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2018年02月03日

牛込城 上州豪族が移り住んだ丘

つわものどもが夢の跡
東京の神楽坂近くに「戦国時代の城跡」があると聞いて訪問してみました。

<光照寺>こうしょうじ
shirononagori195 (5).JPG
住所だと新宿区。大都会です。神楽坂近くのここ光照寺とその周辺が、かつて小田原北条氏配下だった牛込氏の城跡と推定されています。

<説明板>
shirononagori195 (9).JPG
しっかりと記載されていますね。今回の城跡はデータに乏しかったので助かります。以下『』内は新宿区教育委員会さんによる説明の写しです。
『光照寺一帯は、戦国時代この地域の領主であった牛込氏の居城があったところである。堀や城門、城館など城内の構造については記録がなく詳細は不明であるが、住居を主体とした館であったと推定される。 牛込氏は赤城山の麓上野国(群馬県)勢多郡大胡の領主大胡氏を祖とする。1532〜55年に当主大胡重行が南関東に移り、北条氏の家臣となった。 1555年重行の子の勝行は姓を牛込氏と改め、赤坂、桜田、日比谷付近も含めて領有したが、1590年北条氏滅亡後は徳川家康に従い、牛込城は取り壊される。』
[東京都新宿区教育委員会]※一部省略

大胡(おおご)氏の流れをくむ一族ということですね。あの聖剣・上泉信綱(かみいずみのぶつな)で世間に知られる上泉氏も大胡氏の一族という説もありますが、まぁ今回のテーマではないのでこのヘンで。いずれにしても、大胡氏は上州で名の知れた一族です。

その流れをくむ牛込氏。どうやら北条氏康の招きでこの地の領主となったようです。氏康と言えば、上杉謙信や武田信玄と勢力争いをした人物。ということは、当時の上州は小田原北条vs越後上杉の激戦区だったわけですね。牛込氏が自らの所領を捨てるにあたっては、そういった大きな力の激突が背景にあったかも知れません。


<周辺>
shirononagori195 (3).JPG
遺構はありません。ただ飯田橋駅方面から訪問すると、地形には納得できます。今でこそコンクリの街ですが、昔は低い場所に沼や湿地がひろがる荒れ地だったわけですから、その高台に城が築かれたわけですね。

<高低差>
shirononagori195 (2).JPG

<住宅地>
shirononagori195 (4).JPG
これは城跡に到着する前に撮影したものです。住所だとこのヘン・・・でもこれ以上進めない。実はこの向う側がもう城跡なのですが、建物がぎっしりと詰まっていてなかなか近づけませんでした。抜け道とかはないので、訪問される方はしっかり道を調べておくことをお勧めします。

(ふたたび光照寺)

<入口>
shirononagori195 (7).JPG
たどり着いてホッとしました。こんな感じで迎えてくれます。

説明板にもある通り、徳川の時代に城は廃城となりますが、牛込氏は旗本として徳川氏に仕えました。

<本堂>
shirononagori195 (8).JPG
屋根に先日の雪がまだ残っています。今年は寒いですね。そんななかのでの訪問。境内に遺構はありませんが、戦国時代の城跡だったことは間違いなく、周辺の地形も納得できたので、なんとなく満足です。

--------■ 牛込城 ■--------
築城年:不明
築城者:大胡勝行
城 主:牛込氏(=大胡氏)
廃 城:不明(1590年以降)
[ 東京都新宿区袋町 ]


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posted by Isuke at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 城跡[都内]
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