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2020年06月20日

馬場は馬の居場所とは限らない(高天神城 馬場平)

いわゆる『馬場』といえば、軍馬が待機したり馬術の練習をする場というのが一般的な解釈です。ただ山城を巡っていると『こんな高いところまで馬を連れてきたのか?』などと思うことはありませんでしょうか?まぁ実際に馬が待機していたのかもしれませんが、馬場の『馬』はあて字の場合もあるということを知っていると、ちょっと見方も変わりますね。
<高天神城 馬場平>
shirononagori439 (3).JPG
ここだけ見ると落ち着けそうな曲輪ですが、険しい山城の上層に位置していまする

<険しい山城>
sn437b (1).JPG
[現地撮影:高天神城想像図]
左側の山のほぼ頂上です。周囲は崖で、隣の大きな曲輪(西の丸)との間は堀切で仕切られています。

<堀切>ほりきり
sn440Takatenjinjo (1).JPG
西の丸との間の堀切です。西の丸側から撮影していますので、奥が馬場平です。
sn440Takatenjinjo (2).JPG
堀切内部の説明板です。切割とありますが意味は堀切と同じですね。

これではとても馬が自由に出入りできるような場所ではありませんね。それでも馬場平というのでしょうか?

以下は現地の説明板の写しです。これが答えです。
『馬場とは番場のあて字で、見張番所があったと思われる』(以下省略)

見張番の場ということですね。これなら高い位置にあっても納得です。むしろ、高い位置にある方が良いということになります。

shirononagori439 (2).JPG

今回は高天神城の馬場平を例にご紹介しましたが、ほかの山城でも、比較的高い所で『馬場』と名の付く区画を見かけることがあるかと思います。そんな時に、『これはいわゆる馬場か、それとも見張番の場ということか?』などと想像してみるのも、城の楽しみ方だと思います。

以上です。
馬の居場所とは限らない『馬場』のお話でした。

■訪問:高天神城 馬場平
[静岡県掛川市]


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タグ:城用語
posted by Isuke at 06:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 城跡[中部]
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