2015年04月14日
子供の自転車事故の特徴 北海道警察HPから
自転車事故の割合の中で子供が多いことは前回の記事にしたが、今度はその子供、特に小学生に焦点を当ててより詳しく事故統計を見てみよう。ソースは北海道警察が公開しているデータで、過去5年間(平成21年〜25年)の事故傾向をまとめたものだ。
まず一つ目は学年別事故率
傾向としては1年生ほど事故が多く、学年が上がるに従って事故は減っていく。これは幼稚園などと比べると送り迎えから自分で学校に通うようになったり、徒歩で来ていた児童も保育園&幼稚園よりはより長い距離を移動するために事故の危険性があるためだろうか。そしてどのような場面が危ないかなどの経験や知識が少ないがために(基本的に)1年生に近づくほど事故率が高いと思われる。
次に歩行者、自転車、自動車乗車中に見た事故率。1年生〜6年生にかけて歩行者の事故率は減っていく。自転車の場合、2年と3年が多くて徐々に横ばいとなっている。
次は学年&男女別。1年〜2年生にかけて男子のほうが事故率が高い。
月別に見ると1、2年生の事故率は6月にかけてが最も多くなっている。この時期の北海道では完全に雪解けが完了し、日中の平均気温もかなり暖かくなって自転車での移動するにはかなり適してくる時期でもある。
次に1、2年生の時間別。登下校時が多いが特に14時代が目立って多い。これはちょうど5時間授業で帰る時間帯だと思うが、学校が終わった開放感から注意が散漫になり、結果的に事故に繋がりやすいものと思う。
次は自転車関連のデータを見てみよう。
月別に見ると5月から増加し、11月頃に減少していく。この前記事にした全体の事故統計と似ている。北海道では雪解けと積雪の時期が関係している。
自転車の時間別。夕方に集中しているがこれは授業が終わった放課後の時間帯であり、自転車で遊びに行ったりその際中に事故にあっていることになる。
実際の事故の種類別のデータ。出合い頭が一番多いのは見通しの悪い交差点で一時停止せずに飛び出すためだろうか。きちんと一時停止をしない小学生は山ほどみるが、その結果このように交差点での事故が一番多くなる?
事故の原因。3割ほど自転車側に原因があり、その一番は安全不確認で次が一時不停止となっている。安全不確認がよく解らなかったので調べてみると
参照元:「動静不注視」と「安全不確認」の違いは?
--------------------------------------------------------------------------
一時停止や徐行をしたものの、十分な安全確認をしなかったため、相手車両を見落としたり、発見が遅れたりした結果、事故にいたったようなケース
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となっており、経験や体力の無い小学生ではきちんと安全確認して進んだつもりでも、それが不十分で事故に至るケースが多いということか。
というわけでざっと注目すべきデータを並べてみた。データ元ではこれらを元に次のように事故実態を総括している
---------------------------------------------------------------------
○ 3年生男子が、最も多く被害に遭っている。
○ 5月以降急増している。
○ 下校後の、15〜17時に多発している。(63%)
○ 小学生側に違反があることも多く、「安全不確認」が最も多い。(35%)
○ 自宅から500メートル以内での事故が多い。(65%)
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自動車や自転車に乗る大人の側も5月以降の15〜17時台は小学生に要注意ということが読み取れる。
事故統計から見ると、放課後の自転車の乗り方について交通安全教室や家庭などで重点的に教えることが小学生の自転車事故減少のカギとなりそうだ。ただ、例えば「一時停止できちんと止まりなさい」と教えるのではなく、実際に交差点に子供一緒に出向いたり、安全教室などで擬似的な交差点を作り出して実体験で教えないと意味が無いこともデータから読み取れる。「安全不確認」というのは「こういう状況ではこうすべき」という実体験が無いがゆえの事故であるので、逆にそこまで練習時に教えてあげると効果的だ。
自転車先進国のオランダでは公道に出る前にきちんと親が自転車の乗り方を教える習慣がある。日本でいうところの「お箸が使えない子供は親が恥ずかしい」的な部分が自転車でいえる社会になっている。日本では親そのものがよくルールを理解しておらず、当然ながらその子供もきちんとルールを守っていない実態がある。オランダのように幼少期からきちんと自転車のルールを知って守れるようになれれば、中高生や大人になってもデタラメで違反だらけの走り方はしないはずだ。たかが自転車教育と思うかもしれないが、今の日本の自転車事情ではここが一番大事だと思うのである(もちろん走りやすい走行環境も必須だが)。
