2020年06月10日
世界文化遺産【新原・奴山古墳群】福岡県福津市の古墳
【世界文化遺産】新原・奴山古墳群(しんばる・ぬやまこふんぐん)
「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の構成資産の一つ
【九州の古墳・遺跡巡り】福岡県福津市の古墳
新原・奴山古墳群(しんばる・ぬやまこふんぐん)は、
福岡県福津市の対馬見山系にある、津屋崎古墳群(国指定史跡)の
一角を成す古墳群です。
5世紀前半〜6世紀後半の古墳時代中期後半に造営され、
被葬者は宗像氏関係者と推定されています。
東西800メートルの丘陵地上に
前方後円墳5基、方墳1基、円墳41基が現存し、
便宜的に通し番号が付されています。
この他、過去の記録や発掘調査・地形測量により、
周囲の田圃開削により失われた古墳が18基あったことが確認されており、
それらにも通し番号が付されています。
直径15m以下の円墳が中津宮のある大島に向かって
一列に並ぶように造られています。
2017年(平成29年)、
「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の構成資産の一つとして、
世界文化遺産に登録されました。
古墳が世界遺産に登録された国内最初の例となりました。
1号墳:推定全長50メートルの前方後円墳ですが、
方墳部分は失われている。
5世紀前半の造営で、葺石が葺かれている。
2〜6号墳:道路と民有地施設の削平により遺存せず。
7号墳:一辺20〜24メートル、宗像地方で唯一の方墳。
5世紀前半の造営。
沖ノ島の祭祀遺構と共通する鉄斧が出土しており、
祭祀場としても使われた可能性がある。
8〜11号墳:6世紀代の小円墳。
12号墳:全長43メートルの前方後円墳。5世紀後半の造営。
13〜19号墳:6世紀代の小円墳。
20号墳:中規模円墳、葺石が葺かれている。5世紀代の造営。
21号墳:直径17メートルの円墳。5世紀前半の造営。
墳丘上に鎌倉時代の新原百塔板碑(県指定文化財)がある。
22号墳:推定全長80メートルの前方後円墳ですが、
方墳部分は失われている。5世紀前半の造営。
新原・奴山古墳群の中で最大規模で、最古の部類に属す。
周溝と周堤も巡らされていた。
墳丘上には後世に祀られた縫殿宮の石祠がある。
23号墳:6世紀代の小円墳。
24号墳:全長53メートルの前方後円墳。
5世紀前半の造営で、22号墳と並ぶ最古の部類。
25号墳:中規模円墳、葺石が葺かれている。5世紀代の造営。
26〜29号墳:小円墳、丘陵地の斜面に造営されている。
6世紀後半の造営。
30号墳:全長54メートルの前方後円墳。5世紀中頃〜後半の造営。
31〜43号墳:6世紀代の小円墳。
44・45号墳:削平され遺存せず。
46〜48号墳:6世紀代の小円墳。
49〜59号墳:田圃開削で削平され遺存せず。
福岡県福津市
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