アフィリエイト広告を利用しています

2017年09月02日

国分寺崖線の城跡 深大寺城

雨のち晴れの夏の日。ほぼ一日かけて深大寺城を探索しました。

shirononagori jindaijijo (B) (1).jpg
[東京都調布市深大寺元町]
深大寺城は湿地帯の山城。城郭は右手の山です。武蔵野台地の南側の崖線に位置し、高低差と水の豊かさが印象に残る場所でした。


■ まず深大寺へ ■ じんだいじ
昔から「深大寺そば」は知っていましたが、現地へ来るのは初めて。開発が進む調布駅前からちょっとバスに乗るだけで、こんな緑豊かな場所に到着しました。寺の始まりは奈良時代。浅草寺に次ぐ古い歴史と言われています。環境といい歴史といい、素晴らしい所なんですね。城跡を見に来たのに、まずは深大寺に圧倒されました。立派な本堂、軒を連ねるお蕎麦屋さん、おみやげ屋さんなどなど。深大寺ビールなんていうのもあるんですね(我慢しました)。ただ、やはり気になったのは地形ですね。そして

<山門>
nagori jindaiji (5).jpg
深大寺の名は、深沙(じんじゃ)大王という水神に由来。教典を求めて旅する三蔵法師を救ったとか。深沙大王寺がやがて深大寺となったそうです。

<水車>
nagori jindaiji (4).jpg

湧水・清流・水車・水量の多い側溝・・・水の音を感じる場所です。

<不動の滝>
nagori jindaiji (6).jpg

shirononagori jindaiji mizu (1).jpg

nagori jindaiji (7).jpg

この付近は武蔵野台地の南縁。川が台地を浸食して造り上げた段丘面に位置しています。

shirononagori jindaiji mizu (2).jpg

nagori jindaiji (14).jpg
ちょっと癒される苔

<深大寺境内絵図>
nagori jindaiji (8).jpg
個別の画像より、この境内図のほうが高低差が伝わるかもしれませんね。

■ 崖線とは ■がいせん
川が歳月をかけて台地を削った崖。これは良くみかけますね。崖線はこの崖地がずっとずっと続いている(地図で見ると長い線になっている)状態を指します。

■ 国分寺崖線 ■ 武蔵野台地
国分寺崖線は武蔵村山市(東京都の多摩地域北部)から大田区まで続いている崖線を指します。総じて湧水に恵まれ、自然豊かな場所。開発がすすんだ現在でも、みどりに覆われた環境が点在しています。23区内の渓谷として有名な等々力渓谷もこの一部です。

国分寺崖線そのものはちょっと長すぎるので、訪問した調布市付近に限定すると、ほぼ野川の北に沿って続き、深大寺城付近を通り、つつじヶ丘方面へと続きます。「線」という表現で良いのですが、細かく見れば崖線は入り乱れていて、深大寺付近もかなり複雑です。深大寺と深大寺城も大筋同じエリアですが、厳密に言えば両者の間にも細長い低地が入り込んでいます。そして地図で見れば幅が狭いその低地も、実際に歩くと結構厄介な存在。城はこういった地形を意識して築かれるのでしょう。


■ 野川 ■
<天然の水濠>
jindaiji nogawa (1).jpg
多摩川の支流。「のかわ」ではなく「のがわ」。発音が濁ります。ただ水は綺麗です。この川は崖線とほぼ平行して流れ、崖線(台地の先端)に位置する深大寺城にとっては天然の堀といえますね。

<東京の川>
jindaiji nogawa (2).jpg
ここ東京ですよ。少し上流に歩くともう三鷹市でした。カワセミがいますが、ちょっと見えにくいですね。PCで見て頂いてる方は、気付くかも知れません(無理?)。

<カワセミ>
jindaiji nogawa (3).jpg
上の画像の拡大。画像悪くてすみません。

<暗渠>あんきょ
nogawa2ankyo.jpg
宅地化されても、水はただ低い方へ進むしかありません。これも野川に注ぐ水の流れです。

すみません。城の周辺の紹介だけで長くなりました。

崖線に位置するがゆえの「地形」「豊富な水」。そして地形を造った川。この日はこれらをしつこく見て歩きました。肌で感じて、地の利に納得。あとは実際の山城を探索するだけです。


■ いざ深大寺城跡へ ■
城跡へは深大寺に隣接する「水生植物園」から登城できます。案内図だと上の部分。オレンジ色で城山(国史跡:深大寺城跡)と表示されているエリアです。
shirononsgori jindaijijo14.jpg
冒頭の画像は、その植物園に入ってすぐの景色。美しい湿地帯となっいます。

山城の内部、次の投稿へつづきます深大寺城 調布市「ふるき郭」


お城巡りランキング
タグ:東京
posted by Isuke at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 城跡[都内]
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6657958
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
検索
記事ランキング
[アクセスランキング]
  1. 1. 上杉謙信の軍旗 毘沙門天と懸かり乱れ龍
  2. 2. 真田の城 上州沼田城
  3. 3. 刑場近くの橋のなごり 泪橋と思川
  4. 4. 高遠城のなごり
  5. 5. 関東の連れ小便・政宗白装束の舞台 (石垣山城)
  6. 6. 矢之門から帯曲輪へ(白河市)小峰城
  7. 7. 小峯御鐘ノ台大堀切のなごり(小田原城)
  8. 8. 火の玉不動 大宮宿の水路と刑場のなごり
  9. 9. 金沢城のなごり
  10. 10. 大石内蔵助 終焉の地 細川家下屋敷跡
  11. 11. 暗渠と城跡34 渋取川と蓮上院土塁(小田原市)
  12. 12. 高天神城のなごり
写真ギャラリー
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
Isukeさんの画像
Isuke
もともとは無趣味の仕事人間。土日は家でゴロゴロ。本ブログは、そんな男が急に城跡巡りに目覚め、てくてくと歩き始めた記録です。
プロフィール
X (Twitter) Twitter-Isuke.JPG Isuke@shirononagori
最新記事

お城巡りランキングに参加中 [参加させて頂いた雑誌]

アクティブライフ・シリーズ009 クルマで行く 山城さんぽ 100【電子書籍】[ 交通タイムス社 ]

[当サイトお勧め本]

小説 上杉鷹山 全一冊 (集英社文庫(日本)) [ 童門 冬二 ]


感想(39件)