まず一つ目は学年別事故率
傾向としては1年生ほど事故が多く、学年が上がるに従って事故は減っていく。これは幼稚園などと比べると送り迎えから自分で学校に通うようになったり、徒歩で来ていた児童も保育園&幼稚園よりはより長い距離を移動するために事故の危険性があるためだろうか。そしてどのような場面が危ないかなどの経験や知識が少ないがために(基本的に)1年生に近づくほど事故率が高いと思われる。
次に歩行者、自転車、自動車乗車中に見た事故率。1年生〜6年生にかけて歩行者の事故率は減っていく。自転車の場合、2年と3年が多くて徐々に横ばいとなっている。
次は学年&男女別。1年〜2年生にかけて男子のほうが事故率が高い。
月別に見ると1、2年生の事故率は6月にかけてが最も多くなっている。この時期の北海道では完全に雪解けが完了し、日中の平均気温もかなり暖かくなって自転車での移動するにはかなり適してくる時期でもある。
次に1、2年生の時間別。登下校時が多いが特に14時代が目立って多い。これはちょうど5時間授業で帰る時間帯だと思うが、学校が終わった開放感から注意が散漫になり、結果的に事故に繋がりやすいものと思う。
次は自転車関連のデータを見てみよう。
月別に見ると5月から増加し、11月頃に減少していく。この前記事にした全体の事故統計と似ている。北海道では雪解けと積雪の時期が関係している。
自転車の時間別。夕方に集中しているがこれは授業が終わった放課後の時間帯であり、自転車で遊びに行ったりその際中に事故にあっていることになる。
実際の事故の種類別のデータ。出合い頭が一番多いのは見通しの悪い交差点で一時停止せずに飛び出すためだろうか。きちんと一時停止をしない小学生は山ほどみるが、その結果このように交差点での事故が一番多くなる?
事故の原因。3割ほど自転車側に原因があり、その一番は安全不確認で次が一時不停止となっている。安全不確認がよく解らなかったので調べてみると
参照元:「動静不注視」と「安全不確認」の違いは?
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一時停止や徐行をしたものの、十分な安全確認をしなかったため、相手車両を見落としたり、発見が遅れたりした結果、事故にいたったようなケース
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となっており、経験や体力の無い小学生ではきちんと安全確認して進んだつもりでも、それが不十分で事故に至るケースが多いということか。
というわけでざっと注目すべきデータを並べてみた。データ元ではこれらを元に次のように事故実態を総括している
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○ 3年生男子が、最も多く被害に遭っている。
○ 5月以降急増している。
○ 下校後の、15〜17時に多発している。(63%)
○ 小学生側に違反があることも多く、「安全不確認」が最も多い。(35%)
○ 自宅から500メートル以内での事故が多い。(65%)
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自動車や自転車に乗る大人の側も5月以降の15〜17時台は小学生に要注意ということが読み取れる。
事故統計から見ると、放課後の自転車の乗り方について交通安全教室や家庭などで重点的に教えることが小学生の自転車事故減少のカギとなりそうだ。ただ、例えば「一時停止できちんと止まりなさい」と教えるのではなく、実際に交差点に子供一緒に出向いたり、安全教室などで擬似的な交差点を作り出して実体験で教えないと意味が無いこともデータから読み取れる。「安全不確認」というのは「こういう状況ではこうすべき」という実体験が無いがゆえの事故であるので、逆にそこまで練習時に教えてあげると効果的だ。
自転車先進国のオランダでは公道に出る前にきちんと親が自転車の乗り方を教える習慣がある。日本でいうところの「お箸が使えない子供は親が恥ずかしい」的な部分が自転車でいえる社会になっている。日本では親そのものがよくルールを理解しておらず、当然ながらその子供もきちんとルールを守っていない実態がある。オランダのように幼少期からきちんと自転車のルールを知って守れるようになれれば、中高生や大人になってもデタラメで違反だらけの走り方はしないはずだ。たかが自転車教育と思うかもしれないが、今の日本の自転車事情ではここが一番大事だと思うのである(もちろん走りやすい走行環境も必須だが)。
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