小田原北条氏の家臣の城跡とされる場所を訪ねました。
<馬込城跡>
画像は大田区南馬込の湯殿神社。この付近一帯が小田原北条氏家臣・梶原助五郎(三河守)の所領で、その居城については諸説あるなか、この地も候補とされています。
湯殿神社は周囲と比較して一段高い台地上に位置しています。遺構はありませんが、所領を与えられた梶原氏は、この地形を利用して統治の拠点としたのかもしれませんね。
梶原助五郎の主は北条氏直のようなので、時代としては戦国末期といった感じでしょうか。氏直が第5代当主となったのが1580年、豊臣秀吉によって北条氏が滅びるのが1590年ですから、梶原助五郎が馬込村に所領を与えられて居城を構えていたのは、だいたいそのあたりですかね。
広範囲に及んだとされる梶原氏の所領も、いまはそのほとんどが都市化の波にのみこまれ、当時の姿を偲ぶことはちょっと難しいです。ただ、高低差に富んだ地形は嘘をつきません。谷地にはかつて沼なども存在したとのこと。現地を実際に訪ね、そういったことを肌で感じられた。それだけで満足です。
<つわものどもが夢の跡>
梶原助五郎については、鎌倉幕府の有力な御家人・梶原景時の末裔とする説もあるようですが、無関係とする説もあり、事実は定かではないようです。関東をほぼ制覇した小田原北条氏配下の拠点が、ここ湯殿神社付近にもあった。そして梶原氏を名乗っていた。そう受け止め、探索を終了しました。
以上です。
拙ブログに訪問頂き、ありがとうございました。
------ ■ 馬込城 ■------
別 名:梶原城
築城主:梶原氏
築城年:不明
城 主:梶原助五郎
廃城年:不明
現 況:湯殿神社 他
[東京都大田区南馬込]
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