。これは伊奈氏が築いた見沼溜井(みぬまためい)の水を引き込んで安行を含む各地に供給するための水路。ここ興禅院は台地上に位置していますが、すぐそばはもう谷へ降る斜面です。水路はその麓をかすめるように設けられたわけですね。
せっかくですので
その谷に降ります
<本堂の裏の斜面>
安行の秘境
<弁財天堂>
鳥居の前にはこま蛇。地形の複雑な安行は、沼地の大蛇伝説が今に伝わる地です
<放生池>
近くの説明板によれば、現代は宅地化によりかつてあった泉の多くが細る一方だが、この霊水だけはどんな日照りでも枯渇することがないとのこと。この霊水は地元の公立学校の校歌にも「泉湧く」と歌われていて、市内の貴重な泉として維持管理されているようです
以上です
こんな拙ブログでは、安行八景にも選ばれいる興禅院の魅力の半分もお伝えできませんが、画像で雰囲気だけでも共有できれば幸いです。繰り返しになりますが、伊奈氏の赤山陣屋跡から徒歩圏内です。
■訪問:興禅院
[埼玉県川口市安行領家]401
■参考及び出典
現地説明板
・さいたま市
・瑞龍山興禅院
最後に
この探索を企画して下さった「いこ〜」さんに感謝申し上げます。いこ〜さんは本業のお仕事とは別に、大宮台地の湧水を中心に各所で探索を続けている方です。自然や環境に関する造詣が深く、更にそこを舞台とする人の暮らしと向き合う視点がとても魅力的です。ほんの一例ではありますが、ブログを下記に記しておきますので、ご興味のある方は訪問してみて下さい。
ブログ:大宮台地の湧水
記 事:川口市 道合〜安行領根岸の湧水と寺社
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2022年01月09日
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