川口市には曲輪という名のバス停があります。読み方は「くるわ」です。
<バス停留所>
バス停の住所は川口市赤山。曲輪は地名そのものではありません。
城に詳しい方は別として、一般的には何を意味しているか分かりにくいですよね。曲輪とは、お城の区画をさす言葉です。分かり安い例で説明すると、お城の中心となる曲輪のことを本丸、次に重要な曲輪を二ノ丸と呼んだりします。曲輪がお城の区画を表していること、何となく伝わりましたでしょうか。同じ読み方で「郭」と書く場合もあります。
さて
なぜこのバス停にお城の言葉が使われているかといえば、この付近がかつての城跡だからです。といっても、広大な城は大半が失われ、周囲を見回しても城跡らしさは感じられません。しかしバス停からほんのちょっと歩けば、かつての城の中心部分が城址公園として整備されています。
<赤山城跡>
こちらです
<説明板>
ここは徳川家の家臣・伊奈氏が拠点とした赤山城跡。赤山陣屋とも呼ばれています
<地図と説明>
こちらには伊奈氏の説明とともに城(陣屋)の配置図が掲載されています。城は低湿地に囲まれた台地上に築かれました。本丸・二の丸・出丸の他に、伊奈氏の家臣団が住む屋敷が立ち並ぶ曲輪もあります。
冒頭のバス停は家臣の屋敷があった曲輪の東側の道となります。それはそのままかつての赤山街道。赤山城へつながる街道です。
ということで
城のなごりを今に伝えるバス停のお話でした。この地ならではの歴史を物語る素敵な名前のバス停ですね。
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2021年12月29日
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